13 / 79
第1章 冒険者になって、自由に生きるんだ!
初級ダンジョン踏破とギルド報告
しおりを挟む初の、初級ダンジョンではあるけど、踏破の宝箱は1つで、木の茶色箱は通常なのかな?
中身は、魔鉄製だという斧というか、ハルバード?
柄が長いって事は、槍の1種だよね。
売りかな?と思うけど、しばらく置いておくか。
と考える程に、ボスのドロップ品の事を考えたくない理由は、現れたボスが1・2位を争うくらいに大嫌いなスラグ、ナメクジだったから!!
見た瞬間には、今まで放てなかった上級火魔法「フレイム!」を放ち、瞬殺するくらいに嫌いなんだもん!
ちなみに、落ちたドロップ品も、鑑定で最高級品だとされても触りたくない代物の大量の肉と、ドロっとした液体が入った500mlくらいの瓶。
防水性のブーツを作るには必須の品の糊らしいけど……
やっぱり、何の材料で作られているか知らない方が良い事もあるあるの物だよ。
ラノベ通りに、宝箱があった場所に、転移の魔法陣があり、乗れば起動し、一瞬後にはダンジョン入り口横にあったギルドの出張所前に帰還してた。
15階層の初級ダンジョン、長くて5日だという処、1週間も潜っていたからか……
「大丈夫か?!」と入り口前の者に声を掛けられた。
「はい!大丈夫ですよ。初めてだけに楽しくって、長居しちゃいました。」
にっこにこで、そういえば、息を吐いてたけど、
「ほら、ギルドに報告に行けよ!」と促された。
ギルドの出張所の中に入れば、門番さんの言うように、大丈夫か?!と集まってこられ、声を掛けられた。
ただ、もう1日遅かったら、救援隊を出す処だったらしい。申し訳ない。
「ただ……ルートの事で聞きたい事がありまして……」
そう口にすれば、別室に通されたんだけど、出てきたのは、出張所の責任者で、隣国の辺境領マビノギのギルドの副ギルマスと言うワイセルダさんだった。
厳しい顔付きに筋骨隆々の元Sランク冒険者という話だけど、50歳代と言う点が残念。
そう、自分の異性の好みは、ウザイ脳筋は嫌いだけど、ヒョロいイケメンも好みじゃないの。
ギルマスが出来るくらいの頭と堅物の斬れる切先の様な顔に、鍛えられた肉体がどストライク。
本来、リアルで出逢う事ないだろうって程、高望みなんだけど、この世界では目にしちゃったんだよね。
でもね、高嶺の花なんだ……
だって、出逢った時はまだ第3の騎士団の下っ端で、今の家を買うお手伝いをしてくれたんだけど、三男といえ王族に次いで高位の公爵家の出身なんだもん。
近衛ではないけど、第1騎士団の部隊長になった処だという噂を、先日聞いた処。
年々、実績と功績を上げ、昇級して行ってる模様。
自分を心配して、よく絡んで来てたけど、頑張ってると言う事は、頑張る事で得たい高位の女性でも出来たかな?
ふと、ヴィルジーク様の事を思い出しながら、地形把握で得たmapを描き出してた自分。
絵画能力はない自分だけど、mapを描くのは魔法なので、支障はない。
そう、自分がペンを持って描くのではないんだよ。
そうすれば、案の定、ギルドにあるmapと違う箇所が幾つもあった。
宝箱や罠に、隠し部屋が現れる場所も描き入れたんだけど、「隠し通路まであるのか!」と驚かれる処まで描き込んだ。
「ここまで描き込めると言う事は、地形把握の精度高いんだな。」
感嘆する様に口にし、信じてくれるのは、描き出すのは魔法によるもので、虚偽の申告が出来ないって言う前提を知っていて、理解してるからなんだ。
だって、まだ未成年の子供ってだけで、侮り嘲笑って来る馬鹿が居るんだもん。
それで、隠し通路と思われるルートの方が難易度が高く、落ちるドロップ品もだけど、宝箱の中身も良い様だった。
勿論、ドロップ品や宝箱の中身も出して見せる事で、隠し通路の証明としたんだけど、その場では売らなかったんだ。
一応、ギルドに得た物リストは提出したけど。
で、報告した事で、戻って来るのは遅かったけど、mapの検証をしてたのだと良いように理解してくれた模様。
王都に向け出立出来たのは、ギルドから隠し通路の確認に冒険者を向かわせ、戻って来るのを待ったので、5日ほど待った。
その間は、召喚獣の小屋を空き地に出して過ごしたんだけど……
初級ダンジョンの出入口を使わず、中に転移する事を試みていた。
短距離の範囲じゃない?と思ってね。
ただ、9階層までは飛べたけど、10階層の金属好物ワームが居る洞窟は無理だった。
レイトルと一緒となれば、範囲はもっと狭く5階層までだった。
となれば……王都からの転移となれば、長距離が出来なくちゃ無理だよねえ。
今までの検証で行けば、往復出来るだけの魔力量がないと行使出来ないみたいなんだ。
やっぱり、転移は相当量の魔力が要るんだと理解する検証結果だった。
ちなみに、生まれてこの方、寝る直前の魔力循環は欠かした事ないんだけど、長距離出来る様になるのは成人する16歳って処かなあ?
と考えていたのは、ギルドから、ダンジョンmapの更新って事で、金貨50枚戴いて、王都に帰る途上だった。
いつもギルド口座に余裕を持たしてるんだけど……
出立直前、レイクサーペントの素材を見たいと、我が国の王都のギルドの方から連絡が来たので、早くも2回目の召喚が出来るかも知れないんだ。
長距離転移がまだ出来ない今、ひとっ飛びで行ける鳥型召喚獣が欲しい。
そう思う理由は、どの程度の思惑かは分からないけど、デュラハンギャロップのレイトルの後を付けてきてる者が居るから!
追い付く事はないだろうって程の脚力のレイトルだけど、レイトルも追い掛けて来てる事には気付いてる賢い子なんだ。
土を掻く蹄も、鼻息も荒いので、たてがみを撫でながら、体力回復薬を開け、塗って皮膚吸収。
馬系の皮膚は繊細でね、ブラッシングは重要なんだよ。
王都に着く直前には、追い掛けて来てた者が何処の誰か知らないけど、引き離したので居ない。
城門前で、お疲れ様のレイトルは小屋に戻し、王都のギルドに帰還報告に行った。
そうすれば、顔を出した瞬間、裏の解体倉庫に連れていかれ……
レイクサーペント以外にも、金属好物ワームの繭を出さされた。
ミスリルワームの糸束だけは死守しようとすれば、全部出す羽目に……
と言っても、魔石はほとんどレイトルが食べちゃったんだけどね。
残ってるのは、レイトルが居合わせなかったレイクサーペントの10cm大の結構大きな濁った水色の魔石くらい。
それでも、ギルドにすれば、大きくいい物の様だった。
レイクサーペントの肉、かなりの量だったのに、商業ギルドが首を突っ込む前に、即売。
綺麗に鞣された革は、冒険者ギルドがオークションに出すと言ったので、商業ギルド頷いたけど、ヒヤヒヤしたよ。
何でも、染めなくても綺麗な色してる蛇革は、貴族が持つ革細工で人気だそうで……
母よ、茶色革の細工物は流行遅れだそうだよ。
そう聞いて、ふと思い出したのが、越境するまでに狩った鹿の1種で、赤鹿・クリムゾンディア。
鑑定で凄く美味しい高額買取商品と出てたんだ。
「クリムゾンディアあるけど?」と口にした途端、食いつかれた。
帰宅する前に、明後日の召喚陣使用を予約したんだけど……
赤鹿は、馬鹿正直に全頭数は言わずに残したんだけど、これまた溶ける程に美味しいらしく、貴族様が舌づつみ打つような代物なんだってー。
オークションを待たずとも、召喚陣使用の代金賄えたよ。
クリムゾンディア、意外と高額買取だった。
予約を明後日にした理由は、母や婆ちゃんの機嫌取りが要ると思えるんで……
だって、2週間で帰ると行ったのに、1ヶ月近く掛かってるんだもん。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
71
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる