異世界物語 ~転生チート王子と愉快なスローライフ?~

星鹿カナン

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1.フィルシールド誕生

1-027,28

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「どうです、聞きましたか?リーナ殿。やはり、フィルシールド殿下は、初代陛下の再来なのではないのでしょうか。あぁ、生後1週間とは微塵みじんも思えない程に、とても立派な思想でございます。」


「フフ。フィル君は、本当に良い子だな。彼奴あいつとは全く違うよ。んー、フィル君が彼奴の様になってしまわない為にも、僕たちが信頼出来る世話係を付ける必要があるね。」


「フィルシールド殿下は、現陛下とはここここの出来が、違いますね。私が仕え始めてからで、ここまで優秀で立派な人物は、この王家にはいなかったのですが・・・・・・・・・。いえ、立派な王子の誕生を国民は皆、祝福していますから。御安心を、殿下。」


  えーっと、どうしてこんな状況になってしまったんだろうか・・・・・・・・・。



_____________________


  僕は、ジークさんの計らいによって執務室に閉じ込められ忙しく仕事をしているお父さんと、サーシャさんが手を回して、実家の派閥(?)の商談などを取り纏めるために出掛けさせられたお母さんの代わりに、今日1日はサーシャさん預かりになっていた。




  日が暮れ始めて、夕方と言える時間帯になった。



  突然、サーシャさんの部屋の扉をノックする音が聞こえてきた。


「サーシャ様、リーナです。本日、ジークより特殊案件の話を聞き、こちらの部屋へと参りました。入室の許可をいただけますか。」


  リーナさんだ。


「あぁ、許可する。入ってきてくれ。」


「失礼致します。」


「それにしても、リーナ。今日は随分と早かったじゃないか。夜更け前まで来ないのでは、と心配していたのだが・・・・・・・・・どうやら、不要だったみたいだな。」


「火急の案件である、との事でしたので、本日分は、部下に多目に仕事を振っておきました。昨日は、 “フィルシールド殿下のことが気になるから” などと言って仕事をサボっていましたから。彼女たちにも良い罰となったことでしょう。」


  ははは、なんだか申し訳ない気分です。


「殿下、気になさらないでください。彼女らは、サボるための名目に殿下の御尊名を利用した愚か者なのです。だと言うのにも関わらず、陛下は甘すぎる対応をするので、あれらが調子に乗ってふざけた真似を・・・・・・・・・。」


  リーナさんの目が怖い。顔が笑っているのに、目が微塵も笑っていない。

  規律、規律が大切ですよね。あと、使用人の主に対する敬意が足りない事は、大問題ですね。そして、それに対して警告することと正しい懲罰を科すのも主の務めですね。大事なことだから、きちんと覚えておこう。


  そうこうしている間に、ジークさんがやって来たので、話し合いというか、僕の計画を修正し練る会が始まった。


  ・・・・・・・・・始まったんだけどなぁ。


「リーナ、ジークから話は聞いていると思うが、一応昨日のフィル君の言葉を聞いておいてくれ。」


  そう言って、サーシャさんがリーナさんに透明な球体(?)を渡して・・・・・・・・・


『ううッあぁ。あーお、あーあうッ、うーあぅ、あうぅうーあ、うーうッ、あーう、うーうあ、あううーうぅ、ううあうー。うぁーううーッ、あう、あうあうあー。』



  球体が光ったと思ったら、昨日僕が喋ったことが聞こえてきた。あれって、録音系の魔道具とかかな?


「えーっと?」


「つまり、 “ソルトの奴が、今のままだと見るに耐えないから、どうにかしたい。だから、協力して欲しい。” と、言うことらしい。とても重要な案件だろう?」


「なるほど、なるほど・・・・・・・・・。」


  リーナさんが何かを考えているのか、黙りこんでしまった。
  なんだか少しだけ、不安になってきたなぁ。


「どうです、聞きましたか?リーナ殿。やはり、フィルシールド殿下は、初代陛下の再来なのではないのでしょうか。あぁ、生後1週間とは微塵みじんも思えない程に、とても立派な思想でございます。」


「フフ。フィル君は、本当に良い子だな。彼奴あいつとは全く違うよ。んー、フィル君が彼奴の様になってしまわない為にも、僕たちが信頼出来る世話係を付ける必要があるね。」


「フィルシールド殿下は、現陛下とはここここの出来が、違いますね。私が仕え始めてからで、ここまで優秀で立派な人物は、この王家にはいなかったのですが・・・・・・・・・。いえ、立派な王子の誕生を国民は皆、祝福していますから。御安心を、殿下。」


  あれれ?
  予想していなかった展開に、付いて行けそうにないんだけど・・・・・・・・・。


_____________________



  いろいろと騒がしくなってはいたけれども、この計画は練り終わった。
  後は、実行と試行錯誤を繰り返すだけだ。

  取り敢えず、サーシャさんが書いてくれた実行リストとかの資料を確認しておこう。
  あっちで泣いている人たちのことは、・・・・・・・・・気にしないでおこう。


計画プラン
・  ダメ親改革・修正計画


○対象者
・  イザラート=ソルトラルド・ヴァン・ベイルマート


○実行リスト1 (毎日実行させること)
・  朝の4刻に起床
・  朝の5刻までに朝食
・  朝の6刻までに着替え・身支度
・  昼の3刻に昼食
・  夜の2刻に入浴
・  夜の3刻に夜食
・  夜の5刻までに就寝
・  半刻相当の時間分の軽い運動
・  1刻相当の時間分を学習に費やす
・  正しい言葉遣いを心掛ける
・  正しい姿勢を維持し続ける
・  礼儀マナー作法ルールに気をつける
・  食事で好き嫌いをしない
・  使用人に感謝をする
・  使用人に対して正しい対応をする


○実行リスト2 (職業日に実行させること)
・  朝の8刻までに仕事を開始
・  朝の8刻に執務室で待機し朝刻の担当者達
    (朝時部門)から書類を受け取る
・  昼の2刻までに会議用資料に目を通す
・  昼の8刻までに当日とうにち分の書類を纏める
・  昼の8刻に、纏めた書類を夜刻の担当者達
    (夜間部)に提出
・  夜の1刻に、場内議室で昼刻の担当者達
    (定刻部)を集めて反省会を行う


○実行リスト3 (休暇日に実行させること)
・  1刻相当の時間分、家族団欒だんらんを過ごす
・  資料・書類の取り纏めの指示を出す
・  仕事の話を必要以上に話題に出さない
・  アンリエッタの買い物に付き合う
・  親元に手紙を出す
・  子供の成長を見守る


○実行リスト4 (月1で実行させること)
・  家族サービスの計画を立て、実行する
・  国政資料を作成する
・  税収の書類を確認する
・  貴族家の資料を確認する
・  司法裁判資料を纏めて各派閥に通達する


_____________________


※3部刻、各刻の相対時刻

朝刻ちょうこく
朝の1刻  =  AM3時
朝の8刻  =  AM10時

昼刻ちゅうこく
昼の1刻  =  AM11時
昼の8刻  =  PM6時

夜刻やこく
夜の1刻  =  PM7時
夜の8刻  =  AM2時


※イザラートは、外交を含む国外活動で、王 (ソルトラルド) の名前 (他国の王族以外が呼ぶもの) として使われている呼称で、国内で扱われる年号の1種です。

※夕方の概念はありません。

※半刻相当の時間分とは30分のことです。


※3部刻は、仕事のローテーションの基準になっています。


※朝時部門は、朝刻に働く人達や朝刻に授業を行う学校種を指します。

※定刻部は、昼刻に働く人達や昼刻に授業を行う学校種を指します。

※夜間部は、夜刻に働く人達や夜刻に授業を行う学校種を指します。
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