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前編
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冬休みを利用して、俺と陽翔は
とあるスノーボード場にやって来た。
「なあ輝、ここって上級者コースじゃ…?」
「大丈夫だって!人もそんなにいないし!」
「そうだけど…」
陽翔は不安そうな顔でゲレンデを見下ろす。
「いいからいいから。やってみないとわかんないじゃん。ほら、行くぞ!」
俺は勢いよくスタートを切った。
「あ、待ってよ!」
慌てて、陽翔も滑り出した。
順調に滑っていたが、俺はコブに乗り上げてバランスを崩してしまった。
「うわっ!ヤバい!!」
バランスを崩した俺は、コースを外れて雑木林の方へ滑り落ちていく。
「えっ?!ひ、ひかるー!」
陽翔が俺の後を追いかけて来る。
しばらく滑り落ちた所で俺は止まった。
「…ふ~」
一息つき、ボードを外していると、陽翔の声が聞こえてきた。
「輝ー!大丈夫かー?」
「陽翔ー!こっちー!」
「輝!大丈夫?」
陽翔が息を切らしながら俺の手前で止まって、汗を拭いながら聞いてきた。
「ああ、奇跡的に怪我はしてないっぽい」
「良かった~…」
安心したのか、陽翔はその場にしゃがみ込んだ。
「ゴメンな、心配掛けて…って、ここどの辺だろ?」
「…俺も夢中で追いかけてたから、わかんないかも…」
「だよな~。とりあえず、ここにいても埒が明かないし移動する?」
「だね」
眉尻を下げて、少し困ったような顔で、陽翔は同意してくれた。
お互いスマホを見るが無情にも圏外の表示。
「ほんっとゴメンな…俺がミスったせいで…」
「い、いや、俺もテンパって輝を助けなきゃって追いかけてきたから…」
「ありがとな、陽翔!」
俺は、陽翔の肩を抱き頭をコツンと寄せた。
「輝が無事で良かったよ」
少し頬を赤くした陽翔がはにかみながらこっちを見て笑った。
…ばれないように俺は喉をゴクリと鳴らした。
しばらく歩いて、日が傾き出したころ、俺たちは一軒の小屋を見つけた。
「すみませーん、どなたかいませんかー?」
ドアをたたくも返事は無い。
「誰もいないみたいだな…」
「…クシュン!」
「陽翔、大丈夫か?」
「ごめん、大丈夫」
「寒かったら言えよ?」
「ありがと」
陽翔のことが気になりながらも、もう一度ドアを叩くが返事は無い。
諦めながらもドアノブを回すと、ギイと音を立てドアが開いた。
「鍵かっかてなかったんだ」
「誰もいないみたいだし、日が暮れると動けないから泊まらせてもらおうぜ」
「…そうだね、明るくなるまでちょっと休ませてもらおう」
陽翔を先に入れて俺はドアを閉めた。…きちんと鍵をして。
「薪とか、毛布が置いてある。あ、非常食まであるから、避難小屋なのかな?」
「とりあえず、暗くなる前に火を起こして暖まろうぜ」
「そうだね。お借りしまーす」
誰に断るでもなく声をかけ俺たちは薪に火をつけ、置いてあったやかんに水を入れお湯を沸かした。
インスタントコーヒーが置いてあったので、コーヒーをいれた。
「ふー、ちょっと落ち着いたね」
「ああ、冷えた体にしみるわ」
しばらくすると、小屋を叩く風の音が激しくなってきた。どうやら吹雪いてきたようだ。
「危なかったな。もう少し遅かったら…」
「ホントだね…ックシュン!」
「陽翔大丈夫か?服とか濡れたままだろ?」
俺は陽翔の隣に移動し、陽翔の髪に触る。
髪の毛はかなり濡れていてまだ乾いてなかった。
「まだこんなに濡れてる。ほら、服も脱いで乾かさないと!」
「輝だって濡れてるよ」
そう言いながら、陽翔は俺の髪を撫でた。
(っ!ヤバい!)
「わ、わかった。俺も脱ぐから」
俺は顔を見られないように下を向きウエアを脱いだ。
「毛布持ってくるね」
陽翔が毛布を取りに行ったが、その手には毛布は一枚しかなかった。
「輝使いなよ。俺は大丈夫だから」
差し出された毛布を手に取り広げ、陽翔に半分掛けてくるまった。
「この方が温かいだろ。」
「狭くない?大丈夫?」
「だーいじょーぶ!」
さらに毛布を引っ張り、陽翔に密着する。
「…温かいね」
「だろ?」
陽翔は、頭を俺の肩に乗せて寄り添ってきた。…もう、いいかな~…。
「なぁ陽翔、こんな時ってどうするか知ってる?」
「え?」
キョトンとした顔で俺を見る陽翔の後頭部を押えて、唇を奪う。
「っんふ…」
陽翔の吐息が唇から漏れる。
俺は陽翔の歯を舌でなぞり口の中に滑り込ませる。一瞬、陽翔の身体に力が入ったが、
お構いなしに俺は舌絡めた。
俺の胸辺りを押して、離れようとしているが、かわいいしかない。
「…ぷはっ!ひ、輝!何をっ…?!」
「好きなんだ、陽翔のことが。出会ってからずっと…」
「え?…でも、俺は男で…」
「関係ない。陽翔が好きなんだ!」
俺からの突然の告白に、顔を真っ赤にする陽翔。…かわいすぎる!!
やばい、限界!!
「俺のこと、嫌い?」
「そんなことっ…!!いや、あの、突然でびっくりして…
でも、好き…とかわかんなくて…」
「嫌いじゃない?」
「嫌いなら、一緒にいない!」
「よかった。なら、俺のこと好きになって?」
とびきりの笑顔で陽翔に微笑む。
陽翔の言いたいことは解ってる。友人としての好き。
でも、俺の好きは違う。恋愛対象の好き。むしろ、愛してる。
言わないつもりだったけど、もう限界。
なので、今日、このシュチュエーションを計画した…。
「陽翔、温めて?」
「えっ?」
陽翔を抱きしめて、もう一度キスをする。
今度は抵抗してこない。…よしっ!!
「遭難した男女のすること知ってる?」
「えっ?映画とかだと裸で抱き合って…って俺たち男だよ?」
「正解!俺たち遭難したんだから、温め合わなきゃ…」
耳元で囁くと、陽翔は一層顔を赤くした。
とあるスノーボード場にやって来た。
「なあ輝、ここって上級者コースじゃ…?」
「大丈夫だって!人もそんなにいないし!」
「そうだけど…」
陽翔は不安そうな顔でゲレンデを見下ろす。
「いいからいいから。やってみないとわかんないじゃん。ほら、行くぞ!」
俺は勢いよくスタートを切った。
「あ、待ってよ!」
慌てて、陽翔も滑り出した。
順調に滑っていたが、俺はコブに乗り上げてバランスを崩してしまった。
「うわっ!ヤバい!!」
バランスを崩した俺は、コースを外れて雑木林の方へ滑り落ちていく。
「えっ?!ひ、ひかるー!」
陽翔が俺の後を追いかけて来る。
しばらく滑り落ちた所で俺は止まった。
「…ふ~」
一息つき、ボードを外していると、陽翔の声が聞こえてきた。
「輝ー!大丈夫かー?」
「陽翔ー!こっちー!」
「輝!大丈夫?」
陽翔が息を切らしながら俺の手前で止まって、汗を拭いながら聞いてきた。
「ああ、奇跡的に怪我はしてないっぽい」
「良かった~…」
安心したのか、陽翔はその場にしゃがみ込んだ。
「ゴメンな、心配掛けて…って、ここどの辺だろ?」
「…俺も夢中で追いかけてたから、わかんないかも…」
「だよな~。とりあえず、ここにいても埒が明かないし移動する?」
「だね」
眉尻を下げて、少し困ったような顔で、陽翔は同意してくれた。
お互いスマホを見るが無情にも圏外の表示。
「ほんっとゴメンな…俺がミスったせいで…」
「い、いや、俺もテンパって輝を助けなきゃって追いかけてきたから…」
「ありがとな、陽翔!」
俺は、陽翔の肩を抱き頭をコツンと寄せた。
「輝が無事で良かったよ」
少し頬を赤くした陽翔がはにかみながらこっちを見て笑った。
…ばれないように俺は喉をゴクリと鳴らした。
しばらく歩いて、日が傾き出したころ、俺たちは一軒の小屋を見つけた。
「すみませーん、どなたかいませんかー?」
ドアをたたくも返事は無い。
「誰もいないみたいだな…」
「…クシュン!」
「陽翔、大丈夫か?」
「ごめん、大丈夫」
「寒かったら言えよ?」
「ありがと」
陽翔のことが気になりながらも、もう一度ドアを叩くが返事は無い。
諦めながらもドアノブを回すと、ギイと音を立てドアが開いた。
「鍵かっかてなかったんだ」
「誰もいないみたいだし、日が暮れると動けないから泊まらせてもらおうぜ」
「…そうだね、明るくなるまでちょっと休ませてもらおう」
陽翔を先に入れて俺はドアを閉めた。…きちんと鍵をして。
「薪とか、毛布が置いてある。あ、非常食まであるから、避難小屋なのかな?」
「とりあえず、暗くなる前に火を起こして暖まろうぜ」
「そうだね。お借りしまーす」
誰に断るでもなく声をかけ俺たちは薪に火をつけ、置いてあったやかんに水を入れお湯を沸かした。
インスタントコーヒーが置いてあったので、コーヒーをいれた。
「ふー、ちょっと落ち着いたね」
「ああ、冷えた体にしみるわ」
しばらくすると、小屋を叩く風の音が激しくなってきた。どうやら吹雪いてきたようだ。
「危なかったな。もう少し遅かったら…」
「ホントだね…ックシュン!」
「陽翔大丈夫か?服とか濡れたままだろ?」
俺は陽翔の隣に移動し、陽翔の髪に触る。
髪の毛はかなり濡れていてまだ乾いてなかった。
「まだこんなに濡れてる。ほら、服も脱いで乾かさないと!」
「輝だって濡れてるよ」
そう言いながら、陽翔は俺の髪を撫でた。
(っ!ヤバい!)
「わ、わかった。俺も脱ぐから」
俺は顔を見られないように下を向きウエアを脱いだ。
「毛布持ってくるね」
陽翔が毛布を取りに行ったが、その手には毛布は一枚しかなかった。
「輝使いなよ。俺は大丈夫だから」
差し出された毛布を手に取り広げ、陽翔に半分掛けてくるまった。
「この方が温かいだろ。」
「狭くない?大丈夫?」
「だーいじょーぶ!」
さらに毛布を引っ張り、陽翔に密着する。
「…温かいね」
「だろ?」
陽翔は、頭を俺の肩に乗せて寄り添ってきた。…もう、いいかな~…。
「なぁ陽翔、こんな時ってどうするか知ってる?」
「え?」
キョトンとした顔で俺を見る陽翔の後頭部を押えて、唇を奪う。
「っんふ…」
陽翔の吐息が唇から漏れる。
俺は陽翔の歯を舌でなぞり口の中に滑り込ませる。一瞬、陽翔の身体に力が入ったが、
お構いなしに俺は舌絡めた。
俺の胸辺りを押して、離れようとしているが、かわいいしかない。
「…ぷはっ!ひ、輝!何をっ…?!」
「好きなんだ、陽翔のことが。出会ってからずっと…」
「え?…でも、俺は男で…」
「関係ない。陽翔が好きなんだ!」
俺からの突然の告白に、顔を真っ赤にする陽翔。…かわいすぎる!!
やばい、限界!!
「俺のこと、嫌い?」
「そんなことっ…!!いや、あの、突然でびっくりして…
でも、好き…とかわかんなくて…」
「嫌いじゃない?」
「嫌いなら、一緒にいない!」
「よかった。なら、俺のこと好きになって?」
とびきりの笑顔で陽翔に微笑む。
陽翔の言いたいことは解ってる。友人としての好き。
でも、俺の好きは違う。恋愛対象の好き。むしろ、愛してる。
言わないつもりだったけど、もう限界。
なので、今日、このシュチュエーションを計画した…。
「陽翔、温めて?」
「えっ?」
陽翔を抱きしめて、もう一度キスをする。
今度は抵抗してこない。…よしっ!!
「遭難した男女のすること知ってる?」
「えっ?映画とかだと裸で抱き合って…って俺たち男だよ?」
「正解!俺たち遭難したんだから、温め合わなきゃ…」
耳元で囁くと、陽翔は一層顔を赤くした。
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