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第2章 乙女ゲームの矯正力は強いのか
初級ダンジョン、友人とトライ中!
しおりを挟む3階層までは、広いといえ、1度来てるのでmapが出来てるから、早かった。
降りて直ぐに、レイトル以外に、ブレンダ、イベルダも呼べば、ブレンダは小鳥サイズで、イベルダと肩に乗ってきた。
コーデリアもタミア、イルラは小鳥サイズのホークを出してた。
その時、コーデリアの目は輝いていて、採集する気満々だった。
まあ、騎獣たちも小屋の中に植えて欲しい物であり、今摘み食いしたい物の処に行ったりしてた。
護衛も警戒してるけど、ここの3階層で肉と野菜の調達をするので、採ってたし、一角兎とか狩ってた。
醤油と味噌以外に、厳冬期だけに、多少の雪が積もってて、雪ノ下白菜と雪ノ下大根があって、びっくりだったけど嬉しい代物。
旨みも甘みも十分な品なので、喜んで採ってた以外に、雪苺もあったんだけど、彼女たち、風邪薬になるとは知らなかった。
という事は、黄色が完熟も知らず、甘味と思ってたんだって。
で、前回は摘みに摘みまくったので1泊したけど、時間がないので、採るだけ採ると4階層に降りて行った。
コーデリアは、稲を植えるつもりで、小屋の中に水田を作って来たみたいだけどね。
他にも自分同様、竹林、茶畑と野菜畑の段々畑も作ったみたいだよー。
それで、自分が進んだ川沿いルートではなく、山登りルートに進むんだけど……
「このブレスレット付けてたら、小さい虫が寄って来なくって、ありがたいぜ」
そういう様に、集団で飛ぶヤブ蚊がいっぱい飛んでた!
なるほど、いつも悩まされた虫の数が減ったんだと再認識すると同時に有難く思ってたら……
「コレ貰うのに、わざわざココに来る連中いっぱい居たらしいな」
ギルドに、自分も報告したからねえ。
でも、そうだったんだ。
そうこうしたら、キノコゾーンに入り、大株のキノコを採ってたら、全員、川沿いルートに行きそうになった。
というのも、前回同様、猪・ボアが出た~!
開けた場所で戦おうとしたからなんだけど、ある意味、誘導だよ。
護衛にそう言えば、顔が引き攣ってた。
だけど、レイクサーペントが出るのは、ランダムぽいという評価に、ギルドが検証して分かったんだって。
どのくらいの頻度で現れるのかはまだ不明らしいけど。
それで、護衛のmapで、5階層に降りる階段に向かったんだけど……
結構、山登りの勾配キツい。
6階層に降りる手前に、セーフティゾーンがあるとの事で、野営にしようと言ってたら……
通常ルートの5階層では、薬草も多く生えてたけど、
コーデリア共々驚いたのは、大豆の魔物が居た!
名前は「ビーン」って、そのままじゃない!
ただ、蔓で納豆を飛ばすのは止めてちょうだい!
枝豆だったり、大豆だったり、最悪なのは護衛さんの顔にぶつけられた豆腐!
異世界あるあるだけど、思わず笑ってしまった。
自分とコーデリア、豆腐が出る様に躍起になってた。
コーデリア、3階層で、椿やお茶の木、山葵なども小屋に移植してたけど、魔物だけに、自分と悩んだよ。
今回取りに来たアベランの蜜蜂も魔物ではあるけど……
小屋に入れるとしたら、他にはグミの様なイビルプランツが狙い目ではあるけど……
召喚獣の小屋の中で、攻撃する魔物を野放しには出来ないよねえ。
婆ちゃんがくれた、亜空間を開く魔法薬が作れたら、魔物飼育の亜空間に入れたい候補だけど。
イルラなんて「あのお菓子はコレなのね」だって。
自分も、イビルプランツに遭う前は、スライムゼリーと果汁で作ってるのかと思ってたもん。
あとは、マンドレイクが居たり、鹿・ディアも居たけど、護衛が言うにはジュエリーディアはレア物だそうだ。
コイツが出るのもランダムで、通常はディアかシザーディアだそうだ。
そう、名前通り、角がカミソリの様な鹿と、ジュエリーが角にぶら下がってる鹿なの!
ジュエリーディアは狙われ過ぎて、ダンジョン外では滅多に出会わないって代物。
討伐したら、肉以外に、色んな宝石が入った革袋が落ちて、後で分けっ子しようと言うことになった。
約束通り、6階層に降りる手前で野営に入ったんだけど、本当に、厳冬期だけあって、1人も冒険者には会わない。
以前は夏だったから、結構な数の冒険者居たのに、絡まれるのが嫌で避けてたら、隠しルートに入って、文字通り、他の者居なかったけど。
次の日の朝、日課後、時間は大体で出て来たんだけど、コーデリアとイルラ、頑張りすぎたのか、全身筋肉痛の様で……
レベルは高くない、安めの状態異常回復薬を渡したんだ。
筋肉痛くらいであれば、回復効果が小で良いのよ。
「ライラは大丈夫の様だけど、慣れてるから?」
イルラに聞かれたので、色んな色の石が付いてるネックレスを持ち上げ、「回復魔法付与してある」と告げれば……
護衛までもが、マジマジと見てきた。
コーデリアは回復薬を飲んで「ええ!美味しい!」と声を上げていた。
護衛が「え?ポーションが美味しい?」と、首を傾げ、漏らしていて……
「あー、美味しくないから、改良したの。効果は変わらないよ」
そう言えば、間接キスだって思うのに、飲み終わったコーデリアの回復薬の小瓶の縁を舐めた護衛。
まだ飲んで居なかったイルラが慌てて開けて飲んだんだけど……
イルラが「美味しい……」と頬を染めて呟いてる時、コーデリアの護衛、もう1人の護衛に拳骨落とされてた。
けど、「美味かったんだって!」と抗議してたけど。
「マーゴット婆さんのグラジオーネ薬屋だったな。買いに行く、他より高いけどな」
そういう護衛達に、「試供品扱いの」と言って、差し出したのは、改良したばかりの体力回復薬。
1番最初に改良したのが頻繁に飲む魔力回復薬、マナポーションと呼ばれる物で、赤黒くドロっとして、飲む気が失せる物だったので、ミントを加える事で、発泡させ、チェリーエードの様にしたの。
これに改良後は、売上がうなぎ登り!
次に取り掛かったのが状態異常回復薬だったんだけど、効果はそのまま美味しくは、難しかったよ。
だって、効果が下がるんだもん。
最終的には、調合方法を弄り、月結晶を触媒にしたら、苦味がとれただけでなく、色がメノウ色からピンクオレンジ色になり、前世で飲んだ記憶があるグアバジュースの様になったんだ。
ただ、下級では改良が出来なくて、中級以上の状態異常回復薬のみです。
体力回復薬がほぼ完成したのが先日で、飲み感の感想を戴いて、良ければ、今後の作り方はっていう状況。
体力回復薬は、柑橘系の汁を少し入れる事で、味よく効果も良い物になったんだ。
コーデリアなら、飲んだ事あるかな?
オロナミンCみたい感じになったんだよ。
「必要不可欠の回復薬だけに、美味しく飲みたいじゃない」
そう言いながら、6階層に降りて行ったんだ。
レイクサーペントが居た滝があるのと同じ階層だけど、別部屋というか、知られた階層で出てくるのは、主に、イビルプラントが多かった。
グミをぶつけて来るのなら、魔法袋を広げてキャッチするのに、攻撃方法は蔓で拘束し、花が口を開き、噛み付いて来るの。
ノーマルタイプのイビルプラントだと、毒を持ってないけど、マッドが付くと毒持ちで、蔓に痺れ毒があるので、厄介です。
この階層での採集品はないようなので、イビルプラントを倒しながら、いよいよ念願の7階層に向かいます。
その事も分かっているからか、足取りも早くなる。
応援ありがとうございます!
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