私、家出するけどちゃんと探してよね!

スーパー・ストロング・マカロン

文字の大きさ
73 / 275
ソラが女子高校生だった頃。未来の旦那様と接近!

72

しおりを挟む
断ろうと思ったが学校で1人も友達がいないソラは、ウミのようなほぼ初対面でガサツな人物でも遊びに誘ってくれた事が嬉しかったのだ。

「どこへ行くの?」

「昨日、おまえと会った古くせぇ音楽室があったろ?あそこだ。俺のギターをおまえに聴かせてやりたんだよ。」

「えっ?あそこに行くの?」

「今じゃ俺の音楽スタジオだ。俺の許可なしでは誰も入れねえ。
そういった意味ではおまえが第一号よ。」

ソラは認められた気がしてちょっと嬉しかった。

「シュゴー、私も行ってみようかな?」

「よっしゃ!人に見られると俄然がぜんやる気が増すぜ!」

ウミに喜ばれたソラは照れて内股になった。

「か、神園君!大嵐さんにまんまと騙されてるわ!」

意識を取り戻したかつらは、ソラとウミが仲良く放課後の約束をしているのを見てムキになって割って入ってきた。

「大嵐さんはこう見えて、ワニのように凶暴で危険なのよ!ワタクシは大嵐さんに殴られて鼻から出血した事もあったわ!
それから、これ!このテロリストみたいな格好を見て!
顔にコンプレックスがあるからって、由緒ある姫君で素顔を隠して生活しているのよ。
まともな娘ではないわ!」

「シュゴ…私は殴ってなんかない…。コレ(武装)にだって理由があるの…。」

か細い声でソラは言った。

「ワニなんてロックじゃんか!ますます気に入ったぜ。」

「私、ロックなの?そっかなぁ。あはは…。」

「神園君!ワタクシはロックが好きよ!」

苦笑いをするソラに、フタを閉めてウミはソラに弁当箱を返した。

「おまえの手作り弁当は最高に美味かったよ!米粒一つ残さず全部食わせてもらった!
ごちそうさまでした!」

「大嵐さんが作った得体のしれないお弁当なんか食べたらお腹を壊すわ!これからはワタクシがお弁当を作ってきてあげますわ!」

キーンコーンカーンコーン

「次の授業ってなんだ?」

「次は体育だよ。」
「次は体育だわ!神園君!」

「ワタクシが先に神園君に体育だと教えたかったのに。貴女はワタクシに対抗しないでちょうだい!」

「対抗なんてしてない。ただ聞かれたから教えただけよ。」

ソラはサングラスの位置を直しながら言った。

「それが余計だって言ってんのよ!神園君には、このワタクシがいるの!邪魔をしないで欲しいわ。」

「…あの砂城院さん、そろそろ体操服に着替えない?授業に遅れちゃうわ。」

気まずそうに話したおかっぱに、かつらはポニーテールを振り乱して後ろにいる取り巻き達を睨んだ。

「いえ、あ、あのお取り込み中、割り込んでごめんなさい。」

おかっぱは迫力に押されて謝罪の言葉を口にした。

「確かに貴女の言う通りね。そろそろ着替えなきゃ。」

かつらから、ショーツやブラジャーを脱がされた過去を振り返り、腹いせにメチャクチャな命令がくるかと不安だったが納得してくれた様子だったので取り巻き達は胸を撫で下ろした。

「ふうん。体育か。じゃあまたあとでな!」

ほかの男子と一緒にウミも教室を出て行った。

「ウフン。またねぇん。神園くぅん。」

かつらの甘えた声に、ソラと取り巻き達は思った。

身体の作りが同じ女である私達と、正反対の構造をした身体を持つ男の神園ウミとでは、こうも態度に雲泥の差が現れるものなんだなとスクールシャツやスカートを脱ぎながら考えていた。

















































しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~

高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。 先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。 先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。 普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。 「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」 たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。 そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。 はちみつ色の髪をした竜王曰く。 「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」 番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

王太子妃専属侍女の結婚事情

蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。 未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。 相手は王太子の側近セドリック。 ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。 そんな二人の行く末は......。 ☆恋愛色は薄めです。 ☆完結、予約投稿済み。 新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。 ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。 そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。 よろしくお願いいたします。

人質姫と忘れんぼ王子

雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。 やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。 お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。 初めて投稿します。 書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。 初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。 小説家になろう様にも掲載しております。 読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。 新○文庫風に作ったそうです。 気に入っています(╹◡╹)

社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。

星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。 引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。 見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。 つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。 ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。 しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。 その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…? 果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!? ※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。

田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜

侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」  十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。  弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。  お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。  七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!  以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。  その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。  一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。

処理中です...