ロリストーカー 【百合】

76 帰りの一言

今日は5時間で、早めに下校だった。
終了後掃除に行くのに慣れていたウチは「なんでもう支度してんだ？」と不思議に思っていたが、そういえばもう掃除した。

そして帰りの会、ランドセルを机の上に置いた生徒達の前で先生は連絡をする。
「えー、今日で先生方の体験学習は終了となります、二人共、前に来てくれる？」

促されてウチ達は教壇の前に立つ。 
委員長と遊んでいた女子数人が悲しそうな顔をした。横目で泉桃子を見ると、頬杖をついて微笑みながらじっとこちらを見ていた。

「じゃあ、何か一言お願いします」
先生が言う。事前に何も言われてないので何を言うかなんて決めてない。
くそー、面倒だ。

「はい」
委員長は前に出る。まさかちゃんと考えてたのか？委員長だしありそう。
「2日間ありがとうございました、私の小学校時代を別の視点からもう1度見るのはとても面白く………」
その後少し話してから「ありがとうございました」で終わった。

やっぱり考えてきたのか？スラスラ読めてるし…。
とりあえず前に出る。
「えっと…」
何を話そうか、ここであった事は…、泉桃子の事とかかな。

「私の将来の夢、それに1歩近づく為のいい経験になりました」
初めの言葉は上手くできた。
なにか繋げないと。

「えっと…、」