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第3章 魔導要塞の攻防
第39話 土人形(上編)
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「・・・むー・・・」
ペラ────
しばらく魔導書の自習をやめて、畑のニンジンに付きっきりだったリリカだが、最近は再び、暇さえあればリアムの書斎に入り浸って魔導書を広げて回るようになっていた。
「リリカ。最近また熱心に魔導書を読んでるね。何か探してるの?」
書斎でのリリカは大人しいので、居つかれたとしてもリアムは迷惑には思わない。だがそういうことではなく、リアムは単純にリリカが今、何に興味を持っているのかが気になった。
「あ・・・。ご主人様に聞く方が早いことに今気づきました。」
「え?(ビクっ)」
一瞬リアムは身体をビクつかせた。(いかんいかん・・・。つい「ご主人様に聞く」というのを「ご主人様の身体に聞く」と間違って解釈しそうになった。) どうやら、これまでに見せつけられたリリカの性欲モンスターぶりが軽いトラウマになって、リアムは若干被害妄想気味のようだ。今は全然そういう話ではないというのに。
「な、何が知りたいんだ?リリカ。」
「あの、リリカが始めてご主人様にここに連れてこられた時に載せてもらったガーゴイルの作り方を知りたいなと思ってまして。」
「そういえばあの時、おもらししたりとかあったな。懐かしい。」
「懐かしい────って、そんなところは思い出さなくていいです(汗)」
珍しくリリカが顔を赤らめる。エッチなことは恥ずかしいことだという認識がなかなか身についてないが(最近リアムに言い聞かされるので、頭では理解するようにしている。)お漏らしは幼い頃に躾けられたので恥しいという認識があるようだ。
「コホン。────で、あれをリリカもできるようになりたくて。」
「ああ、あれか。あの術は正規の魔導書が家にないから、読んでも多分習得は無理だぞ。」
そういうとリアムは本棚の心当たりのある段を眺め、一冊の書物を取り出した。
「多分フォルセル王国にはちゃんとした魔導書があると思うんだが、これは『ブック』なので、質が悪いからな。」
リアムから渡された「石獣入魂の書」と題されたその書物を試しに広げ、リリカは少し目を通すと眉をひそめた。
「・・・ご主人様。これ、読みにくいやつです。全くでたらめなことしか書いてないの、リリカでもちょっと読むだけですぐわかります。」
「まあな。ただ、あのガーゴイルの魔術は、俺がこの魔導書をもとに作ったんだ。」
「・・・うそ。だって、書いてあることめちゃめちゃですよぉ。これ書いた人勝手な思い込みを真実と勘違いしてますもん。」
ほんの数分ページをめくっただけで、リリカはうがった厳しい指摘をした。ブックと言えども独特の魔術言語を駆使して書かれた書物であり、これほどの短時間に書かれた内容の水準を正確に把握するのは見上げた読解力だ。
「あー、まあな。だが、これがインチキだってすぐ分かること自体、結構すごいことだぞ。」
「え、そうなんですか?」
「でだ、リリカの言う通りこの魔導書は確かにほとんどでたらめなんだが、注目すべきはこれを書いた者が曲がりなりにもガーゴイルの生成に成功しているという点だ。残念なのは、この書き手は才能はあったんだろうが、多分もぐりの魔術師で、独力で術に成功しながらもその原理を正しく理解していなかったことが問題なのだ。」
「それってつまり、・・・読んでも役に立ちませんよね?ご主人様がこれを読んで使えるようになったのが信じられないです。」
「大事なのは、9割のでたらめと1割の真実を厳密に選別できる目だよ。この書物の大半は著者の妄想で成り立っているが、ごくわずかに実際に行ったこととその結果が書かれている。著者はその術理の解釈を大きく間違えているが、事実をくみ取りそれを正しく解釈しなおし、つなぎ合わせていくと、真実の術理が見えるんだ。」
「そんなご本の読み方・・・、リリカにはちょっと無理かなぁ。だって書いてあることは正しいことと思って読んでますもん。」
「それが普通だよ。だからこそ内容の正しいことが証明されている『グリモワール』に価値があるんだ。よし、じゃあ俺が直接使い方を教えてやる。」
「えっ、いいんですか?」
「その代わり、条件がある。」
「え?」
(ご主人様が条件なんていうの珍しいな。)とリリカは思ったが、そのあとの言葉はもっと意外だった。
「交尾させて。」
「えぇ♡」
「いやあ、昨日リリカが「特殊栽培」したっていうニンジンをまた食べたろ?あれ食べるとどうも元気いっぱいでな、ちょっとムラムラ来ちゃって。」
リアムは書斎のデスクに腰かけて魔導書を読んでいたが、リリカはそのデスクの前においてあるローテーブルに魔導書を開き床に座っていた。実はさっきからリリカの胸が服の隙間から見え隠れしていて、ニンジンの栄養で精力のついたリアムは、そのチラリズムに触発されてしまっていたのだ。
「エヘへ、ご主人様―♪『条件』だなんて言わなくてもリリカはいつでもOKなんですよ!」
「まあいいじゃないか。じゃ、ちょっとお風呂にな。」
ズボンッ─────
「へ?」
それは、リアムのズボンが抜け落ちる音だった。上半身は袖に控えめにフリルをつけた開襟シャツを着こみ、一昔前の少女漫画の男キャラのようなシュッとした格好をしていたリアムは、あろうことかその上半身はそのままに振るチンにされていた。
「いや、ちょっとリリカ。お風呂にだな。お・・、オぅ、フッ。」
一気にスイッチの入ったリリカは、躊躇なくリアムがこれから洗うつもりだった股間のそれを咽喉まで加えこんでしまっていた。
「だ、ダメだよリリカ。まだ洗ってな・・・あぃ、ぁあ!」
「お風呂なんて、まどろっこしいのなんかいいじゃないですかぁ。リリカが全部きれいにしてあげます!」
リリカの猪突が猛烈すぎてリアムは既にタジタジになってしまっている。
(そ、そんな。お風呂入って、ベッドで抱き合いながらキスから始めたかったのに)むしろリアムの方が乙女的な思考になってしまっているが、リリカの厳しい責めを受け、それはすでに大きくなってしまっている。
「はぁっはぁっ。もう、我慢できません!い、挿れちゃいますね!!ご主人様!」
ランランと目を輝かせたリリカが、仰向けになったリアムに馬乗りになって根元まで飲み込んだ。そう、リリカも栄養が過剰に蓄積されたニンジンでリアム同様に精力が充実していたのだ。ご褒美の時間まで我慢、と思っていたのだが、あろうことかリアムから誘われ、禁欲の堰は一気に決壊してしまっていた。
「あ、ちょっと待って、あっぁあっあぁ!」
「ご主人様、はっはっはぁ!!奥!奥すごいです♡」
リリカが全く加減なく全体重をリアムの下半身に勢いよくぶつける。パンパンという軽快な衝突音はその後、10分ほど途切れることなく続いた。
ゴポッ─────
絞り出した精が胎内から逆流するのをふき取りながらリリカは「ふぅっ♪」と満足そうなため息をついた。
「ご主人様♪気持ち良かったですか?」
「・・・あ、ああ。(・・・何だろう。俺から求めたはずなのにこの何とも言えない「奪われた感」・・・)」
乱れた着衣を整えながら、(何か最近男女の立場が変わっているような)と今更ながら思うリアムであった。
ペラ────
しばらく魔導書の自習をやめて、畑のニンジンに付きっきりだったリリカだが、最近は再び、暇さえあればリアムの書斎に入り浸って魔導書を広げて回るようになっていた。
「リリカ。最近また熱心に魔導書を読んでるね。何か探してるの?」
書斎でのリリカは大人しいので、居つかれたとしてもリアムは迷惑には思わない。だがそういうことではなく、リアムは単純にリリカが今、何に興味を持っているのかが気になった。
「あ・・・。ご主人様に聞く方が早いことに今気づきました。」
「え?(ビクっ)」
一瞬リアムは身体をビクつかせた。(いかんいかん・・・。つい「ご主人様に聞く」というのを「ご主人様の身体に聞く」と間違って解釈しそうになった。) どうやら、これまでに見せつけられたリリカの性欲モンスターぶりが軽いトラウマになって、リアムは若干被害妄想気味のようだ。今は全然そういう話ではないというのに。
「な、何が知りたいんだ?リリカ。」
「あの、リリカが始めてご主人様にここに連れてこられた時に載せてもらったガーゴイルの作り方を知りたいなと思ってまして。」
「そういえばあの時、おもらししたりとかあったな。懐かしい。」
「懐かしい────って、そんなところは思い出さなくていいです(汗)」
珍しくリリカが顔を赤らめる。エッチなことは恥ずかしいことだという認識がなかなか身についてないが(最近リアムに言い聞かされるので、頭では理解するようにしている。)お漏らしは幼い頃に躾けられたので恥しいという認識があるようだ。
「コホン。────で、あれをリリカもできるようになりたくて。」
「ああ、あれか。あの術は正規の魔導書が家にないから、読んでも多分習得は無理だぞ。」
そういうとリアムは本棚の心当たりのある段を眺め、一冊の書物を取り出した。
「多分フォルセル王国にはちゃんとした魔導書があると思うんだが、これは『ブック』なので、質が悪いからな。」
リアムから渡された「石獣入魂の書」と題されたその書物を試しに広げ、リリカは少し目を通すと眉をひそめた。
「・・・ご主人様。これ、読みにくいやつです。全くでたらめなことしか書いてないの、リリカでもちょっと読むだけですぐわかります。」
「まあな。ただ、あのガーゴイルの魔術は、俺がこの魔導書をもとに作ったんだ。」
「・・・うそ。だって、書いてあることめちゃめちゃですよぉ。これ書いた人勝手な思い込みを真実と勘違いしてますもん。」
ほんの数分ページをめくっただけで、リリカはうがった厳しい指摘をした。ブックと言えども独特の魔術言語を駆使して書かれた書物であり、これほどの短時間に書かれた内容の水準を正確に把握するのは見上げた読解力だ。
「あー、まあな。だが、これがインチキだってすぐ分かること自体、結構すごいことだぞ。」
「え、そうなんですか?」
「でだ、リリカの言う通りこの魔導書は確かにほとんどでたらめなんだが、注目すべきはこれを書いた者が曲がりなりにもガーゴイルの生成に成功しているという点だ。残念なのは、この書き手は才能はあったんだろうが、多分もぐりの魔術師で、独力で術に成功しながらもその原理を正しく理解していなかったことが問題なのだ。」
「それってつまり、・・・読んでも役に立ちませんよね?ご主人様がこれを読んで使えるようになったのが信じられないです。」
「大事なのは、9割のでたらめと1割の真実を厳密に選別できる目だよ。この書物の大半は著者の妄想で成り立っているが、ごくわずかに実際に行ったこととその結果が書かれている。著者はその術理の解釈を大きく間違えているが、事実をくみ取りそれを正しく解釈しなおし、つなぎ合わせていくと、真実の術理が見えるんだ。」
「そんなご本の読み方・・・、リリカにはちょっと無理かなぁ。だって書いてあることは正しいことと思って読んでますもん。」
「それが普通だよ。だからこそ内容の正しいことが証明されている『グリモワール』に価値があるんだ。よし、じゃあ俺が直接使い方を教えてやる。」
「えっ、いいんですか?」
「その代わり、条件がある。」
「え?」
(ご主人様が条件なんていうの珍しいな。)とリリカは思ったが、そのあとの言葉はもっと意外だった。
「交尾させて。」
「えぇ♡」
「いやあ、昨日リリカが「特殊栽培」したっていうニンジンをまた食べたろ?あれ食べるとどうも元気いっぱいでな、ちょっとムラムラ来ちゃって。」
リアムは書斎のデスクに腰かけて魔導書を読んでいたが、リリカはそのデスクの前においてあるローテーブルに魔導書を開き床に座っていた。実はさっきからリリカの胸が服の隙間から見え隠れしていて、ニンジンの栄養で精力のついたリアムは、そのチラリズムに触発されてしまっていたのだ。
「エヘへ、ご主人様―♪『条件』だなんて言わなくてもリリカはいつでもOKなんですよ!」
「まあいいじゃないか。じゃ、ちょっとお風呂にな。」
ズボンッ─────
「へ?」
それは、リアムのズボンが抜け落ちる音だった。上半身は袖に控えめにフリルをつけた開襟シャツを着こみ、一昔前の少女漫画の男キャラのようなシュッとした格好をしていたリアムは、あろうことかその上半身はそのままに振るチンにされていた。
「いや、ちょっとリリカ。お風呂にだな。お・・、オぅ、フッ。」
一気にスイッチの入ったリリカは、躊躇なくリアムがこれから洗うつもりだった股間のそれを咽喉まで加えこんでしまっていた。
「だ、ダメだよリリカ。まだ洗ってな・・・あぃ、ぁあ!」
「お風呂なんて、まどろっこしいのなんかいいじゃないですかぁ。リリカが全部きれいにしてあげます!」
リリカの猪突が猛烈すぎてリアムは既にタジタジになってしまっている。
(そ、そんな。お風呂入って、ベッドで抱き合いながらキスから始めたかったのに)むしろリアムの方が乙女的な思考になってしまっているが、リリカの厳しい責めを受け、それはすでに大きくなってしまっている。
「はぁっはぁっ。もう、我慢できません!い、挿れちゃいますね!!ご主人様!」
ランランと目を輝かせたリリカが、仰向けになったリアムに馬乗りになって根元まで飲み込んだ。そう、リリカも栄養が過剰に蓄積されたニンジンでリアム同様に精力が充実していたのだ。ご褒美の時間まで我慢、と思っていたのだが、あろうことかリアムから誘われ、禁欲の堰は一気に決壊してしまっていた。
「あ、ちょっと待って、あっぁあっあぁ!」
「ご主人様、はっはっはぁ!!奥!奥すごいです♡」
リリカが全く加減なく全体重をリアムの下半身に勢いよくぶつける。パンパンという軽快な衝突音はその後、10分ほど途切れることなく続いた。
ゴポッ─────
絞り出した精が胎内から逆流するのをふき取りながらリリカは「ふぅっ♪」と満足そうなため息をついた。
「ご主人様♪気持ち良かったですか?」
「・・・あ、ああ。(・・・何だろう。俺から求めたはずなのにこの何とも言えない「奪われた感」・・・)」
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