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2.計画実行と兄妹登場

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  とりあえず、今は、目の前で困惑しているお母さんに、どうにかして、この状況を誤魔化すことを優先しないと。

  ねぇウィーシュ、何か良い案とかないかな?

【最初から他力本願ですか。もう少し自分で考えたらどうですか、マスター。はァー、………失礼しました、つい本音が。】

  た、溜息つかれた。
  ううぅ、でも、前世では隠し事とか経験したこと無かったんだもん。だから、何も、思い付かないよぉ。

【前世、ですか?マスターは、前世の記憶持ちですか。もしかして、マスターの隠し事はその辺ですか?詳しく、ご説明をお願いできますか?マスター。】

  うぐっ!
  また今度。今度、ちゃんと説明するから、今はどうか、その力を貸して欲しいです。

【約束ですよ、マスター。では、いくつかの方法が思いつきますが、特にこれをオススメしますね。………】

  流石、ウィーシュ。
  そのアイディアは、有効かも!


—————————————————————


「ねぇ、フィル?お母さんね、………」

  まずは、第一段階、声を掛けて、気を引く。

うあーあうお母さんあううぇあのね、………」

「あら、フィル。どうしたのかしら?」

  よし、第一段階成功。
  次に、第二段階、強めに魔力循環を行って、意識を向けさせる。

  ううっ、やっぱり、ちょっと痛い。けど、ここまでやれば、必ず、気付いてくれるはず。

「あっ、あら。フィル、もしかして、魔力循環をしているの?でも、ここまで強くやっているなら、きっと、痛いはずだわ。でも、流石ね。もう、ここまでできるなんて。フィルは、本物の神童ね。」

  よし、気付いてくれた。第二段階も成功。
  最後、第三段階。頼むよ、ウィーシュ。

【準備が完了しました、マスター。安全対策も完了しました。早速、発動します。】

  お母さん、どんな反応してくれるかな?

—————————————————————

「ア、氷華アイスフラワー?もしかしなくても、フィル、よね?………」

  初級の氷属性魔法、アイスフラワー。
  僕はまだ、上手くないから、今は、小さな氷の粒を2、30粒くらい出現させて、散らす程度しか出来ないけど、魔法は魔法。お母さんの反応は………。

「すごいわ!フィル。とっても綺麗なアイスフラワーだったわ。ふふふっ、素晴らしいわ、フィル。ねぇ、フィル。フィルは、大人になったら、ソル君やサーシャみたいな、魔法剣士になるのかしら?ふふふ、今から楽しみだわ。」

  そう言うと、お母さんは、あっさりと、帰って行ってしまった。
  それにしても、お母さんは本当に、気が早いなぁ。
  僕、まだ転生してから、2週間くらいしか、経ってないんだけどなぁ。
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