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美女魔王と逆〇〇〇
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う……全身がダルい……。
少々の頭痛もある。
体調の悪さを感じながら目を覚ました。
ここは……床の上?
薄暗い部屋だ……。
「勇者さん……目が覚めたわね?」
えっ!? ……魔王だ!
魔王ジュエリ……そうか、また魔王城に戻って来たんだな。
……俺はいつもどおり鎖で繋がれているしな。
今は……うつ伏せの状態だ。
いつもと違って床の上なので扱いがヒドくなっているぞ。
前回はベッドの上だったのに……。
「ここは……また魔王城か……」
「そうよ。また会えて嬉しいわ」
魔王がニッコリと笑っている。
「射精してから、この前よりも目覚めるのが遅いわね。けっこう時間が経ってしまっているわ。デヴィルンヌに精液を搾取されたから疲れちゃったのかもね」
「デ、デヴィルンヌ……! そ、そうだ! あんな……あんな誘惑で! ヤラれてしまった……! ち……畜生っ!!」
「あら……珍しい。すごい荒れてるわね、勇者さん」
荒れもするさ……。
なす術もなく射精させられてしまったからな。
そしてこれから、旅のスタート時まで時を遡るんだ……。
「サリーヌ」
魔王がサリーヌの名前を呼んだ。
また俺は、魔王とサリーヌにオモチャのように扱われるのだろうか?
「……はい」
後ろから返事が聞こえた……。
後ろにサリーヌがいるんだな?
あ! て、手足を固定している鎖が動く!
なんだなんだ!?
どうするつもりだ……!?
鎖によって強制的に俺の体勢が変えられて……こ、の状態は!?
よ、四つん這いだとっ!?
四つん這いの状態で固定されてしまったぞ……!
下半身がスースーするので、また下の鎧も服もないのだろう。
あ……そもそもデヴィルンヌ戦で脱がされたんだったな……。
「……デヴィルンヌにヤラれちゃったわね?」
魔王は俺の目の前にいる。
見上げると、俺を見下ろしながら笑みを浮かべている魔王が見えた。
「見事なヤラれっぷりでしたね」
後ろからはサリーヌの声がする。
今、四つん這いの体勢で後ろにいるってことは、俺のお尻の穴が丸見えなんじゃないか!?
チンコはすでに見られているけど……お尻の穴まで見られてしまうとは!
は、恥ずかしいぞ……。
「スワン王国襲撃の件はデヴィルンヌの独断なの。スカーレンだけじゃなく、デヴィルンヌも勝手に動いちゃって。私には制御不能な子が多くて嫌になっちゃう。……けど、デヴィルンヌの力は、私のかけた呪いと合わさって勇者さんを絶望的な気持ちにさせたんじゃない? すごい魅了の力でしょ、上位サキュバスは」
「くっ……! 確かにそうだ。男じゃ……勝てない」
うう……情けない……。
そして四つん這いの状態がつらい。
この城は石造り……膝が痛いぞ。
どんどん悲しい気持ちになってきた。
「そうね。とくにあなたは女性経験が少ないしね」
「うっ……!」
……そ、それは図星だ。
嫌なところをついてくるな……。
「あら、顔を赤くしちゃって」
「情けない勇者ですね」
さりげなくサリーヌもイジメてくる……!
……ま、負けてはならない!
こうして俺を絶望的な気持ちにさせ、旅を諦めさせるのが目的なのだろう……!!
「くそっ! まさかサキュバスがいるなんて! ……そもそも何故、悪魔であるサキュバスが魔王軍にいるんだ!?」
「あら……ご立腹ね、勇者さん。確かに悪魔と魔族は別の種族よ。魔界で住んでいるエリアも違うわ。私とデヴィルンヌはね、手を組んでいるだけなの。勇者の聖なる力を私が防げなかったとき、必要なのは男の弱点をつくことよ。つまり……魅了ね。デヴィルンヌの力は、じつは私にとって聖属性に打ち勝てなかったときの切り札だったの」
そ、そうか……。
確かに魅了だけなら魔王以上の力だったぞ。
くっ……! 魔王は本当に用意周到だな!
「私に協力する代わりに、デヴィルンヌには『サキュバス達が女勇者と戦うときに協力する』という約束を交わしたわ。『魔王軍が人間を捕らえたら搾精して良い』っていう約束もしたかな。私のところには、人間達が勝手に私のところに攻めてくるからね。サキュバスにとって、人間の男の精液はすごい美味しいらしいのよ。本当はサキュバスだけで地上に侵攻したかったと思うの。けど、地上を狙っているのは私たちも同じ。これまでずっと、魔族よりも圧倒的に数が少ないサキュバス達は、魔族を警戒して迂闊には地上を攻められなかったの。だから、私たち魔族と協力しあって一緒に地上に進攻する……という道を選んだはずだったのよ」
なるほど……そんな魔族とサキュバスの間の事情に関する情報は、人間の間に出回っていなかったな。
魔界にも色々とあるんだな……。
「デヴィルンヌはずっと良い子にしていたのに、今回ついに本性を現したの。まさかスワン王国に攻め入る計画を立てていたなんて知らなかったわ。……彼女はあなたに何て言っていたの? 私のことを何か言っていなかった? 気になるわ」
ん? 水晶玉で様子を見ていたんじゃないのか?
ああ、そうか……音は聞こえないんだったな。
「べ、別に……何も……」
情報は渡さないぞ。
と言いたいところだけど、とくに何も言っていなかった。
あ……また来る……とは言っていたな。
「そう……何か隠しているわね?」
「えっ!?」
そんなにバレバレだったかなぁ……。
たいした情報じゃないんだけど。
変に疑われてもな……『強制自白』みたいな変な呪いをかけられるかもしれない。
魔王は、やると決めたら徹底的に努力する子だからな。
また俺の常識を超えた呪いを習得するに違いない。
「……本当に当たり前のことなんだけど、『また来る』って言っていた。またスワン王国を蹂躙するつもりだ」
「そうよね。私が勇者さんに呪いをかけたことは、デヴィルンヌに話してあるからね。あなたが射精して呪いが発動する前に魔界に来て、またスワン王国に行けば人間の精液を食べ放題ってわけね。……勇者さん、ちょっと本当に絶望的じゃない? この状況……打開できる? デヴィルンヌと戦うにしても、女の子の仲間がいないとつらいわね。そういえば、あなたのかつての仲間は魔法使いと僧侶が女性だったわね? 今回、仲間にできたのはあの駆け出しの魔法使いだけよね。あの子じゃ実力不足かな……」
もしかして……俺の心配をしてくれている?
デヴィルンヌと敵対し、俺の味方になろうとしているのか……?
魔王とデヴィルンヌの間に亀裂が入り始めているみたいだし、デヴィルンヌの思い通りにことが運ぶのが嫌なんだな?
……このまま人間の男達を食い尽くして地上を完全制圧されてしまう可能性だってあるからな。
う~ん、魔王と協力か……。
信用……できないよ。
けど実際、どうやってデヴィルンヌに勝てばいいんだ……?
……ケーミーが実力不足なのは仕方がない。
むしろよくやってくれている。
ケーミーの本音は分からないけど、俺は彼女に応援されているぞ……!
デヴィルンヌに……対抗できる女性の仲間か。
って、そうだ! ……かつての俺の仲間!
俺は仲間の戦士、魔法使い、僧侶、武道家のことを聞きたかった!
「……俺の仲間はどうしてる? 魔法四天王と戦った後、みんなはどうなった!?」
「ふふっ。今ごろ聞くなんて、やっぱり人間関係が上手くいってなかったってわけね。あなたのかつての仲間達も勇者さんのことを悪く……いや、これは言わないでおこうかな」
「なっ!? ……ま、魔王! 俺の心を揺さぶる気か!」
そういうのはやめて!
つらい!
俺の仲間も前の旅でそういう嫌がらせをやってきた!
つらいって……!
「動揺しちゃった? ふふっ。素直ね。そういうところ、スカーレンと似ているわ」
え……スカーレンにもそんなことを言っていたのか?
なんか魔王軍内部は嫌な感じかも……。
「嫌な気持ちにさせてしまったのなら、ごめんなさい。私って意地悪なところがあるの。あなたのことは大切にしたいわ」
あ、謝った!?
本心なのか……?
「私の仲間になって欲しいだけなのよ……」
「いや……信用できないな」
「このまま私の仲間になれば、無理にデヴィルンヌと戦う必要もなくなるわ。一緒にデヴィルンヌ対策を考えましょう」
う……! 本当か? 信じていいのか!?
いや、ダメだろ……!!
「俺は……勇者だ!! 魔王の仲間になることなんて……できない!」
「……あら、ぜんぜん折れないわね。残念だわ。あと、私のことは『ジュエリ様』って呼ばなきゃ。前回、約束したでしょ? また射精してここに来たら『ジュエリ様』と呼ぶって」
「それも断る!」
「そんな……約束を破るなんて、最低ね」
うっ……!
そう言われると……つらい。
い……いやいや! 俺はその約束に同意していないぞ!?
……えっ?
魔王が銀色のヒールを脱いで右足を上げた! なんだ!?
「ほら、そんな勇者さんの顔に、私の足を乗せちゃうんだから」
「むふぅっ!?」
ま、魔王の足の裏が……素足が……俺の顔に乗っている!
「ほら、このまま私の足を舐めなさい。私に従うの」
な、なんてことを命令するんだ……!
か、顔に圧力がかかる!
俺は四つん這いの状態なんだぞ!
この状態で圧力がかかったので、膝だけではなく手の平も痛くなってきた……!
下は石造りの床だよ!
あ……黒いドレスの中から、いつもどおり白いパンツが見えているぞ!
細くて美白の脚も綺麗だな……。
「勃ってきましたね」
後ろからサリーヌがコメントした。
「あら、こんなことでも興奮するのね。罰のつもりだったのに。……ふふっ。ちゃんと私の調教が効いてるみたい」
「くっ!」
しまった……なんでこう、簡単に誘惑されてしまうんだ……。
魔王が美しい……!!
「……けど、デヴィルンヌのときの方がすごい興奮していたわよ。表情が全然違うの。声もいっぱい出してたんじゃない?」
魔王がちょっと蔑んだ感じで俺を見下ろす。
「う、うぅ……」
「デヴィルンヌの魅了はケタ違いよね。彼女のせいで、興奮する敷居が上がっちゃってるのかしら? 私じゃ満足できないって思ってる? そうだったら悲しいわ。じゃあ……サリーヌ、お願いするわ」
「はい」
サリーヌ!?
俺の背後から何をする気だ?
え……この冷たい感触は!?
く、鎖だ!
鎖が……俺の……お尻の穴の中にぃっ……!?
「ぬわあああああっ!? ちょ、ちょっと待ってぇ……!! 痛いぃっ!!」
「あ……だいぶ痛がっていますね。けど、まだ出血は見られません」
サ、サリーヌッ!?
そんな冷静に観察しないで!
「痛いのね。それは大変。混沌の魔力……粘性液体に変換!」
魔王が魔法を放った!?
な、何だ!? なんの魔法……?
魔王の足の指の隙間から見てみると、魔王の口から深緑色のドロドロの液体が発射されていた。
液体は俺の後方に向かっているぞ!?
「……ヒィッ!?」
ドロドロの液体は俺のお尻の穴の中に入っていったのか!?
すでに鎖も中に入っているのに!
「あ……あぁっ……」
「ふふっ。鎖を魔法でコーティングしたわ。これで痛くなくなったでしょ」
い……痛くなくなった……!
変な感覚ではあるが……気持ち良さはある。
ま、まさかお尻の穴を責められる日がくるなんて……!
俺は普通のエッチもまだなのに!!
「満足そうね。さて……サリーヌ! 次はチンチンよ」
指示を出しながら、俺の顔に足をグリグリ押し付けてくるぞ。
素足なので魔王の体温が伝わってくる。
チ、チンチンって……!?
「はい」
サリーヌが返事をすると、俺の勃起したチンコに何かが触れた。
こ、これは……鎖だな!?
鎖がチンコに巻きついてきたみたいだ!
冷たくないし痛くもないので、いつの間にかちゃんと魔法でコーティングしたのだろう。
ちょっとヌルヌルしているし。
あ……ゆっくりゆっくり、シゴき始めたぞ!?
え……えぇっ!? 鎖で!?
く、鎖でシコシコしてるの!?
「あぁっ!? く、鎖で……?」
「鎖で充分だ。私はお前に触りたくない」
うぅ……冷酷なサリーヌの声が聞こえた。
か、悲しい……。
魔王の笑い声も聞こえる。
「……だってさ。ふふっ。かわいそうな勇者さん」
「う、うぅっ……!!」
ゆっくりゆっくり鎖でチンコをシゴかれている……。
そして、同時にアナル責めも続いているぞ!?
「で、出る……出る……」
こ、こんな……お、お尻の穴でも感じちゃうなんて……!
2ヶ所同時に責めらているので、射精感が高まるのが早い気がする。
「相変わらず早いわね。サリーヌ……もっとゆっくりよ」
「はい」
ああ……チンコへのシゴキがさらにゆっくりになった……!
こ、これは……気持ち良い!!
足の指の隙間から見える魔王は、俺を見下ろしていて綺麗だ。
おっぱいによる黒いドレスの膨らみも、チラリと見える白いパンツも最高なんだ……!
「だ、ダメだ……気持ち良い! 本当に出る!」
「あら、身体がビクンビクンしてきたわ。四つん這いで、とても情けないわよ」
そ、そんな……!
魔王の足に、さらに力が入る。
お尻の中の鎖の動きも遅くなってきたが、それがまた気持ち良い。
「お……お尻の中が変な感じで……あ……あぁっ!? で、出ちゃう……出ちゃうよぉっ!」
射精したいっ!!
魔王に顔を踏まれながら……射精したいっ!!
ま、魔王と……あと、サリーヌにまで……俺は屈服してしまう……!!
「ダメよ。サリーヌ……止めて」
「はい」
あっ……ああっ!?
イ、イカせてくれないのか……!!
今回も……オアズケだ!
魔王に顔を踏まれながらイキたかった……!
魔王を見上げながらイキたかったんだ!!
「ふふっ。残念そうね」
「変態だな」
魔王は俺の顔から足をどかし、俺の表情を確認している。
俺はもう……変態なのか……。
「さて……また時間を遡るわよ。デヴィルンヌを攻略できるかしら? また何回もここに来ることになると思うけどね。いや、何十回、もしかしたら100回以上かも。いくら勇者さんと言えど、そのうちスワン王国の王様みたいに、自分からデヴィルンヌに腰を振り出しちゃうかもね……」
そ、そんなことには……ならない……!
とも言い切れない……。
自信が……なくなってきた……。
「あら、絶望的な表情ね。つらくなったら、魔王軍に入ったっていいのよ。いつでも私は受け入れるからね」
「……」
「悩んでるの? 勇者としての使命感、人間たちへの責任感……それらが邪魔しているのかしら?」
「……」
「本当はこの呪いを解除してすぐにでも勇者さんを魔王軍に引き込みたいけど。……あなたの心が折れて、私に助けを求めるのを待つわ。その方が今後、良い関係でやっていけると思うの。悪いようにはしないわ。けど、私の言うことを聞かないデヴィルンヌをやっつけてくれる格好良い勇者さんも見たいな……って思ってるの。だからヒントをあげる。魔界につながっている魔法陣……あの城の中に1つとは限らないわよ」
ヒ、ヒント……?
魔法陣の数? よく分からないな……。
……魔王は……なんか信用できない。
とにかくまた……やり直しなんだよな。
ああ……デヴィルンヌにはもちろん、魔王にもサリーヌにも……俺は勝てない。
少々の頭痛もある。
体調の悪さを感じながら目を覚ました。
ここは……床の上?
薄暗い部屋だ……。
「勇者さん……目が覚めたわね?」
えっ!? ……魔王だ!
魔王ジュエリ……そうか、また魔王城に戻って来たんだな。
……俺はいつもどおり鎖で繋がれているしな。
今は……うつ伏せの状態だ。
いつもと違って床の上なので扱いがヒドくなっているぞ。
前回はベッドの上だったのに……。
「ここは……また魔王城か……」
「そうよ。また会えて嬉しいわ」
魔王がニッコリと笑っている。
「射精してから、この前よりも目覚めるのが遅いわね。けっこう時間が経ってしまっているわ。デヴィルンヌに精液を搾取されたから疲れちゃったのかもね」
「デ、デヴィルンヌ……! そ、そうだ! あんな……あんな誘惑で! ヤラれてしまった……! ち……畜生っ!!」
「あら……珍しい。すごい荒れてるわね、勇者さん」
荒れもするさ……。
なす術もなく射精させられてしまったからな。
そしてこれから、旅のスタート時まで時を遡るんだ……。
「サリーヌ」
魔王がサリーヌの名前を呼んだ。
また俺は、魔王とサリーヌにオモチャのように扱われるのだろうか?
「……はい」
後ろから返事が聞こえた……。
後ろにサリーヌがいるんだな?
あ! て、手足を固定している鎖が動く!
なんだなんだ!?
どうするつもりだ……!?
鎖によって強制的に俺の体勢が変えられて……こ、の状態は!?
よ、四つん這いだとっ!?
四つん這いの状態で固定されてしまったぞ……!
下半身がスースーするので、また下の鎧も服もないのだろう。
あ……そもそもデヴィルンヌ戦で脱がされたんだったな……。
「……デヴィルンヌにヤラれちゃったわね?」
魔王は俺の目の前にいる。
見上げると、俺を見下ろしながら笑みを浮かべている魔王が見えた。
「見事なヤラれっぷりでしたね」
後ろからはサリーヌの声がする。
今、四つん這いの体勢で後ろにいるってことは、俺のお尻の穴が丸見えなんじゃないか!?
チンコはすでに見られているけど……お尻の穴まで見られてしまうとは!
は、恥ずかしいぞ……。
「スワン王国襲撃の件はデヴィルンヌの独断なの。スカーレンだけじゃなく、デヴィルンヌも勝手に動いちゃって。私には制御不能な子が多くて嫌になっちゃう。……けど、デヴィルンヌの力は、私のかけた呪いと合わさって勇者さんを絶望的な気持ちにさせたんじゃない? すごい魅了の力でしょ、上位サキュバスは」
「くっ……! 確かにそうだ。男じゃ……勝てない」
うう……情けない……。
そして四つん這いの状態がつらい。
この城は石造り……膝が痛いぞ。
どんどん悲しい気持ちになってきた。
「そうね。とくにあなたは女性経験が少ないしね」
「うっ……!」
……そ、それは図星だ。
嫌なところをついてくるな……。
「あら、顔を赤くしちゃって」
「情けない勇者ですね」
さりげなくサリーヌもイジメてくる……!
……ま、負けてはならない!
こうして俺を絶望的な気持ちにさせ、旅を諦めさせるのが目的なのだろう……!!
「くそっ! まさかサキュバスがいるなんて! ……そもそも何故、悪魔であるサキュバスが魔王軍にいるんだ!?」
「あら……ご立腹ね、勇者さん。確かに悪魔と魔族は別の種族よ。魔界で住んでいるエリアも違うわ。私とデヴィルンヌはね、手を組んでいるだけなの。勇者の聖なる力を私が防げなかったとき、必要なのは男の弱点をつくことよ。つまり……魅了ね。デヴィルンヌの力は、じつは私にとって聖属性に打ち勝てなかったときの切り札だったの」
そ、そうか……。
確かに魅了だけなら魔王以上の力だったぞ。
くっ……! 魔王は本当に用意周到だな!
「私に協力する代わりに、デヴィルンヌには『サキュバス達が女勇者と戦うときに協力する』という約束を交わしたわ。『魔王軍が人間を捕らえたら搾精して良い』っていう約束もしたかな。私のところには、人間達が勝手に私のところに攻めてくるからね。サキュバスにとって、人間の男の精液はすごい美味しいらしいのよ。本当はサキュバスだけで地上に侵攻したかったと思うの。けど、地上を狙っているのは私たちも同じ。これまでずっと、魔族よりも圧倒的に数が少ないサキュバス達は、魔族を警戒して迂闊には地上を攻められなかったの。だから、私たち魔族と協力しあって一緒に地上に進攻する……という道を選んだはずだったのよ」
なるほど……そんな魔族とサキュバスの間の事情に関する情報は、人間の間に出回っていなかったな。
魔界にも色々とあるんだな……。
「デヴィルンヌはずっと良い子にしていたのに、今回ついに本性を現したの。まさかスワン王国に攻め入る計画を立てていたなんて知らなかったわ。……彼女はあなたに何て言っていたの? 私のことを何か言っていなかった? 気になるわ」
ん? 水晶玉で様子を見ていたんじゃないのか?
ああ、そうか……音は聞こえないんだったな。
「べ、別に……何も……」
情報は渡さないぞ。
と言いたいところだけど、とくに何も言っていなかった。
あ……また来る……とは言っていたな。
「そう……何か隠しているわね?」
「えっ!?」
そんなにバレバレだったかなぁ……。
たいした情報じゃないんだけど。
変に疑われてもな……『強制自白』みたいな変な呪いをかけられるかもしれない。
魔王は、やると決めたら徹底的に努力する子だからな。
また俺の常識を超えた呪いを習得するに違いない。
「……本当に当たり前のことなんだけど、『また来る』って言っていた。またスワン王国を蹂躙するつもりだ」
「そうよね。私が勇者さんに呪いをかけたことは、デヴィルンヌに話してあるからね。あなたが射精して呪いが発動する前に魔界に来て、またスワン王国に行けば人間の精液を食べ放題ってわけね。……勇者さん、ちょっと本当に絶望的じゃない? この状況……打開できる? デヴィルンヌと戦うにしても、女の子の仲間がいないとつらいわね。そういえば、あなたのかつての仲間は魔法使いと僧侶が女性だったわね? 今回、仲間にできたのはあの駆け出しの魔法使いだけよね。あの子じゃ実力不足かな……」
もしかして……俺の心配をしてくれている?
デヴィルンヌと敵対し、俺の味方になろうとしているのか……?
魔王とデヴィルンヌの間に亀裂が入り始めているみたいだし、デヴィルンヌの思い通りにことが運ぶのが嫌なんだな?
……このまま人間の男達を食い尽くして地上を完全制圧されてしまう可能性だってあるからな。
う~ん、魔王と協力か……。
信用……できないよ。
けど実際、どうやってデヴィルンヌに勝てばいいんだ……?
……ケーミーが実力不足なのは仕方がない。
むしろよくやってくれている。
ケーミーの本音は分からないけど、俺は彼女に応援されているぞ……!
デヴィルンヌに……対抗できる女性の仲間か。
って、そうだ! ……かつての俺の仲間!
俺は仲間の戦士、魔法使い、僧侶、武道家のことを聞きたかった!
「……俺の仲間はどうしてる? 魔法四天王と戦った後、みんなはどうなった!?」
「ふふっ。今ごろ聞くなんて、やっぱり人間関係が上手くいってなかったってわけね。あなたのかつての仲間達も勇者さんのことを悪く……いや、これは言わないでおこうかな」
「なっ!? ……ま、魔王! 俺の心を揺さぶる気か!」
そういうのはやめて!
つらい!
俺の仲間も前の旅でそういう嫌がらせをやってきた!
つらいって……!
「動揺しちゃった? ふふっ。素直ね。そういうところ、スカーレンと似ているわ」
え……スカーレンにもそんなことを言っていたのか?
なんか魔王軍内部は嫌な感じかも……。
「嫌な気持ちにさせてしまったのなら、ごめんなさい。私って意地悪なところがあるの。あなたのことは大切にしたいわ」
あ、謝った!?
本心なのか……?
「私の仲間になって欲しいだけなのよ……」
「いや……信用できないな」
「このまま私の仲間になれば、無理にデヴィルンヌと戦う必要もなくなるわ。一緒にデヴィルンヌ対策を考えましょう」
う……! 本当か? 信じていいのか!?
いや、ダメだろ……!!
「俺は……勇者だ!! 魔王の仲間になることなんて……できない!」
「……あら、ぜんぜん折れないわね。残念だわ。あと、私のことは『ジュエリ様』って呼ばなきゃ。前回、約束したでしょ? また射精してここに来たら『ジュエリ様』と呼ぶって」
「それも断る!」
「そんな……約束を破るなんて、最低ね」
うっ……!
そう言われると……つらい。
い……いやいや! 俺はその約束に同意していないぞ!?
……えっ?
魔王が銀色のヒールを脱いで右足を上げた! なんだ!?
「ほら、そんな勇者さんの顔に、私の足を乗せちゃうんだから」
「むふぅっ!?」
ま、魔王の足の裏が……素足が……俺の顔に乗っている!
「ほら、このまま私の足を舐めなさい。私に従うの」
な、なんてことを命令するんだ……!
か、顔に圧力がかかる!
俺は四つん這いの状態なんだぞ!
この状態で圧力がかかったので、膝だけではなく手の平も痛くなってきた……!
下は石造りの床だよ!
あ……黒いドレスの中から、いつもどおり白いパンツが見えているぞ!
細くて美白の脚も綺麗だな……。
「勃ってきましたね」
後ろからサリーヌがコメントした。
「あら、こんなことでも興奮するのね。罰のつもりだったのに。……ふふっ。ちゃんと私の調教が効いてるみたい」
「くっ!」
しまった……なんでこう、簡単に誘惑されてしまうんだ……。
魔王が美しい……!!
「……けど、デヴィルンヌのときの方がすごい興奮していたわよ。表情が全然違うの。声もいっぱい出してたんじゃない?」
魔王がちょっと蔑んだ感じで俺を見下ろす。
「う、うぅ……」
「デヴィルンヌの魅了はケタ違いよね。彼女のせいで、興奮する敷居が上がっちゃってるのかしら? 私じゃ満足できないって思ってる? そうだったら悲しいわ。じゃあ……サリーヌ、お願いするわ」
「はい」
サリーヌ!?
俺の背後から何をする気だ?
え……この冷たい感触は!?
く、鎖だ!
鎖が……俺の……お尻の穴の中にぃっ……!?
「ぬわあああああっ!? ちょ、ちょっと待ってぇ……!! 痛いぃっ!!」
「あ……だいぶ痛がっていますね。けど、まだ出血は見られません」
サ、サリーヌッ!?
そんな冷静に観察しないで!
「痛いのね。それは大変。混沌の魔力……粘性液体に変換!」
魔王が魔法を放った!?
な、何だ!? なんの魔法……?
魔王の足の指の隙間から見てみると、魔王の口から深緑色のドロドロの液体が発射されていた。
液体は俺の後方に向かっているぞ!?
「……ヒィッ!?」
ドロドロの液体は俺のお尻の穴の中に入っていったのか!?
すでに鎖も中に入っているのに!
「あ……あぁっ……」
「ふふっ。鎖を魔法でコーティングしたわ。これで痛くなくなったでしょ」
い……痛くなくなった……!
変な感覚ではあるが……気持ち良さはある。
ま、まさかお尻の穴を責められる日がくるなんて……!
俺は普通のエッチもまだなのに!!
「満足そうね。さて……サリーヌ! 次はチンチンよ」
指示を出しながら、俺の顔に足をグリグリ押し付けてくるぞ。
素足なので魔王の体温が伝わってくる。
チ、チンチンって……!?
「はい」
サリーヌが返事をすると、俺の勃起したチンコに何かが触れた。
こ、これは……鎖だな!?
鎖がチンコに巻きついてきたみたいだ!
冷たくないし痛くもないので、いつの間にかちゃんと魔法でコーティングしたのだろう。
ちょっとヌルヌルしているし。
あ……ゆっくりゆっくり、シゴき始めたぞ!?
え……えぇっ!? 鎖で!?
く、鎖でシコシコしてるの!?
「あぁっ!? く、鎖で……?」
「鎖で充分だ。私はお前に触りたくない」
うぅ……冷酷なサリーヌの声が聞こえた。
か、悲しい……。
魔王の笑い声も聞こえる。
「……だってさ。ふふっ。かわいそうな勇者さん」
「う、うぅっ……!!」
ゆっくりゆっくり鎖でチンコをシゴかれている……。
そして、同時にアナル責めも続いているぞ!?
「で、出る……出る……」
こ、こんな……お、お尻の穴でも感じちゃうなんて……!
2ヶ所同時に責めらているので、射精感が高まるのが早い気がする。
「相変わらず早いわね。サリーヌ……もっとゆっくりよ」
「はい」
ああ……チンコへのシゴキがさらにゆっくりになった……!
こ、これは……気持ち良い!!
足の指の隙間から見える魔王は、俺を見下ろしていて綺麗だ。
おっぱいによる黒いドレスの膨らみも、チラリと見える白いパンツも最高なんだ……!
「だ、ダメだ……気持ち良い! 本当に出る!」
「あら、身体がビクンビクンしてきたわ。四つん這いで、とても情けないわよ」
そ、そんな……!
魔王の足に、さらに力が入る。
お尻の中の鎖の動きも遅くなってきたが、それがまた気持ち良い。
「お……お尻の中が変な感じで……あ……あぁっ!? で、出ちゃう……出ちゃうよぉっ!」
射精したいっ!!
魔王に顔を踏まれながら……射精したいっ!!
ま、魔王と……あと、サリーヌにまで……俺は屈服してしまう……!!
「ダメよ。サリーヌ……止めて」
「はい」
あっ……ああっ!?
イ、イカせてくれないのか……!!
今回も……オアズケだ!
魔王に顔を踏まれながらイキたかった……!
魔王を見上げながらイキたかったんだ!!
「ふふっ。残念そうね」
「変態だな」
魔王は俺の顔から足をどかし、俺の表情を確認している。
俺はもう……変態なのか……。
「さて……また時間を遡るわよ。デヴィルンヌを攻略できるかしら? また何回もここに来ることになると思うけどね。いや、何十回、もしかしたら100回以上かも。いくら勇者さんと言えど、そのうちスワン王国の王様みたいに、自分からデヴィルンヌに腰を振り出しちゃうかもね……」
そ、そんなことには……ならない……!
とも言い切れない……。
自信が……なくなってきた……。
「あら、絶望的な表情ね。つらくなったら、魔王軍に入ったっていいのよ。いつでも私は受け入れるからね」
「……」
「悩んでるの? 勇者としての使命感、人間たちへの責任感……それらが邪魔しているのかしら?」
「……」
「本当はこの呪いを解除してすぐにでも勇者さんを魔王軍に引き込みたいけど。……あなたの心が折れて、私に助けを求めるのを待つわ。その方が今後、良い関係でやっていけると思うの。悪いようにはしないわ。けど、私の言うことを聞かないデヴィルンヌをやっつけてくれる格好良い勇者さんも見たいな……って思ってるの。だからヒントをあげる。魔界につながっている魔法陣……あの城の中に1つとは限らないわよ」
ヒ、ヒント……?
魔法陣の数? よく分からないな……。
……魔王は……なんか信用できない。
とにかくまた……やり直しなんだよな。
ああ……デヴィルンヌにはもちろん、魔王にもサリーヌにも……俺は勝てない。
応援ありがとうございます!
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