仮 伍

淀川 乱歩

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其の九 淫獄転生 其の伍 半人半戯 其の壱

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  ……妖魔界の、逆五角形の人住特区(マン・アース)の南西に、国境を接しているのがカミラ公国でした。
 ……カミラ公国は、半獣人達(ライカンスロープ)や亜人達(デミ・ヒューマン)の多く住む、エクウス王国と東の国境で隣接する国で、東に砂漠地帯、西に森林地帯の変化に富んだ気候風土の国だったのです。
 ……そんな、カミラ公国は、東のエクウス王国と同じく、半獣人達や亜人達の多く住む国で、西の森林地帯に住む妖精人(エルフ)の貴族達と、半馬人(ケンタウロス)の貴族達が仲良く交代で治めていたのでした。

  ……処で、そんなカミラ公国の東、砂漠と森林地帯とを東西に分かつ山脈の中に、其の研究所は建てられていたのです。
  ……人体寄生生物研究所は、山奥の美しい渓谷の清流の上、山肌に沿って横に長く、白い木造の建物が、山の樹々の中に潜む巨大な白蛇の様に、建てられていたのでした。
  ……秋には紅葉で覆い隠される其の建物は、実は巨大な鍾乳洞の入り口の前に、左右に長く建てられていたのです。
  ……そんな、真っ暗な鍾乳洞の中を、奥の方から入り口に向かって、暗い橙色の小さな炎が一つ、ゆらゆら揺れながら近付いて来たのでした。

  ……やがて、鍾乳洞の入り口と、研究所の建物とを繋ぐ屋根付きの渡り廊下に、最初に姿を見せたのは、研究員の白衣を着た小鬼達だったのです。
  ……季節は春で、時刻は深夜、鍾乳洞の外の空気は微かに甘く草花が香り、時々生温かい風が吹き、陰鬱な小雨がしとしとと、何時迄も降り続いていたのでした。
  ……真っ暗闇でも見える小鬼達の、最後尾の一匹が、片手に金属製の携帯灯(ランタン)を下げ、もう一方の手に一本の鎖の一端を巻き付けて、渡り廊下を研究所の中に向かって、歩いて行ったのです。
  ……そして、其の小鬼の手首から伸びた鎖に引っ張られる様にして、一人の人間の少年が、真っ暗な口を開けた深夜の鍾乳洞の中から、姿を現したのでした。
  ……少年は全裸で、首輪の後ろで両手の手首を交差させ、其の首輪の後ろに取り付けられた銀色の手錠で両手首を繋がれ、股間の陰茎を固く勃起させて、歩かされていたのです。

  ……小鬼の手首から伸びた鎖の先端は、そんな少年の首輪に繋がれ、更に少年の首輪から後方に伸びた鎖に引っ張られる様にして、一人の人間の少女が鍾乳洞の中から、現れたのでした。
  ……其の少女も全裸で、少年の様に首輪の後ろで両手首を手錠で固定され、白い裸身の両乳首と陰核を勃起させて、歩かされていたのです。
  ……そして、そんな少女の首輪から後方に伸びた鎖の先端は、二人目の全裸少年の首輪に繋がっていたのでした。
  ……小鬼に引かれて、鍾乳洞の中から次々と姿を現したのは、全員全裸の人間の少年少女達で、少年達は全員幼い陰茎を固く勃起させ、少女達も全員両乳首と陰核を勃起させて、可愛らしく快感を堪えて歩かされていたのです。
  ……一列に、全裸で首輪の鎖に繋がれた、人間の子供達は肌の色も、髪や瞳の色も、年齢も全て異なっており、幼児から十代半ば位の、数十人もの少年少女達でした。
  ……微かに、飴色の冷たい床の油が臭う、長い板張りの廊下は山肌側で、時折ガタガタ鳴る窓硝子の外は真っ暗で、全裸の子供達は少し滑る冷たい廊下の、板の上を素足でひたひたと、歩かされていたのです。

 ……また、そんな全裸で一列に鎖に繋がれて、無言で長い廊下を歩かされていた子供達は、幾つも有る飼育室の入り口の前を、何度も横切ったのでした。
 ……何(ど)の飼育室も、入り口一つ以外には窓も無く、真っ暗な室内には硝子の水槽が幾つも、規則正しく並べられており、其の透明な水槽の中から、子供達の幼い喘ぎ声や、可愛らしい快楽の声が外の廊下迄、聞こえて来たのです。
 ……実は、此の研究所では、人体に寄生させる様々な寄生生物の研究と、其の飼育を行なっており、四角い硝子水槽の中では、様々な年齢の男女の全裸の子供が、一人ずつ、強化硝子の床の上で、白い裸身を身悶えさせて、体内に寄生させられた淫蟲達に、性的快感で責め苛まれ続けていたのでした。
 ……硝子水槽の中では、子供の直腸内や膣の中に寄生させた、疣胡瓜蟲(イボキュウリムシ)や膣海鼠蟲(チツナマコムシ)、菊巾着(キクギンチャク)や膣巾着(チツギンチャク)、そして直腸海牛達(アナルワーム)が、体表を覆った無数の突起や微細触手を淫らな感触で蠢かせ続けて、子供達の直腸や膣の粘膜を昼夜(つねに)、丹念に愛撫し続けていたのです。
 ……また、そんな全裸の子供達が、狭い硝子水槽の中で全員、両足をM字に開いて幼い性器と肛門を丸見えにして、無抵抗に性的快楽に玩弄され続けていたのは、体内に寄生させられた淫蟲達が分泌する強力な催淫性の粘液で、強制的に、常に持続性性喚起症候群(PSAS)にさせられていたからなのでした。
 ……持続性性喚起症候群と云うのは、性的興奮が全く無くても、常に性的快感が持続する奇病の事で、例えば痛風と云う病が風に吹かれても痛みを感じる様に、自分の肌を流れ落ちる汗粒にさえ、性的快感を感じて仕舞ったのです。

 ……然も、淫蟲達の催淫性粘液は、水槽内の子供達の脳の快感回路(報酬系)を激しく刺激し続けており、全裸の全身を、常に性的快感で愛撫され続けているかの様に、性的快感中毒の状態にさせられていたのでした。
 ……実は、研究所では、野生動物に寄生する蟲達を品種改良し、催淫能力を強化させた蟲達を子供達の体内で飼育し、産卵させて養殖し、魔物達が召使いやペットとして飼う人間の子供達の体内に、生きた催淫剤として寄生させる商品として、広く販売していたのです。
 ……そして、そんな全裸で硝子の中に飼われている子供達は、両乳首と幼い陰茎(ペニス)や陰核(クリトリス)を勃起させながら、小さな指で激しく自慰(オナニー)を続けては、可愛らしく性的絶頂(オルガスムス)を繰り返していたのでした。
 ……そして、全身の皮膚と粘膜を、鋭敏な性感帯に変えられた、水槽内の全裸の子供達の全身を、大人の指位の大きさの垢蛞蝓達(アカナメクジ)が常に這い回り続けて、子供達の皮膚を清潔に保っていたのです。
 ……垢蛞蝓と云うのは、蛭頭蛞蝓(ヒルカシラナメクジ)の仲間で、其の名の通り、茶褐色の大きな蛞蝓の頭部に蛭の様な、吸盤状の口を一つ持った生き物で、大型野生動物の直腸内に寄生して吸血し、産卵して増える、悪臭のする這い回る動物の糞の様な蟲達でした。
 ……更に、そんな垢蛞蝓達は人間の子供達の恥垢(ちこう)が大好物で、子供の幼い亀頭や陰核(クリトリス)を覆い隠している包皮を、大きな吸盤の様な頭部で押し広げ、剥き出しにした鋭敏な亀頭粘膜を含んで、丹念に吸い扱き続けて、性的刺激で淫らに責め苛んでいたのです。
 ……全裸の子供達は、冷たい垢蛞蝓達に全身を這い回られる快感に、恍惚とした表情を浮かべて身悶え続け、勃起させた両乳首や陰茎(ペニス)や陰核(クリトリス)を蟲に愛撫され続けて、可愛いらしく幼い性的絶頂(オルガスムス)を繰り返していたのでした。
 ……そして、実は、そんな水槽内の子供達全員の体内には、周囲の魔素(マナ)を直接、生命力に変換する特殊な臓器を手術で埋め込まれていて、全裸の子供達は飲み食いも排泄もせず、更に病む事も老いる事も無く、永遠に幼い姿のままで蟲達に嬲られ続けては、性的絶頂を繰り返し続けていたのです。


 ……処で、魔法錬金術の秘法の一つに、複数の全く異なった生物や機械を一つに融合させる、融合合体術(マージ)が有りました。
 ……然(しか)し、人工進化や人工突然変異を応用した、高度な融合合体術を駆使しても、必ず術が失敗する特殊試験体の一つに、西洋魔物の粘魔(スライム)がいたのです。
 ……粘魔達の強力な、強制同化能力が術を妨害して、必ず融合体が溶けて腐敗して仕舞い、長い間、粘魔族との融合合体は不可能だったのでした。
 ……処が、或る時、東洋の或る魔法錬金術研究者が、偶然に、其の不可能を可能にする方法を発見したのです。
 ……それは、其の研究者が、実験用の粘魔に様々な東洋の生物や、妖怪達を融合合体させる実験中に、或る妖怪と粘魔を融合させても溶解腐敗せずに、生きた粘魔が融合装置の中に残されたのでした。
 ……其の、東洋妖怪と云うのが、本草綱目に有る太歳、つまり視肉や肉芝と呼ばれる妖怪だったのです。
 ……視肉は、目玉が二つ有る、牛の肝臓の様な形で、千切って食べるそばから失われた部分が再生する、菌類の様な妖怪だったのでした。
 ……然も、其の肉は大変美味で、更に人魚の肉の様に、食べた相手を不老不死化させたのです。

 ……驚いた事に、視肉と融合させた粘魔は、強制同化能力が完全に失われており、陰陽五行説の土剋水が強く作用し、水属性の粘魔を土属性の視肉が、同化能力を中和して仕舞ったのでした。
 ……そして、そうして生まれた去勢粘魔に、更に何かを融合させて、様々な魔物や機械が作られ始めたのです。
 ……そして、そんな透明な去勢粘魔を、蛭頭蛞蝓に融合させ、更に改造させたのが登録商標、硝子蛭蛞蝓達(ギヤマンワーム)だったのでした。
 ……そして、無色透明な、冷たい硝子蛭蛞蝓を、人間の子供達の直腸や膣の粘膜に、一匹でも寄生させると、其の体表を常に濡らして居る透明な蟲の粘液が、子供直腸や膣の粘膜から吸収され続けて、其の子供を飲み食い排泄もせず、老いる事も病む事も無い、不老不死の肉体に変化させて仕舞ったのです。
 ……然も、例え手足が千切れても、周囲の土や水の魔素を利用して、直ぐに元通りに、其の肉体を再生させたのでした。
 ……更に、硝子蛭蛞蝓達には、人間の子供達の感じた性的快感を魔素に変換して吸収すると云う、所謂(いわゆる)、快感喰いの能力も有ったので、時々、全裸の子供達の肛門や女陰から這い出して、少年達の会陰部や陰嚢の上を這い通り、露出させた亀頭や陰核の恥垢を舐め取ったり、勃起した乳首を吸い扱いたりしては、恍惚として無抵抗な子供達を、性的快感で玩弄し続けて、最後に其の幼い性的絶頂(オルガスムス)を丹念に吸ったのです。
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