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獣人編

逃亡者、ダンジョンに潜る

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翌日、早速ダンジョンへ入る。

「とりあえず、ミアのレベルを5まであげようか」

「うん」

奥に進んでいくとスライムが現れる。僕は石をぶつけて倒す。さらに進むとゴブリンが現れる。同様に処理する。

「お兄ちゃん、レベルが上がったよ」

「やったね、聞いてた通りだね。どんどんいこうか」

ミアも冒険者登録した理由は3つ目あった。

1つ目が身分証になる事
2つ目が一緒に行動する為
そして今回のが3つ目

なんと冒険者ギルドの機械を使ってパーティ登録すると経験値をパーティ内で分配出来る

僕はミアに経験値が8割入るように設定した

ダンジョンの奥に進みながら魔物を倒していく

「お兄ちゃん、またレベルが上がったよ。今度はスキルが増えたよ」

「おめでとう!なんのスキルが増えたの?」

「支援魔法が増えたよ。」

「やっぱり職業に影響したスキルが増えるんだね」

職業[妹]
妹であることを強く願ったものが就くことができる職業
兄妹に関わるスキルを覚えやすい
HPに+補正(中)

「これでお兄ちゃんと一緒に戦えるね」

「無理はしなくていいからね、とりあえず今日は僕が戦うから。ミアが実際に戦うのはお金を貯めて装備を揃えてからね」

「うん、わかった。でも先にお兄ちゃんの武器を買ってね」

「……さっきから武器使ってるよ」
僕はミアに石を見せる

「はぁ」
ミアにため息で返事をされる

「わかったよ、一緒に買いに行こうか」

「約束だよ」

「それじゃあ頑張ってお金貯めないとね。まだ余裕あるしもっと奥に行こうか」

僕達はさらに奥へ進む。
ワイルドバッドやゴブリンを倒しつつ進むと豪華な扉を見つける

「ボス部屋ってやつかな?」

「ボスを倒すと宝箱落としたり称号がもらえたりするみたいだよ」

「どうする?入ってみる?」

「うーん、先に誰か入ってるみたいだよ」

「なんでわかるの?」

「扉の取手のところが赤く光ってるでしょ?あれは中で戦闘中ってことだよ。中に入ることは出来るけど、冒険者同士は不干渉だからね。観戦はしてもいいけど、勝手に手を出したらダメだよ。」

「そうなんだ、せっかくだし見ていこうか。自分達が戦う時の参考になるし」

僕は扉を開ける。

…あれは昨日ダンジョンで見た冒険者だな。獣人の女の子もいる。
かなり苦戦してるみたいだけどボスは……騎士か?
見た目は甲冑を騎士そのものだが、鑑定の結果はスケルトンナイトだった。
このステータスはボスだとしてもこんな浅い階層に出て来ていいやつじゃないな。

流石に彼らじゃ勝てないな。
僕は助けがいるか聞こうとするが

「こいつを囮にして逃げるぞ!ほら」

男が獣人の女の子をスケルトンナイトの前に放り出す。

スケルトンナイトの注意が女の子に向くのを確認して男達が扉のあるこっちに走って来る

男達は僕達を見てうすら笑いを浮かべる

「昨日のやつらか、お前も気に入らなかったんだ。一緒に死んどけ」

男達はボス部屋から出ると門を閉める

僕は門を触るが開かなくなっている。何か外で細工をされたようだ。

倒すしかないか…

「ミア、僕があいつに突っ込むからその間に獣人の子を助けて」

「え?…大丈夫なの?」

「ステータス的には僕の方が強いから大丈夫…だと思う。」
スケルトンナイトのステータスは大体100くらいだった。
ステータスは僕の方が高いけど実質丸腰の僕と帯剣で剣術スキル持ちのスケルトンナイト、どっちが強いのか…

「わかった。これでちょっとでもお兄ちゃんの助けに」
ミアが支援魔法をかけてくれる。ステータスが一時的に1.2倍になる。

「ミアありがとう。これで負けないよ」

僕はそう言ってスケルトンナイトに突っ込む。
不意を突いたタックルで転倒させる。
思ったよりもスピードが出たな…支援魔法すごいな。

転倒したスケルトンナイトから僕は剣を奪い取る。
奪った剣を胸に突き刺す。

剣は胸を貫通するがスケルトンナイトは何事もないかのように起き上がる。

僕は剣を引き抜く。
どこかに弱点の核があるはずだけどわからない。

僕は間合いを詰めて兜に剣を突き刺す。
スケルトンナイトは剣が頭に刺さったまま攻撃をして来る。僕は殴られて後ずさる。

頭が核じゃないのか。
スケルトンナイトは剣を頭から引き抜いて構える。

核を潰すには鎧が邪魔だな。
僕は剣を避けながら鎧を殴りつける。
「っ!」
拳から血が出たが鎧を砕くことに成功する。
鎧の中には骨が入っておりお腹の辺りに黒い石が見える。
あれが核だな…

僕は骨の間に手を突っ込み核を引き抜く。

するとスケルトンナイトの動きが完全に止まる。

ふぅー。なんとか倒せたな

「ミア、なんとか倒せたよ。そっちは大丈夫?」

「私はケガしてないよ。でも女の子は早く手当てしないと助からないと思う」
顔を見ると血が足りてないのか青くなってる。

「これじゃだめだよね?」
僕は収納から薬草を出す。

「無いよりはマシだけどダメだと思う。」

僕は何か方法がないか周りを見渡しながら考える。

「ミア、スキルが増えてる。その子に使って!」

「え?ステータスオープン…本当だスキルが増えてる。それにレベルも凄い上がってる」

ミアは女の子に治癒魔法を掛ける

掛け続けること数分、女の子の顔がほんのり赤く火照ってきた。

「もう大丈夫そうだね」

「うん。助けれてよかった」

僕はスケルトンナイトを収納に入れてから部屋の奥を見にいく。

「ミア、こっちの部屋に行ける様になってるよ。あ、宝箱がある。あと転移かな?魔法陣があるよ」

「ホントだ!やったね。あんなに強かったんだからきっといい物入ってるよ」

僕は宝箱を開ける

中には刀が入っていた

[妖刀村正]
戦場にて血を浸かるほど浴びた刀が月の光を浴びて出来た妖刀
呪われている

…呪われてた。まあいいか
僕は村正を装備する
うん、問題ないな。外すことも出来るし…

「お兄ちゃん、その剣変わった形してるね。それに禍々しい色してるけど大丈夫なの?」

「鑑定したら呪われてたよ。だからミアは触らないでね」

「え!?大丈夫なの?」

「状態異常に完全に耐性があるの知ってるでしょ?大丈夫だよ。」

「そっか。武器が手に入ってよかったね」

僕が村正を眺めていると獣人の子が目を覚ました
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