9 / 79
第1章 冒険者になって、自由に生きるんだ!
14歳になった!
しおりを挟むギルドは、今でもソロの自分にパーティを紹介して来るけど、断る理由が出来た!
実は、ギルドの裏にある別棟には、解体場所もあるんだけど、5mもの大きさの召喚陣がある部屋もあって……
初めて、王都内でよく見掛けるテイムされた魔物は、ギルドで召喚出来るんだと知ったの!
召喚を成功させるには、テイマーの資質もいるにはいるけど、基本、相手を屈服させれば良い訳よ。
召喚させ成功出来れば、テイマーのジョブ付くって言うし。
1度テイム出来れば、ギルドの召喚陣を使わなくても、王都の外で召喚陣を発生させテイムも可能なんだって。
更に、召喚した物は契約後、送り返すのではなく、亜空間の小屋が発生するとなれば、ギルドの召喚陣を使わない手はなく……
ただ、召喚陣使用料は高いけどね。
でも、立ち会いしてくれるし、契約出来たら召喚獣登録もしてくれるんだ。
それで、最初の召喚獣を何にしようかな?と考え、とりあえずは、モフモフの騎獣かなあって。
だって、先日、Cランクに上がったら、討伐依頼の範囲が広がって、体を強化して走るのも何だかなあと思い、馬を買おうかと見に行ったら……
馬だけじゃないんだね、騎獣屋。
恐竜映画で走ってた爬虫類系騎獣のラプトルが居て!
まあ、王都内でもよく見掛けるんだけど……何故か、キエキエと鳴きながら、集まって来るんだ。
今も、自分より背が高いラプトルに囲まれて、
「子供が好きだからなあ」って、笑ってるけど!
もう子供じゃなーい!
一応、背は低いけど、14歳~!
召喚するか、騎獣屋から借りるか、買うかの相談をすれば……
騎獣屋さんはギルドで魔力も買って、召喚して貰って契約に持ち込んでるみたいだ。
ちなみに、騎獣屋に居たのは、ラプトルやダチョウ型に、魔馬も沢山種類居たんだ。
変わり種は、ヒヨコをそのまま大きくしたジャンボイエローピヨリン。
そいつを見て、既視感はあったけど、この世界でではない。確か、アプリゲームの中での筈。
呆気に取られて見てる自分に、
「ソイツは貴族のお嬢様用だ」と、暗に触るなと言われたと感じたんだけど……
とうのピヨリンはモフれとばかりに胸を寄せて来る。
「コイツ、白も居ません?」と聞けば、頷いた。
「居るぞ。羽根は青いけどな。ただ、逃げ足が早くて捕まらん。その上、召喚で出て来ねえ。で、コイツ、これ以上育たんし、飛べないからな。」
騎獣屋のおっちゃんの言うことは予想通りだった。
やっぱりか。と思ったと同時に、幾つかの騎獣が頭を過ぎったんだけど……まさかな。
ボア、トナカイは却下、白いもふもふは良いよねえ。
だけど、さすがに、巨大ペンギンは居ても、巨大ハムスターは居ないだろ。
ちなみに、騎獣屋の中は、広場にピヨ、端の水場近くにラプトル、魔馬は厩の中に居たんだけど……
8本足のスプレイニルや、予想してた一角馬に、シャドウホース、厳つい顔のバトルホースなどなど。
可愛らしい鹿型も居たけど、基本、居るのは乗るタイプだね。
白いもふもふは居ないのかと思えば、おっちゃんに左を指さされた。
ペットタイプの召喚魔獣は隣りって事だったので、相性を見るのに、ブラッシングしてあげた後、行ったんだ。
ただ、何故、ラプトル以外の騎獣にも囲まれるんだろうか。
そう思ってたら、
「そんなに好かれるたちなら、良い奴が来るぞ!きっとな!」と言われたんだよね。
確かに、おっちゃんの言う様に、召喚次第では今の自分では買えない騎獣が来るかも知れないしね。
納得も行く言葉に手を振って、隣りのペット屋の方に行ったんだけど……何で、こっちでも騎獣にもなるって言う大型の犬と猫に纏わりつかれるんだろう?
白いのは数少なかったけど、居ない事はない。
オコジョっぽいタミア可愛い~。
という事で、ラプトス以外で!と願いながら、召喚すれば……
出てきたのは、居合わせたギルド職員までが固まるほどの厳つい顔、体のバトルホース。
自分の魔力量で召喚出来る魔獣が決まると、始める前に言われてたけどだねえ。
バトルホースって、スプレイニル並の魔力量なんじゃなかった?
早く契約しろ!ってばかりに、地面を蹴っているけど、しばらく唖然として固まってたからね。
ギルド職員に「どうしますか?」と聞かれ、我に返り、戻してもう一度って言ったら、また出て来そうな気迫を感じ、契約したんだ。
ダチョウでも良かったんだけどなあと思いながら、「レイトル」と名付けたんだ。
漆黒の毛並みに同じく黒いたてがみなんだけど、癖毛で、子供が見たら泣くって程の気迫で威圧してる。
実際、ギルド職員の顔色青いと思ってたら、「デュラハンギャロップ…」と呟いた。
「それって二つ名?」と聞けば、教えてくれたんだけど……
契約紋がゴールドで、額にある真っ黒の角の下に入り、バトルホースよりも背の低い自分の頭に鼻を擦り付けて来てた。
通常、バトルホース、気性が荒いので軍馬として扱われる事が多く、この国の将軍様が乗ってる事でも有名なんだけど……
コヤツは、その中でもデュラハンギャロップという種で、筋骨隆々の四肢、体躯だけあって、主以外を受け付けず、勝手に近付くものは名の通り首なしにするんだって。
そんなヤツに、ちっちゃい自分が乗ってたら、なんかイチャモンを付けて来そうな奴がいるフラグが脳裏に浮かぶほどだ。
「確実に、犯罪者になりそうなんだけど……」と呟くよ。
ギルド職員も、同じ事を考えたのか、召喚獣登録を終えたタグを返してくれながら、苦笑し、「周知しておくよ」と言われた。
だって、危険なのは自分じゃなく、絶対、奪いに来る奴らだから。
それも、バトルホースじゃなく、レイトル、契約した事でか、自分の魔力で上増しされた様で、更に大きくなった様な気がする。
今は、ネームないようだけど、その内、称号が付きそうな鼻息で、今から頭が痛い。
絶対、厩に預けられない奴だと思いながら、レイトルを連れ、王都の外に出ようとしたんだけど……
まあ、その前に、鐙や鞍などの馬具が要るので、買いに行ったんだ。あと所有者が居ると示す証を。
だけど、レイトル大きすぎて、特別注文になってしまった。
この際、良い革を使ってもらおうと、氷漬けの魔物から、色々と出したんだけど……
よくよく考えたら、王都から遠征ってほぼした事ないのに、かなりヤバい魔物を持ってるって事は、もしかして王都、ヤバかった?
そう思える魔物は、50体あまりのジェネラルオーガです。
全部出したら、騒動になる事は想像にかたくないので、出してないけどね。
そこで、証も買えたんだけど、色々あるんだねえ。
角の処に嵌めるリングに、耳に着けるのはピアスだね、後はネックレスと言うよりは首輪。
首輪は伸縮自在で、1番普及してるんだけど、素材が革、リボンとあるけど、共通点は金属が必ず付いてる。
疑問をそのまま口にすれば、魔法付与するには金属だと返って来て、納得した。
アイテムバッグでも、魔法陣を入れ付与するのに、ミスリルワームの糸使ってるんだもん。
そんな中に、シングルリングよりは値段も跳ね上がるけど、角をレースの様に覆い隠す物は良い仕事してる。
店主によれば、角有り魔獣の角は魔石に匹敵する物なんだって。
という事は……角が折れたら死亡案件?
2万のシングルリングより10倍以上するけど、とてつもなく強いと言うけど、折れた時の事を考えると不安になり……
レース仕様のリングを購入して、早速着けたんだけど、格好良いわ。
角に合わせて、自動調整したので、これも魔道具なんだね。へえーだわ。
別注なので、「色は黒一択で良いよな」と確認されてから、店を離れた。
なので、何も着けてないレイトルに乗るのではなく、連れ出たのは、王都内で騎獣に乗っては行けないルールがあるから。
当然、走らせるのもダメだし、鳥型召喚獣は離発着もダメだよ。
まあ、王都を出る際にも、いつもの心配性の門番を驚かせてしまったんだけど、彼の疑問は分からないでもない。
「乗れるのか?」って言う……
王都が見える辺りで、足を止め、召喚獣の小屋って言うのを開けてみれば……
ほわぁ!って言う程にデカい!広い!
小屋の中には、山や川、野原に湖まであったの!
その上、風が吹き渡るし、太陽はあるし……凄い!
自分が作りたいのに、出来なかった空間が目の前にある!
その1画に、ログハウスのお家と騎獣のお家があったんだけど……自分のよりも、騎獣のお家の方が大きいのは何故?
それも、自身で出入りする為なのか、出入口に扉がない。
レイトル、鼻をふんふん言わせながら、厩の中を覗き込み、寝床チェックしてた。
とりあえず、レイトルのおかげで、素敵な物が手に入ったのは嬉しい事だ。
それに、馬が召喚していない間、走り回るには良い広さなんだろう。
川や湖の水も鑑定すれば、飲める様でホッとしたんだけど、魔力水になってた。
ただ、ブラッシングの為のブラシを買って来るのを忘れたんだけどね。
その後、実は、この召喚獣の小屋、パーティメンバーであれば入れるみたいなんだけど、界隈の話によれば、テイマー以外入れないって事になってるみたいなんだよねえ。
実際は、自分が許可し招き入れないと入れないんだけどね。
きっと、召喚獣の小屋はアイテムバッグと同じ扱いなんだと思う。
でも、このおかげで、成人までは外泊禁止!と母に言われてたのが、許可されたんだ。
だって、自分の前世の記憶が反映されたかの様なお家だったんだもん。
お風呂も、トイレも、キッチンも、家電製品も魔道具としてあったんだ。
洗濯機に、冷凍冷蔵庫に、電子レンジに、炊飯器に……
リビングの吹き抜けの様に高い天井には、ゆっくり回るファンまであった。
その上、TVと言うか15inchモニターがあってね、小屋の扉前を映し出していて、ハイテクぶりにびっくりしたよ。
灯りも白熱灯で明るいし、暖炉も薪使用じゃなく魔道具の様だし、石窯もあった。
そう、母を王都の外でお泊まりさせて、許可を貰ったんだ。
ただ、居心地が良すぎた様で、
「ママ、ライラの召喚獣になって、ここに住もうかしら」と言い出され、苦笑したよ。
鑑定では、ライラとしか出てこない様に隠蔽したライラ・ドーリッシュ14歳です!
とっても、乙女ゲームのヒロインらしい名前だよね~。
だけど、中身はかなりドライで毒舌で、外見の可愛らしさとかけ離れてるから。
レイトルを得た事で、隣国にある初級ダンジョンに行ける様になり、早速出かけた自分。
まあ、それまでに小屋の中に、薬草は勿論、婆ちゃんの裏に植えてる物も分けて貰って植えていったんだけどね。
勿論、ちゃんと、薬師の婆ちゃんも招待したよ!
そうすれば、一瞬、目を見開いてたけど、大声で笑って、背中をバシバシ叩かれた。
「凄いじゃないか!」と言って……
招待したからこそ、快く分けてくれたと思うんだけど……
「召喚獣の中には、鼻がいいものも居るから、匂いがキツい物は植えるんじゃないよ」
とは言われたけどね。
なので、薬草以外に自身が食べる野菜や果物になる木も植えたんだけど……
レイトル食べるの草だけじゃないんだね。
果物も好きな様で食べるけど、魔石や魔物も食べる様で雑食で、びっくりしたよ。
柑橘系はあんまりで、林檎系が好物みたい。
本当に、バトルホースにもだけど、召喚獣の小屋も、ダンジョンじゃないけど、亜空間って不思議だわ。
だってね、植えた物があっという間に育った。
肥料を梳いて入れた日には、1日も掛からずに野菜が出来た。
さすがに、果樹に実は着いてないけど、木になってた。
この空間に契約しない魔物は入らないだろうけど、獣は?とふと思い付き、野ブタと角牛を連れ込めば……
入っただけでなく、亜空間の物は植えた物でも大量の魔力を帯びていて、それを食べ続けると、不可思議な事が起こる模様。
だって、鑑定文によると、角牛の雌は子供が居なくても乳が出続けるって!
野ブタは1年に1回繁殖しなくても、子供を産むって!
どうなってるのよ~!
ならば、コッコという魔物の鶏は?と言う疑問を行動に移すな!と思うのに、やらかしてる自分がいます。
まあ、婆ちゃんは笑って、
「あとはそうさのぉ、ゴールデンビーかアベランを探しな」って言ったけど……
それって凶悪な蜜蜂じゃないか!
それだけじゃなく、訳の分かんないどす黒いペンキを渡され、
「川沿いに水車小屋あっただろ。その小屋の中に扉を描きな」と言われた。
その扉を開ける際には、匂いがする花系を思い浮かべるんだよ。とまで言われたんだけど……
婆ちゃんが渡したペンキは扉1つ分にしかならなかったんだけど、まさか、亜空間を作って繋げるペンキだとは思わなかった!
それだけじゃなく!扉を開ける時、魔力を多量に持って行かれると教えておいてよ~!
ちなみに、繋げた亜空間の中は、精油を作れる花を思い浮かべたからか、富良野の様な色とりどりの花が咲いてる丘を見下ろしてた。
ただ、ラベンダーを始め、生育環境が違うと思うのに、カレンドラとか薔薇とか、ジャスミンまで!
やった!いっぱい色んな精油が作れるよ。と素直に喜んでおこうと思う事柄だったんだ。
と興奮気味に、隣国の初級ダンジョンに向かってたんだ。
ちなみに、我が国にもダンジョンは3つあるんだけど、中級1に上級2なので、成人して居ない自分は入れないの、残念な事に。
中級は入れるけど、隣国の初級ダンジョンよりも遠いので、次回かなあ。
ちゃんとギルドには、隣国の初級ダンジョンに行ってくると報告して来たからね。
だって、案の定、レイトルを狙った馬鹿が居たの。
王都の西にある川の湿地で、魔物が多く繁殖して、街道に姿を現してるって言う依頼で、ビッグフロッグ・大カエルやバイパーまでは行かないけど、毒持ちの蛇を討伐しに行ったら……
自分が討伐中に、レイトルから降りたのを見計らい、連れ去ろうとして……
4人組のDランク冒険者パーティ壊滅しました。
一応、自分は止めたんだけどね、双方を。
その為、他の冒険者連中の視線から、ダンジョンに行こうと決めたんだ。
ギルドの裁可は、自分というかレイトルの正当防衛と判断され、無罪にはなったんだけどね。
だけど、とうのレイトルは全く気にしてなく、ご機嫌なんだけど。
0
あなたにおすすめの小説
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【完結】大魔術師は庶民の味方です2
枇杷水月
ファンタジー
元侯爵令嬢は薬師となり、疫病から民を守った。
『救国の乙女』と持て囃されるが、本人はただ薬師としての職務を全うしただけだと、称賛を受け入れようとはしなかった。
結婚祝いにと、国王陛下から贈られた旅行を利用して、薬師ミュリエルと恋人のフィンは、双方の家族をバカンスに招待し、婚約式を計画。
顔合わせも無事に遂行し、結婚を許された2人は幸せの絶頂にいた。
しかし、幸せな2人を妬むかのように暗雲が漂う。襲いかかる魔の手から家族を守るため、2人は戦いに挑む。
兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、
幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。
アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。
すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。
☆他投稿サイトにも掲載しています。
☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる