【R18】超女尊男卑社会〜性欲逆転した未来で俺だけ前世の記憶を取り戻す〜

広東封建

文字の大きさ
85 / 89
五章

84-トラウマ

しおりを挟む
 
 ―――終わった。

 家族ならまだしも……まさかアレを、乙葉に見られていたなんて。

 いっそ殺してくれ。

 もう一回死にたい。


 俺はショックと恥ずかしさの余り、呆然となっていた。

「そ、その時は、やっぱりエッチなこと目的だったんじゃん!って思って……その荷物はゴミ捨て場に投げ捨てちゃったんだけど……」

「ま、まさか宛名が書かれた箱のまま捨てたんじゃないだろうな……」

 そうなれば俺はもう消える。
 絶対消える。
 街中に俺がオナホールを買った事実を晒されて死んだなんて、もう無に還るしかない。

「も、勿論外装は別にして私の家に持って帰ったわよ……
 後で游助を怒鳴り付けてやろうと思って……」

 流石にそんな無慈悲な行為は留まってくれたようで、俺の命は首の皮一枚で繋がった。
 だが乙葉に見られたという恥ずかしさは、未だ消えようがない。
 既にお互い恥ずかしい姿を晒しながら繋がっている事実も忘れ、俺は乙葉の顔を直視できずに、顔面で手で覆い隠しながらプルプルと震えた。

「―――でも、夜に電話で学校の連絡網が回ってきたの。
 游助が……学校帰りに交通事故に遭って病院に運ばれて……そのまま息を引き取ったって……
 私、その場で頭が真っ白になっちゃって……」

 その死んだ本人が、今まさに目の前で頭が真っ白になっているのだが。
 涙目の乙葉には申し訳ないが、正直恥ずかしさとやるせなさで、何と言ったいいのか分からない。

「游助が死んだのは、私のせいだって。
 私が急いでる游助を帰らせてあげなかったから、游助は死んじゃったんだって……游助に申し訳なくて……
 でも、それと同時にね……」

 突然、乙葉の目に力が篭もる。

「游助をたぶらかして、游助を死に追いやったエッチなものが、許せなかったの。
 前からスケベな游助に腹が立ってたけど、やっぱりエッチなものは良くなかったんだって。
 それのせいで游助は周りが見えなくなって死んじゃったんだって。
 昔―――大好きだった游助が……」

 それは余りにも暴論のように思えたが、スケベが祟って死んだ自覚は俺にもある故、なんとも反論し難い。
 そしてやはり―――乙葉は昔、俺のことが好きだったのか。

「俺が死んでそうなるのも分からなくもないけど……でも乙葉はどうしてそんなに性に対して潔癖になったんだ?
 昔は俺がちょっかい出してもそんなに怒らなかっただろ?」

 俺のことが好きだった乙葉が、ある頃から俺のセクハラに対して激昂するようになった。
 それがいつからだったかは覚えていないが、妙に驚いたことはなんとなく覚えている。

「私ね……游助のことが好きだったの。ずっと昔から。
 当時は好きな游助からそういうことをされるのに、余り抵抗がなかったというか……むしろちょっぴり嬉しかった。
 でもね―――ある日、小学生の時……私は、公園のトイレで痴漢に遭ったの」

「えっ……」

 今まで聞いたこともない事実に、俺は言葉を失う。

「最後までされることは無かったんだけど……
 無理矢理服を脱がされて、見られて、触られて、そして……お、オチンチンを胸やお股に擦り付けられて……」

 衝撃だった。
 まさか俺の知らないところで、乙葉がそんな酷い目に遭っていたとは。
 そして、そんな乙葉に対して、何も知らずに俺は―――

「痴漢が射精したら満足したみたいで、それ以上のことはされずに、身体を拭かれて服も着させられて帰されたんだけど……
 私、怖くて親にも言えなくて……
 あれ以来、男の人が怖くなったの」

 俺は言葉を発することができず、押し黙る。
 一体どれだけの恐怖だったのだろうか。
 恐らく……いや、確実にトラウマものだろう。
 親に話すことすら出来ない程の恐怖を、乙葉は一人、その身に抱え込んでいたのだ。

「次の日からも私は学校へ通ったんだけど、いつものように游助にスカートを捲られて……
 普段ならなんとも無かったのに、その瞬間、あのトイレでされた光景が頭に浮かんで―――
 そしたら、ゆ、游助にエッチなことされるのも、た、堪えられなくなっちゃって……
 このまま游助がどんどんエッチになったら、あのおじさんみたいになっちゃうかもって……
 そう思ったら、エッチなことがどんどん嫌いになって、スケベな游助が許せなくなって……
 私が、游助をちゃんと真面目な人間にしなきゃって思って……」

「それで……だったのか。
 あんなに俺に対して怒るようになったのは」

 俺は乙葉が生意気な奴になった程度に思っていた。
 だがそんな過去があったことを知って、俺は今まで乙葉にしてきた行為を悔いた。

「ごめん……乙葉。
 そんなことも知らずに、俺……スケベなことばかりして」

 そして今もその行為の真っ最中であることに気が付き、俺は慌てて乙葉の身体から離れようとした。だが―――

「ううん――――謝らなきゃいけないのは私の方」

 乙葉は離れることを拒むように、裸のまま、俺の身体をギュッと抱き締めた―――
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

処理中です...