【R18】超女尊男卑社会〜性欲逆転した未来で俺だけ前世の記憶を取り戻す〜

広東封建

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四章

57-エリート

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※櫻川圓視点




(またやってしまった―――)

 教室の隅で一人、私はこの上なく落ち込んでいた。
 あれ程までに茉衣子から厳しい忠告を受けたというのに、数時間後には彼にされるがまま、快楽に溺れ切ってしまった。

 あの緑川礼子を国民の面前で陥落させた、Sランク奴隷を相手にしているのだ。
 私にとってみればそれも致し方のない、いや寧ろ抵抗など遥かに無意味な程の難敵なのだから、メロメロになってしまっても当然。
 そう言いたくて仕方がなかったが、そのような言い訳など絶対に通用しないことを、私は重々理解していた。

 そもそも自分がこの任務に選ばれたのは、この難題をクリア出来ると見込まれてのことだ。

 彼を誘惑し、手篭めにするだけの器量を有し、他を圧倒する美貌を兼ね揃え、誰よりも性欲が旺盛かつ、快楽に染まり切らないだけの精神力を持つ逸材。
 そのような期待を受け、私は茉衣子から任命を受けたのだ。
 Sランクの奴隷を愛し、愛される関係となり、彼を堕落へと導く任務とあっては、希望する者は後を絶たない。
 もし成功すれば政府からの莫大な報酬や今後のキャリアを約束され、更には上手く行けばこの世に唯一のSランク奴隷を自分のモノに出来る可能性だってある。
 その中で選ばれた私は、エリート中のエリート。
 失敗など万に一つも有り得ない。
 そのように茉衣子も、私自身も信じて疑わなかった。

 だが彼を堕とすには一筋縄ではいかなかった。
 私から与えられる快楽のみを喜ぶ傀儡としてほぼ完成していたにも関わらず、彼は灰原乙音を犯すことを拒んだ。
 一体何が成功を阻んでいるのか、私には見当も付かなかった。だが―――

(いずれにせよ……他の方法で游助君が灰原さんを襲うよう仕向けなきゃ……!)

 正直、今のままではただ彼の言いなりとなって、求められるがまま股を開いて快楽によがる自分の姿が目に見えていた。

(なんっ、なのアレ……! あんなの反則でしょ!
 あんなに気持ちいいなんて、逆らうの無理に決まってる……!
 初めてセックスした時よりも、その何倍も気持ちいいとかっ信じらんないっ……!
 どんな女も絶対游助君のモノになっちゃうに決まってる……!)

 最早頭の中は彼のこと一色。
 彼に愛されたい。
 ただその感情だけに支配されている。

 だがそれでも茉衣子への忠誠を示すのは、それ以上に失敗した時のことが恐ろしいからだ。
 ここまで積み上げてきたキャリアが崩れ去るだけでは、恐らく済まない。
 そして何より、折角彼とセックス出来るようになったというのに、その関係を奪われ、二度と会えなくなるのはほぼ確定的だ。

 今更あの快楽を失って生きていく自信は、最早私には無かった。
 恐らく身を滅ぼすまで強力なセックスドラッグを併用して、ようやくその片鱗を味わえるかどうか―――
 そうなれば最早キャリアどころの話ではない。

 一体どうすれば……

 私は爪を噛みながら、作戦を考え倦ねていると―――

「お前ら静かにー! 今から来月の頭に行われる林間学校についての案内をお前らのホロに送るから、各自目を通すようにー」

 その時、担任の姫華から気になるワードが飛び出した。

「林間学校……?」

 ―――そうだ、忘れていた。
 来月に林間学校が行われると、職員会議で聞いていたのだった。
 林間学校は1泊2日で行われ、その間生徒達は家に帰ることもない。
 勿論教育実習生も参加する為、このイベントを使わない手はない。
 就寝を共にするとなれば、彼と乙音を二人きりにさせ、我慢ならない状態にさせるのも不可能ではない。

 何故なら彼は―――私と芹川茜以外にセックス出来る相手が居ないのだから―――

 そうと決まれば作戦を実行する為には、彼女―――芹川茜の協力が不可欠になる。
 彼女は彼に心酔し切っているが、私と秘密を共有し、私と身体を重ねた仲だし、上手く説得すれば思い通りに動かせるだろう。

(待ってて游助君……もうすぐ貴方に初潮前の少女を―――大切な友達を犯す快楽を味わわせてあげる)

 彼はまだ理解出来ていない。
 彼は性欲を持っているのに何故分からないのか。
 性欲を持つ全ての人間にとって、最も優先すべき行為がセックスであることは周知の事実。
 性欲を持つ人間が、もし性以外の価値を語るとしたらそれは単なる詭弁でしかない。
 頭ではセックスのことしか考えていない癖に、さも世の為に努力する素晴らしい人間だと思いたいだけ。
 或いはその他の目的ですら、その果てに性欲を満たしたいという欲望が備わっていることに気付いていない愚かな人間。
 金を稼ぐことに夢中な人間も、稼いだら快楽の為にそれらを消費する。

 故に友情などという下らないものの為に、性欲を抑えるなんて言語道断。
 セックスを優先するために全ての垣根を破り、辿り着いた末に得る快楽は、全身を震わせる程に甘美な味わいなのに。

 幼少期―――友達の家が所有する奴隷を、無許可で隠れて犯した時は最高に興奮した。
 Aランクの奴隷に敢えて便所行きの薬を打ち、三日三晩獣のように乱れ狂った時は、頭が真っ白のままイキ続けた。

 それらは、してはならないという理性を破って、危険と分かっていながら敢えて飛び込んだからこそ味わえた最高の快楽。
 ダメだと思うならば、それはこの上ない喜びがその向こうに待ち受けている証なのだ。

 ダメなことはどんどんヤるべき。
 悪いセックスは最高にキモチイイ。

 それを教え込んで来た筈なのに、まだ尚快楽を拒む彼に、今度こそ判らせてやる。
 林間学校―――そこで彼を絶対に堕とす。

 ようやく目的達成の算段が立ち、私は彼を見つめながら、不敵に笑みを溢した―――

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