おしとやかな令嬢だと思われていますが、実は王国内で私だけ無限にスキルを取得できるので、裏では最強冒険者として暗躍しています。

月海水

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最強の令嬢

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 私は振り向くと同時に、ドレスの内側から短剣を取り出し、男たちへと走っていく。

「な、なんだぁ!?」

 今までこっそり近づいてきていたつもりだったらしい男たちは、急に身を翻した私に驚いていた。

 敵の人数と武装を確認。

 六人の男。いずれもアクティブスキルの発動の気配はなし。

 手には木の棒などを持っているが、刃物を持っている人間は一人もいなかった。

 これで誘拐しようなんて呆れる。

 いや、本当にお嬢様だったら、複数の男に囲まれただけで逃げられないか。

 しかし、そういう場合はきちんと護衛がいるものだ。

 結局、簡単に貴族の令嬢をさらうことなどできない。

 私はパッシブスキルで向上させた身体能力を活かして、六人の男を次々と殴り、蹴り倒していく。

 短剣はあくまで脅しだ。

 こんなものをほぼ一般人のような男たちに振りかざしたら、冒険者失格である。

 そして、最後の一人を地面へと蹴り倒した。

「な、なんだよ、お前……なんでそんなに強いんだ!」

「あなたたちが弱いんじゃない?」

「くそ、ベルドロール家の奴ら、エルバルク家の令嬢をさらってこいって、無茶な依頼しやがって!」

「ベルドロール家?」

「え、あ、それは……」

「教えてもらうわよ」

 私は短剣を突きつけ、男は顔を真っ青にした。

 この姿で歩くことで、得られる情報もあるという新しい発見をしたが、地面で気を失っている男たちの記憶をどうにかするのも面倒だ。

 あまり多用はしたくないと思った。
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