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第2章
4:予期せぬ参戦
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「あのですね、俺はさっき迷宮に行ってきたばかりなんですよ? ここに来たのは手に入れたアイテムについて報告するためで――」
「わーってるわーってる。ちゃんとそのあたりはアヤメちゃんの配信で確認したから」
「ハハハッ、君もなかなかに往生際が悪いね。いいから昇格試験を受けちゃいなよ」
嫌だ嫌だ、と訴える俺だが門倉支部長と西鬼さんに腕をガッチリ掴まれ、建物の二階へ連行されていく。
ああ、くそ。なんでこんなことになるんだよ。
俺、すごく疲れているってのに。
帰って集めたコレクションを眺める最高に楽しい時間を過ごす予定だったのに、どうしてこんなことになったんだ!
「ついに鉄志も昇格試験を……ああ、あんな鼻タレ小僧だったのに立派に成長して。瑠璃、感激しちゃう!!!」
「感激してないで助けてくれよ、瑠璃姉ッ」
「これが大人の階段よ。世間の荒波に揉まれて、酸いも甘いも噛み分けていきなさい」
「なんでだよ! 俺に拒否権はないのかよ!」
俺の言葉に瑠璃姉は「ふっ」と笑う。
そして当然のようにこんな言葉を返した。
「ないわ。ある訳ないじゃない」
「チクショオオオォォォォォ!!!」
俺に味方はいないのかよ!
いや、待て。俺の拒絶の仕方が悪かったんじゃないか?
だって、ランクアップ事態は嫌じゃないし、そもそも疲れ切っている時に昇格試験を受けたくないだけだしな。
よし、そのことを言ってみよう。
「あのー、すいませんお二方。試験ですけど、明日なら大丈夫ですよ。ランクアップしたくない訳じゃないですし。ただ今日はすごく疲れてて、だから明日以降にしていただけたら嬉しいなーって」
「そうかそうか。それじゃあ今すぐ準備しようか」
「ほーら、鉄志くん。試験会場だよー」
「俺の話を聞いてたか、お前ら!」
コノヤロー!
どうしても今日やらせるつもりかよ。
くそ、どうにかして試験をかいひできないのか?
何か、何かないのか!?
俺が困り果てているとスマホからポップな音楽が流れ始めた。
誰だこんな時に、と思いつつ俺はスマホのディスプレイを確認する。
そこには【天見アヤメ】という文字が表記されていた。
もしかしたらこれは天の助け!?
そんな儚い希望を目の当たりにした俺は二人からどうにか逃れ、反射的に通話ボタンを押した。
「もしもし、俺ですけど!」
『どうしたのクロノくん? あ、そうそう。カメラを新しくしたんだ』
「それはよかったね! それより助けてくれませんかっ?」
『助けて? どうしたの、クロノくん?』
こんなことで女の子に助けを求めるのはあれだが、今はそんなこと言っている場合じゃない。
とにかくどうにかして、アヤメに助けてもらおう。
「俺は今、迷宮管理局で無理矢理、昇格試験を受けさせられようとしているんだよ。詳しい説明は後でするけど、とにかく助けて欲し――」
『えー、そうなの! すっごくちょうどいいんだけど!』
「はい? ちょうどいい?」
『新しいカメラの試運転まだなんだ。今そっちに行くから! すぐ近くにいるから待ってて!』
「え? ちょっ、待っててって。え? いや、俺は試験を――」
俺がアヤメに試験を受けたくないと伝えようとしたが、すでに通話アプリは閉じられていた。
あれ? こんなはずじゃあ……
俺はただただ立ち尽くし、ディスプレイを呆然と眺める。
そんな俺の姿を見て支部長はニッコリ笑い、肩を叩いた。
「諦めろ、坊主」
「チクショオオオォォォォォ!!!!!」
こうして俺は試験から逃げられなくなってしまった。
★★十五分後★★
迷宮管理局・小俵支部。
その二階で俺は何度も昇格試験の延期を訴えていたが、その訴えは認められない。
なぜそんなにも今日やらせたいのか、と疑問を抱いていると門倉支部長が呆れながらこんなことを言った。
「わかったわかった。ならこうしよう。お前さんが受かったら特別報酬をやる」
「特別報酬? いや、俺は今日やりたくないって――」
「報酬は昔ワシが作った超プレミアがつくマイベストのCDだ。マニアなら喉から手が出るほど欲しがるぞー」
「いるかそんなもの!」
絶対にわかってないよ、この人!
なんでそんなもののために昇格試験をやらなきゃいけないんだよ!
「支部長、それじゃあダメですよ。彼をやる気にさせるなら、こう言ったほうがいいです」
「ほう? なら手本を見せろ、西鬼」
「黒野くん、君は確かアイテムコレクターだよね?」
「まあ、そうですけど」
俺が西鬼さんの言葉を肯定すると、彼はニッコリと怪しい笑顔を浮かべた。
なんだ? 何か企んでいるのか?
「なら、君が無事に試験に合格したら管理局で保存しているアイテムをプレゼントするってのはどうかな?」
「え? いいんですか?」
「いいですよね、支部長?」
「あー、まあ仕方ないか。そうだな、見事に合格したら【キャッチクロー】をやろう」
キャッチクロー?
それは一体なんなんだ?
すごく気になるんだけど!
「なんですか、それっ?」
「簡単に説明するなら伸びる手だ。まあ、詳しい説明は合格してからのお楽しみにしてくれや」
試験に合格したらそのアイテムが手に入るの?
マジかよ、おい!
俺が内心喜んでいると、西鬼さんが畳みかけるようにこんな言葉を放つ。
それはかなり衝撃的なものだった。
「そうだね、さらに試験官である僕を完膚なきまで倒せたら【スキャンサーチ】もあげるよ」
「スキャンサーチ? なんですかそれ?」
「星五つになったら扱える探索者御用達の専用アプリだよ。簡単に説明するならカメラ撮影したアイテムの詳細情報、品質やら状態やら、あとはレア度をすぐに教えてくれるのはもちろん、普段は知ることができない新たな迷宮についての情報や強化ボスの攻略法、さらに情報制限がかけられているアイテムについても知ることがアプリさ」
「便利なアプリですね、それ! ぜひ欲しいです!」
「ハハハッ、なら試験を頑張ってくれたまえ」
いいねいいね、やる気が出てきたよ、俺。
これなら受けてもいいって思えるよ。
俺は提示された二つがどれだけ役に立つだろうと考えていると、突然部屋の扉が音を立てて開いた。
「お待たせ、クロノくん!」
『あら、勢ぞろいじゃない。今日は豪華ね』
開かれた扉に立っていたのはアヤメとバニラだった。
俺は二人に顔を向けると、門倉支部長がニッコリ笑ってこんな言葉を言い放つ。
それは本当に思いもしないものだった。
「おー、来たね。そうだ、よかったらお前さんも昇格試験を受けないか?」
「え? いいんですか?」
「いいともいいとも。どうせだから黒野くんと一緒にやろうか。いいだろ、西鬼」
「合同ですね。いいですよ」
え?
アヤメと一緒に昇格試験をやるの?
別にいいけど、俺とアヤメとはランクが違うけど大丈夫か?
「心配しなくていいよ。僕を倒せたら星五つ相当の実力は保証されるから」
「いや、そういうことじゃなくて」
「まあ、倒されるつもりはないけどね」
すごい自信だな。
それだけ西鬼さんには裏づけられた実力があるのかもしれないな。
そんなことを思っていると話を振られたアヤメが支部長に「ありがとうございます!」と返答していた。
「ちょうどカメラを変えたばかりだし。あ、もしよかったら配信してもいいですか?」
「ああ、いいぞ。こちらとしてもありがたいよ。あ、そうだ。もし合格したら君に合うアイテムをプレゼントしよう」
「わぁ、ありがとうございますっ。じゃあ、私が合格できたあかつきにはバニラを一ヶ月触り放題にしますね!」
唐突なことにバニラが『え?』と声を上げる。
しかし、会話をしている当人達は気にしていない様子だ。
『え? ちょっとアヤメ。それどういうこと?』
「よし来た! じゃあさっそく準備をしてくれ」
「はーい」
『ねえ聞いてるアヤメ! こっちを見てよ、アヤメ!』
何も説明されないバニラは、必死にアヤメに説明しろと訴えていた。
でもアヤメは気にする様子を見せずに配信用ドローンを設置し始める。
普通にかわいそうだ。
バニラ、悪いがお前には犠牲になってもらう。
「やっほー、みんなー! カメラを強化したよー。これから私、クロノくんと一緒に昇格試験をやることになったよー」
そんなことを思っているとアヤメはさっそく配信を始めた。
というか俺の名前を出してない?
え? ちょっとそれマズくない?
俺は思わずスマホを使い、アヤメの配信を開く。
するとそのコメント欄には〈なんだと!〉〈昇格試験!?〉〈マジィ?〉〈クソガキィィィ! お前はできる奴だったか!〉〈アヤメ頑張れぇぇッ〉といった言葉が書き込まれていた。
これ、普通にヤバくない? ヤバいよな?
なんだかわからない嫌な汗がダラダラと流れているんだけど、気のせいだよね?
そんなことを思っていると支部長と西鬼さんが楽しそうな顔をして笑っていた。
「ガッハッハッ、それじゃあお前たちの活躍を見させてもらうぞ」
「ふふ、全力でかかってきなさい」
こうして俺とアヤメはランクアップのために昇格試験を受けることになる。
だが俺はこの試験で西鬼さん、いや星七つ探索者の強さを思い知らされることになるのだった。
「わーってるわーってる。ちゃんとそのあたりはアヤメちゃんの配信で確認したから」
「ハハハッ、君もなかなかに往生際が悪いね。いいから昇格試験を受けちゃいなよ」
嫌だ嫌だ、と訴える俺だが門倉支部長と西鬼さんに腕をガッチリ掴まれ、建物の二階へ連行されていく。
ああ、くそ。なんでこんなことになるんだよ。
俺、すごく疲れているってのに。
帰って集めたコレクションを眺める最高に楽しい時間を過ごす予定だったのに、どうしてこんなことになったんだ!
「ついに鉄志も昇格試験を……ああ、あんな鼻タレ小僧だったのに立派に成長して。瑠璃、感激しちゃう!!!」
「感激してないで助けてくれよ、瑠璃姉ッ」
「これが大人の階段よ。世間の荒波に揉まれて、酸いも甘いも噛み分けていきなさい」
「なんでだよ! 俺に拒否権はないのかよ!」
俺の言葉に瑠璃姉は「ふっ」と笑う。
そして当然のようにこんな言葉を返した。
「ないわ。ある訳ないじゃない」
「チクショオオオォォォォォ!!!」
俺に味方はいないのかよ!
いや、待て。俺の拒絶の仕方が悪かったんじゃないか?
だって、ランクアップ事態は嫌じゃないし、そもそも疲れ切っている時に昇格試験を受けたくないだけだしな。
よし、そのことを言ってみよう。
「あのー、すいませんお二方。試験ですけど、明日なら大丈夫ですよ。ランクアップしたくない訳じゃないですし。ただ今日はすごく疲れてて、だから明日以降にしていただけたら嬉しいなーって」
「そうかそうか。それじゃあ今すぐ準備しようか」
「ほーら、鉄志くん。試験会場だよー」
「俺の話を聞いてたか、お前ら!」
コノヤロー!
どうしても今日やらせるつもりかよ。
くそ、どうにかして試験をかいひできないのか?
何か、何かないのか!?
俺が困り果てているとスマホからポップな音楽が流れ始めた。
誰だこんな時に、と思いつつ俺はスマホのディスプレイを確認する。
そこには【天見アヤメ】という文字が表記されていた。
もしかしたらこれは天の助け!?
そんな儚い希望を目の当たりにした俺は二人からどうにか逃れ、反射的に通話ボタンを押した。
「もしもし、俺ですけど!」
『どうしたのクロノくん? あ、そうそう。カメラを新しくしたんだ』
「それはよかったね! それより助けてくれませんかっ?」
『助けて? どうしたの、クロノくん?』
こんなことで女の子に助けを求めるのはあれだが、今はそんなこと言っている場合じゃない。
とにかくどうにかして、アヤメに助けてもらおう。
「俺は今、迷宮管理局で無理矢理、昇格試験を受けさせられようとしているんだよ。詳しい説明は後でするけど、とにかく助けて欲し――」
『えー、そうなの! すっごくちょうどいいんだけど!』
「はい? ちょうどいい?」
『新しいカメラの試運転まだなんだ。今そっちに行くから! すぐ近くにいるから待ってて!』
「え? ちょっ、待っててって。え? いや、俺は試験を――」
俺がアヤメに試験を受けたくないと伝えようとしたが、すでに通話アプリは閉じられていた。
あれ? こんなはずじゃあ……
俺はただただ立ち尽くし、ディスプレイを呆然と眺める。
そんな俺の姿を見て支部長はニッコリ笑い、肩を叩いた。
「諦めろ、坊主」
「チクショオオオォォォォォ!!!!!」
こうして俺は試験から逃げられなくなってしまった。
★★十五分後★★
迷宮管理局・小俵支部。
その二階で俺は何度も昇格試験の延期を訴えていたが、その訴えは認められない。
なぜそんなにも今日やらせたいのか、と疑問を抱いていると門倉支部長が呆れながらこんなことを言った。
「わかったわかった。ならこうしよう。お前さんが受かったら特別報酬をやる」
「特別報酬? いや、俺は今日やりたくないって――」
「報酬は昔ワシが作った超プレミアがつくマイベストのCDだ。マニアなら喉から手が出るほど欲しがるぞー」
「いるかそんなもの!」
絶対にわかってないよ、この人!
なんでそんなもののために昇格試験をやらなきゃいけないんだよ!
「支部長、それじゃあダメですよ。彼をやる気にさせるなら、こう言ったほうがいいです」
「ほう? なら手本を見せろ、西鬼」
「黒野くん、君は確かアイテムコレクターだよね?」
「まあ、そうですけど」
俺が西鬼さんの言葉を肯定すると、彼はニッコリと怪しい笑顔を浮かべた。
なんだ? 何か企んでいるのか?
「なら、君が無事に試験に合格したら管理局で保存しているアイテムをプレゼントするってのはどうかな?」
「え? いいんですか?」
「いいですよね、支部長?」
「あー、まあ仕方ないか。そうだな、見事に合格したら【キャッチクロー】をやろう」
キャッチクロー?
それは一体なんなんだ?
すごく気になるんだけど!
「なんですか、それっ?」
「簡単に説明するなら伸びる手だ。まあ、詳しい説明は合格してからのお楽しみにしてくれや」
試験に合格したらそのアイテムが手に入るの?
マジかよ、おい!
俺が内心喜んでいると、西鬼さんが畳みかけるようにこんな言葉を放つ。
それはかなり衝撃的なものだった。
「そうだね、さらに試験官である僕を完膚なきまで倒せたら【スキャンサーチ】もあげるよ」
「スキャンサーチ? なんですかそれ?」
「星五つになったら扱える探索者御用達の専用アプリだよ。簡単に説明するならカメラ撮影したアイテムの詳細情報、品質やら状態やら、あとはレア度をすぐに教えてくれるのはもちろん、普段は知ることができない新たな迷宮についての情報や強化ボスの攻略法、さらに情報制限がかけられているアイテムについても知ることがアプリさ」
「便利なアプリですね、それ! ぜひ欲しいです!」
「ハハハッ、なら試験を頑張ってくれたまえ」
いいねいいね、やる気が出てきたよ、俺。
これなら受けてもいいって思えるよ。
俺は提示された二つがどれだけ役に立つだろうと考えていると、突然部屋の扉が音を立てて開いた。
「お待たせ、クロノくん!」
『あら、勢ぞろいじゃない。今日は豪華ね』
開かれた扉に立っていたのはアヤメとバニラだった。
俺は二人に顔を向けると、門倉支部長がニッコリ笑ってこんな言葉を言い放つ。
それは本当に思いもしないものだった。
「おー、来たね。そうだ、よかったらお前さんも昇格試験を受けないか?」
「え? いいんですか?」
「いいともいいとも。どうせだから黒野くんと一緒にやろうか。いいだろ、西鬼」
「合同ですね。いいですよ」
え?
アヤメと一緒に昇格試験をやるの?
別にいいけど、俺とアヤメとはランクが違うけど大丈夫か?
「心配しなくていいよ。僕を倒せたら星五つ相当の実力は保証されるから」
「いや、そういうことじゃなくて」
「まあ、倒されるつもりはないけどね」
すごい自信だな。
それだけ西鬼さんには裏づけられた実力があるのかもしれないな。
そんなことを思っていると話を振られたアヤメが支部長に「ありがとうございます!」と返答していた。
「ちょうどカメラを変えたばかりだし。あ、もしよかったら配信してもいいですか?」
「ああ、いいぞ。こちらとしてもありがたいよ。あ、そうだ。もし合格したら君に合うアイテムをプレゼントしよう」
「わぁ、ありがとうございますっ。じゃあ、私が合格できたあかつきにはバニラを一ヶ月触り放題にしますね!」
唐突なことにバニラが『え?』と声を上げる。
しかし、会話をしている当人達は気にしていない様子だ。
『え? ちょっとアヤメ。それどういうこと?』
「よし来た! じゃあさっそく準備をしてくれ」
「はーい」
『ねえ聞いてるアヤメ! こっちを見てよ、アヤメ!』
何も説明されないバニラは、必死にアヤメに説明しろと訴えていた。
でもアヤメは気にする様子を見せずに配信用ドローンを設置し始める。
普通にかわいそうだ。
バニラ、悪いがお前には犠牲になってもらう。
「やっほー、みんなー! カメラを強化したよー。これから私、クロノくんと一緒に昇格試験をやることになったよー」
そんなことを思っているとアヤメはさっそく配信を始めた。
というか俺の名前を出してない?
え? ちょっとそれマズくない?
俺は思わずスマホを使い、アヤメの配信を開く。
するとそのコメント欄には〈なんだと!〉〈昇格試験!?〉〈マジィ?〉〈クソガキィィィ! お前はできる奴だったか!〉〈アヤメ頑張れぇぇッ〉といった言葉が書き込まれていた。
これ、普通にヤバくない? ヤバいよな?
なんだかわからない嫌な汗がダラダラと流れているんだけど、気のせいだよね?
そんなことを思っていると支部長と西鬼さんが楽しそうな顔をして笑っていた。
「ガッハッハッ、それじゃあお前たちの活躍を見させてもらうぞ」
「ふふ、全力でかかってきなさい」
こうして俺とアヤメはランクアップのために昇格試験を受けることになる。
だが俺はこの試験で西鬼さん、いや星七つ探索者の強さを思い知らされることになるのだった。
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