くすぐりサキュバスの森

nice tickle

文字の大きさ
5 / 5

第5話 洞窟のくすぐりアラクネ

しおりを挟む
アレックスは息を殺して、くすぐりハーピー、セレナの寝息を確認した。羽根の隙間から漏れる微かな寝息。ようやく深い眠りに落ちたようだ。今しかない。彼はそっと身を起こし、セレナの柔らかな羽根に触れないよう慎重に這い出た。 巣のすぐ近くにある暗い洞窟の奥へ。足音を立てないよう裸足で進み、冷たい岩肌を頼りに暗闇を抜ける。

「ここなら……もう少しで外に出られる……!」

希望に胸を膨らませたその瞬間…。

ぺちゃっ……。

指先が何かに触れた。次の瞬間、粘つく糸が顔に張り付き、全身が一気に絡め取られた。

「うわっ!? な、なんだこれ!?」

巨大な蜘蛛の巣だった。体が宙に浮くように吊り上げられ、手足が完全に固定される。どれだけ力を込めても、びくともしない。

「……ふふふっ、いらっしゃい、お客さん。」

背後から、甘く意地悪な笑い声が響いた。

「あらあら、人間の男の子なんて、久しぶりね~。今日は楽しめそうだわ~!」

ゆっくりと姿を現したのは、くすぐりアラクネのアリアだった。下半身は黒光りする蜘蛛の脚、上半身は艶やかな白い肌の美女だ。蜘蛛の脚の先には、それぞれ人間の手がついている。上半身も合わせ、合計10個の手を巧みに操り、数の暴力で獲物を笑い狂わせるのだ。

「や、やめろ! 放せ!」
「だーめ♪ 暴れれば暴れるほど、糸はギュッと締まるのよ?」

アリアはにっこりと笑い、まずは二本の指先をアレックスの脇腹に這わせた。

「ひゃっ!? う、うわははははっ!」

一瞬で笑いが漏れる。アリアの細長い指先は繊細で、コショコショとまさぐられたり、時々つーっとなぞられるだけで、ムズムズする感覚に襲われる。たった二本の指でさえ、もう耐えられない。

「や、やめっ、はははははっ! くすぐったいっ!」
「ふふっ、かわいい反応ね。じゃあ……もっと増やしてみようかな?」

アリアの10個の手が、一斉に動き出した。両脇に2本。脇腹に2本。お腹に2本。腰に2本。そして最後に…足の裏に2本。

「ひゃあああああっ!? だ、だめだめだめぇっ! ははははははははっ!!」

アレックスは必死に体を丸めて耐えようとした。だが、お腹をガードしようとすれば、脇腹の攻撃に身をよじってしまい、脇腹をガードしようとすれば、ガラ空きの腰をモミモミとくすぐられてしまう。十方向からの容赦ないくすぐりに、アレックスは爆笑するだけだった。

「やめっ! やめてくれぇっ! はははははははっ!!」

暴れれば暴れるほど、蜘蛛の糸はさらに深く食い込み、四肢の動きを完全に封じる。

「あらあら、ジタバタしたら、余計に拘束がキツくなっちゃうのにね~。そんなに拘束くすぐりが好きなのかな~? じゃあ、お望み通り、こちょこちょこちょ~!」
「ひひひひ! あはははははは! だめええっ!!」

アレックスは笑いすぎて息も絶え絶えになりながら、最後の抵抗を試みた。

「……っ、もう……動かない……動かなければ、拘束は解けるはずだ……!」
「ふっふっふ~! ほんとに動かないでいられるかな~? じゃあ……これならどう? こちょこちょこちょこちょっ!」

アリアは50本すべての指を同時に高速で動かし始めた。脇の下をこちょこちょ、脇腹をくにくに、腰をこそばし、足裏をカリカリと。

「ひゃあああああああっ!! だめぇっ!! もう無理っ!! ははははははははははっ!!!」

限界だった。アレックスはあまりのくすぐったさに暴れ回り、ギチギチに縛られながら、情けなく大爆笑してしまった。アレックスの視界が白く染まり、笑いすぎた体がガクンと力を失う。意識が遠のき…そのまま気絶してしまった。

「……ふふっ。おやすみ。」

アリアは満足そうに微笑み、その場を離れた。どれくらい時間が経っただろう。

「……ん……っ」

アレックスが目を覚ますと、周囲はまだ薄暗い洞窟の中だ。 だが、アリアの姿はどこにもない。

「今だ……!」

彼は急いで鎧を脱ぎ捨てた。重い金属の鎧がなくなれば、きっと糸の拘束も緩むはずだ。シャツ1枚の上半身を震わせながら、なんとか体を引っ張り出し、洞窟の出口に向かって走り出す。

その瞬間…。天井から、黒い影が音もなく落ちてきた。

「鎧を脱いじゃうなんて……今までのこちょこちょじゃ、ぜんっぜん物足りなかったんだね?」

アリアだった。彼女は鎧を脱いだアレックスの上に馬乗りになり、10本の腕でがっちりと抱きしめるように絡みついた。

「ひっ!? や、やめ…」
「だーめ♪ 今度は逃がさないから」

10本の腕が、一斉にアレックスの無防備な素肌を襲った。両脇を激しくこちょこちょ。 脇腹を指先でモミモミ。 腰の敏感なところをわしゃわしゃ。そして足の土踏まずを容赦なくくすぐる。

「ひゃははははははははっ!! やめっ、やめてくれぇっ!! もう無理っ!! ははははははははっ!!」

アレックスは笑い狂いながら体をよじった。だがアリアの10本の腕は、まるで生き物のように彼の全身を離さない。肌と肌が密着し、逃げ場のないくすぐり地獄が続く。

「ねえ、君。朝まで一緒に遊ぼうよ? いいでしょ?」

アレックスの笑い声は、洞窟中に響きつづけるのだった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

処理中です...