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1.サイドストーリー
1-005.2
しおりを挟むセ:「はァー、情けないですね。」
ロ:「し、仕方ないだろう?弟は、姉に逆らえない。リズベルトもコーナウドも似たようなものだろ?」
リ:「何故逆らうのですか?理由が分かりませんし、僕にはその様な行動をとる必要もありませんので。」
コ:「私の姉様は皆、人として尊敬できるような、優秀な人達ですよ?それに、『間違っている者には、逆らってでも正しなさい。』と言うのが、姉様方の教え、ですので。」
ソ:「(いや、まぁ、そうなんだけど。その通りなんだけどなァ。この二人が言うと、なんか腹立つんだよな。)」
ロ:「(言い方というかさぁ。本人が居るから、この場じゃあ言えねーけど、それってもう、洗脳の領域だろ。まぁ、ラルドの兄貴に似なかっただけマシなんだろうな。)」
エ:「その通りです、コーディ。『間違いを正し、過ちを認め、正しき信仰と知識を深め・広めしが、我が英雄道』とは、初代陛下の名言集にあります。ベイルマートで正さずして、世界で正すことは不可能と言えるでしょう。」
コ:「はい。そうですね、エル姉様。人の思想は千差万別。正すべきは、真実に基づかぬ情報と間違った知識、それから、間違った形の信仰。そして、完全な犯罪行為です。」
ソ:「 (コーナウド、それはシェーダとリアの口癖に、エルネインの言葉が混ざっただけだぞ。) 」
セ:「っと、話が脱線しましたね。他に報告が無いのであれば、ラティから預かった資料などを読みたいのですが。」
エ:「ラス姉様からですか?ということは、まさか・・・・・・・・・。」
セ:「いえ、エルの心配しているようなことはないでしょう。主に、兄様の “命名宣言” に関する諸外国の反応と会談や謁見の招待や申し込み、あと、少々急ぎすぎかとも思いますが、第一王子への婚約の申請書などですね。」
ソ:「何だって!?」
シ:「最後の一件、それはさすがに予想出来なかったなぁ。」
オ:「僕も話そうかと思いましたが、そちらの方が、どうも優先順位が高そうですね。」
エ:「オルフェリオスさんの話とは?」
オ:「大したことではありません。アンリエッタの容態と行動、フィルの動向ほどです。」
エ:「それも重要ではありませんか?」
オ:「ソルト殿には、フィルへの婚約の申し込みの方が、一大事でしょう。」
コ:「兄様の事をよくご存知ですね。」
オ:「アンリエッタとの会話をしていれば、かなり理解できますよ。最近のあの子の話は、お腹の子が2割、サーシャ君が2割、仕事についてが1割、王城での出来事が1割、残りの4割がソルト殿のことと惚気話ですから。」
リ:「今更ですが、お似合い夫婦というか、おしどり夫婦なようで安心しました。」
エ:「本当に、今更ですね。リズ兄様。」
_____________________
ソ:ソルトラルド 内政派閥
リ:リズベルト 財務派閥
コ:コーナウド 魔法師派閥
セ:セルシェーダ 司法派閥
エ:エルネイン 宗教派閥
ロ:ロナウド 騎士団派閥
オ:オルフェリオス 商業派閥
シ:シェルネオン 外交派閥
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