異世界物語 ~転生チート王子と愉快なスローライフ?~

星鹿カナン

文字の大きさ
173 / 196
3.祝日のお祭り

3-010

しおりを挟む

  そんな感じで、サーシャさんと喋っていると、ものすごく不機嫌そうな顔をしたナギが帰ってきた。


「フィルシールド殿下。運び込まれていたのは、先王妹であるフィツェア様で、間違いありませんでした。はっきりとした意識はあるようですが、姉様に殴り飛ばされたこともあり、非常に大人しくしております。」


  あぁ、そういえば。
  リーナさんに対しては、面会の拒否ができないんだっけ。
  だからこそ、問題を起こしていたら、リーナさんと二人っきりでお説教タイムに直行するわけで・・・・・・・・・そりゃあ、大人しくするよね。


「まあ、部屋で大人しくしているのであれば、大丈夫だろう。フィル君、フィツェアと出会してしまう前に、帰るといい。」


  サーシャさんが、帰った方がいいと思うなら、直ぐに帰ってしまおう。

  帰りがけに、次回の面会予約を入れると、スタッフさんが微笑ましそうに頭を撫でてくれる。
  どうやら、過去にもリズベルトさんやエルネインさんなどの、幼く(?)して、産まれたての弟妹の様子を見るために、高頻度で医療センターを訪れていた人たちがいて、その当時の姿と今の僕の様子が重なって見えたそうだ。
  あのエルネインさんにも、そんな穏やかな時代もあったんだなぁ、って思っていたけど、スタッフさん曰く、当時からエルネインさんは、やや狂信者的な言動が多々見られたのだとか。

  あれっ?おかしいなぁ。

  僕の予想と全然違ったんだけど。

  確か、エルネインさんとコーナウドさんって、そんなに年齢差はなかったよね?
  なんでその当時、既に狂信者になっていたんだ、エルネインさんは、・・・・・・・・・分からない。


  新たな疑問が生まれたけど、取り敢えず、フィツェアさんと遭遇してしまう前に、急いで帰らないとね。

_____________________


  馬車の中で、一つ、疑問に思っていたことをナギに聞いてみる。
  それは、フィツェアさんについて。
  ナギに運び込まれた人の様子を見てきてほしい、と頼んだ時、ナギは心底嫌そうな顔をしていた。
  それが、少し気になっていた。
  単純に仲が悪い、というような雰囲気でもなかったので、何か理由がありそうだなって思ったんだ。


「あぁ、フィツェア様とのことについてですか。そうですね、・・・・・・・・・これは、単純な嫉妬です。僕がしているのではなくて、向こう側が僕に対して、ですよ。僕は、幼年部から学園に通っているのですが、フィツェア様は、どうやら、幼年部の入試に落ちられたそうで、自身より身分が低くて幼年部に通っていた人物に八つ当たりしていらっしゃるのです。」


  うぇー、ものすごく面倒くさそうなんだけど。
  しかも、自分より身分が下の人に当たり散らかしているっていう行動から、小物感が溢れ出してる。

  僕はそうならないように、気をつけないと。
  なるほど。
  だから、サーシャさんはお父さんと似ている、って言ってたんだね。


「あまり申し訳ない、とも思っていませんが、陛下が殿下から、小物感あふれる人物であると認識されていることに関して、否定のしようもなければ、庇うこともできません。」


  あはは、それはそう、かもしれない。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流

犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。 しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。 遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。 彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。 転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。 そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。 人は、娯楽で癒されます。 動物や従魔たちには、何もありません。 私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます

天田れおぽん
ファンタジー
 ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。  ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。  サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める―――― ※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅

散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー 2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。 人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。 主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m

処理中です...