仮 弐

其の九 淫獄転生 其の弐 淫蕩遊戯 其の獣豬遅

　……淫魔族の国では、そんな黄金化させた人間族の全裸の少年少女達の性的絶頂像を、城や邸宅の中や、中庭に幾つも飾っていたのです。
　……そして、そんな中庭の噴水に飾られた黄金化像達の、少年少女達の丸く大きく開いた肛門（アヌス）の中には、金の水道管の先端が深々と挿入されており、子供の内臓を通った冷水が、恍惚とした少年少女達の喉の奥から溢れ出し、噴水として勢い良く、吹き出し続けていたのでした。
　……また、そんな噴水の、黄金の全裸の少年少女像の尿道口からも、冷水が勢い良く噴き出し続けているのは、子供像の直腸から膀胱の中へ、細長い穴が開けられていた、からだったのです。
　……そして、子供の肛門から入れられた冷水は、黄金の少年像の勃起した可愛（あい）らしい陰茎（ペニス）の先端や、黄金の少女像の丸く開いた女陰（われめ）の奥の、尿道口から細長い水流と為って勢い良く噴き出し続けていたのでした。

　……夏の終わりの夕焼けは、濃紺の空に瑠璃（ラピスラズリ）の様に金の星が瞬き、日中の灼熱の大気も衰え、涼やかな風が吹き始めていたのです。
　……其れは、何処か、人間界のアルハンブラ宮殿の中庭（パティオ）の噴水を連想させる、静寂な、黄昏（たそがれ）の中庭だったのでした。
　……そんな、夕日に、黄金色（こがね）に輝く全裸の少年少女像の、幼い裸身の表面で水流は激しく飛び散り、子供達を哀しく濡らし続けていたのです。
　……そして、実は、そんな黄金像化された人間族の、全裸の少年少女達には意識と感覚が有り、永遠に続く性的絶頂（オルガスムス）を感じ続けていたのでした。
 
　……処で、此の妖魔界の、魔法使い（ソーサラー）や魔術師（ウィザード）や魔導師達（メイジ）は、全身の皮膚から周囲の環境魔素を、常に吸収し続けていたので、金属の鎧や、革の鎧を装備する事は出来ず、ほぼ全裸に近い、裸身の上に薄い布の衣服を着用していたのです。
　……然（しか）し、防御力の低い布の衣服では、敵が奇襲攻撃して来た時に危険なので、必ず、全自動の防御結界を装備した、魔法の杖を常に携帯していたのでした。
　……実は、其の魔法の杖は、付喪神の技術で魔法生物化されていて、持ち主が攻撃された時には、防御結界を展開して魔法使いや魔導師達を守り、更に、自動的に魔法で反撃する設定にも出来たのです。
　……然（しか）し、其れは、全ての属性に有効な、一時凌ぎの防御や反撃で、高価な杖の様に攻撃の種類や属性を高速解析して、敵の弱点に応じた本格的な防御や反撃では無く、魔法使いが呪文を詠唱する、時間稼ぎが目的だったのでした。
　……そして、そんな魔法の杖は、妖魔界に魔素遮断障壁（マナ・シールド）や魔素中和結界（マナ・イレイザー）が通常配備されると、杖や魔法銃（ランチャー）の中に魔素電池を内蔵したり、様々な属性色の結晶化魔素（マナ・エレメンタル・パウダー）の入った水晶体（カートリッジ）を装填（リロード）する仕組みに進化したのです。
　……巨大な、凝縮の砂時計が魔素を、ゆっくりと結晶化させ、其の無色透明な、金剛石の粉末（ダイヤモンド・パウダー）の様な結晶化魔素を、絶縁体の人工魔水晶内に封入し、最後に属性（エレメント）で染色（エンチャント）してやると、美しい属性色の透明な、結晶化魔素水晶体（カートリッジ）が完成したのでした。

　……そして、更に、そんな魔素電池や魔素水晶体を装着する、金属盾や金属鎧が開発されて、其れ等を装備する高防御の、漆黒の重装魔法兵（ソーサリー・トルーパー）が登場したのです。
　……そして、そんな重装魔法兵達の、黒い金属の盾や鎧は、魔法金（オリハルコン）や魔法銀（ミスリル）、そして魔法鋼（アダマンタイト）の特殊な魔法合金で錬成されていたのでした。
　……そんな、重装魔法兵達は、兜（フルフェイス）、全身鎧（プレートアーマー）、籠手（ガントレット）、靴（ブーツ）、盾（シールド）で全身を覆い、物理的にも魔術的にも、驚異的な防御力を有していたのです。
　……また、そんな重装魔法兵達の、魔法合金の装備は全ての波長の電磁波、つまり可視光線や赤外線を吸収する、ブラックホール効果と云う、性質が有ったので、漆黒（シャドウ）の魔法兵団（トルーパーズ）とも呼ばれていたのでした。