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3.祝日のお祭り
3-009
しおりを挟む今日、僕たちが医療センターに着いたのは、ちょっと遅めの時間だったから、そろそろ、帰った方が良さそうな時間がやって来た。
ナギとサーシャさんの会話も区切りのいいところで終わったようで、もう帰ろうかな、と思ったところで、僕たちが医療センターに来たばかりの時の騒ぎを思い出した。
サーシャさんの予想では、おそらく、フィツェアさんが運び込まれたのではないのだろうか、という話だったけど、実際のところは分かっていないし、今の相手の状況も分からない。
そこで、もう一度、ナギに確認してきてもらうことにした。
理由は、単純にナギの方が、ルイが医療センターにいるよりも違和感が無いからだ。
相手側がルイとナギの両方が、僕の側近を務めていることを知っている可能性があるなら、少しでも違和感の無い方にお願いしたい。
護衛は一応、サーシャさん付きの護衛官もいるし、このフロアではサーシャさんが入院中ということもあって、第五騎士団の団員が巡回していたり、待機していたりする。
だから、安心して送り出せる。
その話を持ちかけた時、ナギが心底嫌そうな顔をしていたけど、諦めてもらう。僕だって、会いたくはないんだから。
_____________________
ナギが確認しに行ってくれている間に、僕は少しだけ、サーシャさんと喋ることにした。
内容は、サーシャさんが入院してから決まった、僕の魔法の家庭教師について。
みんなの予想では、3年以内に見つかれば良いな、くらいの話だった。
でも、予想以上に速く立候補者が集まり、その立候補者たちの間で選抜が行われ、僕の魔法の家庭教師は2人ほど決まったそうだ。
でもって、その2人がこれまた、なかなかの人材でかなり驚いている。
一人目は、シアナさん。
シアナさんは、宮廷魔法師団で第三大隊の大隊長を務めている人物で、フォレストリア侯爵家の当主でもある人物。
宮廷魔法師団の大隊長の中では最年少らしく、コーナウドさんとは学生時代の友人とのことだった。
そして、二人目は、アルスさん。
アルスさんは、以前ナギやウルクが話していた、最年少で王国騎士団団長に就任した人物で、第四騎士団の団長を務めている。
そして、最近、ラスタリアさんのせいで騒がれてしまっている、ユグラシア公爵の養女でもある人物。
僕の魔法の家庭教師にこの2人が決まった、と言った瞬間、サーシャさんの顔に強い驚きが現れる。
まるで、信じられない、って言っているようだった。
「良いかい、フィル君。その2人を家庭教師として雇うのは、普通の貴族では絶対に不可能なんだ。身分や役職のこともあるが、それ以上に、異様に高い賃金が発生する。並の貴族が雇おうと思ったら、それこそ2、3ヶ月くらいで破産してしまいかねないくらいの高い金額になる。その二人が相手なら、昇進させることも簡単ではないし、二人とも、王家に仕える公務員だから、給料を上げることも難しい。何故、二人が受けてくれたのかまでは分からないが、何れにしても、学べることは確りと学んでおくんだぞ。二人の知識幅はかなり広いと聞くから、いろいろと質問したとしても、だいたいのことには答えてくれるはずだ。それから、・・・・・」
サーシャさんからは予想以上に長く、為になる話を聞けた。
備考欄を読んでいた時から、すごい人たちなんだろうなぁって、思ってはいたけど、サーシャさんの話を聞くと、さらに凄さが浮き彫りになってくる。
会えるのは、もう少し先になるけど、俄然楽しみになってきた。
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