38 / 79
第3章 聴講生になったので、自由にします!
面倒な事になった
しおりを挟む5階層から帰還の転移陣で戻れば……
何階層からの帰還か分かるので、鼻で笑ったヤツが居た様で、一瞬、眉が跳ねた。
成人したばかりの16歳の女でAランク、強い召喚獣に囲まれてるだけじゃねーか。と文句言ってるヤツが居るのは知ってる。
上級ダンジョンに乗り込んで来たって思われてるのも。
だから、ダンジョンに入る時間帯を早くしたんだけど、話は聞いてたんだろ。
それが戻って来た転移陣は5階層だもんねえ。
尻尾巻いて戻って来たって、思ったんじゃない?
そういう意味で、1階層に拘るんじゃなく、サクサクと攻略しとけば良かったのかな。
真実は違うんだけどね。
そう思いながら、出張所だけど冒険者ギルドに入って行ったんだ。
「え?温室に入れたのですか?」
ギルド職員の声が大きすぎて、ザワついてたギルドのホール、静かになった。
「条件があるのかも知れないけど、入れたよ」
そう言って、証拠の上級品質のレアな薬草を束で出せば、目を見開いてた。
リルパ草と言うのは、群て生えてる場所なんて、自分の小屋の中以外なら、温室でしか見た事ないもん。
魔物によっては噛まれた処から腐って行く物があって、その毒消しに必須の薬草だけに、常備するのに育ててるんだけど……
そんな薬草だけに、取引は高額になるの。
それが束だから、驚くのは無理はない。
「階層によって、温室にある物が違うし、まるで品種改良してるかの様に、沢山生えてたし……」
そう言えば、「調査員を出します」と言って、慌て気味に奥の部屋に入って行った。
カウンターに出してたリルパ草は、直ぐに収納した。
ちなみに、ダンジョンがある町の冒険者ギルドは、ギルドマスターは1人だけど、副はダンジョンの数+1人居るの。
なので、副ギルドマスターに報告に行ったんだろう。
という事は分かってるんだけどね。
ザワついてるギルド内から、執務室に呼ばれて入り、まだ5階層までだけど、気付いた事を口にすれば……
「キミは確か、魔術師だけじゃなく、テイマーでもあるが、もしかして……薬師かい?」
何を今更?と思いはしたけど頷いた。
「王都のグラニエール薬店のマーゴット婆ちゃんに、5歳で弟子入りしましたが」
そう口にすれば、副ギルドマスターの口元が引き攣った。
「あの方も自ら採集に行く人だったが、キミもか」
その言葉で、婆ちゃんの事を知ってる人なんだ。と分かった。
溜息を吐いたけど、提案して来た。
温室の中の情報もだけど、1階層からかなりのランクの魔物が居た様なので、調査してきて欲しいって。
ただ、1人では信用性が低いので、Aランクのパーティ2組もしくはクランと一緒に行って欲しいって。
受けても良いけど、かなり面倒じゃないか!
ちなみに、温室があるのは分かってたけど、誰も入れなかったそうだ。
条件が薬師なのなら、戦える薬師は稀で、マーゴット婆ちゃんは有名だったらしい。
調査を兼ねた上級ダンジョンに入る依頼を、ギルドが張り出せば、居た者見に行ったけど……
条件がAランク以上のパーティだから、眉を顰める者多数。
と言うか、上級ダンジョンだけに、いる者Bランク以上の筈なんだけどね。
その時、自分、ギルドの裏手にある広場を借り、召喚獣の小屋を出してた。
収穫して来た物の大半は、小屋の中の温室には植えてあるので、転移の箱を使用して、婆ちゃんの所に収穫したばかりの薬草を入れて送ってたの。
売れば高額になるのは分かってるけど、確実に薬に出来る処に送った方が得策でしょ。
まあ、自分が調合する分も残してるけどね。
結局、調査依頼は、王都所属で護衛依頼に行ってた者が着き次第、潜るって事になったので……
着くまで、6階層以下に潜りに行ったんだ。
けど、本当に不思議で、フィールドが草原になっても、温室はあるの。
但し、中で生ってる物は違うんだけど。
ちなみに、6階層にあった温室には、ダチュラ・ウツボカズラや朝鮮朝顔があって、ギョっとした。
薬にもなるけど、毒激物だもん。
あ、そうそう、ギルドに張り出されてたからか、温室に入ろうとした者が居た様だけど……
案の定、入れてなかったけど、自分が手を翳すと開くんだよねえ。
ただ、その階層にあった温室は、薬草ではなく、蕎麦だった。
草原部でも、1面真っ白な蕎麦の花は咲いてたんだけど。
何でだろう?と思いながら、鑑定してたら……
期待してたんだろう。一緒に入って来た者が、残念そうに息を吐いてた。
白い花でそっくりなので、騙されかけた!
根が毒物、それも無味無臭の猛毒になる「ネルラ草」じゃないか!
うわぁ!取り扱い注意!の代物だよ!
鑑定を持たず、知らない者が手を出すとマズイ。
なので、蕎麦だと勘違いしてくれてる方がいいよ。
そう言えば、食いしん坊のうちの子たち賢い様で、全く口にしなかったね。
クランほど人は多くないけど、10名ものパーティが到着したのが、2週間後で……
それまでに10階層までは踏破してた。
いずれクランになるだろうと言われてる「蒼き鋼」には、既に薬師が居るんだ。
自分以外の薬師でも開けられるかの検証の為に、このパーティに指名依頼が出たらしい。
以前は、王都で店を開くのを目標にしてたらしいけど、グラニエール薬店の人気と商品を見て、諦めたそうだ。
それで、出身が一緒だった彼らのパーティに入り、専属の薬師になったそうで……
日頃は拠点に滞在して調合してるけど、遠方だと一緒に移動するんだって。
そんな話を聞きながら、1階層から潜ったんだけど……
案の定、「やっぱ薬師じゃないと開かないのか!」という自体になった。
ミーリアという名の彼女は勿論、ジョブに薬師があるから開いたけど……
日頃、彼女の手伝いをしてるというポーターのラウディ、調合出来るからって事で開けようとしたんだけど、開かなかった。
鑑定でも、ジョブは荷物運びと調合師だからねえ。
それと、自分が気付いたローズヴァイン等は、言われるまで気付けなかったので、ナーフの索敵専門が凹んでた。
だけど、ナーフ曰く「不可視の魔法が掛かってる」だって。
でも、それで虹色羊を見付けられて喜んでたよ。
羊毛100gで金貨1枚だから。
前回、小屋の中に入ってった虹色羊11頭は元気。
山羊の親子と仲良く草を食んでるけど、雨宿りの小屋のサイズが大きくなってた!
そうそう、いつの間にか増えた空間と言うか……
フレスベルグのブレンダが、魔の森で見付けて連れて来たのよ、オスを!
それで契約すれば、小屋の中や巣が大きくなってねえ。
その加減で、山が退いて、草原部が広がって……
放牧出来るほど、減らない草があるので、大食いの山羊や羊に、角牛が居ても大丈夫です。
ちなみに、フレスベルグ2羽が仲良くしてるの、自分は癒されるのに、他の人は戦々恐々だって。
あ、名前はソル、太陽って意味。
雷と風のブレンダに、氷と光のソルって最強!
なんでも、ブレンダから誘った模様……
小屋の中にある果物で釣って……
イベルタから愚痴の様に聞かされたんだけど、イベルタもいずれ見付けるんだから!と言ってた。
ちなみに、イベルタって名前だけど、オスだからね。
そのイベルタ曰く、レイトルはご主人様命だから、中々、メスは来ないよって……
あ、そうそう、コーデリアの処の真っ白なタミアも、白ピヨ並にお喋りらしいけど……
白ピヨ、タミアどっちもオスだったらしいよ。
0
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる