百鬼淫行

其の四 恥肉（ちにく）

其の四 恥肉（ちにく）の四十

    其の四　恥肉（ちにく）の三十八
    　……ガイアの障壁（たて）は、反大銀河系小児愛好文化惑星連合からの奇襲攻撃から、地球上の大銀河系小児愛好文化惑星連合加盟星系からの宇宙人観光客を守る為の、惑星絶対防衛システムだった。
    　……また、鬼達は月に巨大なアルゴスの星瞳（め）、つまり太陽系超広域監視システムを設置して、常に周囲の宇宙を監視し続けていたのだった。
    　……また、現在、地球上には新・世界システムや人間工場、旧地球文化テーマパーク等を運営する鬼達を除いて、殆（ほとん）どの鬼達が大銀河系小児愛好文化惑星連合の加盟星系の星々へ留学して、銀河系の学問や文化、特に科学技術を学んでいたのだ。
    　……そして、鬼達は人手不足を補（おぎな）い作業を手伝わせる為に、人間工場で生産される一部の子供達に、飼育機の高速学習機能で言葉や知識を与え、更に生殖能力も復元してやっていたのだった。
    　……実は、最近、宇宙人観光客達の間では、大銀河系小児愛好文化惑星連合と反大銀河系小児愛好文化惑星連合との、大銀河系を真っ二つに割っての、銀河系間大戦が勃発するのではないのかと、専（もっぱ）らの噂に為っていたのだ。
    　……だから、地球の鬼達も、地球防衛システムを大急ぎで構築中で、大銀河系小児愛好文化惑星連合も、そんな地球の鬼達を黙認していたのだった。
    　……ハルマゲド星系の第３惑星衛星軌道上に、大銀河系小児愛好文化惑星連合の辺境星系調査団・未開惑星開発隊所属、第２地球軍戦略巡洋艦マーレィが、霊体ステルス状態で待機していた。
    　……やがて、同軌道上に念動系瞬間移動で、大銀河系小児愛好文化惑星連合、辺境星系調査団・未開惑星開発隊所属、第１ニャンパルス星系軍戦略情報艦ニャパスが出現した。
    　……マーレィは、霊体ステルス状態を解除して物質化すると、多重量子暗号でニャパスと交信した。
    　……そして、双方の船から連絡艇が飛び出すと、第３惑星北半球に有る無人観測基地の、地下格納庫内に姿を消したのだ。
    　……連絡艇を操縦していたマーレィ艦長玻璃磨夫と、ニャパス情報士官又玻璃とは、実は以前、夫婦の関係だった。
    　……そして、量産型雷神・改（インドラ２）の玻璃磨夫と、両性具有のニャンパルス星人又玻璃との間には子供も産まれていたのだ。