きんいろの太陽がもえる朝に

八木山

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生徒面談記録

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■2年2組出席番号9番
中山蝶(なかやま ひらり)

■備考
若林から地毛の髪色について指摘され、その影響で自宅に引きこもっていた。
美少女然とした風貌だが、意見を曲げない上によく手が出るため、ヒラリー中山というあだ名で呼ばれている。
家にいる間APEXばかりしており、最近ランクがダイヤになったことが、親によって報告されている。

■調査結果
1. 「地毛指摘事件」の真相
・セクハラまがいの言動: 
若林教諭が中山に対し、「自分の好みだから髪を暗くしろ」といった趣旨の発言をしていた。

・中山の反撃: 
激昂した中山が若林の股間を蹴り上げ、そのままパニック状態で不登校(引きこもり)へ突入。

・東友紀の関与: 
引きこもり中の中山に接触し、「クラスが抗議の金髪化を始めている」と伝えたのは東だった。


2. 中山の金髪化:勘違いと「しれっと」合流
・動機: 
自分のためにクラスが団結していると(東の報告やSNSを見て)誤認し、主役として「元気な姿を見せる」ために、人生で初めて髪を染めて登校した。

・現状: 
学校復帰後、ブリーチ剤事件などが自分とは無関係な動きであることを察知。若林からも(弱みを握られているためか)お咎めがなく、結果的に「ラッキー」と捉えている。


3.考察
東友紀による「火に油を注ぐ」工作
中山の証言から、12番・東友紀の不可解な動きが浮き彫りになりました。

・情報の「調整役」としての東: 
冷静沈徹な東が、中山に「みんなが君のために抗議している」と伝えたのは、中山を学校に引き戻すための優しい嘘だったのか、それともクラスの金髪化を加速させるための燃料だったのか。
東は早い段階で「初期実行者は二人(一条と西宮)」だと見抜いていましたが、あえて中山には「みんなが抗議している」と伝え、中山を「金髪の当事者」として引き摺り出しました。

・若林教諭の沈黙の理由(確定): 
若林が何も言えなくなったのは、一条が握っている過去の事件だけでなく、中山から股間を蹴り上げられたという物理的・社会的弱み(セクハラ発言の露呈への恐怖)があったからだと断定できます。

・「指揮者」への不満: 
中山が合唱の「指揮者」を任されている点。
これは中田による差配と思われます。
美少女の中山に「観客に背を向けさせる」ポジションを与えたのは、中田による中山への、あるいはクラス全体の調和を乱す「美貌」への牽制、もしくは徹底した「役割分担」による管理の現れかもしれません。


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■2年2組出席番号14番
二俣沙兎(ふたまた さと)

■備考
容姿端麗で成績は並程度。中学時代に同級生からのストーカー被害に遭っている。
明るく振舞っているが、周りに気を遣いすぎて自分の意見が出せない傾向がある。
寒がりで、冬場は室内でも上着を欠かさない。

■調査結果

1. 不本意な金髪化と「アイツ」への憎悪
・「アイツ」による強要: 
流川の親友である二俣は、流川に執着する「アイツ」から直接、あるいは間接的に髪を染めるよう圧力をかけられていた。

・坂(5番)の介入: 
実行グループの一員である坂からも「せっかくなら金髪にしよう」と持ちかけられた。
二俣は坂に対しても「お前が言うな(お前のせいでもあるだろ)」という強い不信感を抱いている。

・現在の心境: 
黒髪が一番似合うという自負があり、今の金髪姿には極めて不満。
しかし、目立たないために「諦めて」染めたという屈辱的な妥協をしている。


2. 流川櫻への配慮
・友情の優先: 
「アイツ」の正体を明かさないのは、流川が「犯人が自ら間違いを認めるのを信じたい」と願っていることを知っているため。
自分の怒りよりも流川の意向を優先し、沈黙を貫いている。


3.考察:カリスマを巡る「代理戦争」と「横取り」

二俣の証言から、金髪化のプロセスに潜む「悪意のバトンタッチ」が明確になりました。

・「アイツ」の正体と誤算:
 流川の取り巻き(恐らく三井紗英)が、流川を出し抜いた二俣に嫉妬し、「黒髪が原因で流川の顔を潰した」と難癖をつけて染髪を強要した。
しかし、予想外に流川本人までが「親友への贖罪」として金髪にしてしまったため、「アイツ」は自らの行動が引き起こした結果に驚愕(ぎょっと)している。

・実行グループ(坂)の便乗: 
山中や川中ら「抗議・ノリ」のグループに属する坂が、二俣が追い詰められている状況を「金髪を増やすチャンス」として利用した。
「せっかくなら」という言葉には、二俣の苦悩を「クラスのムード」として消費しようとする無神経さ(あるいは意図的な誘導)が見て取れます。

・「被害者」を消すための全体化:
二俣一人が金髪にさせられたなら、それは「いじめ」として目立ちます。
しかし、クラス全員が金髪になれば、二俣が受けた屈辱は「クラスの団結」や「合唱コンクールへの情熱」という大きな物語に飲み込まれ、「なかったこと」にされます。
中田がこの状況を「棚から牡丹餅」と言ったのは、このドロドロとした人間関係の対立さえも、合唱優勝のためのエネルギーとして利用できると判断したからでしょう。


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■2年2組出席番号18番
山中八千代(やまなか やちよ)

■備考
バレー部。正義感が強く、行動に移すのが早い。警察学校への進学を希望している。
おかしいと思ったら「ねえみんな聞いて」と呼びかけるため、煙たがるクラスメートが多い。
本人もそのことを気にしている。

■調査結果
1. 「革命」の経緯と誤認
・動機の源泉: 
中山が若林教諭に泣かされたことへの純粋な憤りと正義感。

・初期行動: 
クラス委員の東と弓削先生に「学級会」を提案したが却下された。
しかし、その後中山が登校再開したことで、東への信頼を深めている。

・拡散工作: 
川中と北条を個別に勧誘。一条や流川の金髪化も、自分の「革命」に同調してくれたものだとポジティブに解釈している。


2. 「金髪」というアイデアの出所
・映画の示唆: 
山中は『金髪』という映画に感化されたと主張。
しかし、映画を観るという「受動的なきっかけ」が、このタイミングで発生したことに違和感が残る。

・強制への嫌悪: 
田中や中田への「ブリーチ剤投下」については、自身の信条に反するものとして明確に否定・非難している。


3.考察:山中を動かした「見えない演出家」
山中の証言は、彼女が「熱心な実行犯」でありながら、同時に「踊らされていた」可能性を強く示唆しています。

・「映画」を勧めたのは誰か? :
「ノーマークだった映画をたまたま見た」にしては、タイミングが完璧すぎます。
山中の性格(正義感が強く、すぐ行動するが、煙たがられている自覚がある)を知る人物が、彼女にそれとなくその映画を勧め、「抗議手段としての金髪」という着想を植え付けたのではないでしょうか。

・東友紀による「二面外交」: 
東は山中の「学級会」提案を却下する一方で、山中を絶望させない程度にフォロー(中山のケア)し、山中が「地道な同志集め(川中らへの勧誘)」に走るよう仕向けています。
結果として、山中が「表の騒ぎ」を大きくし、その陰で一条や中田がそれぞれの目的を達成する「スモークスクリーン(煙幕)」の役割を果たさせたようにも見えます。

・北条が握っていた「別の側面」: 
北条が山中に言った「若林先生が全面的に悪いとは言えない」という言葉。
これは一条から聞いた「若林を救うための金髪化」や、中山が「若林の股間を蹴り上げた」という事実を指していた可能性があります。
山中だけが、複雑な背景を知らぬまま「打倒・若林」の旗を振らされていました。
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