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第2章 おフェラを覚えるまで

第12話 リアムと黒魔術

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(作者)すいません。今回はエロがほとんどないです。


 リアムが隠遁生活を決意した理由は、修道会組織内で失脚したのも理由の一つであるが、修道士の間で修める事が禁じられていた、黒魔術の研究をしたいというのも大きな理由であった。

 バルティス王国(リアムのいる国)では、黒魔術は禁術扱いになっているため、おおっぴらに学ぶことはできない。一方、海を挟んだ隣国であるフォルセル王国は国を挙げて黒魔術の研究を行っている。

 外国が話に登場したので、簡単にこの世界の構造を説明することにする。この世界には3つの大陸があることがわかっていて、それぞれ北、南東、南西に位置する。時計に例えると12時、4時、8時の方向に大陸があり、三大陸とも時計の中心付近まで大陸が近接している。

 港湾都市エルチェリータは12時の大陸の最南端である。それに対し、フォルセル王国は4時の大陸の北西端に位置する。人間が住んでいるのは、バルティス王国と、フォルセル王国がほとんどで、あとは国というほどでもない都市国家や小集落がいくつかある程度だ。どの大陸も人間が住むのは、時計の中心側のごく限られた沿岸部に限り、時計の外周に相当する側は全く未開である。
(そのうち挿絵でも入れます)

 フォルセル王国には、国立魔法研究所:ウィザードインスティチュート(W.I.)があり、日々魔術師による黒魔術の研究が行われている。世の中に出回る純正の魔導書は、全てW.I.から発行されるものである。

 純正の魔導書はW.I.の教授陣による厳正な審査を通過したもので、書かれている内容を実際に検証し、正しい事が証明されている。これらは「グリモワール」とよばれ、要求される魔力を持ち、書かれた手順を守れば、必ず目的の魔術を行使できるものである。

 グリモワールはW.I.の図書館に所蔵されるが、この組織所属の魔術師以外は閲覧が許されず、また厳重に管理されている。原則複製は禁じられており、国策等で国のトップの働きかけがあった場合などに、巨額の見返りと引き換えに、複製が作られる事があるくらいである。そのため、一般人には滅多と見られない代物である。

 グリモワールは極めて希少性が高いので、黒魔術が禁じられているバルティス王国だけでなく、フォルセル王国内でもほとんど流通がない。低クラスのグリモワールですら10,000G(ゴールド)以上という価格水準(円換算で億の規模)で、仮に流通にのってもまず手に入れることは不可能といえる。

 一方で、W.I.の教授が執筆したものの、正式の審査を通さず単独で書籍化したものは「テクスト」と呼ばれている。正統の魔術師が執筆しているため、術理にはかなりの信頼性があるが、複雑な魔術の原理を一人で執筆しているため、完璧な内容となっている可能性は低い。一箇所でも誤記があれば、その魔術は成立しない。その為、魔術書の読解力のないものがテクストを行使しても、大抵魔術を使うことはできない。但し、ある程度の魔術の素養を身に着けている者は、読み進める中で誤記を明らかにすることができるため、それを修正することでテクストの魔術を行使することが可能になる。

 更に格下の魔導書に、「ブック」と呼ばれるものがある。これは、W.I.の助手以下、有象無象のものが書いたものも含めた、粗悪魔導書全般を指す。テクストと比べても品質は及ぶべくもない代物で、それでもW.I.所属の魔術師が書いたものならまだ救いがあるが、自称魔術師の書いたものとなれば、その内容の殆どがデタラメである。1,2行の真実が含まれていればまだいい方というものである。

 第2話でリアムがガーゴイル生成魔術のヒントを得たのは、この最下級のブックであった。
 テクストは、大体数千G、ブックは十~数百Gとピンキリの値段がつく。

 黒魔術をかじっていく中で、リアムは魔術師という職業がいかに浮世離れした、選ばれたものだけがなれる特権階級であるかを思い知った。空前の格差社会である。バルティス王国の修道会も厳しい階級組織であるが、フォルセル王国の魔術師の階級格差に比べれば、可愛いものだ。リアムは思った。

 同時にリアムはフォルセル王国が擁する黒魔術師集団に脅威を抱かざるを得なかった。フォルセル王国のW.I.は、とんでもない階級組織を構築してはいるが、それは同時に国中の選りすぐりの天才を集結させ、新たな黒魔術の開発に日夜明け暮れていることを意味している。既得権益を守り、王権と癒着し、内輪でポスト争いに明け暮れ、使える術は今も昔も「ヒール」という体たらく(最近はリアムのおかげで少しましになったのだが)の、バルティス王国とは雲泥の差なのだ。

 フォルセルと戦えば、俺達の国は間違いなく負ける。リアムが黒魔術に手を出した動機はそこにあった。リアムが持つ魔導書は、数冊のテクストと数千冊のブックである。修道士時代にリアムが稼ぎ出し、現在保有する資産は、約30,000G。良くて2冊相当のグリモワールが買える額だが、そんなことをすれば、手持ちの資産はほぼすべてなくなる。(それ以前に買う入手経路がないのだが)

 リアムはグリモワールが欲しい。それがあれば、高位魔法のあるべき姿を明らかにすることができる。自分がW.I.の教授陣と肩を並べるレベルになるには、少なくとも一度は純正の魔導書・グリモワールを読む必要があった。金で買うか、奪うのか。金で買うなら、入手経路と資金調達ができねばならない。奪うには戦力が足りない。

 気ままな隠遁生活を送り、粗悪な魔導書を読み漁りながらも、リアムは密かな野望の炎を燃やすのであった。

 でも、一人で篭って学術研究に励んでいると、身体のフラストレーションも溜まるというものである。特に最近は、手に入れた奴隷ちゃんが可愛くて仕方がなく、治療と称してかなりいじり倒してしまった。しかしいじるばかりで、自身の下半身はまだ全く使っていない。

(昨日で病気治療も終わったし、俺のお願いを聞いてね、て話にしてるし、・・・そろそろ、しゃぶってもらおうかな。)

 そう思い、リアムはその夜、リリカを部屋に呼んだ。

「御用ですか、ご主人様?」
「うん、君の治療も終わったことだし、そろそろ前に言ってたお願いをやって貰おうと思ってね。」
「あ、そうですよね。リリカにできることなら何でもお申し付け下さい(ペコリ)。」
「フェラチオをしてほしいんだ。」
「・・・はい?」

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えっと、退屈されましたでしょうか。
エロ目的の小説に真面目なストーリーは必要ないですかね。
大局的な話も動かしていきたいなと思って、やってみましたが、
そうするとエロは入れにくいですね。精進あるのみだな。

なんか、夜の方が新規さんが多く来るようなきがするので、
次回から夜の更新にしようかと思います。
すみませんが、次回更新が半日遅くなります。
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