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第二部 宰相閣下の謹慎事情
369 そのお茶会はチェリーづくし
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「……けっこん」
驚き過ぎて、脳内で単語が漢字にすら変換されなかった。
(ええと、ついこの前まではワタシは学生で……オトナの階段すら上ってもいなくて……ええっと……)
そのうえ「愛している」とか、純日本人にはすぐさま腹落ちしない言葉も聞こえた様な……って!
「ええっっ⁉」
一瞬どころか何瞬も沈黙した後で、私はひどく調子の外れた声をあげてしまった。
「…何故、そこで驚くんだ」
エドヴァルドが微かに眉根を寄せている。
「言った筈だ。――私に堕ちろ、と。そして私は貴女を選んだ、とも。あの夜、貴女はそれを受け入れてくれたのではなかったか?」
「……っ」
エドヴァルドの両手が私の両の頬を包み込んだ。
近い!とも言えず、ハクハクと口が開いてしまう。
「だが貴女と私との間には年齢の差もあるし、こちらで言うところの、王都学園の様な教育機関に入学したばかりだったと言うなら、いきなり結婚と言われても、戸惑ってしまうのは仕方がないと思っている」
だから今すぐの返事でなくて良い――と、エドヴァルドは言った。
「どのみち高位貴族の結婚となると、今日明日に出来る事ではない。どう手続きを急かそうと、一年近くはかかるだろう。だから身分と覚悟が足りないだけなら、その間に私が何とでもする。貴女はただ、この先も私と、私の隣を歩いてくれるかどうかだけを考えて、その答えを聞かせて欲しい」
身分が釣り合わない、公爵夫人になる覚悟なんてない……そんな言い訳なら、聞く気はない。
口にしがちな拒絶の理由を、何も言わないうちから切り捨てた上に、その眼差しがこちらをじっと射抜いていた。
「何故、今…と思うか?簡単な事だ。貴女をバリエンダールで他の男に取られたりしない為だ」
「⁉」
「今、結婚の申し込みをしておけば、たとえ離れていようと、貴女は私の事を考えるしかなくなるだろう。たとえ他の男が貴女を口説こうと、それどころではなくなるだろう?私は貴女の目を、他の男に向けさせるつもりは一切ない。――だからだ」
海の向こうでも、私の事だけを考えていろ。
そんな事を言われて、動揺しない人間がどこにいるだろう。
「それと」
まだ何か⁉と、言いたくても頭と言葉が追い付かず――私は呆然とエドヴァルドを見つめたままだった。
「貴女がバリエンダールから帰って来る次の日に〝アンブローシュ〟を予約しておく」
「!」
「返事はその時に聞かせて欲しい」
いいか?と、耳元で囁かれた私は、最後にはもう、高速で首を縦に振る事しか出来なかった。
理解が早くて何よりだ、と微笑うエドヴァルドの唇が、一瞬だけ私の唇をかすめた。
「⁉」
「…さて、ガゼボに行こうか。茶菓子の準備をしてくれている使用人達が戸惑っている」
誰の所為ですか――!
なんてコトを言える筈もないので、私は真っ赤になったまま、黙って俯きながら、差し出されたエスコートの手をとるしかなかった。
そして案の定、ガゼボでお茶の用意をしてくれていたスヴェンテ公爵邸の侍女の皆様方の目は、生温かいやらキラキラ輝いているやら、それはもう空間そのものが混沌と化していた。
話の内容が聞こえる距離にはなかったにせよ、ようやく今日の客が、エスコートと共に現れたと思ってからのアレコレがバッチリ見えていたとなると……もう、ただひたすらに私がいたたまれなかった。
どうやら過去にはお忍びの高位貴族が、この庭園のガゼボで短い逢瀬を楽しむと言った様な事もあったらしい。
これを機にこの庭園にも再び多くの人が訪れてくれたら嬉しい――と、この場を統括していた、年配の侍女長が、目の端に僅かに涙を光らせながら、そう言った。
今日の事もきっと、この庭園の歴史の1ページになります…などと言われて、心の底から見なかった事にして欲しいと思った。誰も聞いてくれなかったけど。
さすが公爵邸の侍女一同、そうこうしている内に、あっと言う間にお茶の用意が整えられた。
「先に口を開かせて頂くご無礼をお許し下さい。大旦那様は、ハルヴァラ伯爵令息とご歓談の後にお見えになるとの事ですので、私ごときが誠に申し訳ございませんが、こちらのご説明をさせていただきたいと存じます。スヴェンテ公爵家統括侍女長をしております、ハナ・ユディタにございます」
「ユディタ……?と言う事は――」
「早くに亡くなってしまいましたが、先代ユディタ侯ジヴォイは私の夫にございました。今は縁あって、大旦那様に仕えさせていただいております」
後でエドヴァルドに聞いたところによると、スヴェンテ公爵領の傘下にユディタ侯爵家と言う家があり、先代侯爵ジヴォイは、カミル・スヴェンテの処遇を巡っての、スヴェンテ老公爵とエドヴァルドとの「裏取引」に、少なからず関わりがあった貴族の一人と言う事らしかった。
「そうか……だから老公は夫人代理として、安心してこの場を委ねられたと言う事か」
さっき団欒の間で、スヴェンテ老公爵の奥様に会わなかったのは、どうやら近頃体調が不安定で、ミカ君とは夫人の部屋で話をしたいと言う事になっていたからだそうだ。
こちらのガゼボへは、夫人は体調を見ながら、夫と共に来るかどうか判断をするとの事らしかった。
「まぁ…老公爵も夫人も、気苦労が絶えない方々だからな……」
スヴェンテ家が置かれている現状からすると、無理からぬ事だろうと、エドヴァルドもとりたてて不愉快そうな様子は見せていない。
「まあ、これからはクヴィスト家の方が騒がしくなるだろうから、ようやくこの邸宅も落ち着くのではないか」
現侍女長とは言え、元侯爵夫人である女性は、礼儀正しくそれを黙殺した。
代わりに私とエドヴァルドの前に、食前酒の様なサイズのグラスを置いて、濃いザクロ色の様な液体をそこに注ぎ込んだ。
「今の時期、セラシフェラと言っても何種類も咲き誇っておりまして、こちらはその内の一種類の実を、前のシーズンの内からお酒に付け込んだものになります。それと、別の樹木の実で出来たジャムは、こちらのパンとご一緒に。最後こちらは〝クラフティ〟と申しまして、我がユディタ侯爵領の伝統菓子であると同時に、王都ではこの庭園でのみお出ししており、以前は名物とも言われておりました」
どうやら、フォルシアン家のチョコレートづくしのお茶会とはまた違った意味で、スヴェンテ家にも名物菓子が存在していたらしい。
もちろんそれ以外にも、見慣れたお菓子やパンが並んでいるのだけれど、説明がその三つと言う事は、それが今の時期のメインと言う事なんだろう。
いずれイデオン公爵家でも、そう言った何かは必要なんだろうか。
ジッとお菓子を眺めている私の表情から何かを察したのか「レイナ」と声を発したエドヴァルドが、首を横に振っていた。
「その、すぐに思考が仕事に逸れていく癖はどうにかした方が良いな。今日は純粋に楽しめと言っているのに」
「す…すいません……」
基本が社畜思考のエドヴァルドにそれを言われていたら、世話はないかも知れない。
私は慌てて目の前の、見た目ブラックチェリータルトである〝クラフティ〟に視線をやって、食べてみる事にした。
(え…何これ、外見チェリータルト、中身はチェリー入りカスタードプディング⁉)
「見た目と食感の違いが斬新……!」
一口食べて目を丸くした私に、ハナ侍女長は僅かに目元を綻ばせた。
「お気に召して頂けましたら、何よりでございます。大旦那様も大奥様もお喜びになるかと存じます」
わざわざ今日の為に――と、大変さを強調しつつ話の水を向けてみれば、ハナ侍女長はにこやかに「タルト生地を敷いた中にチェリーを並べて、卵、牛乳、生クリーム、砂糖、小麦粉を混ぜた生地で覆って焼き上げただけ」と、さも簡単な事であるかの様に作り方のヒントをくれた。
ふんふん、と頷く私に――結局、エドヴァルドの拳がコツンと頭の上から落とされた。
「レ・イ・ナ」
「真似はしません、もちろん!ただ他の果物でも出来ないかな…とか、イデオン公爵邸でも似たようなモノ食べられないかな……とか?」
ちょっと目で訴えてみたけど、冷徹鉄壁宰相サマは、流されてはくれなかった。
どうせ私には「あざとカワイイ」は出来ませんとも、ええ。
「だから、またここへ来れば良いだろう。セラシフェラを見て、ここでこれを食べる。そこまでを一連の流れにしてしまえば良いだけの事だ」
望めばいくらでも連れて来てやる。――毎年。
「……っ」
さっきまでの会話があっという間に脳裡に蘇ってしまい、結局私は顔を赤らめる事しか出来なかった。
本当に…本当に、答えはバリエンダールから帰って来てからで良いと思っていますか、宰相閣下……?
「……けっこん」
驚き過ぎて、脳内で単語が漢字にすら変換されなかった。
(ええと、ついこの前まではワタシは学生で……オトナの階段すら上ってもいなくて……ええっと……)
そのうえ「愛している」とか、純日本人にはすぐさま腹落ちしない言葉も聞こえた様な……って!
「ええっっ⁉」
一瞬どころか何瞬も沈黙した後で、私はひどく調子の外れた声をあげてしまった。
「…何故、そこで驚くんだ」
エドヴァルドが微かに眉根を寄せている。
「言った筈だ。――私に堕ちろ、と。そして私は貴女を選んだ、とも。あの夜、貴女はそれを受け入れてくれたのではなかったか?」
「……っ」
エドヴァルドの両手が私の両の頬を包み込んだ。
近い!とも言えず、ハクハクと口が開いてしまう。
「だが貴女と私との間には年齢の差もあるし、こちらで言うところの、王都学園の様な教育機関に入学したばかりだったと言うなら、いきなり結婚と言われても、戸惑ってしまうのは仕方がないと思っている」
だから今すぐの返事でなくて良い――と、エドヴァルドは言った。
「どのみち高位貴族の結婚となると、今日明日に出来る事ではない。どう手続きを急かそうと、一年近くはかかるだろう。だから身分と覚悟が足りないだけなら、その間に私が何とでもする。貴女はただ、この先も私と、私の隣を歩いてくれるかどうかだけを考えて、その答えを聞かせて欲しい」
身分が釣り合わない、公爵夫人になる覚悟なんてない……そんな言い訳なら、聞く気はない。
口にしがちな拒絶の理由を、何も言わないうちから切り捨てた上に、その眼差しがこちらをじっと射抜いていた。
「何故、今…と思うか?簡単な事だ。貴女をバリエンダールで他の男に取られたりしない為だ」
「⁉」
「今、結婚の申し込みをしておけば、たとえ離れていようと、貴女は私の事を考えるしかなくなるだろう。たとえ他の男が貴女を口説こうと、それどころではなくなるだろう?私は貴女の目を、他の男に向けさせるつもりは一切ない。――だからだ」
海の向こうでも、私の事だけを考えていろ。
そんな事を言われて、動揺しない人間がどこにいるだろう。
「それと」
まだ何か⁉と、言いたくても頭と言葉が追い付かず――私は呆然とエドヴァルドを見つめたままだった。
「貴女がバリエンダールから帰って来る次の日に〝アンブローシュ〟を予約しておく」
「!」
「返事はその時に聞かせて欲しい」
いいか?と、耳元で囁かれた私は、最後にはもう、高速で首を縦に振る事しか出来なかった。
理解が早くて何よりだ、と微笑うエドヴァルドの唇が、一瞬だけ私の唇をかすめた。
「⁉」
「…さて、ガゼボに行こうか。茶菓子の準備をしてくれている使用人達が戸惑っている」
誰の所為ですか――!
なんてコトを言える筈もないので、私は真っ赤になったまま、黙って俯きながら、差し出されたエスコートの手をとるしかなかった。
そして案の定、ガゼボでお茶の用意をしてくれていたスヴェンテ公爵邸の侍女の皆様方の目は、生温かいやらキラキラ輝いているやら、それはもう空間そのものが混沌と化していた。
話の内容が聞こえる距離にはなかったにせよ、ようやく今日の客が、エスコートと共に現れたと思ってからのアレコレがバッチリ見えていたとなると……もう、ただひたすらに私がいたたまれなかった。
どうやら過去にはお忍びの高位貴族が、この庭園のガゼボで短い逢瀬を楽しむと言った様な事もあったらしい。
これを機にこの庭園にも再び多くの人が訪れてくれたら嬉しい――と、この場を統括していた、年配の侍女長が、目の端に僅かに涙を光らせながら、そう言った。
今日の事もきっと、この庭園の歴史の1ページになります…などと言われて、心の底から見なかった事にして欲しいと思った。誰も聞いてくれなかったけど。
さすが公爵邸の侍女一同、そうこうしている内に、あっと言う間にお茶の用意が整えられた。
「先に口を開かせて頂くご無礼をお許し下さい。大旦那様は、ハルヴァラ伯爵令息とご歓談の後にお見えになるとの事ですので、私ごときが誠に申し訳ございませんが、こちらのご説明をさせていただきたいと存じます。スヴェンテ公爵家統括侍女長をしております、ハナ・ユディタにございます」
「ユディタ……?と言う事は――」
「早くに亡くなってしまいましたが、先代ユディタ侯ジヴォイは私の夫にございました。今は縁あって、大旦那様に仕えさせていただいております」
後でエドヴァルドに聞いたところによると、スヴェンテ公爵領の傘下にユディタ侯爵家と言う家があり、先代侯爵ジヴォイは、カミル・スヴェンテの処遇を巡っての、スヴェンテ老公爵とエドヴァルドとの「裏取引」に、少なからず関わりがあった貴族の一人と言う事らしかった。
「そうか……だから老公は夫人代理として、安心してこの場を委ねられたと言う事か」
さっき団欒の間で、スヴェンテ老公爵の奥様に会わなかったのは、どうやら近頃体調が不安定で、ミカ君とは夫人の部屋で話をしたいと言う事になっていたからだそうだ。
こちらのガゼボへは、夫人は体調を見ながら、夫と共に来るかどうか判断をするとの事らしかった。
「まぁ…老公爵も夫人も、気苦労が絶えない方々だからな……」
スヴェンテ家が置かれている現状からすると、無理からぬ事だろうと、エドヴァルドもとりたてて不愉快そうな様子は見せていない。
「まあ、これからはクヴィスト家の方が騒がしくなるだろうから、ようやくこの邸宅も落ち着くのではないか」
現侍女長とは言え、元侯爵夫人である女性は、礼儀正しくそれを黙殺した。
代わりに私とエドヴァルドの前に、食前酒の様なサイズのグラスを置いて、濃いザクロ色の様な液体をそこに注ぎ込んだ。
「今の時期、セラシフェラと言っても何種類も咲き誇っておりまして、こちらはその内の一種類の実を、前のシーズンの内からお酒に付け込んだものになります。それと、別の樹木の実で出来たジャムは、こちらのパンとご一緒に。最後こちらは〝クラフティ〟と申しまして、我がユディタ侯爵領の伝統菓子であると同時に、王都ではこの庭園でのみお出ししており、以前は名物とも言われておりました」
どうやら、フォルシアン家のチョコレートづくしのお茶会とはまた違った意味で、スヴェンテ家にも名物菓子が存在していたらしい。
もちろんそれ以外にも、見慣れたお菓子やパンが並んでいるのだけれど、説明がその三つと言う事は、それが今の時期のメインと言う事なんだろう。
いずれイデオン公爵家でも、そう言った何かは必要なんだろうか。
ジッとお菓子を眺めている私の表情から何かを察したのか「レイナ」と声を発したエドヴァルドが、首を横に振っていた。
「その、すぐに思考が仕事に逸れていく癖はどうにかした方が良いな。今日は純粋に楽しめと言っているのに」
「す…すいません……」
基本が社畜思考のエドヴァルドにそれを言われていたら、世話はないかも知れない。
私は慌てて目の前の、見た目ブラックチェリータルトである〝クラフティ〟に視線をやって、食べてみる事にした。
(え…何これ、外見チェリータルト、中身はチェリー入りカスタードプディング⁉)
「見た目と食感の違いが斬新……!」
一口食べて目を丸くした私に、ハナ侍女長は僅かに目元を綻ばせた。
「お気に召して頂けましたら、何よりでございます。大旦那様も大奥様もお喜びになるかと存じます」
わざわざ今日の為に――と、大変さを強調しつつ話の水を向けてみれば、ハナ侍女長はにこやかに「タルト生地を敷いた中にチェリーを並べて、卵、牛乳、生クリーム、砂糖、小麦粉を混ぜた生地で覆って焼き上げただけ」と、さも簡単な事であるかの様に作り方のヒントをくれた。
ふんふん、と頷く私に――結局、エドヴァルドの拳がコツンと頭の上から落とされた。
「レ・イ・ナ」
「真似はしません、もちろん!ただ他の果物でも出来ないかな…とか、イデオン公爵邸でも似たようなモノ食べられないかな……とか?」
ちょっと目で訴えてみたけど、冷徹鉄壁宰相サマは、流されてはくれなかった。
どうせ私には「あざとカワイイ」は出来ませんとも、ええ。
「だから、またここへ来れば良いだろう。セラシフェラを見て、ここでこれを食べる。そこまでを一連の流れにしてしまえば良いだけの事だ」
望めばいくらでも連れて来てやる。――毎年。
「……っ」
さっきまでの会話があっという間に脳裡に蘇ってしまい、結局私は顔を赤らめる事しか出来なかった。
本当に…本当に、答えはバリエンダールから帰って来てからで良いと思っていますか、宰相閣下……?
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