仮 参

淀川 乱歩

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其の九 淫獄転生 其の参 稚児愛玩 其の児獸苦

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 ……処で、そんな秋津茜国の、山野の野良稚児達の恥垢(ちこう)を、瘤狸人族こと小鬼達(ゴブリン)が定期的に集めて回っていたのです。
 ……実は、小鬼達は、人間族の子供達の、恥垢にのみ生える、人間界のエノキタケの様な白い茸が大好物で、小さな硝子(ギヤマン)の壺の中に、少年少女別(だんじょごと)に集めた恥垢を入れては、住居の洞窟内の薄暗くジメジメした地面の上に並べて置いていたのでした。
 ……小鬼達は、定期的に山野を周回して、人間族の少年少女達の群れを訪問しては、子供達の恥垢を木の道具で集めていたのです。
 ……小鬼達が、仔犬を呼ぶ様に、奇妙な歌と口笛で野良稚児達を呼ぶと、野原や森に隠れていた人間族の全裸の少年少女の群が姿を現し、小鬼達の元に集まって来たのでした。

 ……そして、姿を現した野良稚児達は、小鬼達の前で仰向けに地面の上に横たわると、自ら四肢を大の字に開いて、小鬼達が包皮の中に小さな木匙を挿入するのを、大人しく待ったのです。
 ……小鬼達は、土矮夫族(ドワーフ)に注文した、人間族の子供達の性器から恥垢(ちこう)を掻き集める、耳掻(みみか)きの様な小さな木の匙(さじ)を取り出すと、其の先端を無抵抗な子供の陰茎や陰核の、包皮と亀頭粘膜の隙間に差し込んだのでした。
 ……実は、其の使い捨ての小さな木匙には、童恥水が特殊な方法で染み込ませて有り、子供達の体温で少しずつ木匙の先の縁(カリ)から童恥水(それ)が染み出して、鋭い性的快感を子供達の亀頭粘膜と包皮の裏側とに与えたのです。
 ……また、そんな無抵抗な全裸の、少年少女達の四肢(てあし)を小鬼達が押さえ付けるのは、木匙の刺激で性的絶頂(オルガスムス)した子供達が、突然、大きく仰け反るので、以前、其の木匙が子供の性器を傷付けて仕舞い、白い股間を血塗れにした事が有ったからだったのでした。

 ……また、そんな童恥水は、特に苦痛と快感とを同時に与えたので、人間族の子供達を被虐愛好童(マゾっこ)に調教する時に多用され、全裸で磔(はりつけ)にした人間族の少年少女達が、童恥水を塗った張形(はりかた)や、鞭や針で責め苛まれ続ける調教時に、苦痛の悲鳴に、やがて快感の声が混じって行く様子を調律と呼んで、其の調律の技を競う、淫魔族の大会も開催されていたのでした。
 ……淫魔族の、遊郭都市の性具博物館には、性的拷問器具の実演展示の一つとして、催淫針の展示が有り、其の際に使われる催淫針は大人針と子供針の二種類に大別されており、大人針とは、人間族の使う砕氷針(アイスピック)の様な、滑り難い木製の柄(グリップ)の一端から鋭い針が一本生えた道具の事で、其の細長い針の中心は注射針の様に空洞で、木製の柄の中に埋め込まれた、魔水晶の小瓶の底の小さな穴に、其の針の中の空洞は接続されていたのです。
 ……実は、そんな大人針の、柄の中の小瓶の内壁と、針の中の空洞の内壁とは、駆動流体(粘液モーター)の薄い膜で覆われており、柄の小瓶の中に童恥水や黄金水を入れて密閉すると、小瓶の中の童恥水が、針の中を移動して、針の先端の微細な穴の中から少しずつ、人体の中に童恥水や黄金水を注入し続けたのでした。
 ……また、子供針の方は、人間族の日本人達が裁縫時に使う待ち針の様な、針の一端が綺麗な色硝子の透明な小玉の、縫い針の様な小さな針で、其の小玉を摘んで持ち、魔水晶の小瓶の中の童恥水や黄金水で、子供針の尖った先端を濡らすと、人間族の少年少女達の裸身に、刺し込んだのです。
 ……性具博物館の、実演展示用の人間族の少年少女達にも、予(あらかじ)め不老不死化加工が施されていたので、針の出血は直ぐに止まり、針を引き抜くと針の痕も直ぐに消えて仕舞ったのでしたが、鎖で空中や、手術台の上に全裸で四肢を大の字に開かされて磔(はりつけ)られた、人間族の少年少女達の悲鳴は、やがて針の痛みが性的快感に変化して行くまで、繰り返されたのでした。
 ……全裸で磔(はりつけ)にされた、人間族の少年少女達の全身には、無数の子供針が挿入され続け、更に性感帯を次々と、大人針に刺し貫かれて苦悶する子供達の裸身(すがた)は、恍惚とした表情(かお)を浮かべており、まるで人間族の美青年の殉教画の様に悲しく、美しくも猥褻だったのです。
 ……そして、そんな全裸の全身に、針を挿入され続けている、磔(はりつけ)られた人間族の少年少女達は、両乳首や陰茎(ペニス)や陰核(クリトリス)を、やがて固く勃起させ始め、幼い性的絶頂(オルガスムス)さえ繰り返し始めたのでした。

 ……処で、カミラ公国の人体寄生生物研究所では、気喰蟲を改造して、催淫脳蟲と云う、人間族の子供達の脳に寄生させる、専用の生物催淫剤を開発したのです。
 ……其れは、アルジャノン理論と呼ばれる、下等な魔物達の、知能を高める研究からの発明で、淫魔族の国の、遊郭都市の寄生蟲館では、脳に其の催淫脳蟲を寄生させた、人間族の全裸の少年少女達が、展示用水槽の中で飼育されていたのでした。
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