黒魔術と性奴隷と ~闇の治療魔術師奇譚~

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第5章 結界と侵入者

第45話 清々しい朝

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 初めて、本気で一つになった二人はそのまま奈落に沈み込むように眠った。二人の汗や、唾液、リリカの中から逆流したリアムの精とかで、シーツはかなりの水分を吸っていたが、疲労困憊の二人にその後始末をする余裕はなかった。意識を沈ませながら、(ああ俺のベッド、明日始末大変だな。こんなグチャグチャじゃ明日の目覚めは悪いかも)などとリアムは思った。

 翌朝、起床時刻の5時、すでに二人はすでに起きだし、(ひとしきり乳繰り合った後で)てきぱきと汚れたシーツの交換作業をしている。

「さすがに布団を干さんとな。」
「そうですね。今日のお天気、とても良さそうですよ。」

 窓から空をうかがいながら、リリカが元気な声で答える。そう、元気なのである。そしてリアムも何となくいつもの疲労感がないことに気づいた。(あ、これ、魔力がばっちり回復している感じだ。)リアムは自分のコンディションに気づいた。

「ご主人様、何かリリカ、今日はあまり疲れがないかもです。魔石の焼成もバンバンいけますよ!」
「だよな、俺もだ。いつもの半端な魔力回復じゃない。なんでこんなに元気なんだろ。」

 洗顔等諸々をした後、二人して台所に立ち、朝ごはんの用意をする。パンと肉、卵を焼き、昨日収穫した野菜を添えて、抜群の連携作業で準備の所要時間15分。

 肉は、リリカが飼い始めた鶏の燻製肉だ。鳥小屋を作って、今は30羽ほどを飼育している。豚や牛は調達が難しい。パンは、リアムが島に移住する際に小麦粉を大量購入して備蓄しているので、それである程度まとめて作っている。今は畑で麦の栽培も始めているので、来年からは備蓄を切り崩さなくても維持できそうだ。

 家事と農作業と魔石制作と夜の魔術勉強、ほぼ一日フル稼働で、とても二人で回せるような量に思えないが、随所で魔術によって作業の効率化をしており、何とかなっている。

 最も基本的で単純な念力が応用の幅が広く、とても役に立つ。道具を取りに行かなくてもよかったり、一度に広範囲の作業をしたり、当然力を制御する技術が必要で、消費する魔力も少なくないが、特にリリカにとっては、基礎魔力の底上げと制御技術の向上に役立っている。日々の生活がそのまま魔術の実習になっている感じだ。

 今日も朝ごはんが美味しい。魔石を作るようになって、日々の消費エネルギーが格段に上がったためか、身体が補給を求めている。

「(モグモグ)今日もごはんが美味しいですね。」
「ああ、うまいな。(もぐもぐ)」
「あたし(もぐもぐ)、何か本当に今日は元気いっぱいです。何でだろ。昨日、下のお口でご主人様のミルク飲んだからですかね。」

 (ブッ。←リアム)爽やかな朝の食事にあるまじき話題を、無自覚にするリリカ。最近リアムは、TPO的なことを、リリカにどこまで教えようか考えている。

 このままだと社会に出た時に、公共の場でリリカがとんでもないことをしかねない。公園の広場で、子供たちが遊んでいるのを眺めながらくつろいでいる時などに、リリカがいきなり「ご主人様のミルクを飲みたくなりました。(パク)」とかいう惨劇が、リアルに起こりかねない。

 とはいえ、すでにアロン島で隠遁生活をしていて、社会に戻る予定もないのに、果たして必要な教育だろうかとも思わなくもなく・・・。思案中だ。

「(ゲホゴホ)下のお口ね・・・。飲んでないだろ。全部外に出てシーツに染み作ってたぞ。」
「そうでした、ごめんなさい。おねしょしたみたいになっちゃいましたよね。」
「というか、あのなリリカ。食事中は下半身のお話は控えるようにしような。」
「あ、はい。そうですよね。」

 リリカは、聞き分け良く返事した。食事の時にうんこおしっこの話はよくない、という意味あいで理解したようだ。

 それにしても、この魔力の回復ぶりはどうしたことだろう。ふとリアムは思い至った。(あ、そうか、昨日は人間の三大欲求を全部満足させたのが良かったってことなのかも。)人間の三大欲求と言われる、食欲・性欲・睡眠欲。これまでも、「食べて寝る」に関しては、かなりしっかりやっていたが、それだけでは回復しきらなかった。昨日はそれに加え、性欲も深く充足させた日だった。

 リアムは、搾り取られる側の自分は、やりすぎるとやつれて、回復を妨げるかなと思っていたが。少なくとも昨日くらいだったら全然そんなことはないようだ。

 魔力は精神エネルギーと深く関わっていることを考えると、精神的な欲求の充足が回復に大きく関わっているのかもしれない。ぼんやりとリアムは、そんなことを考えた。(やばいな、そうなるとこれは毎晩する展開になるな。)

 食事を終えて、リリカがお茶を入れて持ってきた。二人して紅茶を飲む。茶葉の香りが鼻腔をくすぐり、とてもリラックスする。

「リリカ。俺らが元気な理由は、多分昨晩したことが要因だと思うぞ。」
「やっぱりそうなんですかね!?リリカ、昨日のはなんて言ったらいいかわかんないけど、すごくて幸せでした。リリカ、また下のお口でおフェラしたいです。」

「リリカ。あれはフェラとは言わないんだよ。」
「そうなんですか?でも、名前なんてあるんですか?」
「ああ。」

教えて教えて、という目でリリカが見つめてくる。リアムは、香り高い紅茶に口を付け、ひとしきり堪能したあと口を開いた。



「交尾だ。」



リリカは、一つ新しい言葉を覚えた。


リアムさんは、いい加減にしなさい。

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 不穏展開を放置して、二人のターンを続けてますが、時間的には43話から一日しか経過してません。

 展開遅くてすみません。
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