BYOND A WORLD

四葉八朔

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第1章

18.海賊

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 ◆

 ざぶん、と波しぶきが立つ。
 皆がすっかり寝静まった真っ暗闇の海の中、ゼベット老人は沖へと向かい自分の船を漕ぎ出していた。

 地面を歩くのとなんら変わらないぐらい慣れ親しんだ海の上だ。
 こんな暗闇の中とて、普段なら船を転覆させる心配なんてこれっぽちもしないのに、ゼベット老人が櫂を漕ぐ手つきはいつになく慎重になっていた。
 船にお客人を乗せていたからだ。
 しかも相手は高貴な人間。
 実質的にポートラルゴの町を取り仕切っていると言っていいあのハワードですら、ペコペコと頭を下げていたぐらいだ。相手が年若い女性と、まだ成人にも達していないような少年とはいえ、ゼベット老人からすればふたりとも雲の上の存在でしかない。
 そんな相手から船を出してくれと頼まれたら、ゼベット老人としてはいやも応もなかった。
 
「エレナ様、こんなことをして本当に大丈夫なんでしょうか?」
「何を言ってるの、マーカス? 大丈夫に決まってるでしょ。外国船籍に対しては立ち入り検査を実施することもあるって、ハワードだって言ってたじゃない」
「それはお役人の仕事ですよね? それに相手はまだ国交も樹立していない国ですよ? もしこれで問題でも起きたら……」
「相変わらずマーカスったら心配性ね。何も船内まで忍び込んで、くまなく積み荷を調べようってわけじゃないのよ。近くまで行って、ちょっと魔導砲とやらを拝んでくるだけでしょ?」
「そのちょっとがずいぶんと問題だと思うのですけど。それにエレナお嬢様が居なくなったと、今頃ストレイル男爵様のお屋敷のほうで騒ぎになっているんじゃないかと心配で……」

 マーカスの不安そうな言葉に、エレナの唇がちょっとずつ不機嫌そうに尖っていく。
 エレナだって、そのことをまったく心配していないわけじゃない。ストレイル男爵から宛がわれた客室を夜分こっそりと抜け出していたからだ。
 まさか、これからセレネ公国の船を調べに行くつもりだなんて、とても言えたもんじゃない。
 エレナとマーカスは皆が寝静まった頃合いを見計らい、誰彼気付かれることなく屋敷を後にしていた。

 エレナがストレイル男爵から聞いた話では、リンガーフッドからの使者が到着し次第、セレネ公国と接触がもたれるらしい。
 といっても、現時点でストレイル男爵ができるのは、暫定的に上陸を許可することぐらいだろう。そのためにポートラルゴにある元商館を借り切って、ひとまずその屋敷に移ってもらうつもりとの話だった。
 国交となってくると、エレナの父親であるベーリット・ルイス・ジークバード伯爵でさえ、独自の裁量で決められる話ではない。
 今頃は王都エルシアードに向け、早馬を飛ばしているはずだ。そして王都から正式の外交官がやってきて初めて、両国間での話し合いという形になる。

 まあ、そこまで待たなくても、上陸を許可するときに一度はセレネ公国の船に赴くはずだから、そのときエレナも一緒に乗船したいとひと言頼めば、ストレイル男爵ならば頷いていたかも知れない。
 だが、エレナとしてはそれでは遅いのだ。
 今頃、リンガーフッドの屋敷からエレナが居なくなっていることに気付き、けっこうな騒ぎになっているはず。
 ポートラルゴに来る道中にすれ違った商人などから、この町に居ることがバレるのも時間の問題だろう。
 となれば、いずれエレナを連れ戻そうとする人間がやってくることは目に見えていた。
 連れ戻されて説教に合うこと自体は覚悟しているが、せめてこの目で直接船を見てからでないと。
 リンガーフッドからの使者が到着する前に、エレナがこんな無謀とも思える行動を起こしたのは、そういう理由からだった。

「せっかくだからポートラルゴの町を観光していたとでも言えば大丈夫なんじゃない?」
「こんな夜更けにですか? お店も締まっているというのに、どこに行ってきたのかと不審がられるだけだと思いますけど」
「それなら、ゼベットさんに聞きそびれたことがあって、もう一度詳しく話を聞くためにお家を訪ねたとかなら?」
「うーん。確かにそれなら一応言い訳として通用するかも知れませんが、それならそれでひと言ぐらい断りを入れてから出掛けるべきだったのでは?」
「細かいことはいいのよ。あとで謝ればね。ゼベットさん、お願い。悪いけどそういう感じにしてもらえないかしら?」
「へっ……へい、そりゃあもう。あっしのほうは全然構いませんので」

 突然、話を振られたせいで櫂を漕ぐ動きが止まってしまったゼベットが、内心驚きながらも頷く。
 本心では面倒事に巻き込まれるのは御免だと思っていたが、ゼベットは口には出さなかった。
 客人のふたりがこっそり屋敷を抜け出してきたことも何となく理解していたが、しがない漁師であるゼベットがあれこれ言えるわけもなく、黙って頷くしかない。
 とっさに考えた言い訳にしてはことのほか良さそうだと、小鼻を膨らまし満足気な表情を浮かべているエレナを見れば、なおさらの話だろう。

「これでひとまずは問題ないでしょ?」
「まったく……エレナお嬢様ときたら、一度こうと決めたら無理やりにでもそれを押し通そうとするのですから。あとでどうなっても知りませんからね」
「むっ……私だって自分の好奇心だけでこんなことをしているわけじゃないわよ。なんと言うか、どうもきな臭い感じがするのよね」
「どこがでしょうか?」
「突然、海の向こうから知らない国の人間が現れたら、そりゃ疑わしく思うもの当然でしょ。それにその現れた人間ってのが、こちらの大陸共通語を話してたっていうのがね」
「その点についてはハワード様もセレネ公国のお方に尋ねになられているとの話でしたが。そもそも、セレネ公国がこちらに来るきっかけになったのも、1年ほど前に国籍不明の船が座礁しており、その船内にあった海図からこちらに大陸があることを知ったからだと。そして船内からは衰弱しきっていたものの、何とか生き延びた船員が3名ほど見つかっており、その3名が回復したのち、その者たちから大陸共通語を学んだ、という話の流れだったはずです」
「ええ、確かにそのようなことを言ってたわね。でも、あまりにも話が出来過ぎてると思わない?」
「と言っても、事実を確認するすべがない以上、我々としてはその話を信じるほかないかと……」
「まあ、いいわ。仮にその話が本当だとして、今回の船旅にその生き残りの船員たちを連れてきていないのはどういうわけ? ひとりぐらい故郷に帰りたいと一緒に乗り込んでいてもおかしくないじゃない?」
「いや、それは航路の安全性が確認されてからという話なのではないでしょうか?」

 そんなマーカスの言葉を遮るようにエレナの人差し指がすっと伸びる。
 まるで重大な隠し事を探り当てたように、エレナの顔はますます得意げな表情へと変わっていった。 

「海賊ね」
「え? 海賊……ですか?」
「ええ、きっとそうよ。座礁していたのが本当にラーカンシア諸島連邦の船だとしてよ。深き海を越えて、わざわざセレネ公国近くの海域まで行く理由がないもの。大海賊ジーン・ハックのお宝を探しに深き海を航海する海賊でもない限りね」
「ジーン・ハックというのは物語上に存在する架空の人物ですよね?」
「まったく……マーカスったら夢がないんだから。いい? ああいう物語はだいたい実話が元になっているのよ。そりゃ多少は大袈裟に脚色されていたり、ドラマチックな展開に変わっていたりはするだろうけど、基本的な部分は現実にあったことが伝承として語り継がれた末に出来た話なのよ」
「はあ……そんなものですか」

 マーカス少年からため息が漏れる。
 セレネ公国が怪しいという話はどうなったのですか?
 思わずそう口を滑らせそうになったマーカスだったが、すんでのところで口をつぐむ。
 結局のところ、エレナにとって好奇心を掻き立てる内容なら何でもいいのだろう。
 だが、そのことを指摘した日には、エレナの機嫌が悪くなることが目に見えていた。
 さきほども出掛けにひと悶着あったばかりだ。
 これ以上諫めたところで、エレナが意固地になってしまうだけだということは、長年の付き合いからマーカスにはわかっている。
 人任せになってしまうが、あとは家令であるスチュワード様がいち早く対処してくれることを願うしかない、と。

「きっとそうよ。海賊だったらすんなりと国に帰れるはずがないもの。セレネ公国からしても、揉め事になりそうな海賊を今回の船旅に連れてくるわけにはいかないでしょ?」
「そうでしょうか? たとえ船員たちが本当に海賊であったとしても、自ら海賊だと白状するはずがございません。それに、こちらに被害があったという話でもないのですから、エルセリア王国の立場でどうこう言うべき問題ではないように思いますが」
「むう……。そんなことわかってるわよ。しょせん、セレネ公国とラーカンシア諸島連合間の話でしかないってことくらい。ただ、深き海を越えてそんな遠くの海域まで行ったという部分がどうしても気になるじゃない。あっ、ほら。ようやく目当ての船が見えてきたわよ」

 マーカスの視線がエレナの指し示すほうを向く。
 セレネ公国の船を薄っすらと照らしているのは、帆柱の天辺に掛けられたかがり火。だが、船上に見える灯りはそのひとつだけだった。
 停泊中のためだろうか?
 光源としてはずいぶんと頼りなく、ここまでは船がそこにあるということぐらいしかわからない状態だった。だが、この距離まで近づくとぼんやりとだが全体が見えてくる。
 そんな船の全体像を見たふたりがはっと息を呑むのがわかった。

「な、何なのこの大きさは?」
「一瞬、岩礁か何かかと。これがセレネ公国の船……」

 それは船にしてはあまりにも大き過ぎる建造物だった。むろんこの世界の常識に照らし合わせてみればという話に過ぎないが。
 マーカスなど沖合にある岩礁で出来た小さな島かと思ったぐらいだ。
 ゼベット老人の小舟はおろか、エルセリア所有の軍船と比べても、庶民の家とストレイル男爵の屋敷ぐらい違いがあるように思える。

「いくら何でも大き過ぎない? 不思議だわ、こんなものがどうやって海の上に浮かんでいるの? ゼベットさん、もしかして私たちが知らないだけで、これぐらいの大きさの船も普通にあるのかしら?」
「いえ、あっしもこんな船を見たのは生まれて初めてでして。最初見たときは腰を抜かしそうになったほどでさぁ。商船の中にはたまに大きなのもありやすが、この船を見たあとだと小舟にしか思えなくなっちまうってなもんで」
「やっぱり桁外れの大きさなのね」
「すごいですねエレナお嬢様、セレネ公国の船というのは。この大きさなら海獣を倒したという話も本当かも知れません」
「ええ。それよりもあれよ、あれ。上のほうのヘリに付いてるあの筒みたいなのが魔導砲というやつじゃない? ハワードが話してた形状と一致するわ」
「はい。おそらくそうではないかと」
「いち、に、さん、し……こちら側だけで四つは見えるわ。魔法の雷を放つとは聞いているけど、いったいあれがどうなってそんなものを放つというのかしらね? それとゼベットさん、船の横に付いている水車みたいな丸い輪っかは何なのかわかる?」
「申し訳ございやせん。あっしにもさっぱりでして。ただ、これがクルクルと回っていたのは見やした。ラーカンシアの船で胴体横に大きな櫂が何本も付いてるのがあるので、もしかしたらあれと似たようなもんじゃねえかと」
「ふーん、そうなの。ゼベットさん、このまま船の周りをぐるっと回ってみて」

 すでに首を曲げて見上げねばならなくなるほど、ゼベットの小舟はセレネ公国の船へと近付いていた。
 それでも相手に気取られた様子はなく、ゼベットが櫂を漕ぐ音も波の音にすっかりかき消されている状態。
 日中ならともかくこんな真っ暗な海の上では、小さな小舟を見つけることもなかなか難しいだろう。
 それに思いのほか警戒が厳しくない様子でもあった。
 見張り台には人っこひとり見当たらず、船首を迂回し反対側に回ってみたが、誰かが海の中を覗き込んでいるということもなく、いたって静かなもの。まるで誰も船に乗っていないかのような錯覚を覚えるほどだった。

「見える範囲、甲板上には人影が見当たりませんね」
「こんな時間だもの。きっともう、みんな船室に入って寝ているのよ」
「他国の領海に侵入しているのに、そこまで不用心にはならないかと。といっても、過度に警戒している様子は確かに感じられませんね」
「あっ! マーカス、ゼベットさん。ほら、あそこを見て。梯子はしごのようなものが付いているわよ」

 半周ほど船の周囲を巡り、反対側まで行ったとき、興奮したエレナが少しだけ声を荒げる様子が見受けられた。
 見ると、船体横に乗り降りのための舷梯げんてい(*1)が備え付けられたまま。
 だが、軍船や商船ならいざ海賊などに襲われたとき安易に侵入を許さぬよう、格納したり取り外したりできるものが一般的なはず。
 それが現在用もないのに掛けられているというのはいかにも怪しい話だ。

 ただ、このとき小舟に乗っている3人は誰もそのことに思い至らなかった。
 エレナやマーカスは船に詳しくなかったので、舷梯がかけられていても何も思わなかったし、ゼベットにしてもこんな船は見たのも初めて。
 こういった舷梯を目にする機会もラーカンシアの商船が訪れるときぐらいだったので、そこまで不審に思わなかったのかも知れない。
 まるで罠ですと言わんばかりに備え付けられている舷梯を前にして、エレナの口からはとんでもない発言が飛び出す始末だった。

「ここから船の上に登れそうね」
「はい?」
「ちょうど今なら甲板上に見張りも居なそうだし、魔導砲を間近で見るチャンスだってことよ」
「なっ! いくら何でも危険過ぎます! おやめ下さい」
「マーカスは来なくていいわよ。ほんのちょっと上まで行って、すぐに戻ってくるから」
「いけません、エレナ様!」
「ゼベットさん、船を梯子のところへ近付けてくれる?」
「へ、へい」

 まるで聞こえていないかのようにマーカスの言葉を無視するエレナ。
 一度こうなってしまうと、エレナは周りの言うことをまったく聞こうとしないことがわかっているだけに、マーカスとしてはオロオロするばかり。
 本気になったエレナを押しとどめることはかなり難しいだろう。
 それにこんな足場の悪い船の上で力づくで阻止しようとしたら、海の中へ落ちかねない。
 男女差はあれど、成人のエレナと少年のマーカスでは体格的にも似たようなものだ。それ以前にマーカスでは、口で諫める以上のことをするのも立場上難しかったのだが。

 そうこうしているうちにも、ゼベットの小舟はセレネ公国の船へとぴったり横づけされていた。
 小舟の上で立ち上がったエレナが舷梯に手を伸ばしたあと、しっかりと固定されているかどうか二度、三度と確かめ始める。

「エレナお嬢様……」
「これは重要な任務なのよ。そうね。万が一、しばらく経っても私が戻ってこないようだったら、マーカスは港に戻って一部始終を話してしまいなさい。大丈夫よ。たとえそうなったとしても、相手は我が国との交易を望んでいることだし、身分を明かせば悪いようにはされないはずだから」
「そんな……。どうしても偵察が必要とあらば、わたくしが代わりにまいりますので」
「だめだめ。マーカスには別の役目を申し渡したでしょ。それじゃあ、あとは頼んだわよ」

 そんなことを言いながらも、エレナの顔に浮かんでいるのはこんな面白い役目を奪われてたまるかとでも言いたげな表情。マーカスの制止など一切耳に入らない様子で、早々に舷梯を登り始めてしまう。
 貴族の令嬢にしては身軽なもので、エレナはまるで水夫のように軽々と舷梯を登っていった。

「くっ、ゼベット殿。申し訳ありません。私もエレナ様の後を追うので、万が一の場合は貴方からストレイル男爵様にご報告をお願いします。エレナ・ジークバード様の危機だと言えば、すぐに話も通りましょう。では――」

 いくらエレナからの命令といえど、さすがにこれは船に留まっている場合ではない。
 そう判断したマーカスがエレナの後を追う。
 マーカスが見上げた先にあったのはエレナの茶色いキュロットパンツ。そのエレナはといえば、まもなく甲板にもたどり着きそうな様子だった。
 どうせ止められないのだから自分が先に行って安全を確認するべきだった。マーカスはそう後悔したが、今となっては悔やむことしかできない。
 ひと握りひと握りに力を籠めると、エレナに追いつこうと必死に身体を動かしていた。

 ――、と。

「きゃっ!」
「どうされました、エレナ様!!」

 マーカスの耳に届いた小さな悲鳴。
 そのエレナの悲鳴を聞いた途端、マーカスは自分たちが秘密裡に忍び込もうとしていることなど忘れ、大声で叫んでいた。

「お嬢様! エレナお嬢様、ご無事ですか?」

 そんなマーカスの問いかけに応えはなかった。
 マーカスの頭上にはすでにエレナの姿がなく、多少反りの入った外板が視界を遮っていた。
 いったい何事が起きたのかもわからず、マーカスの胸に大波のような不安が押し寄せる。
 そしてようやく甲板までたどり着き、頭だけを覗かせたマーカスが見たものは、何者かに身柄を拘束されているエレナの姿だった。

「くっ……」

 幾重にも張られているマストのせいでかがり火の灯りが半分遮られており、辺りは薄暗い。
 そんな中、マーカスは舷梯を登りきって甲板の上に立つと、すぐに相手の様子をうかがう。
 すぐさま低く身をかがめると、いつでも飛び出せるような姿勢へと体勢を変えた。
 むろんマーカスのことも相手にはとっくに気付かれているようだが、今のところ相手が襲い掛かってくる気配はない。

 エレナは後ろ手に拘束されており、騒がないようにするためか口元を手で塞がれている状態だった。
 エレナを拘束している人物は女性。
 そのほかにも壮年の男性、そしてやたらと背の低い全身甲冑姿の騎士、計3名がその場には見える。
 とっさに相手の武器を確認するマーカス。
 ぱっと見たところでは騎士が槍を所持しているのみで、ほかのふたりは丸腰のようだった。

「そのお方を離しなさい」

 こちら側が不法に侵入したというのに、マーカスの頭の中は怒りのようなものが押し寄せていた。
 無礼にもエレナお嬢様を人質に取ったとマーカスの目には映ったからだろう。
 普通に考えれば相手は侵入者を捕らえたに過ぎないのだが、こういう荒事への経験不足な面に加え、予想外の展開で焦っていたマーカスは、このとき落ち着いた判断ができなくなっていた。

 じりっ、じりっ、とにじり寄りながら腰の剣に手をかけるマーカス。

 ――が。
 そのマーカスの頭に向かって、騎士の持つ槍が真っ直ぐに振り下ろされていた。



(*1) 船の乗り降りのためのタラップ。現代では階段やスロープ状のものが一般的ですが、この場合はヨットやプールにあるような垂直に備え付けられているタイプのものをイメージしてください。
 
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