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第5章 結界と侵入者
第43話 過酷な魔石制作
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新しい窯を作ったリアムは、ここ1週間ほどは、ほぼ毎日魔石を製造した。最近は一回の窯で10個を製造している。完成した魔石は、最初に実験で試作したのを含めて百個ほどになった。一度焼成を終えると、二人の魔力はほぼ枯渇し、ヘロヘロにばててしまう。エネルギーのロスもあるので、イグニスヒールで使った魔力がすべて魔石に吸収されるわけではない。リアムの見立てでは、大体使った魔力の6~7割が魔石に入っているようだ。
それでも蓄えた魔力は膨大である。魔石が二つもあれば、底なしの魔力を持つリアムが、丸一日魔力が枯れるまで術を使いまくるよりも多くの魔力を蓄えていることになる。そんな魔石を二人は百個作ったのだ。
ところでだが、実はリリカは「初めて」を経験したあの夜から後、リアムとの間で例の交わりがなくなっている。その最大の理由が、この魔石作りだった。とにかく疲労がもの凄い。普段生活をしていて魔力が枯渇するようなことはまずないというのに、その魔力枯渇を毎日繰り返しているのだ。魔力は体力と同じく、単に寝れば回復すると言うものでもない。
回復には、しっかりと栄養を取り、充分な睡眠時間をとる必要がある。最近の二人は実によく食べる。魔力が枯渇するとお腹がすくのだ。そして、食べると眠くなり、それでも必死に日課の魔導書を読み、かろうじてノルマを達成する。就寝時間に少し余裕があってご褒美をと思っても、眠気が勝ってしまうのだ。因みによく食べても、大量にエネルギー消費しているので、全く太らない。
しかし、充分寝てるつもりでも疲労が溜まっているのかもしれない疑いが生じてきている。今の食事と睡眠で連日魔石を制作ていると、若干回復が追いつていない状況にあるようなのだ。朝から疲労感があり、ベストとはいえない魔力のコンディションで一日が始まり、夜にはもうクタクタ、そんな毎日になってきた。リリカだけでなくリアムも同様で、昨晩もそんな有様だった。
だから、夜も残念なことがよくおこる。
「や、やった。今日も2ページ分達成です。」
「ああ、お疲れさん。」
「えへへ、ご主人様~。ご褒美!」
とか何とか言いながら、ベッドでフレンチキスを楽しみ始めるが、その段階でリアムが陥落。
「スヤー・・・」
「ご・・・、ご主人様、まだ!まだですよ。・・・クー」
気付くと朝になっていて、しまったと思う。そんなことをここ一週間繰り返してしまった。リリカはもらうはずのご褒美を連日自ら逃してしまい、悔しくて仕方がない。(だって、だって・・・、絶対もう痛くないはず。)もう一度あれを試したいのだ。
そんな煮え切らない毎日だったが、今日はイケル!と、リリカは思っている。実は、日々読み進めてきた魔導書の、イグニスヒールの章が今日で終わるのだ。章全体が奇数ページだったようで、おかげで今日は1ページのみ。しかも最後の1ページは半分くらいしか文章がないのだ。リアムも疲れ切っているためか、「キリがいいしそこで終わっちゃっていいんじゃない?」と言っていた。
千載一遇のチャンス!リリカは気合を入れている。(だって今日の目標ページはたったの半ページだよ。しかもあたし、イグニスヒールはもう使えてるから、内容なんか超余裕で分かるもん。)だから15分だなとリリカは算段している。就寝まで1時間半以上は、たっぷりご褒美の時間を取れる。(じゅる、おっとっと、想像してたらヨダレが。。えへへ、今日はイッパイしゃぶろう♪)
「おい、リリカ。俺の身体にヨダレを垂らすなよ。」
「あ、ごめんなさい。ばっちい事してしまいました。」
「別に汚ねぇとか思わないけどな(ボソ)。」
「え?」
「何でもねぇよ。」
例によって二人は今、裸で抱き合った状態で上から黒い法衣をまとい、イグニスヒールで魔石を焼いている。
「あ、でも、確かに今垂らしましたけど、ご主人様にかかりました?」
いくら抱き合った状態と言っても、二人とも直立しているので、身体には垂れにくいように思えるが。
「・・・、その・・・俺のオチンチンにヨダレが落ちてきた(小声)。」
「あ、ご主人様。今大きくなってますもんね。それで・・・。」
下腹部に前に出っ張る部分があったので、リリカが粗相したヨダレがかかったようだ。リリカは急にしおらしい態度になって謝罪した。その態度の変わり方が胡散臭い。
「ご主人様、申し訳ありませんでした。・・・・・・、不始末のお掃除を致しますね。」
「(やっぱそれが狙いかよ。)いやいや、術の途中だしいいから。身体を密着させないといけないだろ?」
「密着しますよ?こうやって、両腕をご主人様に回して、ご主人様の足をリリカの足で挟んで、特にお口の中は超密着です!」
「だから、やめろって!まだ風呂にも入ってないんだからきたな・・・、はっ、ひぅ!!」
夜まで待てなかったのか、偶然訪れた機会を逃す事なく、掃除の名目でリリカはそれを口にした。それでもリアムのイグニスヒールの火力は落ちなかった。リリカの密着度は落ちず、滞りなく魔力の補助を得られたからのようだ。特に範囲は狭いものの、口とそれの密着度が高く、効率的に魔力転送ができたようだ。
黒い法衣の男が、地獄の業火とも思える凶悪な炎を放出し続けている。だが、法衣の下半身の部分が不自然に膨らみ、股間あたりには、頭のようなものが出っ張り、激しく前後に動いている。それは何とも異様な光景だった。
この日、リアムは高位の黒魔術を行使しながら、授乳(?)をもするという、偉業を成し遂げた。屋外で。黒い法衣を着て。中は全裸。歴史書には記されていない。体内環境の激変が起きたにもかかわらず、高位魔術を乱すことなく維持するという、恐らく人類史上初めての、高等技術を成し遂げたのだろうが、ちっとも名誉なことに感じない。
焼成が終わるころ、リリカは口元にこぼれた汚れを舌なめずりして掃除し、立ち上がってご主人様に抱き着きながら、(今日の夜はとても楽しみだな)などと考え、口元を緩めるのだった。
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更新が遅くなってしまいました。年度末で仕事が忙しすぎます。すみません。
何とか日々の更新は維持できるように頑張ります。
それでも蓄えた魔力は膨大である。魔石が二つもあれば、底なしの魔力を持つリアムが、丸一日魔力が枯れるまで術を使いまくるよりも多くの魔力を蓄えていることになる。そんな魔石を二人は百個作ったのだ。
ところでだが、実はリリカは「初めて」を経験したあの夜から後、リアムとの間で例の交わりがなくなっている。その最大の理由が、この魔石作りだった。とにかく疲労がもの凄い。普段生活をしていて魔力が枯渇するようなことはまずないというのに、その魔力枯渇を毎日繰り返しているのだ。魔力は体力と同じく、単に寝れば回復すると言うものでもない。
回復には、しっかりと栄養を取り、充分な睡眠時間をとる必要がある。最近の二人は実によく食べる。魔力が枯渇するとお腹がすくのだ。そして、食べると眠くなり、それでも必死に日課の魔導書を読み、かろうじてノルマを達成する。就寝時間に少し余裕があってご褒美をと思っても、眠気が勝ってしまうのだ。因みによく食べても、大量にエネルギー消費しているので、全く太らない。
しかし、充分寝てるつもりでも疲労が溜まっているのかもしれない疑いが生じてきている。今の食事と睡眠で連日魔石を制作ていると、若干回復が追いつていない状況にあるようなのだ。朝から疲労感があり、ベストとはいえない魔力のコンディションで一日が始まり、夜にはもうクタクタ、そんな毎日になってきた。リリカだけでなくリアムも同様で、昨晩もそんな有様だった。
だから、夜も残念なことがよくおこる。
「や、やった。今日も2ページ分達成です。」
「ああ、お疲れさん。」
「えへへ、ご主人様~。ご褒美!」
とか何とか言いながら、ベッドでフレンチキスを楽しみ始めるが、その段階でリアムが陥落。
「スヤー・・・」
「ご・・・、ご主人様、まだ!まだですよ。・・・クー」
気付くと朝になっていて、しまったと思う。そんなことをここ一週間繰り返してしまった。リリカはもらうはずのご褒美を連日自ら逃してしまい、悔しくて仕方がない。(だって、だって・・・、絶対もう痛くないはず。)もう一度あれを試したいのだ。
そんな煮え切らない毎日だったが、今日はイケル!と、リリカは思っている。実は、日々読み進めてきた魔導書の、イグニスヒールの章が今日で終わるのだ。章全体が奇数ページだったようで、おかげで今日は1ページのみ。しかも最後の1ページは半分くらいしか文章がないのだ。リアムも疲れ切っているためか、「キリがいいしそこで終わっちゃっていいんじゃない?」と言っていた。
千載一遇のチャンス!リリカは気合を入れている。(だって今日の目標ページはたったの半ページだよ。しかもあたし、イグニスヒールはもう使えてるから、内容なんか超余裕で分かるもん。)だから15分だなとリリカは算段している。就寝まで1時間半以上は、たっぷりご褒美の時間を取れる。(じゅる、おっとっと、想像してたらヨダレが。。えへへ、今日はイッパイしゃぶろう♪)
「おい、リリカ。俺の身体にヨダレを垂らすなよ。」
「あ、ごめんなさい。ばっちい事してしまいました。」
「別に汚ねぇとか思わないけどな(ボソ)。」
「え?」
「何でもねぇよ。」
例によって二人は今、裸で抱き合った状態で上から黒い法衣をまとい、イグニスヒールで魔石を焼いている。
「あ、でも、確かに今垂らしましたけど、ご主人様にかかりました?」
いくら抱き合った状態と言っても、二人とも直立しているので、身体には垂れにくいように思えるが。
「・・・、その・・・俺のオチンチンにヨダレが落ちてきた(小声)。」
「あ、ご主人様。今大きくなってますもんね。それで・・・。」
下腹部に前に出っ張る部分があったので、リリカが粗相したヨダレがかかったようだ。リリカは急にしおらしい態度になって謝罪した。その態度の変わり方が胡散臭い。
「ご主人様、申し訳ありませんでした。・・・・・・、不始末のお掃除を致しますね。」
「(やっぱそれが狙いかよ。)いやいや、術の途中だしいいから。身体を密着させないといけないだろ?」
「密着しますよ?こうやって、両腕をご主人様に回して、ご主人様の足をリリカの足で挟んで、特にお口の中は超密着です!」
「だから、やめろって!まだ風呂にも入ってないんだからきたな・・・、はっ、ひぅ!!」
夜まで待てなかったのか、偶然訪れた機会を逃す事なく、掃除の名目でリリカはそれを口にした。それでもリアムのイグニスヒールの火力は落ちなかった。リリカの密着度は落ちず、滞りなく魔力の補助を得られたからのようだ。特に範囲は狭いものの、口とそれの密着度が高く、効率的に魔力転送ができたようだ。
黒い法衣の男が、地獄の業火とも思える凶悪な炎を放出し続けている。だが、法衣の下半身の部分が不自然に膨らみ、股間あたりには、頭のようなものが出っ張り、激しく前後に動いている。それは何とも異様な光景だった。
この日、リアムは高位の黒魔術を行使しながら、授乳(?)をもするという、偉業を成し遂げた。屋外で。黒い法衣を着て。中は全裸。歴史書には記されていない。体内環境の激変が起きたにもかかわらず、高位魔術を乱すことなく維持するという、恐らく人類史上初めての、高等技術を成し遂げたのだろうが、ちっとも名誉なことに感じない。
焼成が終わるころ、リリカは口元にこぼれた汚れを舌なめずりして掃除し、立ち上がってご主人様に抱き着きながら、(今日の夜はとても楽しみだな)などと考え、口元を緩めるのだった。
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更新が遅くなってしまいました。年度末で仕事が忙しすぎます。すみません。
何とか日々の更新は維持できるように頑張ります。
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