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【第四章】
三
しおりを挟むようやく訪れた夜伽の日。
まんじりともせず夜の時間を迎える燕景殿に、宦官の燈す明かりとともに志勾が闇を割って現れる。
いつものごとく訪れた万歳爺にひととおりの礼をしたあと、翠蘭は急くように頭を上げ、問うた。
「あの薬は、どういうことなんですか」
志勾は一瞬わけが判らない顔をしたが、すぐに表情は硬くなる。その様子に、翠蘭は目の前が真っ暗になった。
この日までの約一週間、どれだけ拒んでも、喬玉や柑華は頑として薬湯を飲ませようと譲らなかった。果ては、
「どうしても召し上がっていただかないのであれば、ここで髪を切ります。いえ、儚くなっても構いませぬ」
出家や死さえ厭わぬと、ふたりは血走った強い眼差しでそう訴えてくる。一歩も譲らないその迫力。と同時に、触れれば脆く崩れそうな危うさが全身から滲んでいた。
なにかがある。そう思うのは当然のことだった。
これ以上拒めば、ふたりは本当に死んでしまうかもしれない。
二年という年月の中で、喬玉たちは少しずつ打ち解けてくれていた。ふとしたことに笑みをこぼすようになり、翠蘭のつい口から出てしまう即興の歌に冗談を返すことも増え、無意識に踊ってしまっても嫌な顔をされることはなくなっていた。
たんなる昭儀と侍女という関係ではなく、家族のような親愛の情が生まれていた。
そんなふたりを苦しめているのは、なんなのか。
知らない、で済ませてはいけない。なにかが、自分の知らないなにか大きなものが、足元でうごめいている。
房室を訪れて突然の詰問に、志勾は言葉を詰まらせた。
たったひとことの問いだが、それはあまりにも重たくたくさんのものをはらんでいた。
なにをどう答えればいいのか。一瞬にして混沌と乱れた考えを、志勾は組み立て直す。
翠蘭が劉賢妃のもとを訪れたことは知っていた。劉賢妃は気位が高い女人だ。おそらく彼女からなにかを聞いたのだろう。それも、悪意をこめられて。
「志勾さま。あの薬は」
「わたしとそなたは、逢うべくして逢ったのだと、以前言ったことがあると思う。わたしがそなたを愛するのは、運命付けられていた。必然だったんだ」
口にできたのは、問いの答えには程遠い、まわりくどい言い訳めいた言葉でしかなかった。
そうじゃない。言うべきことは、こんなことではない。
判ってはいても、翠蘭に真実を語るのは、あまりにも苦しかった。
答えを回避しようとする志勾の泳いだ眼。
それだけで、翠蘭には通じるものがあった。
「―――肝の薬では、ないと?」
まっすぐな言葉に、唇をきつく引き絞り、苦々しく頷く志勾。まるで崩落を予兆するかのような諦念が、彼を取り巻いていた。
「志勾さまの口から、なんの薬なのかお聞きしとうございます」
どうか違うと。すべては違うのだと、劉賢妃の発言も喬玉や柑華の頑なさも全然別の理由からきているのだと、偽りなのだと言って欲しかった。
僅かな希望を宿しながらも、じっと縋りつく眼差しで答えを求める翠蘭。
だが、志勾は言葉をためらい続ける。
「志勾さま」
「……なにを聞いた。劉賢妃に会ったのだろう? なにを聞かされた」
沈黙のあとに続いた言葉は、時間稼ぎとも取れる志勾の保身めいた言葉だった。そのはっきりとしない態度に、翠蘭はかっとなる。
「万歳爺ならば、なにもかもご存じなのでしょう? どうしてわたしにあのような残酷な言葉を言わせようとするのです……!」
翠蘭の悲鳴に、志勾は息を呑む。
「飲む者を孕めぬ身体にする薬。正妃さまがおいでになって、わたしがそのお立場を辱めると!」
「! 翠蘭」
堰を切ったように言葉をほとばしらせる翠蘭。憤りに戦慄く腕を志勾によって摑まれるも、翠蘭は乱暴にそれを振り払った。
「孕めぬ身体? なんなのわけ判んないよ……。どうしてそんなのを喬玉たちが命を懸けてまで飲ませようとするの! 志勾さまは! 志勾さまはご存じなんでしょう!? 全部、知ってるんでしょう!? どうして!」
「翠蘭……」
「なにがあるの! わたしは、なにが。なにに利用されているの!?」
「―――いかがなされました」
不意に、窓外から宦官の声がかかった。
尋常になく喚く翠蘭に、異変を察知したのだ。このまま翠蘭が悲鳴をあげ続ければ、皇帝は安全確保のため燕景殿から無理やり辞去させられるだろう。
こんな状態で、翠蘭をひとりになどできない。
真実を隠し続けることは、もう、無理だ。
僅かに落ちた沈黙に、翠蘭は肩を上下させてひどく疲れたように長い吐息をひとつ落とした。声のほうを見るでもなく、志勾も小さく溜息をつく。
「李昭儀をからかっただけだ。下がるがよい」
「―――は」
不承不承ながらも、窓外からの声は了承を返し、ややしてその気配は遠くなった。
力なく榻に倒れ込む翠蘭に、志勾は向き合い、膝をついた。
薄い色の瞳が、荒んだ胸の内に寄り添わんと、ひたと翠蘭を覗き込む。
「運命とは、皮肉なものだ。最初からすべてが決められているのやもしれぬ。どれだけ避け続けても、引き寄せ合ってしまう。そなたと出逢い惹かれ合うのは、天の定めたもうた必然だったとしか思えない」
志勾の声音には、聞いてもらいたいという思いに満ちていた。なにかを考えるのも苦しくて、翠蘭はだから力を失くした眼差しをしか返せない。
先程も志勾は、〝必然〟という単語を口にした。
「子を、宿せない身体にさせるのは、その必然からくることだと?」
「―――ああ」
一瞬の間のあと、首肯する志勾。
差し出された答えに、ひくりと引きつる翠蘭の眉間。それは彼女の絶望の深さでもあった。
「志勾さまに愛されるから、そう運命付けられているから、子を宿せなくさせる、と……?」
「そうだ」
「そのための、薬湯だと」
「ああ」
感情を殺し、肯定だけをする志勾。
「どうして」
志勾の硬い声に、胸の中で音を立てて崩れていくものがある。
「なんのために……後宮でしょう? 普通、子を宿すために上がるんでしょう?」
後宮は、皇帝の世継ぎをもうけるためのもの。
懐妊を望まないのなら、何故ここで志勾と出逢い、〝運命が引き寄せた必然で〟愛されたのか。
判らない。
なによりも、―――どうして李家が、そこに絡んでいる?
あの薬は、壺世宮に住まうようになったその日から飲まされていた。
皇帝の男嬰を産むという使命を負い、昭儀として後宮に上がった。後宮の住人にとってはあまりにも当たり前すぎる使命だ。なのに、政敵が飲ませるならまだしも、李家からともに上がった喬玉たちが何故あの薬を意地になって飲ませようとする? 喬玉たちがあの薬の意味を知らないなら話は判るのだが、彼女たちは、知っている。
愕然とした。
(あぁ……!)
―――知っていたのだ。
子を宿せなくする薬だということを、彼女たちは知っていた。
だから、あそこまで頑なになっていた。
翠蘭が、決して、懐妊することのないように。
李基静によって見つけられ、身代わりとして後宮に上がった自分。
もしも鈴葉が当初の予定どおり李昭儀として入宮していたら、あの薬は鈴葉が飲んでいたのだろうか。
李基静の目的は、皇子を得て出世することでは―――ない?
出世のためだと聞いていた。庶民の翠蘭たちに秘匿されている真の理由など告げる必要などないから、そう思わせていたのだろうか?
―――わけが判らない。
それとも、身代わりだからあの薬湯を飲まされていたのか。世継ぎを産むのは鈴葉でなければならず、彼女を発見し次第なんらかの手段によって強引に鈴葉を入宮させるつもりだったのか。だからこそ子を宿せなくする薬を飲まされ続けたのか。
(判らない)
答えが、見つからない。
請われて後宮に上がった。
いったいなにを、自分はいったいなにを請われて上がったのだろう。
「本来は、そうだ。だがそなたに限っては、わたしを惹きつけるただひとりの女人としてここに上げられたのだ。わたしが子を宿せぬ妃嬪のみに夢中になれば、他の妃嬪が懐妊することはなくなる。どの女人にも子を……男嬰産ませぬためにとられた策だ」
そこまで言って、志勾はいったん言葉を切った。そうして、腹の底から無理やりに絞り出す。
「ふた月後、正妃が入宮することになっている。男嬰は、その正妃が産まねばならぬ。わたしが帝位についたときから、そう、決められている」
『生まれも育ちも鄙びたどこぞの娘が太子を産んでは、正妃さまのお立場が辱めを受けようて』
苦い顔のまま告白する志勾の姿に、重なるようによみがえる劉賢妃の言葉。さまざまな感情や思いが頭の中で渦巻き、嵐に呑まれたように翠蘭を翻弄していく。
李家は、翠蘭が子を産むのを望んでいない。身代わりとはいえまがりなりにも李家の娘として入宮したのに。望まないはずはないのに。望まないはずがないのに。
正妃。
ふた月後に入宮するという正妃。
男嬰は、その正妃が産むと決められている。
初めから仕組まれた、孕めない妃嬪。その妃嬪である自分。その自分を入宮させた李家。
どこからかやって来る正妃。おそらくは翠蘭には想像もつかないほどの名家から入宮するのだろう。そうして李家は、下級貴族だと聞いている。
李家は、ただ手足となって動いていただけだった……? 正妃の実家の命を受けて、孕めぬ妃嬪を作りあげた、と?
出逢うことが最初から決まっていた、必然だったと言う志勾。
飲まされていた薬湯。
『どこぞの娘が太子を産んでは、正妃さまのお立場が』
『男嬰は、その正妃が産まねばならぬ』
『わたしが子を宿せぬ妃嬪のみに夢中になれば』
『そなたに限っては、わたしを惹きつけるただひとりの女人としてここに上げられた』
『そなたと出逢い惹かれ合うのは、天の定めたもうた必然だったとしか』
志勾に愛されるがゆえに、飲まされる薬。愛されるからこそ飲まねばならない薬。
妃嬪は、懐妊してはならない。
(ああ……!)
『どこぞの娘が太子を産んでは、正妃さまのお立場が』
たくさんの疑念のかけらが、ひとつの答えを形作る。
どこぞの娘というのは、きっと、翠蘭のことだけではない。この壺世宮に住まう女人すべてをさしていたのだ。
すべては、やがて来る正妃のために。
正妃を―――正妃の産む太子を守るために。
壺世宮で志勾の愛を一身に受ける翠蘭。劉賢妃が産んだのは男嬰ではなく公主であるという事実。公主と判明したからこそ、生を受けることができたのだろう。もしも男嬰だったらば、〝生きて〟生まれることはなかったかもしれない。いや、なかっただろう。
『どこぞの娘が太子を産んでは』
突きつけられた答えは怒濤のような感情を生み、ひとつの言葉に向かって翠蘭を突き抜けていく。
「わたしは……、繋ぎだった……」
すべての混乱が、そのひとことに集約されていく。
正妃が入宮するまで、他の妃嬪に男嬰を産ませるわけにはいかない。かといって、青年男子に潔斎した日々を強要するのは酷である。皇帝には遊び相手が必要だったのだ。彼を惹きつけのめり込ませるほどの存在が必要だったのだ。その用意した遊び相手に子ができては後々面倒。
ならば、子をなせない身体に変えればよい。
愛娘を子をなせない身体にする父親などいない。
翠蘭は最初から、あの男に騙されていたのだ。
鈴葉という娘は、存在していないのかもしれない。おそらくはただ、翠蘭を壺世宮に入宮させるがための方便だったに違いない。
初めての夜伽の夜。翠蘭が『鈴葉』と名乗ったことのおかしさを志勾は言及しなかったし、彼女が貴族の娘ではなく市井の民と知っていたにもかかわらず、すんなりと受け入れてくれた。
知っていたのだ。
李昭儀は偽者であり、繋ぎのため入宮したのだと。
答えは既に、あの最初の夜に出されていたのだ。
「捨て駒であると、志勾さまはすべてを、承知しておられた……」
事情があって、李昭儀を召すことはできなかったと志勾は言っていたではないか。彼は、李昭儀が存在しているその意味を、知っていたのだ。
最初から提示されていた二年という時間は、正妃が入宮するまでの時間だったのか。だからこそ最初から時間が区切られていた。
翠蘭の硬く震える声に、志勾ははっと眼差しを揺らす。だが、彼女の言葉を否定することが、できなかった。
「そなたを悲しませたくないがためだったんだ」
「悲しませないため? あんな薬を飲まされて、こんな身体になって」
わたしは、と続けた声は、涙で濡れていた。
「志勾さまの嬰児さまが欲しくてなりませんのに。嬰児さまが欲しい。この手に、抱いてさし上げることが許されてないなんて……!」
「翠蘭」
近付き伸ばされた志勾の手を、翠蘭は払う。振り払われたその手を、志勾はぎゅっと握り締める。
こんなはずではなかった。
こんな絶望にまみれさせたくはなかったのに。
こんな顔をさせるために、愛したわけじゃない。
どうして大切な存在を守ることができないのか。
政治の醜さとは縁のない、まっすぐに輝く娘だった。彼女をこんなに追い詰めてしまったのは、自分の不甲斐なさのせいだ。
自分の愚かさが、情けなかった。
「ふた月後にやって来る正妃。その者は、既に皇后に冊立されることが決まっている」
長い沈黙のあと、志勾は口を開いた。
「すべては、そこから始まっている」
すべてを語ろう。
なにひとつ、隠すことなく。
翠蘭の嘆きを癒す方法を、それ以外志勾は思いつかなかったから。
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