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ニコ、どこだ!どこにいる!
俺は必死にニコを探した。
だが、学園は広い。ただでさえ、騎士科棟と普通科棟に分かれていて、闇雲に探し回っても辿り着けないのは分かっていた。
今頃ニコが泣いているかと思ったら、怒りなのか焦りなのか区別のつかない感情が、俺の中で暴れ回って叫びたい衝動に駆られた。
冷静になれ。冷静になって考えろ!
俺は立ち止まり、目をつぶって呼吸を整えた。
ふわっ
その時、俺の頭にニコの甘い香りが広がった。
『アルフレッド様⋯』
そして、ニコが俺の名を呼ぶ声が、頭に響いた。
ほわっ
「何だ⋯?」
その時、俺の右肩が急に温かくなった。
「ここは、ニコが触れてくれた⋯」
俺は左手で右肩にそっと触れてみた。
すると不思議な感覚に包まれた。
足が勝手に動いていた。
何故か分からないが、右肩の温もりがニコのいる場所を教えてくれているような感覚がして、進む先にニコがいると確信できた。
騎士科棟の端まで来た時、一つの教室が目に入った。その時、肩の温もりだけではなく、俺の魂がニコがここにいると教えてくれた。
俺は躊躇わず、力任せに扉を開けた。
⋯っ!
すると目の前に、絶望で血の気を失ったニコがいて、オルドーがニコのうなじに顔を埋めていた。
「ニコっ!!」
「アルフレッド様⋯、いやっ!見ないでぇ!!」
一瞬の出来事だった。
オルドーがニコのうなじに歯を立てる瞬間、俺はニコとオルドーの間に右手を滑り込ませた。
オルドーは、そのまま俺の手の甲に、思い切り噛みついた。
後1秒遅かったなら、ニコはオルドーの番になっていただろう。俺は背筋が冷たくなって、全身が粟立った。
俺は震える体でニコの温もりを探すように、ニコを抱き寄せた。
「ニコ、もう大丈夫だ。怖かっただろ?」
ニコは最初呆然としていたが、カタカタと震えだし、大声を上げて泣き出した。
「アルフレッド様ぁ、ぐすっ、怖かったぁ。僕、アルフレッド様じゃなきゃ嫌だぁ。アルフレッド様の番じゃなきゃ、やだぁ!うわああぁぁん!」
「俺もニコだけだ。俺もニコを番にしたい」
「アルフレッド様⋯」
俺達は互いの温もりを確かめるように、抱き締め合った。
「アルフレッド!!貴様あああぁぁぁ!!」
俺達がオルドーを無視して抱き合っていると、オルドーは口についた血を拭いながら、血走った目をして叫び出した。
「チッ、うるせぇ」
俺がニコを抱き締めながら、オルドーの顔に一発拳を入れると、オルドーは白目を剥いて、後ろに吹っ飛んでいった。
「アルフレッド様!血が出てます!あっ、右も、左も、ああっ、大丈夫ですか?!」
やっとニコが落ち着くと、今度は俺の傷を見て、あたふたと慌て出した。
「ああ、ニコの制服を汚してしまったな」
「そんな事はどうでもいいです!それより、アルフレッド様、酷い怪我です」
「俺はニコが無事だっただけで充分だ。こんな傷くらい、ほっといてもすぐ治る」
「で、でも⋯」
ニコが両手を伸ばして、恐る恐る俺の傷に触れた瞬間、ほわっと触れた所が温かくなった。
⋯っ!?
「こ、これは⋯」
ニコが触れた瞬間、血が止まらない程の深い傷が、みるみる塞がって治ってしまった。
「ニコはやはり、俺の運命の番だったんだな」
「運命の番⋯?」
「ああ、そうだ」
「運命の番だから、怪我が治ったんですか?」
「おそらくな。俺も詳しくは分からないんだ」
「アルフレッド様、もう、痛く、な、い⋯?」
「ニコっ!」
ニコはそう言って微笑むと、そのまま意識を手放してしまった。
俺は落ち着いて、ようやく思い至った。
ニコから脳が痺れる程の、甘い香りがしている。
恐らくニコは、薬で発情している。
俺、耐えられるか?
俺はニコを横抱きにして抱き上げると、急いで寮に連れ帰った。
俺は必死にニコを探した。
だが、学園は広い。ただでさえ、騎士科棟と普通科棟に分かれていて、闇雲に探し回っても辿り着けないのは分かっていた。
今頃ニコが泣いているかと思ったら、怒りなのか焦りなのか区別のつかない感情が、俺の中で暴れ回って叫びたい衝動に駆られた。
冷静になれ。冷静になって考えろ!
俺は立ち止まり、目をつぶって呼吸を整えた。
ふわっ
その時、俺の頭にニコの甘い香りが広がった。
『アルフレッド様⋯』
そして、ニコが俺の名を呼ぶ声が、頭に響いた。
ほわっ
「何だ⋯?」
その時、俺の右肩が急に温かくなった。
「ここは、ニコが触れてくれた⋯」
俺は左手で右肩にそっと触れてみた。
すると不思議な感覚に包まれた。
足が勝手に動いていた。
何故か分からないが、右肩の温もりがニコのいる場所を教えてくれているような感覚がして、進む先にニコがいると確信できた。
騎士科棟の端まで来た時、一つの教室が目に入った。その時、肩の温もりだけではなく、俺の魂がニコがここにいると教えてくれた。
俺は躊躇わず、力任せに扉を開けた。
⋯っ!
すると目の前に、絶望で血の気を失ったニコがいて、オルドーがニコのうなじに顔を埋めていた。
「ニコっ!!」
「アルフレッド様⋯、いやっ!見ないでぇ!!」
一瞬の出来事だった。
オルドーがニコのうなじに歯を立てる瞬間、俺はニコとオルドーの間に右手を滑り込ませた。
オルドーは、そのまま俺の手の甲に、思い切り噛みついた。
後1秒遅かったなら、ニコはオルドーの番になっていただろう。俺は背筋が冷たくなって、全身が粟立った。
俺は震える体でニコの温もりを探すように、ニコを抱き寄せた。
「ニコ、もう大丈夫だ。怖かっただろ?」
ニコは最初呆然としていたが、カタカタと震えだし、大声を上げて泣き出した。
「アルフレッド様ぁ、ぐすっ、怖かったぁ。僕、アルフレッド様じゃなきゃ嫌だぁ。アルフレッド様の番じゃなきゃ、やだぁ!うわああぁぁん!」
「俺もニコだけだ。俺もニコを番にしたい」
「アルフレッド様⋯」
俺達は互いの温もりを確かめるように、抱き締め合った。
「アルフレッド!!貴様あああぁぁぁ!!」
俺達がオルドーを無視して抱き合っていると、オルドーは口についた血を拭いながら、血走った目をして叫び出した。
「チッ、うるせぇ」
俺がニコを抱き締めながら、オルドーの顔に一発拳を入れると、オルドーは白目を剥いて、後ろに吹っ飛んでいった。
「アルフレッド様!血が出てます!あっ、右も、左も、ああっ、大丈夫ですか?!」
やっとニコが落ち着くと、今度は俺の傷を見て、あたふたと慌て出した。
「ああ、ニコの制服を汚してしまったな」
「そんな事はどうでもいいです!それより、アルフレッド様、酷い怪我です」
「俺はニコが無事だっただけで充分だ。こんな傷くらい、ほっといてもすぐ治る」
「で、でも⋯」
ニコが両手を伸ばして、恐る恐る俺の傷に触れた瞬間、ほわっと触れた所が温かくなった。
⋯っ!?
「こ、これは⋯」
ニコが触れた瞬間、血が止まらない程の深い傷が、みるみる塞がって治ってしまった。
「ニコはやはり、俺の運命の番だったんだな」
「運命の番⋯?」
「ああ、そうだ」
「運命の番だから、怪我が治ったんですか?」
「おそらくな。俺も詳しくは分からないんだ」
「アルフレッド様、もう、痛く、な、い⋯?」
「ニコっ!」
ニコはそう言って微笑むと、そのまま意識を手放してしまった。
俺は落ち着いて、ようやく思い至った。
ニコから脳が痺れる程の、甘い香りがしている。
恐らくニコは、薬で発情している。
俺、耐えられるか?
俺はニコを横抱きにして抱き上げると、急いで寮に連れ帰った。
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