28 / 124
第三章
帝国
しおりを挟む
帝国領で最も栄えている場所は何処か?――答えは聞くまでもない首都である帝都デルベリアだ。帝国領において――いや大陸において並ぶことのない大君主、ビルムベル・フォレス・ガルバルト・ラームスのお膝元である帝都は、常に人の笑顔で溢れており、どこもかしこも活気に満ちている。
そして、今日で最も帝都で活気のある場所が一つあった。
それは帝国闘技場――。
身分も出自も問わない、誰もが腕っ節だけで頂点を目指せる場所だ。
しかし、リスクも伴う。ここで行なわれるのは生死を賭けた戦いだ。人の命を賭けた正真正銘の殺し合いがここでは許可されている。
そのルールに怯えた者達は直ぐさま唾を翻して逃げ帰るが、どうやっても帰れない者もいる。それは終身刑を受けた罪人達や戦闘奴隷だ。彼らはここに連れてこられ命を賭けた戦いを強いられる。そして、終われば地下の牢獄へと入れられるのだ。
上手く行けば解放して貰えるがそうなる前に大抵の者は息絶える。大衆の殆どは知らない事実である。
そんな闘技場の入り口に多くの人だかりができていた。普段であればそんな場所に訪れるのは、行く当てに困った放浪者か犯罪者が多いのだが、今日に限っては違った。見事な甲冑を纏った騎士、歴戦の戦士を匂わせる傭兵。彼らが入り口で受付を済ませ、闘技場の中へと消えていく。
今日は皇帝であるビルムベルが帝国領全てに出した勅旨の影響だ。
闘技場にて優勝した者に騎士団長の座。そして、金貨1000枚を授ける。簡単に言えばこのようなものだ。対象は貴族だけではなく、農民や放浪者も含まれている。
それに待ったを掛けたのが貴族達だ。彼らは農民や放浪者ごときが名誉な地位を得られることを良しとせず反対したが、皇帝の『ならば貴様らの持つ騎士団から精鋭を集め、これを阻止すれば良いだけだ』という言葉で沈黙した。
そして、当日――集まったのは600名を超える戦士達。村の腕っ節の強い者から由緒正しき貴族の家系のお坊ちゃままで様々な人材が集まった。
そんな中に一人の金髪の青年がいた。彼の名はレギン・ヘグス。しがない平民だ。
彼もまた、優勝の賞品に興味を抱き、己の将来に夢を見てここへと訪れたのだった。
そこを言葉で表わすのならば豪華絢爛――この言葉以外にないだろう。
芸術性に優れた家具や美術品。所狭しと並べられているのではなく、適切に並べられることによって部屋そのものが一つの美と言っても良いほどである。
座り心地の良さそうなソファーに腰掛けることなく横に立つ一人の魔女。この国の最高魔術師ウルだ。対面――上座に当たる部分に腰掛けているのは、老輩ながらも目の鋭さが印象に残る男だ。
ウルはいつものような煙管を持ってダランとした態度ではなく、帽子を取り背筋を伸ばしている。約500名の魔術師達を取りまとめる最高位に就いている彼女がそこまでの礼節を取る相手はたった一人しかいない。
この国の頂点に立つ男――ビルムベル・フォレス・ガルバルト・ラームスだ。
「陛下、お久しぶりにございます。どうやら此度は顔色が優れているようで安心致しました」
「……あぁ、久しいな。しかし、相変わらず年は取らぬか。貴様がうらやましいわ」
ビルムベルがウルと出会ったのは、成人して直ぐ、兄弟との権力争いが絶えなかった頃だ。魔術など信じなかった頭の硬い父親は彼女を雇うことはなかったが、密かに雇い入れ、裏から色々と助けて貰っていた。その時から全く変わらない容姿に若干嫉妬する。
皇帝として自身の戦う力など必要ないことだと分かってはいるが、ウルを視界に入れる度に自分は衰えている。その事実が突きつけられているようで嫉妬の炎を燃やしてしまう。
だが、今は我慢の時だ。鋼の理性で欲望を抑えつけ、表情に出さないようにする。
「面を上げよ。それと、ここには余しかおらぬ。そんな格式張った態度は不要だ」
「あら、ならいつも通りにさせて頂きますわ陛下」
途端に張り詰めた空気は消え、ウルがどこからともなく煙管を出して煙を吹かせる。そして、二人がくつろげるソファーに一人で寝転んで皇帝と向かい合った。
その態度は国の頂点に立っている皇帝に向ける態度ではないが、ビルムベルは気にはしない。
「闘技場の方は準備が進んでいるようね」
「当たり前だ。領土拡大に向けて我らはもっと強大な力を得なければならない」
「でも、耐えられる者がいるかしら?」
「いなければまた探せば良い。それだけのことよ」
テーブルに置かれた金で細工がしてあるグラスにワインを注ぐ。皇帝自らがやる行為ではないが一人ではないと酒も飲めないので仕方がない。
「お酒、禁止されているんじゃないの?」
「下らぬ医者の言うことなど知ったことか」
「お医者様達が可愛そうね」
そう言って煙管に口を付けて煙の味を堪能する。慣れた煙の香りが鼻腔を満たす。舌で味をたっぷりと味わうとふわりと紫煙を吐き出した。
「あ、そうだ。フラメル伯爵って知ってる?」
「馬鹿にするな。臣下の名前ぐらい全て知っておるわ」
「その伯爵の所に捕まっていた王国の王女なんだけど、結構優秀だったわよ。魔力領だけで言うなら「指輪は持ってきたか?」……」
ウルの言葉を遮り、尋ねる。ビルムベルは元々王国の王女に何の関心もない。領土の平定も大事だが、それよりも大事なことがある。王族が身に付けているだろう指輪だ。王国の王宮全てを調べたが、机や絨毯をひっくり返しても、何処を探しても出てこなかったのだ。
ならば逃げ出した王女が持っていると考えるのが当然だろう。
「残念だけど、伯爵の所に置いてきたの……結果は分かるでしょ?王女様は伯爵を殺して逃げて、指輪も一緒にさようなら~」
「何故持ってこなかった?」
低く、唸るように問いかける。それは脅しているようにも見える。だが、問いかけられたウルは手をヒラヒラとさせて何でもないように口を開く。
「別に誰かの手柄を横取りするようなことはしたくなかっただけよ。へまをしたのは貴女の臣下よ?」
グラスが割れる音が響いた。赤いワインがビルムベルの手を伝って絨毯へと落ちていく。
「ウル、今度は見つけたら貴様が持ってこい」
「…………」
「返事がないぞ。よもや妹の身を案じているのではあるまいな」
「そんなんじゃないわよ。妹達とは、何年も前に袂を別かってる。今更敵対しようが
構わないわよ。ちょっと面倒くさいなって思っただけよ」
皇帝の問いにそよ風が吹いたように対処するウル。その様子はいつも通り飄々として嘘をついているかどうか分からないが、付き合いの長いビルムベルは嘘を言っていないことが分かった。
「ならば良い」
「それじゃあ、私は研究室に戻らせて貰うわ。挨拶はもう終わったし、貴方の注文にも答えなきゃいけないしね」
そう言って立ち上がり、帽子を被りながら部屋を後にしようとする。そして、扉の前まで来ると思い出したように振り向いた。
「そう言えば、王女様に手を貸した男の話しをしたっけ?」
「初耳だな」
「そっか、なら言っておくわ。一応王女様にも味方がいるかも、それだけよ。じゃ~ねぇ~♡」
かなり簡潔に情報を言い残して、部屋を後にする。そんな自由奔放な姿に文句を言いたくなる。じゃ~ね~♡ではない。若い容姿だから良いものを……実際中身は老輩の自分より年上なのだから似合わないことをするんじゃない思ってしまう。
「…………はぁ」
しかし、そんなことを言っても直らないのは出会ってから同じだった。胸の鬱憤を少しでも張らすための溜息が一つ漏れた。
そして、今日で最も帝都で活気のある場所が一つあった。
それは帝国闘技場――。
身分も出自も問わない、誰もが腕っ節だけで頂点を目指せる場所だ。
しかし、リスクも伴う。ここで行なわれるのは生死を賭けた戦いだ。人の命を賭けた正真正銘の殺し合いがここでは許可されている。
そのルールに怯えた者達は直ぐさま唾を翻して逃げ帰るが、どうやっても帰れない者もいる。それは終身刑を受けた罪人達や戦闘奴隷だ。彼らはここに連れてこられ命を賭けた戦いを強いられる。そして、終われば地下の牢獄へと入れられるのだ。
上手く行けば解放して貰えるがそうなる前に大抵の者は息絶える。大衆の殆どは知らない事実である。
そんな闘技場の入り口に多くの人だかりができていた。普段であればそんな場所に訪れるのは、行く当てに困った放浪者か犯罪者が多いのだが、今日に限っては違った。見事な甲冑を纏った騎士、歴戦の戦士を匂わせる傭兵。彼らが入り口で受付を済ませ、闘技場の中へと消えていく。
今日は皇帝であるビルムベルが帝国領全てに出した勅旨の影響だ。
闘技場にて優勝した者に騎士団長の座。そして、金貨1000枚を授ける。簡単に言えばこのようなものだ。対象は貴族だけではなく、農民や放浪者も含まれている。
それに待ったを掛けたのが貴族達だ。彼らは農民や放浪者ごときが名誉な地位を得られることを良しとせず反対したが、皇帝の『ならば貴様らの持つ騎士団から精鋭を集め、これを阻止すれば良いだけだ』という言葉で沈黙した。
そして、当日――集まったのは600名を超える戦士達。村の腕っ節の強い者から由緒正しき貴族の家系のお坊ちゃままで様々な人材が集まった。
そんな中に一人の金髪の青年がいた。彼の名はレギン・ヘグス。しがない平民だ。
彼もまた、優勝の賞品に興味を抱き、己の将来に夢を見てここへと訪れたのだった。
そこを言葉で表わすのならば豪華絢爛――この言葉以外にないだろう。
芸術性に優れた家具や美術品。所狭しと並べられているのではなく、適切に並べられることによって部屋そのものが一つの美と言っても良いほどである。
座り心地の良さそうなソファーに腰掛けることなく横に立つ一人の魔女。この国の最高魔術師ウルだ。対面――上座に当たる部分に腰掛けているのは、老輩ながらも目の鋭さが印象に残る男だ。
ウルはいつものような煙管を持ってダランとした態度ではなく、帽子を取り背筋を伸ばしている。約500名の魔術師達を取りまとめる最高位に就いている彼女がそこまでの礼節を取る相手はたった一人しかいない。
この国の頂点に立つ男――ビルムベル・フォレス・ガルバルト・ラームスだ。
「陛下、お久しぶりにございます。どうやら此度は顔色が優れているようで安心致しました」
「……あぁ、久しいな。しかし、相変わらず年は取らぬか。貴様がうらやましいわ」
ビルムベルがウルと出会ったのは、成人して直ぐ、兄弟との権力争いが絶えなかった頃だ。魔術など信じなかった頭の硬い父親は彼女を雇うことはなかったが、密かに雇い入れ、裏から色々と助けて貰っていた。その時から全く変わらない容姿に若干嫉妬する。
皇帝として自身の戦う力など必要ないことだと分かってはいるが、ウルを視界に入れる度に自分は衰えている。その事実が突きつけられているようで嫉妬の炎を燃やしてしまう。
だが、今は我慢の時だ。鋼の理性で欲望を抑えつけ、表情に出さないようにする。
「面を上げよ。それと、ここには余しかおらぬ。そんな格式張った態度は不要だ」
「あら、ならいつも通りにさせて頂きますわ陛下」
途端に張り詰めた空気は消え、ウルがどこからともなく煙管を出して煙を吹かせる。そして、二人がくつろげるソファーに一人で寝転んで皇帝と向かい合った。
その態度は国の頂点に立っている皇帝に向ける態度ではないが、ビルムベルは気にはしない。
「闘技場の方は準備が進んでいるようね」
「当たり前だ。領土拡大に向けて我らはもっと強大な力を得なければならない」
「でも、耐えられる者がいるかしら?」
「いなければまた探せば良い。それだけのことよ」
テーブルに置かれた金で細工がしてあるグラスにワインを注ぐ。皇帝自らがやる行為ではないが一人ではないと酒も飲めないので仕方がない。
「お酒、禁止されているんじゃないの?」
「下らぬ医者の言うことなど知ったことか」
「お医者様達が可愛そうね」
そう言って煙管に口を付けて煙の味を堪能する。慣れた煙の香りが鼻腔を満たす。舌で味をたっぷりと味わうとふわりと紫煙を吐き出した。
「あ、そうだ。フラメル伯爵って知ってる?」
「馬鹿にするな。臣下の名前ぐらい全て知っておるわ」
「その伯爵の所に捕まっていた王国の王女なんだけど、結構優秀だったわよ。魔力領だけで言うなら「指輪は持ってきたか?」……」
ウルの言葉を遮り、尋ねる。ビルムベルは元々王国の王女に何の関心もない。領土の平定も大事だが、それよりも大事なことがある。王族が身に付けているだろう指輪だ。王国の王宮全てを調べたが、机や絨毯をひっくり返しても、何処を探しても出てこなかったのだ。
ならば逃げ出した王女が持っていると考えるのが当然だろう。
「残念だけど、伯爵の所に置いてきたの……結果は分かるでしょ?王女様は伯爵を殺して逃げて、指輪も一緒にさようなら~」
「何故持ってこなかった?」
低く、唸るように問いかける。それは脅しているようにも見える。だが、問いかけられたウルは手をヒラヒラとさせて何でもないように口を開く。
「別に誰かの手柄を横取りするようなことはしたくなかっただけよ。へまをしたのは貴女の臣下よ?」
グラスが割れる音が響いた。赤いワインがビルムベルの手を伝って絨毯へと落ちていく。
「ウル、今度は見つけたら貴様が持ってこい」
「…………」
「返事がないぞ。よもや妹の身を案じているのではあるまいな」
「そんなんじゃないわよ。妹達とは、何年も前に袂を別かってる。今更敵対しようが
構わないわよ。ちょっと面倒くさいなって思っただけよ」
皇帝の問いにそよ風が吹いたように対処するウル。その様子はいつも通り飄々として嘘をついているかどうか分からないが、付き合いの長いビルムベルは嘘を言っていないことが分かった。
「ならば良い」
「それじゃあ、私は研究室に戻らせて貰うわ。挨拶はもう終わったし、貴方の注文にも答えなきゃいけないしね」
そう言って立ち上がり、帽子を被りながら部屋を後にしようとする。そして、扉の前まで来ると思い出したように振り向いた。
「そう言えば、王女様に手を貸した男の話しをしたっけ?」
「初耳だな」
「そっか、なら言っておくわ。一応王女様にも味方がいるかも、それだけよ。じゃ~ねぇ~♡」
かなり簡潔に情報を言い残して、部屋を後にする。そんな自由奔放な姿に文句を言いたくなる。じゃ~ね~♡ではない。若い容姿だから良いものを……実際中身は老輩の自分より年上なのだから似合わないことをするんじゃない思ってしまう。
「…………はぁ」
しかし、そんなことを言っても直らないのは出会ってから同じだった。胸の鬱憤を少しでも張らすための溜息が一つ漏れた。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
後悔などありません。あなたのことは愛していないので。
あかぎ
恋愛
「お前とは婚約破棄する」
婚約者の突然の宣言に、レイラは言葉を失った。
理由は見知らぬ女ジェシカへのいじめ。
証拠と称される手紙も差し出されたが、筆跡は明らかに自分のものではない。
初対面の相手に嫉妬して傷つけただなど、理不尽にもほどがある。
だが、トールは疑いを信じ込み、ジェシカと共にレイラを糾弾する。
静かに溜息をついたレイラは、彼の目を見据えて言った。
「私、あなたのことなんて全然好きじゃないの」
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる