7 / 61
本編
5
しおりを挟む
村の人に聞いたところ、笹熊亭は大将と呼ばれる逞しい筋肉が輝く強面の巨漢(禿頭だけど、そこは触れるな危険)が店主で、奥さんはあのエレノアさん。一人娘のピエナさんが看板娘。賑やかにやっているそうだ。
笹熊亭に入ると、大勢の人で溢れかえっていてとても賑やかだった。隅の方に空いている席を見つけて座る。
「サンドイッチを二つお願いします」
元気に働いているピエナさんに注文すると、今後の事を考え始める。
「ねえ、桜華。この後どうするの?」
「どうと言われても、色々と入用ですよね。お金が無いからある程度は自作するとして、必要な物だけ購入しようかなと」
まず買わないといけない物はベッドと布団に服。無くても問題ないけど、あれば快適だから買わない選択肢はない。後は雑貨関係に色々と作りたいから、様々な道具類。
「お待たせしました」
ピエナさんが運んできたサンドイッチの中身は、野菜と焼いたお肉を挟んだ物。非常に美味しく、
大満足。
食事が終わると、少し休憩してから雑貨屋へと向かう。
「すみません。布団有りましたか」
「ああ、掃除は進んだのかい?」
中に入った途端、午前中よりもひどい状態に少し呆れてしまった。カームさんもすっかり肩で息をしてお疲れのようだ。
「ええ。お陰様で一通りは終わりました」
「そうか。いやあ、みっともない事だけど、この惨状でね。全く分からん」
さすがに参ったと、カームさんは若干顔を赤くする。まあ、仕方ない。ゴミ屋敷と間違えそうな光景だし、ルルも二の句が継げない程に困惑してしまっているし。
この状態で見て見ぬ振りはできない。背伸びして少し遠くの山に手をかけると、大きめの布を拾い上げる。
「これ買いますね」
言い置いて外に出ると、入口の横に青い布を広げる。大きさは四畳分ほどと想像していたより大きい。しかし、今は丁度いい。隅に石を置いてから店内に戻る。
「それじゃ、張り切って整理整頓しますか。ルルも手伝って」
「了解。……埋もれたら助けてね」
腕まくりをして、手前の品から外に広げた布の上に移していく。最初は呆気にとられていたカームさんもすぐに動きはじめる。
「おや、これはどうしたんだい」
布の上に品を置いていると、通りかかった男性が訪ねてくる。
「中がすごいことになっているので、整理をしています」
「ああ。確かにここまでしないと、どうにもならないか。よし。やるか」
男性が周囲の人に声をかけると、近くにいた人たちが次から次へと手伝いを申し出てくれた。
「おーい、これはどこに置く?」
「それはこっちで、これは――」
「むぎゃあ、た、助け……て……」
「あ、妖精さんが埋まった! 今行くぞ」
「あ、棚がない、どうしよう」
「まかせろ。大工を呼んでくる」
棚を作ってもらったりしながらの突貫作業を敢行し、日が大分傾いた頃。
「終わったー!」
最初は三人で始まったのに、夢中になって作業しているうちに十人に増えていた。そして今、万感の思いを込めて声を一つにする。一通り挨拶を終えると、あっという間に解散していく。
「さてと。外の布の上に置いてある品物を買います。いくらになりますか?」
「布の上?」
外に出ると、布の上に広げたままの品をさっと確認していく。
「布団に麻布、服に平籠で、四百四十カーナだね」
「安くないですか?」
「手伝ってくれたし、引っ越し祝いも兼ねておまけ」
「そうですか。ありがとうございます」
お礼を言いながらお金を払っていると、カームさんは明日からは楽に商売できるよと、照れくさそうに笑う。
店の中へ引き返すカームさんにお辞儀して、布団もろとも敷いていた布で包んで持ち上げる。
「それにしても、掃除ばかりの一日でした」
「掃除ばっかりだったけど、楽しかったよ」
ルルは何度か生き埋めになっていた割に楽しんでいたらしい。少し羨ましくなるくらい図太い。
なんとか家まで戻ると、テラスで靴を脱いでリビングに荷物を下ろす。まずは埃をまみれだったので水浴び。かなり冷たい。
震えながら水浴びを終えると、布団を寝室に運びこむ。平籠は布を敷き詰めてルルのベッドに。妙に喜んで飛び込んでいたので、放っておいて家の中を歩きながら必要となりそうなものを考える。
「キッチン用の棚に食器棚にお風呂。椅子とかも必要。お金ないし、自作かな」
大工に頼むより自分で作った方が安い。何より、好きなように作れるというのも大きい。
お風呂の方は陶器製か木製で取れる手段が変わるけど、今の処は陶器で作れるか分からないので木製一択。一応作り方は分かるけど、通用するのだろうか。
「自作って、桜華は何の職人だか」
ルルが後ろで呆れているけど気が付かないふり。
「深く考えるのは後にして、ご飯食べに行きましょう」
ポストに入れていた本を回収してリビングのテーブルに置くと、念のために戸締りをしてから笹熊亭に向かう。
いざ店内に入ろうとしたら、物凄い勢いで人が転がり出てくる。一度ルルを見ると、彼女も驚いた顔でこちらを見ていた。不思議に思いながらそろりと店内を除くと、再び人が飛んできたので慌てて飛び退く。
外に転がっている人々を眺めた後に店内へ入ると、こちらに背を向けている大将とお客さんが大爆笑しているだけで、何が起きたのかさっぱり分からない。
「大将、何事ですか?」
少し大きめの声で質問すると、大将が腕を組みながら振り返る。
「おう、嬢ちゃんか。何、外から来た小僧どもが偉そうに口出ししてくるから、伸しただけだ」
「そうでしたか。あ、美味しそうな匂い.」
「分かるか。俺の得意料理、豆と羊肉のシチューだ」
厳めしい顔から一転して、白い歯をのぞかせた決め顔。周りのお客さん達の口々から旨いという言葉が飛び出してくる。
「え、あれは無視? 無視しちゃうの?」
「それじゃ、シチューを二人分お願いします」
「おう。少し待ってろ」
ちょっと混乱しているルルを引っ張って空いている席に座り大人しく待っていると、それほど間を開けずにシチューと焼きたてのパンが運ばれてくる。
「頂きます。あ、これ美味しい!」
「頂きます。本当だ。美味しい」
ルルに続けて味わう。さすがは大将自慢の一品。食べることが楽しくなる。そんな逸品だ。
「ほう、それじゃ、これ飲むか?」
嬉しそうに食べる私達の様子に、隣の席に座っていたお兄さん達が木製のコップを差し出してくる。
「エールだよ。旨いぞ」
「未成年なので、すみません」
エールとはビールの種類の一つ。間違っても未成年は飲んじゃいけません。ルルは下戸らしくやんわりと断っている。
「固いこと言わないで、飲もうよ」
断ってみれば、なおも食い下がってくるお兄さん達。そんなお兄さん達に対し、居合わせたお姉さん達が乱入してきて頭を叩く。
「嫌がる子に勧めるんじゃないよ。ったく。あ、これなんかどうだい?」
お姉さん達がエールの代わりにお摘みをテーブルに置く。すると、お兄さん達も負けまいとお勧めのお摘みを持ち寄ってくる。
「お。桜華、この揚げ物もおいひいよ」
「はぁ。ルル、もう少し落ち着いて食べようね」
「フォウフォ、フォレホイヒイフォ」
口の中に押し込めるだけ押し込んで食べているのか、両頬が膨らみに膨らんでいるし、タレと思わしき液体が口から垂れている姿のルル。子供過ぎる行動に、周りの人が大笑いする中、また、頬が緩むのを感じる。
そんな調子で食べていると、ふっと気がつけば席なんか関係なく店の人と仲良く話し込んでいて、大将やピエナさんも一緒に盛り上がっていた。
大分時間が過ぎていたので、まだ盛り上がろうとしている皆さんに一言謝罪しながら、お金を置いて店を出る。
「うっかり食べ過ぎたかな。ルルは大丈夫ですか?」
「うう。お腹苦しい。でも楽しかった」
「食べる量だけは気を付けてね」
ポッコリお腹を摩って苦しそうなルルに注意しておくけど、効果はあるのだろうか。
店の外に出ると、既に日も沈んで暗くなってはいるものの、町中にそびえ立つ木々から光の粒がフワッと降ってきて、幻想的な光で街を明るく照らしていて思ったより暗くない。
綺麗な光景を楽しみながら家に帰ってくると、屋根の花々や家の周りにあった少し丈の高い花達が光っていてこちらも綺麗だった。
「……ファンタジーですね」
「ふわっ~。綺麗」
ゲームだろなんて野暮なツッコミはなし。綺麗な物は綺麗で良いのです。
ここが、この世界での私達の家。これ以上ないくらい最高の家です。
笹熊亭に入ると、大勢の人で溢れかえっていてとても賑やかだった。隅の方に空いている席を見つけて座る。
「サンドイッチを二つお願いします」
元気に働いているピエナさんに注文すると、今後の事を考え始める。
「ねえ、桜華。この後どうするの?」
「どうと言われても、色々と入用ですよね。お金が無いからある程度は自作するとして、必要な物だけ購入しようかなと」
まず買わないといけない物はベッドと布団に服。無くても問題ないけど、あれば快適だから買わない選択肢はない。後は雑貨関係に色々と作りたいから、様々な道具類。
「お待たせしました」
ピエナさんが運んできたサンドイッチの中身は、野菜と焼いたお肉を挟んだ物。非常に美味しく、
大満足。
食事が終わると、少し休憩してから雑貨屋へと向かう。
「すみません。布団有りましたか」
「ああ、掃除は進んだのかい?」
中に入った途端、午前中よりもひどい状態に少し呆れてしまった。カームさんもすっかり肩で息をしてお疲れのようだ。
「ええ。お陰様で一通りは終わりました」
「そうか。いやあ、みっともない事だけど、この惨状でね。全く分からん」
さすがに参ったと、カームさんは若干顔を赤くする。まあ、仕方ない。ゴミ屋敷と間違えそうな光景だし、ルルも二の句が継げない程に困惑してしまっているし。
この状態で見て見ぬ振りはできない。背伸びして少し遠くの山に手をかけると、大きめの布を拾い上げる。
「これ買いますね」
言い置いて外に出ると、入口の横に青い布を広げる。大きさは四畳分ほどと想像していたより大きい。しかし、今は丁度いい。隅に石を置いてから店内に戻る。
「それじゃ、張り切って整理整頓しますか。ルルも手伝って」
「了解。……埋もれたら助けてね」
腕まくりをして、手前の品から外に広げた布の上に移していく。最初は呆気にとられていたカームさんもすぐに動きはじめる。
「おや、これはどうしたんだい」
布の上に品を置いていると、通りかかった男性が訪ねてくる。
「中がすごいことになっているので、整理をしています」
「ああ。確かにここまでしないと、どうにもならないか。よし。やるか」
男性が周囲の人に声をかけると、近くにいた人たちが次から次へと手伝いを申し出てくれた。
「おーい、これはどこに置く?」
「それはこっちで、これは――」
「むぎゃあ、た、助け……て……」
「あ、妖精さんが埋まった! 今行くぞ」
「あ、棚がない、どうしよう」
「まかせろ。大工を呼んでくる」
棚を作ってもらったりしながらの突貫作業を敢行し、日が大分傾いた頃。
「終わったー!」
最初は三人で始まったのに、夢中になって作業しているうちに十人に増えていた。そして今、万感の思いを込めて声を一つにする。一通り挨拶を終えると、あっという間に解散していく。
「さてと。外の布の上に置いてある品物を買います。いくらになりますか?」
「布の上?」
外に出ると、布の上に広げたままの品をさっと確認していく。
「布団に麻布、服に平籠で、四百四十カーナだね」
「安くないですか?」
「手伝ってくれたし、引っ越し祝いも兼ねておまけ」
「そうですか。ありがとうございます」
お礼を言いながらお金を払っていると、カームさんは明日からは楽に商売できるよと、照れくさそうに笑う。
店の中へ引き返すカームさんにお辞儀して、布団もろとも敷いていた布で包んで持ち上げる。
「それにしても、掃除ばかりの一日でした」
「掃除ばっかりだったけど、楽しかったよ」
ルルは何度か生き埋めになっていた割に楽しんでいたらしい。少し羨ましくなるくらい図太い。
なんとか家まで戻ると、テラスで靴を脱いでリビングに荷物を下ろす。まずは埃をまみれだったので水浴び。かなり冷たい。
震えながら水浴びを終えると、布団を寝室に運びこむ。平籠は布を敷き詰めてルルのベッドに。妙に喜んで飛び込んでいたので、放っておいて家の中を歩きながら必要となりそうなものを考える。
「キッチン用の棚に食器棚にお風呂。椅子とかも必要。お金ないし、自作かな」
大工に頼むより自分で作った方が安い。何より、好きなように作れるというのも大きい。
お風呂の方は陶器製か木製で取れる手段が変わるけど、今の処は陶器で作れるか分からないので木製一択。一応作り方は分かるけど、通用するのだろうか。
「自作って、桜華は何の職人だか」
ルルが後ろで呆れているけど気が付かないふり。
「深く考えるのは後にして、ご飯食べに行きましょう」
ポストに入れていた本を回収してリビングのテーブルに置くと、念のために戸締りをしてから笹熊亭に向かう。
いざ店内に入ろうとしたら、物凄い勢いで人が転がり出てくる。一度ルルを見ると、彼女も驚いた顔でこちらを見ていた。不思議に思いながらそろりと店内を除くと、再び人が飛んできたので慌てて飛び退く。
外に転がっている人々を眺めた後に店内へ入ると、こちらに背を向けている大将とお客さんが大爆笑しているだけで、何が起きたのかさっぱり分からない。
「大将、何事ですか?」
少し大きめの声で質問すると、大将が腕を組みながら振り返る。
「おう、嬢ちゃんか。何、外から来た小僧どもが偉そうに口出ししてくるから、伸しただけだ」
「そうでしたか。あ、美味しそうな匂い.」
「分かるか。俺の得意料理、豆と羊肉のシチューだ」
厳めしい顔から一転して、白い歯をのぞかせた決め顔。周りのお客さん達の口々から旨いという言葉が飛び出してくる。
「え、あれは無視? 無視しちゃうの?」
「それじゃ、シチューを二人分お願いします」
「おう。少し待ってろ」
ちょっと混乱しているルルを引っ張って空いている席に座り大人しく待っていると、それほど間を開けずにシチューと焼きたてのパンが運ばれてくる。
「頂きます。あ、これ美味しい!」
「頂きます。本当だ。美味しい」
ルルに続けて味わう。さすがは大将自慢の一品。食べることが楽しくなる。そんな逸品だ。
「ほう、それじゃ、これ飲むか?」
嬉しそうに食べる私達の様子に、隣の席に座っていたお兄さん達が木製のコップを差し出してくる。
「エールだよ。旨いぞ」
「未成年なので、すみません」
エールとはビールの種類の一つ。間違っても未成年は飲んじゃいけません。ルルは下戸らしくやんわりと断っている。
「固いこと言わないで、飲もうよ」
断ってみれば、なおも食い下がってくるお兄さん達。そんなお兄さん達に対し、居合わせたお姉さん達が乱入してきて頭を叩く。
「嫌がる子に勧めるんじゃないよ。ったく。あ、これなんかどうだい?」
お姉さん達がエールの代わりにお摘みをテーブルに置く。すると、お兄さん達も負けまいとお勧めのお摘みを持ち寄ってくる。
「お。桜華、この揚げ物もおいひいよ」
「はぁ。ルル、もう少し落ち着いて食べようね」
「フォウフォ、フォレホイヒイフォ」
口の中に押し込めるだけ押し込んで食べているのか、両頬が膨らみに膨らんでいるし、タレと思わしき液体が口から垂れている姿のルル。子供過ぎる行動に、周りの人が大笑いする中、また、頬が緩むのを感じる。
そんな調子で食べていると、ふっと気がつけば席なんか関係なく店の人と仲良く話し込んでいて、大将やピエナさんも一緒に盛り上がっていた。
大分時間が過ぎていたので、まだ盛り上がろうとしている皆さんに一言謝罪しながら、お金を置いて店を出る。
「うっかり食べ過ぎたかな。ルルは大丈夫ですか?」
「うう。お腹苦しい。でも楽しかった」
「食べる量だけは気を付けてね」
ポッコリお腹を摩って苦しそうなルルに注意しておくけど、効果はあるのだろうか。
店の外に出ると、既に日も沈んで暗くなってはいるものの、町中にそびえ立つ木々から光の粒がフワッと降ってきて、幻想的な光で街を明るく照らしていて思ったより暗くない。
綺麗な光景を楽しみながら家に帰ってくると、屋根の花々や家の周りにあった少し丈の高い花達が光っていてこちらも綺麗だった。
「……ファンタジーですね」
「ふわっ~。綺麗」
ゲームだろなんて野暮なツッコミはなし。綺麗な物は綺麗で良いのです。
ここが、この世界での私達の家。これ以上ないくらい最高の家です。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる