世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃

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ボルドー攻防戦1

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 翌夕、ペーターを含む兵士はアングレームにいた。西に100㎞ほど進むと、攻撃目標のボルドーが見えてくる。そんな場所だ。

 パリからひたすらに走らせ、ようやくついた。今のところ敵航空機とは一度も出会っていない。この動きがばれていないことを願うばかりだ。

「現在、フランス軍とスペイン軍は大西洋沿岸で衝突中。英仏連合の艦隊が戦線に張り付き、沿岸砲撃を行っているようです」

 早速の予定外だ。本来もうボルドーに肉薄できる距離まで接近しているはずだった。ただ、これも最悪の事態ではない。むしろ良いかもしれない。
「それは、我々が関する事項ではない。参謀本部に任せておけばいい。我々が注視しなければならないのはボルドーただ一点だ。それに時間がかかればかかるほど、ビスマルクの存在を衝撃をもって使用できなくなる」

 突如として現れた新兵器と、偵察で一度報告されていた兵器とでは敵に与える印象は大きく異なる。

「全部隊に伝令。予定通りボルドー襲撃を敢行する。参謀本部にはその旨を伝えておいてくれ」

 ビスマルクが一度に輸送できる人員は3000。その中の戦闘人員はおよそ2500。周りから現地に直接終結する兵力は1500。

 この人員で制圧できるのかどうかはわからないが、やるしかない。襲撃開始は翌明朝。朝日を背にして突撃を敢行する。

 外では幾つもの小規模なグループがあり、そこで思い思いに時間を過ごしている。ここにいるものが全員生きて帰ることはない。これは断言できる。その現実から目を背けることは彼らの権利だ。なぜなら彼らは自身の命を掛ける。

 しかし私は彼らの命に対して逃げることは許されない。そして、何かを変えたその事実をもって弔いとするほかない。全員に接することはできないが、少しでも・・・。
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