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◇
今日の分の洗濯が終わり、次は王宮内の掃除……の前に、王宮内に入るのに身だしなみを整えて欲しいとのことで久し振りに温かいお風呂に入れることになった。
これからは使用人用のお風呂に毎日入れるらしい。
凄く嬉しい。
石切場では三日に一度冷たい水で清めるだけだった。
寒い季節には耐えられないほど冷たい水はキツかったけど、汚れてるのはイヤなので風邪覚悟で水浴びをしていた。
「ふ~……」
広い浴槽に浸かり、身体の力を抜く。
石切場で使っていた石けんよりも質の良い石けんのようで、髪も全身もつるつるして綺麗になった気がする。
まだ寒さを感じる季節ではないけれど、温かいお湯は身体も心もほぐしてくれるようで。
僕は身体をマッサージしながら、許された時間いっぱいお風呂を堪能した。
◇
石切場から王宮に来て四日目。
夜は冷たい石の床から硬いベッドへと寝床が変わり、他の奴隷の人達と二人ずつ部屋を与えられて、生活は奴隷には贅沢なほど改善された。
「ナログさん、朝ですよ」
「ユイトくん、おはよお」
「おはようございます」
僕と同室になったのは三歳年上のナログさん。百七十に届かない僕より七センチくらい身長が高いマッチョな男性。
石切場にいると筋肉がつくはずなのに、僕は良く言って細マッチョ……筋肉がつき辛いらしい。
なんでだ。
「僕は先にご飯食べてきますね」
「うん。俺もあとから行く」
部屋を出て使用人の人達が使う食事室に向かう。
石切場にいた頃とは比べ物にならないほど、食事も美味しくて量も食べられている。
もう石切場には戻りたくないなと思うけど、いつまでもここに居られるわけでもないだろうな……と考えると複雑だった。
「おはようございます」
「おはよう。いっぱい食べてね」
「はい、ありがとうございます」
食事室に着いて配膳の列に並び、コックさんから料理を受け取る。
空いている席に腰掛けようとしたところで、食事室の入り口が騒がしいことに気がつく。
なんだろう? と思っていると、豪奢な服を着た黒髪の美丈夫が護衛騎士二人を伴って入ってきた。
「へ、陛下!? なぜこちらに……」
陛下と呼ばれたその男性の頭の上には三角形のケモ耳が生えていた。
今日の分の洗濯が終わり、次は王宮内の掃除……の前に、王宮内に入るのに身だしなみを整えて欲しいとのことで久し振りに温かいお風呂に入れることになった。
これからは使用人用のお風呂に毎日入れるらしい。
凄く嬉しい。
石切場では三日に一度冷たい水で清めるだけだった。
寒い季節には耐えられないほど冷たい水はキツかったけど、汚れてるのはイヤなので風邪覚悟で水浴びをしていた。
「ふ~……」
広い浴槽に浸かり、身体の力を抜く。
石切場で使っていた石けんよりも質の良い石けんのようで、髪も全身もつるつるして綺麗になった気がする。
まだ寒さを感じる季節ではないけれど、温かいお湯は身体も心もほぐしてくれるようで。
僕は身体をマッサージしながら、許された時間いっぱいお風呂を堪能した。
◇
石切場から王宮に来て四日目。
夜は冷たい石の床から硬いベッドへと寝床が変わり、他の奴隷の人達と二人ずつ部屋を与えられて、生活は奴隷には贅沢なほど改善された。
「ナログさん、朝ですよ」
「ユイトくん、おはよお」
「おはようございます」
僕と同室になったのは三歳年上のナログさん。百七十に届かない僕より七センチくらい身長が高いマッチョな男性。
石切場にいると筋肉がつくはずなのに、僕は良く言って細マッチョ……筋肉がつき辛いらしい。
なんでだ。
「僕は先にご飯食べてきますね」
「うん。俺もあとから行く」
部屋を出て使用人の人達が使う食事室に向かう。
石切場にいた頃とは比べ物にならないほど、食事も美味しくて量も食べられている。
もう石切場には戻りたくないなと思うけど、いつまでもここに居られるわけでもないだろうな……と考えると複雑だった。
「おはようございます」
「おはよう。いっぱい食べてね」
「はい、ありがとうございます」
食事室に着いて配膳の列に並び、コックさんから料理を受け取る。
空いている席に腰掛けようとしたところで、食事室の入り口が騒がしいことに気がつく。
なんだろう? と思っていると、豪奢な服を着た黒髪の美丈夫が護衛騎士二人を伴って入ってきた。
「へ、陛下!? なぜこちらに……」
陛下と呼ばれたその男性の頭の上には三角形のケモ耳が生えていた。
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