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第十夜 「好きになるなど以っての外です」と言われました
おまけ あの日手に入れた光
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「それで!それで!」
「ふっ、ここの領地では、珍しい植物が自生していてね、それが薬になっているんだ。エリスは、風邪をひいて熱が出たらお薬を飲むだろう?」
「はいっ」
「不思議だね。こんなに遠く離れた領地に生える植物が、エリスの熱を下げてくれるんだ」
「ふぁっ、す、すごい⋯」
私はこの国の第一王子として生まれた。
他人の目から見たら、恵まれていると思われるだろう。
だが、次代の王として期待される重圧はとてつもないものだった。
当時まだ10歳だった私は、相当参っていた。
そんな時だった、私がエリスと出会ったのは。
エリスは、同性婚をしていた伯父に連れられて、王城に来ていた。
私よりも2つ歳下だと聞いたが、エリスは同年代の子供よりも小柄で、とても可愛らしかった。
私が図書室の本を使って勉強を教えると、目をキラキラと輝かせて喜んでくれた。
私はその時、気づいたんだ。
私がいずれ治めるであろうこの国には、多くの民が住んでいて、それはこの国の明るい未来を示しこそすれ、決して畏れる事ではないと。
つまり、私はこう思ったのだ。
目に見えない民の期待に怯えてばかりでは駄目だ。相手も私も同じ人間だ。一人一人に向き合ってみれば、案外気持ちが軽くなるかもしれない、と。
そう思った途端、あんなに重苦しかった私の心に一筋の光が差した気がした。
こてん
「エリス?」
私が一人で考え事をしているうちに、エリスは眠くなってしまったのか、私の肩にその小さな頭を乗せてきた。
「こんなに無邪気に眠って⋯、知らないよ」
私はエリスを抱き上げ、自分の胸に閉じ込めた。
「エリス、ずっと私の光でいてくれ」
私は安心したように眠るエリスの頬に、触れているのか分からない程の口付けをした。
『閨係の恋』これにて完結になります。
どれか1つでも、面白いと思っていただけたなら嬉しいです。
不定期更新に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
「ふっ、ここの領地では、珍しい植物が自生していてね、それが薬になっているんだ。エリスは、風邪をひいて熱が出たらお薬を飲むだろう?」
「はいっ」
「不思議だね。こんなに遠く離れた領地に生える植物が、エリスの熱を下げてくれるんだ」
「ふぁっ、す、すごい⋯」
私はこの国の第一王子として生まれた。
他人の目から見たら、恵まれていると思われるだろう。
だが、次代の王として期待される重圧はとてつもないものだった。
当時まだ10歳だった私は、相当参っていた。
そんな時だった、私がエリスと出会ったのは。
エリスは、同性婚をしていた伯父に連れられて、王城に来ていた。
私よりも2つ歳下だと聞いたが、エリスは同年代の子供よりも小柄で、とても可愛らしかった。
私が図書室の本を使って勉強を教えると、目をキラキラと輝かせて喜んでくれた。
私はその時、気づいたんだ。
私がいずれ治めるであろうこの国には、多くの民が住んでいて、それはこの国の明るい未来を示しこそすれ、決して畏れる事ではないと。
つまり、私はこう思ったのだ。
目に見えない民の期待に怯えてばかりでは駄目だ。相手も私も同じ人間だ。一人一人に向き合ってみれば、案外気持ちが軽くなるかもしれない、と。
そう思った途端、あんなに重苦しかった私の心に一筋の光が差した気がした。
こてん
「エリス?」
私が一人で考え事をしているうちに、エリスは眠くなってしまったのか、私の肩にその小さな頭を乗せてきた。
「こんなに無邪気に眠って⋯、知らないよ」
私はエリスを抱き上げ、自分の胸に閉じ込めた。
「エリス、ずっと私の光でいてくれ」
私は安心したように眠るエリスの頬に、触れているのか分からない程の口付けをした。
『閨係の恋』これにて完結になります。
どれか1つでも、面白いと思っていただけたなら嬉しいです。
不定期更新に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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