77 / 95
77 帰りの一言
しおりを挟む
「それと…、泉桃子さんを見て昔の自分を思い出しました」
名前を読んだ時、彼女は少し驚いたようだった。周りの子も彼女を見る。
「私も陸上は得意でして、彼女の練習に放課後付き合ったんです」
あまり長くはしたくないが…、まあなんとなくでもアピールを。
「彼女は陸上が好きで…、私は元々あまり陸上は好きじゃありませんでした」
「だから泉桃子さんを見て初めて褒められた時を思い出して…」
チラッと泉桃子を見ると、周りの視線が恥ずかしいのか、それともウチの話です照れているのか俯いていた。
「…まあとにかく、色々といい経験になりました!」
最後はいつも通り雑に締めた。
そう言うと、ウチの話を聞いて先生が
「泉さん、何か言いたいことはありますか?」
と彼女に言う。
彼女は突然呼ばれてビクッとし、ゆっくり顔を上げた。照れてる所なんてろくに見てないのでどこか嬉しい。
「…い、いえ特に…」
か細い声でそう言う。
「でもこちらこそ、ありがとうございました…と」
赤くなった顔をこちらに向け、そう言った。
そして帰りの会も終わり、生徒達はわらわらと教室を出ていく。
その際に「さよーなら!」「またね先生!」とウチ達に言う。
先生と呼ばれるのも悪くないな、というかかなり良い。
委員長の所に泣いている女子とそれを慰めている女子が2人やってきた。
委員長はその2人を隅に連れて行って、泣いている子の頭を撫でながら何かを言い、微笑んだ。
するとその女の子は更に大きな声で泣く。
「モッテモテだな…、女の子に」
少し嫉妬してしまう。
いや別に、女の子にモテなくてもいいし。
教室の人数も少なくなると、泉桃子がランドセルに道具を詰めて背負う。
そしてゆっくりウチの前に来る。
「えっと…」
「また言いますけど、ありがとうございました…」
そう言って泉桃子は頭を下げる。
「ああ、こちらこそ」
ウチも手を振りながら言う。
「またいつか…」
まだ帰る様子は見せない。何かを言いたそうにもじもじとたっている。
「まだだぞ」
「まだ私部活の方行くから」
「そうですか…、じゃあそれまで」
少し顔が明るくなった。そして泉桃子は教室を見渡した後、一瞥して出て行った。
名前を読んだ時、彼女は少し驚いたようだった。周りの子も彼女を見る。
「私も陸上は得意でして、彼女の練習に放課後付き合ったんです」
あまり長くはしたくないが…、まあなんとなくでもアピールを。
「彼女は陸上が好きで…、私は元々あまり陸上は好きじゃありませんでした」
「だから泉桃子さんを見て初めて褒められた時を思い出して…」
チラッと泉桃子を見ると、周りの視線が恥ずかしいのか、それともウチの話です照れているのか俯いていた。
「…まあとにかく、色々といい経験になりました!」
最後はいつも通り雑に締めた。
そう言うと、ウチの話を聞いて先生が
「泉さん、何か言いたいことはありますか?」
と彼女に言う。
彼女は突然呼ばれてビクッとし、ゆっくり顔を上げた。照れてる所なんてろくに見てないのでどこか嬉しい。
「…い、いえ特に…」
か細い声でそう言う。
「でもこちらこそ、ありがとうございました…と」
赤くなった顔をこちらに向け、そう言った。
そして帰りの会も終わり、生徒達はわらわらと教室を出ていく。
その際に「さよーなら!」「またね先生!」とウチ達に言う。
先生と呼ばれるのも悪くないな、というかかなり良い。
委員長の所に泣いている女子とそれを慰めている女子が2人やってきた。
委員長はその2人を隅に連れて行って、泣いている子の頭を撫でながら何かを言い、微笑んだ。
するとその女の子は更に大きな声で泣く。
「モッテモテだな…、女の子に」
少し嫉妬してしまう。
いや別に、女の子にモテなくてもいいし。
教室の人数も少なくなると、泉桃子がランドセルに道具を詰めて背負う。
そしてゆっくりウチの前に来る。
「えっと…」
「また言いますけど、ありがとうございました…」
そう言って泉桃子は頭を下げる。
「ああ、こちらこそ」
ウチも手を振りながら言う。
「またいつか…」
まだ帰る様子は見せない。何かを言いたそうにもじもじとたっている。
「まだだぞ」
「まだ私部活の方行くから」
「そうですか…、じゃあそれまで」
少し顔が明るくなった。そして泉桃子は教室を見渡した後、一瞥して出て行った。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる