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3.祝日のお祭り
3-021
しおりを挟む昨日に引き続き、今日も、かなり早起きした。
理由はとっても単純。
今日は、サーシャさんのお見舞いに、医療センターへ行くからだ。
朝食用のミルクを貰い、僕がゆっくりと飲んでいる間に、ナギが荷物を全部まとめてくれたので、今すぐにでも出発できる。
今日は、セルシェーダさんもサーシャさんのお見舞いに行く予定だったみたいだから、一緒に行くことになりました。
これで、道中も退屈しなくなるね。
今は、セルシェーダさんが僕の部屋を訪ねるということだったので、セルシェーダさんが来るのを待っています。
あっ、来た。
「すみません、フィル君。ラティが仕事に行きたくないと駄々を捏ねたので、第十騎士団の本部まで送り届けて来たため、少々遅くなりました。」
うわぁー・・・・・・・・・それは、その、早朝からお疲れ様です。
今日の担当は、ルイじゃなくてアネスだけど、エルネインさんやティファニアさんの従姉妹なだけあって、ラスタリアさんの性格は理解しているようで、苦笑いしている。
ナギもアネスと似たような表情をしている。
「(ラスタリア様が、仕事を嫌がられる時は、近くにセルシェーダ様がいらっしゃる時だけなんです。おそらく、ラスタリア様としては、セルシェーダ様に構って欲しいだけなんだと思いますが、セルシェーダ様からして見れば、困ったことですよね。)」
ナギが、こっそりと小声で教えてくれる。
なるほど。
そう言われると確かに、ラスタリアさんはセルシェーダさんに構ってもらいたがっていると、感じるような言動をしていたような気がする。
「(ラスタリア様は、セルシェーダ様のことが大好き過ぎて、幼少期には、セルシェーダ様に対して、ずっと自分だけを構っていて欲しいという願望があったそうです。ですが、兄に当たる陛下が問題児過ぎて、セルシェーダ様は陛下ばかり構い続けていたため、セルシェーダ様に構ってもらうために厄介な問題児になられたのだ、と専らの噂です。)」
な、なるほど?
そうなんだ。
「(実際、セルシェーダ様が絡まなければ、かなり仕事が出来る方ですし、セルシェーダ様に危機が迫れば、普段のあの姿からは、微塵も想像できない程の有能さを発揮されます。現在も、セルシェーダ様の親衛隊の隊長を務め、セルシェーダ様を見守りながら、不穏分子の観測と管理をされていらっしゃります。)」
ふぇー。
確かに想像できないけど、有能さは感じられ・・・・・・・・・そう言えば、ラスタリアさんはベイルマート王国最高峰の英雄学園を卒業しているんだった。
つまり、かなり優秀な能力があるってことを国に認められてはいるんだよね。
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