ゴックン、その口で食べるの? /Osaka発ドラァグドライブ、掛け違いの旅

Ann Noraaile

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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(番外編) 】

16: 雨の日の憂鬱と悦楽 大阪堂島 ジュンク堂書店

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 雨が降っていても、それを楽しめる日と、こちらの気まで滅入ってしまう日がある。
 勿論、それを決めるのは、自分の気持ちの余裕の差だ。
 真新しい可愛らしい長靴を買って貰って、それに合わせるようにどんぴしゃりのタイミングで雨が降るなんて、子どもの頃でも、一回か二回の思い出しかない。

 今日はお仕事前の午後から、キタの大型書店にでかけた。
 ミステリーの文庫本を三冊ほど購入した。
 未読の本が増えていくばかりだけれど、いつか旅行に出かけた時にでもまとめて読むことにしよう。

 「買う」事も、依存の一種。
 何故か多少は、「買う」ことによって心の安定が得られる時もある。
 これは「判っちゃいるけど止められない」の世界だな。
 自分の場合、アルコール依存とかギャンブル依存とかじゃなくて、ダメージが少ない依存方向であった事に、感謝したほうがいいのか、、。

 同店内の喫茶コーナーでコーヒーを飲んで一休みしながら、窓の外を見ると、ビルの谷間に覗いているのは、薄く青の混じった灰色。
 きっと外では糸のような雨が降っているのだろう。
 少し喉が痛い、そう言えばインフルエンザのピークは2月だと言っていたような。
 そして今年の花粉情報、、インフルエンザと花粉か、、こんなのを毎年、TVで予報してる日本って一体どんなだろう?


 閲覧席があって売り物の書籍を読める大型書店が登場してから、何年になるだろうか?
 閲覧席を利用したことは一度もないけれど、そのシステムを採用した「おおらかさ」と、図書館みたいなこの書店の「雰囲気」が好きだ。
 それに大型書店では、圧倒的な本の種類の多さに魅了されてしまう。
 こんな店では、一度入店したら二時間ぐらいはあっと言う間に時が過ぎてしまうのが常で、マイブームの時は、仕事のやりくりをして、週に一度は通い詰めたものだった。

 電子書籍か紙本か?みたいな論議や、現実的に紙本が衰退してる現状があるけど、こういう書店の味わいというか楽しみは、電子書籍では絶対に出来ないわけで、この二つは同じ土俵にのせない方が上手くいくんじゃないかと思う。
 極端な話、希少な紙本を一杯集めて入場料をとって、そこで寛いでもらうってビジネスも可能なんじゃないかな。
 カフェでは、既にそういうのがあるけど、逆の入り口でね。
 食堂も併設して、閲覧室に行くときには、「ここで手をアルコール消毒して下さい。書籍は人類の財産です」とか(笑)。

 ここで、まず最初に行くのは洋書コーナー。
 欧米のグラフィック主体の専門雑誌は服飾に限らず、建築分野などでもセンスが飛び抜けていて、ビジュアルにおける地力の強さを思い知らされる。
 正直言って、いくら「ニッポン凄い」と自己陶酔しても、日本の木造建築はそれらに敵わない部分が多いと思う。
 わざわざ「東洋の美」とか、「世界最古の」とか、耐震性がどーとか、、「ワビサビ」の眼鏡を掛けないとその美しさや偉容が判らない部分がね。
 欧米のあれらは、鉄に岩に土塊を力と知恵と美的センスで、無理方、自然にねじ込んでいった文化の蓄積だから、、。
 そう言う意味でいつまでたっても日本って、「洋行帰り的人たち」が文化リーダーでいられるのかなぁ、、。

 で、次はコンピュータ関係の専門書のフロアーに移動と、思った瞬間に彼女と出逢った。
 背が高くて顔つきはほっそり、それに加えて切れ長の目、目を合わせると、気品あるお公家さんのイメージ、、銀縁のレンズの小さな眼鏡が羽根みたいに顔にかかってる。
 好みなんだよねー(笑)。
 肉欲的にって事じゃなく、精神的に絡んで見たいというか。
 それでもって気が向いたら泣かしてみたいっていうかw、、まあ、そこまで行くのは実際には難しいんだけど。
 そういう女性と出会えるのも、この書店の魅力です。







 
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