上 下
110 / 190
第二部 学生時代回想編

第7話 大学のOGの先輩(OL中里優華視点)

しおりを挟む
私は、中里優華。社会人2年目の25歳。証券会社のOLをしている。

そろそろ仕事にも慣れて、社会人生活も安定してきたところ。就職して、いろいろ環境が変わったけど、学生時代と一番大きく変わったは、正直性生活かな。

なんたって、学生時代はお金がないし、相手もどこにもいないしで、日々のムラムラはインターネットで動画を探して、ディスプレイの前でシコシコってのが常だった。

大学卒業記念に、風俗で処女も卒業って人は結構いる。だけど、私は経済的な事情でそれもできなかったので、そっちの卒業はボーナスが入って初めてだった。

いや、ほんとに最初のボーナスは待ち遠しかった。やっぱさ、いつもバイブとかでフィニッシュしてても、本物の味を知りたいって思うじゃん。

たださ、正直なところね・・・。期待が大きかっただけに実際体験してみると・・・、今一つだったりするんだよね、これが。風俗のお兄さんって、実は結構ガードがガチガチでさ、フェラすらゴムありでないと不可なのよ。ほんとそれ、何なん?!

「当店では従業員の健康面の安全性にも配慮してますので」とか知るかよ!

こっちは大金払って予約したってのに、なんでゴムのマズい味我慢しながら舐めないといけないんさ。それもさ、普段私が使ってるバイブに比べると大きさ的に見劣りだったしさ。

でもってあんまり舐めてると、「イカせてしまった場合はそこで終了の上、射精料金を追加でいただきます」とか、マジでウザいルール。これ、嵌めた時も同じなんで、いい感じで逝けそうになって、腰の動きを速めようとしたら、「そろそろこちらも逝ってしまいそうなので、腰の動きを抑えていただけますか?」とか言われるの。

もちろん出ちゃったら射精料金加算よ。射精料金メチャメチャ高いから、うっかりでも出させるわけにはいかないんで、ほんと要注意。

男は射精すると1週間は休養を取らないといけないから、お兄さんは風俗店を休まないといけなくなる。射精がなければ働けた分が加算されるって名目で、30万も上乗せされるのよ。

新卒の私なんか、一ヶ月分の収入が吹っ飛ぶどころか大赤字なんで、一発で日常生活が詰んじゃう。だから、どんなに自分が逝きたくても、射精しそうになったら止めないと、自分が破滅しちゃうの。

そんなこんなで・・・初めて店に行ったときは、逝くタイミングを逃してめっちゃ不完全燃焼だった。会社の先輩から聞いた話だと、風俗初心者のあるあるな失敗談らしい。


え?コストばかり高くて、そんな不完全燃焼だったら、もう風俗はいかなくなるんじゃないかって?ま、そう思うのも分かる。私も二度と行くか!とか思った。


けどさ、

時間が経つと、おもちゃじゃもの足りない、本物を見たり触ったりしたい、てなるのよ。ていうか、もう少しやり方を工夫したらしっかり楽しめたのでは?という思いも湧き上がってきて、結局もう1回挑戦、みたいな感じで通っちゃうのが風俗なんだよね。

まあ、みんな通る道なんだけど、やっぱりよくあるのは、うっかりお兄さんを射精させちゃって、自己破産という破滅パターンなのよね。ほんとそれだけは悲惨だから、気を付けないと。で、だったら行くな・・・、でも行きたいの繰り返し。



そんな、本番への期待と疑念のはざまを行ったり来たりしていた時に、彼の噂を聞いた。


きっかけは、母校の就活生が私のところへOG訪問にきた時だった。母校の3年生4年生とかが、就活の情報を得るために卒業生を訪問するのはよくある話で、私は社会人になって数年なので、その相手をする機会も多い。

そんな中で、就活生とカフェで会って、職場の雰囲気とか社会人の生活とかの話をして。一通りの話題が一巡したところで、雑談になって、男関係の話になった。


ここまでの話で分かると思うけど、この分野については、基本的に学生と社会人の格差って、絶大なわけ。


ヤリたい盛りの中~大学時代、学生はみんなお金も相手もいないもんだから、基本は我慢とオナニーで何とかやり過ごすしかない。それに対し、本番を知っている社会人は実体験がある。学生を相手にするときの私にとっては得意分野の話題だ。


・・・て思ってたんだけどさぁ。


「わかる!分かるよ!あたしも君たちの年頃の時は、マジで頭ん中チンコのことばっかりだったからねー。まあ、それは今も大体変わらないけど、社会人になって一番大きいのは、お店に行けることよね(ドヤ顔)」(私)

「へえー、いいですね(棒)」(学生A)
「確かに―、ムラムラの解消は大変~(棒)」(学生B)


あ、あれ?何か反応が薄いな。


「でも、そういう意味では、私ら幸運だよね♪」(学生C)
「?幸運?」(私)


「あ、私たちの大学の下の学年なんですけど、カッワイイ男子学生がいるんですよぉ。」(学生A)

「まあ、男子も全学あわせたら2~30人くらいはいるよね。でも、なかなか高嶺の花すぎて相手してもらえないでしょう?あたしの時なんかも、話するのも滅多にできなくてさ。下手にイケメンのやつのそばに寄っちゃうと、その後数日、ムラムラの処理が大変になるんだよね。」(私)

「・・・ええ、・・・まあ。」(学生B)


・・・?なんなんだ。さっきからの、この今一つ共感が得られない感触。なんだこれ?


「社会人になったら・・・、そっち方面もいろいろ本物を楽しめるようになるよ♪あたしも含め、先輩たちがいい店の情報とか持ってるから、うちの会社に来ればいろいろ教えてあげられるよ。」(私)

「ありがとうございますぅ」(学生A)
「私たちも卒業したら、圭くん以外を探さないといけないしね。」(学生C)
「あっ!・・コラッ!」(学生B)


「ん?・・圭くん?」(私)


さっきから後輩たちの食いつきが薄いから気になってたんで、掘り下げて聞いてみた。


どうやら、母校には今、船越圭太っていうアイドル級のD2(←こっちの世界のメジャーな略語。男子大学生の意。Danshi Daigakusei→DD→D2)がいるらしい。

つってもな、身近な男子学生とか、身持ちも堅いんで、期待するだけ無駄・・・、とか思ってたんだが、詳しく話を聞いてみるとさ。



・・・・・・・・・



はあ?!


誰にでもやらせる巨根ショタビッチ?
生フェラOKだと?ていうか、中出し以外のエッチはしないって・・・。


え?しかも、ただチン(←ただマンの逆。無料でセックスできるという意味)だと?


なんだ、その異次元のD2は。騙されてるのか、あたし?




と、・・・とにかく、無理押しで頼んで、今度紹介してもらえることになった。

男性経験で社会人の優越感に浸ろうとか思ってた私としては、もはや形無しだけど、カッコなんかつけていられないくらいのおいしいうわさ話だった。

いや、騙されてるのかもしれない。でも、確認せずにはいられないよ。


きっとデマ。何か詐欺の類だと思う。でも、ダメもとで一辺試したい。試す価値はある。


ドヤ顔で性生活の熟練者づらしたのに、後輩の方が経験豊富とか、ほんとカッコ悪いけどさ。(だって、こいつらみんな、生チンコで中イキしてるって!しかも、ナカで精子受けなら逝ったりとかしてるって!(泣)。信じられないけど、お掃除フェラとかもしたとか言ってるんだよ!(泣))


でもいい!一度は試してみたい。夢みたいなウワサ聞いてしまった以上、夢見てみたいじゃん?
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ようこそ奴隷パーティへ!

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:99pt お気に入り:328

ある国の王の後悔

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,108pt お気に入り:99

呪われ姫の絶唱

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:370pt お気に入り:103

処理中です...