15 / 79
第2章 乙女ゲームの矯正力は強いのか
オーディナル王立魔法学園と衝撃の出逢い
しおりを挟む何とか、魔法学園に入学しなくても良い様に、ギルドの指名依頼の事などを上げ、拒否しようとしたんだけど……
今まで見ない振りして来た癖に、
「我が家の庶子と知れたのだ!入学してもらうからな!」と言い放たれただけでなく、母を枷に取られた。
それだけじゃなく、割と治安の良い場所に買った家の名義を、子爵家に変えようとした様で……
母の名義じゃなく自分名義で、成人までの保証人を、今は第1騎士団の副団長に昇格した、憧れのヴィルジーク様にお願いしてて良かったよ。
お忙しいだろうに、先日、久しぶりにお会いして、更に美丈夫な男盛りな姿に、内心沸き立ってたのに……
教えられたのが、子爵家へ名義変更の件で、憧れの相手が目の前に居ると言うのに、激昂し悪態を吐いてた。
保証人がヴィルジーク様じゃなかったら、きっと事後報告で変えられてたもん!
裏表ない姿は、貴族令嬢とすれば、あってはならない事だけど、今更、取り繕える訳ないじゃないか!
そりゃ、魔法学園建前上は、貴族だけではなく、優秀な平民を取り込むのに、門を開けてるけどさあ。
そこら辺も、子爵家に有利に働いていて……
王都の南に位置する魔法学園に、15歳になる秋に入学する事になってしまった。
最終的に、背中を押したのは婆ちゃんとヴィルジーク様。
乙女ゲームから逸脱しようと思ってたのに、もしかして、矯正力でもあるのか?と思えたほどだった。
どんな乙女ゲームだかは知らないけど、さすがに、丈の短いスカートではなかったな。
そう思いながら、指定の制服だという紺色のジャケットに、フリルいっぱいの白のブラウス、襟の下に這わせた赤いリボンを結び、下は床上20cm丈の長い茶色のスカートを履いていた。
靴も指定の革の茶色の紐上げブーツに、白いレース編みの靴下だった。
高位貴族の生徒も、この野暮ったい制服を着るの?と思いながら、レイトルに、いつもと違う横座りで乗って、学園に来たんだけど……
他の大多数の生徒は貴族様なので、馬車でお着きで、早速、顰蹙を買った模様。
入学式といえ、親の出席は無しと言うのは好都合だったのに、既に、親に倣えって訳か。
そう思いながら、レイトルから飛び降りた後、レイトルを小屋に送り返した。
そのまま、手ぶらで学園内に入って行ったんだけど……
自分、入学するにあたり、いっぱい魔道具を作ったんだよ。
ざまあの悪役令嬢もので、よく使われる録画する魔道具を作ったんだ。
クリムゾンディアの比較的大きな魔石を弄りました。
ちなみに、専攻コースは嫁の貰い手が減ると言う魔術師コースです。
最終的に折れる際、他のコースなら入学しないと言い切ったんでね。
ゆっくりと歩くご令嬢方は、必須だという遠征実習で大丈夫なのか?
一応、学校側として、最善のルートを選ぶんだろうけど、ここが乙女ゲームで矯正力が働くのだと言うなら、イベントだとかいって、厄介な事起こりそうで悪い予感がする。
そう思いながら、のんびり歩くご令嬢の横をスタスタ歩き、抜かして行ったんだけど、あくまで走ってないからね!
•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨•*¨
コーデリア・ロッテンマイヤー侯爵令嬢が、婚約者候補の立場から、第2王子の馬車の到着を待っていて、ピンク色の肩丈の癖毛のサイドを結い上げ、お団子にしてる自分に気付いた。
ヒロイン!と思う髪色に、ショックを受け顔色が悪くなりそうだったけど、居並ぶ他の婚約者候補の存在があり、立て直してた彼女。
ただ、そこでやっと自分が、超強面のバトルホースに乗ってやって来た事に気付き、目を白黒させていた。
さすがに、乙女ゲームでこんなシーン見た事ないって事で、少し息を吐けてたんだ。
•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆
自分が、悪役令嬢の姿を見てないなあ。と思いながら、講堂内の座席に座っていれば……
自分が座ってる一画は、他のコースと違って、変わり者が多そうだった。
というのも、自分の手の甲にある召喚紋をマジマジと覗き込み、「ねえねえ」と話し掛けて来た。
「召喚獣は、さっき校門で見掛けたバトルホースだけ?」
好奇心で、目をキラキラさせているので、平民なのかと思えば、自分が答える前に、機関銃の様に話し始めた。
「わたしの名前は、イルラ。イルライド・ペトルナ・ブルックナーって言う名前もあるけど、長いからイルラで!」
そう屈託なく挨拶する彼女に、自分、目を丸くしたままだった。
「ライラよ、ライラ・ドーリッシュ」と挨拶し返したんだけど……
ブルックナーって、確か、侯爵家じゃなかった?と、思い出せたのは……
入学が決まってから、やって来た講師に家名とか紋章とか覚えさせられたんだ。
確かに、それは損にはならないと思って、覚えたけど、多すぎるよ!
一応、ご令嬢らしく顔に表情を出さず、笑みを常に浮かべて、猫を被れと言われたんだけど、付け焼き刃で出来るか!
今も、考えてたのが顔に出てたんだろうね。
だけど、イルラも、2番目に高位な侯爵令嬢なのに、必死で笑いを堪えてる。
「ドーリッシュ子爵家に、高ランクの冒険者が認知されて、引き取られたって話しに上がってたんだけど、ライラって面白いわね」
そう言うと、イルラ口元を押さえ、笑いを耐えてる。
「Aランクの冒険者になって、アッチコッチ行こうと思って居たのに、レイクサーペントを討伐したばかりにおじゃんになってしまったわ」
少しでも丁寧な言葉で話したんだけど、馴れ馴れしかったのか、近く座ってた者には眉を顰められた。
「さっさと義務を果たして、卒業しよ」
小声でボヤいたのに、イルラには聞こえてた模様。
「わたしの場合は、魔術師塔に就職して、籠りたいわ」
そう小声で囁いて来てた。
この世界、乙女ゲームに似て非なる世界なんじゃない?
そう思う様になったのは、まず1、ヒロインっぽい自分と、攻略対象者っぽいイケメン連中とコースが違うので、遭遇する確率が低い。
彼らのコースは文官コースなんだけど……
第2王子が文官?と思ったけど、いずれ臣下にってなれば、良いのか。
その2、1度ヴィルジーク様の甥の脳筋とニアミス仕掛けたんだけど、魔法察知で避けたんだ。
その3、攻略対象者の1人で、魔術師塔の大魔導師の息子で、第2王子の側近が居るんだけど……
勿論、専攻コースは自分と同じ魔術師なんだけど、実践方式の魔法学で、容赦なく叩きのめしちゃったんだよねえ。
鼻高々の自信家さんでねえ、イルラや自分を女は目立たない様にしとけ。傷がついたら嫁に行けないぞって、見下して来てたんで……
高い高い鼻っ柱折っておいたんだ。
そして、先日、絶対に乙女ゲームの世界じゃないって思った出来事があったんだけど……
学園に通ってると、中々、召喚獣の彼らを外に連れ出してあげれないので、長めに設定されてるお昼の時間や放課後に、地方から来てる生徒が住んでる寮に抜ける裏庭に、小屋を出して様子を見に行ってるの。
その裏庭で、第2王子の婚約者ではなく、まだ候補者の状態なのに、コーデリアを、侯爵令嬢を、第2王子、押し倒していて……
通常、お互い護衛が居るものなのに、2人きりだったの。
イケメンっぷりから、第2王子殿下だとは察してたけど、まさか、乙女ゲームじゃなくR18のエロゲームか?!って言う状況で!
出くわして、可愛らしく、「きゃあ!」って声を上げる性格でもないし、第2王子殿下だとは知らないって事で、襲い掛かってる輩の様な臀を蹴りあげた。
だって、コーデリアが文官コースの侯爵令嬢だと言うのは、お昼、食堂でとってたら知らない筈がないもん。
それに対し、王族は専用のサロンでもあるのか、顔を見た事ないもん!
「なっ!」と言って、怒りでなのか、興奮してるのか分からないけど、真っ赤な顔の王子に向かい……
「変質者よ!誰か来て!」と声を上げれば……
顔色を変え、影に隠れてたのか、出てきた護衛と足早に去って行った。
倒れたまま、呆気に取られた顔になってたコーデリアに、手を差し出したんだけど……
「コーデリア様、転生者ですよね」
にこにこ笑顔で、直球ストレートを叩き込んだ。
一瞬、顔色を変えたけど、すぐさま猫を張れるのは、さすが高位貴族だけあるねえ。
「何も知らばっくれなくても、3歳の頃、演算機を登録したのを知ってるから無理よ」
自分の言葉にビクついてた。
起こしてあげて、整えてあげた頃、侍女と思われる女性が慌て気味に現れた。
それまでに、顔を強ばらせたコーデリアに、
「そう言う貴女もでしょ」と言い合いしてたんだ。
だけど、罵声という言い合いじゃないよ。
この世界、乙女ゲームのリアル世界なの?って言う意思疎通?
自分、「ラノベは読んでたけど、乙女ゲームした事ないから」と言ったんだけど、困惑気な様だった。
ので、「じゃあ、R18のエロゲーム?」という問いには、真っ赤になって、絶句してた。
ら、侍女がやって来たので、大した情報得られなかったんだよねえ。
困ったなあ。
絶対、臀を蹴り飛ばしたので、第2王子殿下から呼び出されるのになあ。
「明後日の休日、家にお誘いしますわ」
上から目線だけど、実際、侯爵令嬢なんでねえ。
「ありがとうございます?」
と言って、了承したんだけど、去り際、小声で「ありがとう」と囁かれた。
まあ、そうだよねえ。
あんな、自分の様に人がやって来る可能性高い場所で、下衆な行為に及ばれ、あばかれると令嬢としては終わりだよ。
だけど、真面目にないわあって言う言動だよ。
0
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる