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第五章
訪れた元凶
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「都市長、これは一体どういうことでしょうか?」
豪華な壺や鎧、自分が狩ったと豪語する魔物の首が飾られた役所にある都市長の部屋。部屋の扉を勢いよく開けた都市長補佐であるイリウス・ロウディは、椅子の上に踏ん反り返るぶ……コルドール・マウルに手配書を突き付ける。
それは二日前に街に張り出されたばかりの二枚の手配書。そこに書かれていた名前には覚えがある。頭を悩ませていた依頼を片付けてくれた傭兵に部下の話によく出てくる酒場の女店主だ。
何故この二人が指名手配されることになったのかをイリウスは知らされていない。女店主の方には会ったことがないが、傭兵には依頼内容を説明する際に会ったことがある。出会い、話をした立場から言わせて貰えば、彼が犯罪者になるような行いをするとは思えなかった。
様々な情報を集めるのには時間がかかったが、指名手配をしたのが目の前の男だと分かると何か隠していると踏んでここに来たのだ。
手配書を突き付けるイリウスを面倒くさそうにゴルドールは鼻を鳴らした。
「そんなもの、見ての通りだろう」
「見て分からないからここに来ているのです」
どうでも良いように背凭れに凭れ掛かり、爪を弄る。聞いていることを左から右に流している様子に頭がくるが、グッと我慢する。
「彼らを指名手配した理由ですが、納得できません。彼らがあの噂の怪物を街におびき寄せたと言うのは本当なのですか?」
「無論だ。だからこうやって指名手配している」
「私の方で探した時は、何一つとして経路は分からなかったのです。まるで、情報そのものが消されていたかのように……できれば、どうやって判明したのかをご説明頂きたいのですが」
小さく舌打ちが打たれる。まさか聞こえないとでも思っているのだろうか。
大きな腹を揺らしながら、コルドールが立ち上がる。威圧したいのだろうが、如何せん身長は頭一つ分イリウスが高いので全く圧を感じない。
「貴様、いい加減にしろ!! 調査は全てこの私がすると言ったはずだ!!」
「(言ってませんけどね)」
「大体貴様は何様のつもりだ!? 私がすると言ったことまで手を出し始め……そんな無駄なことをしている暇があるのならこの書類の山を一つでも減らして見せろ!!」
「(それは貴方の確認待ちの仕事なので、貴方の仕事だと言っても過言ではないんですけどねぇ)」
全ての言葉がブーメランとなって帰ってくるのに気付かない。とんでもなくめでたい頭をしている都市長である。顔を真っ赤にして唾を撒き散らしながらギャイギャイとイリウスを責め立てる。
怒りたいのはこっちだと言いたい所なのだが、机の上に手配書を置き、話を修正する。
「都市長。街の住民に聞いた話では、彼らは怪物と交戦していたようですが?」
「ふん、ブラフだよそんなものは……ここに書いてあることこそ事実だ」
そう言って机の上に新しく一枚の羊皮紙を放り出す。イリウスは羊皮紙を手に取ると、一文を読んで渋い顔をした。
「…………彼が全てこれをしたと?」
「無論だ。調べはついている」
自慢するかのように胸を張るコルドール。それを見てイリウスは呆れて溜息を——するのを直前で飲み込んで我慢した。
書いてあった内容を要約すると——騎士団の信頼を得るために盗賊を討伐したのち、城塞都市転覆をはかるために怪物を招き入れた模様。しかし、怪物の制御を困難と判断したシグルド・レイは怪物の処理を決断。少しでも自身の信頼を上げるために怪物をわざと放ち、住民の前で討伐して見せる。
全く以て馬鹿馬鹿しい内容である。系列もあやふやで証拠も何も書いてはおらず、論理的ですらない。ただの想像と切って捨てても問題ないくらいだ。
「それにスラムにもこの男は顔を見せていたらしいからな。騎士団が消えたのも、スラムが跡形もなくなったのもコイツのせいだろう」
「(全部アンタの妄想だろうがっ)」
本当ならば羊皮紙を顔面に叩き付けて殴りがいのあるどっぷりと出た腹に拳を叩き込みたい所だが、残念ながらこの男は権力だけは持っている男だ。おまけに話を聞かないので、こちらが何を言っても徒労に終わってしまう。いつも無駄なことをして足を引っ張ってくる男だが、今回はやけに手が早い。普段からそれぐらいはやれと言いたくなる。
それをグッと堪えてイリウスは口を開く。
「この男の罪状については理解しました。では、私の方も部隊を編成してこの男の捕縛に向かいます」
「何——?」
イリウスの顔を見て豆鉄砲でも喰らったかのような顔をするコルドール。イリウスが口にしたことを理解すると分かりやすく慌てる。
「な、ならん。ならんぞ!! 奴は危険なのだ。直ぐに始末しなければ、街にどんな被害が起こるか分かった者ではない!!」
「ですが、それでは帝国の意思に反しますよ。犯罪者は全て生け捕りにせよと仰せでしたが?」
「——むぐっ」
帝国では現在、懸賞金が掛かっている犯罪者は生け捕るように命令されている。捕らえた犯罪者は帝都で公正な裁きをするとのことだ。イリウスもそれには大いに賛成だが、今は置いておく。今大切なのは事実を知ることなのだから……。
上からの命令に逆らうという言葉が聞いたのだろう。コルドールが口をもごもごとさせ、視界を下に落とす。
「ご安心ください都市長。私の精鋭であれば彼らの捕縛など容易いことです
「だ、だが——奴はだな。騎士団を壊滅させた男だ」
「ならば、疲弊させるまでです。今は街の住民も目を光らせています。相手も精神的に追い込まれているでしょう。単体で敵わないのならば、軍で戦うまでです」
「スラムを一瞬で炎の海に」
「ならば、炎に耐性を持つ武装を用意しましょう。出費も私の方で出しておくので、ご安心を」
「し、しかし——」
「都市長——」
食い下がろうとするコルドール。その様子を見れば誰もが何かを隠していると感づくだろう。イリウスも理解して追い詰めている。
後、もう一歩。止めを刺すべくイリウスは口を開く。
「それ以上は、皇帝陛下の御言葉に逆らうことになってしまいます。どうかご理解を——」
「ぐ、ぐぅう……」
腹を揺らしながら、座り込むコルドールに向けて頭を下げ、小さくガッツポーズ。これで、シグルドから話を聞ける体制は整った。後は、話から証拠を見つけて吊るし上げるだけだ。
裏にいるのは、この男だけだとは思っていない。たった一人で全てをなすことなどできはしないからだ。関わった輩を、これまで甘い汁を吸い続けた輩を一気に吊り上げることもできるかもしれないと意気込む。
「良いか。捕まえるのが難しければ、殺すのだぞ!! 必ず殺すのだ!!」
「はい、承知致しました」
最後の悪あがきとばかりにコルドールが唾を飛ばしながらイリウスに命令する。返事はするが、当然聞くつもりはない。息のかかった者を無くすために部下を減らし、裏工作を続けてきたのだ。現場の情報がこの男の耳に届くことはない。
無表情の仮面を張り付け、笑みを隠す——その時だった。
部屋と扉が叩かれる。入ってきたのは一人の男だ。
「失礼致します——お、お邪魔だったでしょうか」
「…………」
険悪な二人の空気を察し、今は不味いと感じた男がたじろぐ。眉間に皺を寄せて歯を食いしばらせているコルドールに無表情のイリウス。確かに二人を見たら両者の間に何かがあったと思ってしまうのは仕方がない。
一度咳払いをし、イリウスは表情を切り替える。
「構わない。例の二人の情報でも入ったのか?」
本来ならばこの部屋の主が返事をするべきなのだが、当人は難しい顔をしていて返事をすることすら忘れてしまっているため、代わりにイリウスが男に問う。
手配書が出されてからほんの少しだが、街の中ならば一つは情報が出てきても可笑しくはない時間だ。恐らくそのことなのだろうと予想をしたイリウスだが、男が口にした言葉に思わず思考が止まりかけた。
「例の二人については未だに情報は入っていませんが…………その、皇帝陛下の護衛騎士の方が前触れとして訪れたのですが………………どうすれば良いでしょうか?」
「…………何?」
豪華な壺や鎧、自分が狩ったと豪語する魔物の首が飾られた役所にある都市長の部屋。部屋の扉を勢いよく開けた都市長補佐であるイリウス・ロウディは、椅子の上に踏ん反り返るぶ……コルドール・マウルに手配書を突き付ける。
それは二日前に街に張り出されたばかりの二枚の手配書。そこに書かれていた名前には覚えがある。頭を悩ませていた依頼を片付けてくれた傭兵に部下の話によく出てくる酒場の女店主だ。
何故この二人が指名手配されることになったのかをイリウスは知らされていない。女店主の方には会ったことがないが、傭兵には依頼内容を説明する際に会ったことがある。出会い、話をした立場から言わせて貰えば、彼が犯罪者になるような行いをするとは思えなかった。
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手配書を突き付けるイリウスを面倒くさそうにゴルドールは鼻を鳴らした。
「そんなもの、見ての通りだろう」
「見て分からないからここに来ているのです」
どうでも良いように背凭れに凭れ掛かり、爪を弄る。聞いていることを左から右に流している様子に頭がくるが、グッと我慢する。
「彼らを指名手配した理由ですが、納得できません。彼らがあの噂の怪物を街におびき寄せたと言うのは本当なのですか?」
「無論だ。だからこうやって指名手配している」
「私の方で探した時は、何一つとして経路は分からなかったのです。まるで、情報そのものが消されていたかのように……できれば、どうやって判明したのかをご説明頂きたいのですが」
小さく舌打ちが打たれる。まさか聞こえないとでも思っているのだろうか。
大きな腹を揺らしながら、コルドールが立ち上がる。威圧したいのだろうが、如何せん身長は頭一つ分イリウスが高いので全く圧を感じない。
「貴様、いい加減にしろ!! 調査は全てこの私がすると言ったはずだ!!」
「(言ってませんけどね)」
「大体貴様は何様のつもりだ!? 私がすると言ったことまで手を出し始め……そんな無駄なことをしている暇があるのならこの書類の山を一つでも減らして見せろ!!」
「(それは貴方の確認待ちの仕事なので、貴方の仕事だと言っても過言ではないんですけどねぇ)」
全ての言葉がブーメランとなって帰ってくるのに気付かない。とんでもなくめでたい頭をしている都市長である。顔を真っ赤にして唾を撒き散らしながらギャイギャイとイリウスを責め立てる。
怒りたいのはこっちだと言いたい所なのだが、机の上に手配書を置き、話を修正する。
「都市長。街の住民に聞いた話では、彼らは怪物と交戦していたようですが?」
「ふん、ブラフだよそんなものは……ここに書いてあることこそ事実だ」
そう言って机の上に新しく一枚の羊皮紙を放り出す。イリウスは羊皮紙を手に取ると、一文を読んで渋い顔をした。
「…………彼が全てこれをしたと?」
「無論だ。調べはついている」
自慢するかのように胸を張るコルドール。それを見てイリウスは呆れて溜息を——するのを直前で飲み込んで我慢した。
書いてあった内容を要約すると——騎士団の信頼を得るために盗賊を討伐したのち、城塞都市転覆をはかるために怪物を招き入れた模様。しかし、怪物の制御を困難と判断したシグルド・レイは怪物の処理を決断。少しでも自身の信頼を上げるために怪物をわざと放ち、住民の前で討伐して見せる。
全く以て馬鹿馬鹿しい内容である。系列もあやふやで証拠も何も書いてはおらず、論理的ですらない。ただの想像と切って捨てても問題ないくらいだ。
「それにスラムにもこの男は顔を見せていたらしいからな。騎士団が消えたのも、スラムが跡形もなくなったのもコイツのせいだろう」
「(全部アンタの妄想だろうがっ)」
本当ならば羊皮紙を顔面に叩き付けて殴りがいのあるどっぷりと出た腹に拳を叩き込みたい所だが、残念ながらこの男は権力だけは持っている男だ。おまけに話を聞かないので、こちらが何を言っても徒労に終わってしまう。いつも無駄なことをして足を引っ張ってくる男だが、今回はやけに手が早い。普段からそれぐらいはやれと言いたくなる。
それをグッと堪えてイリウスは口を開く。
「この男の罪状については理解しました。では、私の方も部隊を編成してこの男の捕縛に向かいます」
「何——?」
イリウスの顔を見て豆鉄砲でも喰らったかのような顔をするコルドール。イリウスが口にしたことを理解すると分かりやすく慌てる。
「な、ならん。ならんぞ!! 奴は危険なのだ。直ぐに始末しなければ、街にどんな被害が起こるか分かった者ではない!!」
「ですが、それでは帝国の意思に反しますよ。犯罪者は全て生け捕りにせよと仰せでしたが?」
「——むぐっ」
帝国では現在、懸賞金が掛かっている犯罪者は生け捕るように命令されている。捕らえた犯罪者は帝都で公正な裁きをするとのことだ。イリウスもそれには大いに賛成だが、今は置いておく。今大切なのは事実を知ることなのだから……。
上からの命令に逆らうという言葉が聞いたのだろう。コルドールが口をもごもごとさせ、視界を下に落とす。
「ご安心ください都市長。私の精鋭であれば彼らの捕縛など容易いことです
「だ、だが——奴はだな。騎士団を壊滅させた男だ」
「ならば、疲弊させるまでです。今は街の住民も目を光らせています。相手も精神的に追い込まれているでしょう。単体で敵わないのならば、軍で戦うまでです」
「スラムを一瞬で炎の海に」
「ならば、炎に耐性を持つ武装を用意しましょう。出費も私の方で出しておくので、ご安心を」
「し、しかし——」
「都市長——」
食い下がろうとするコルドール。その様子を見れば誰もが何かを隠していると感づくだろう。イリウスも理解して追い詰めている。
後、もう一歩。止めを刺すべくイリウスは口を開く。
「それ以上は、皇帝陛下の御言葉に逆らうことになってしまいます。どうかご理解を——」
「ぐ、ぐぅう……」
腹を揺らしながら、座り込むコルドールに向けて頭を下げ、小さくガッツポーズ。これで、シグルドから話を聞ける体制は整った。後は、話から証拠を見つけて吊るし上げるだけだ。
裏にいるのは、この男だけだとは思っていない。たった一人で全てをなすことなどできはしないからだ。関わった輩を、これまで甘い汁を吸い続けた輩を一気に吊り上げることもできるかもしれないと意気込む。
「良いか。捕まえるのが難しければ、殺すのだぞ!! 必ず殺すのだ!!」
「はい、承知致しました」
最後の悪あがきとばかりにコルドールが唾を飛ばしながらイリウスに命令する。返事はするが、当然聞くつもりはない。息のかかった者を無くすために部下を減らし、裏工作を続けてきたのだ。現場の情報がこの男の耳に届くことはない。
無表情の仮面を張り付け、笑みを隠す——その時だった。
部屋と扉が叩かれる。入ってきたのは一人の男だ。
「失礼致します——お、お邪魔だったでしょうか」
「…………」
険悪な二人の空気を察し、今は不味いと感じた男がたじろぐ。眉間に皺を寄せて歯を食いしばらせているコルドールに無表情のイリウス。確かに二人を見たら両者の間に何かがあったと思ってしまうのは仕方がない。
一度咳払いをし、イリウスは表情を切り替える。
「構わない。例の二人の情報でも入ったのか?」
本来ならばこの部屋の主が返事をするべきなのだが、当人は難しい顔をしていて返事をすることすら忘れてしまっているため、代わりにイリウスが男に問う。
手配書が出されてからほんの少しだが、街の中ならば一つは情報が出てきても可笑しくはない時間だ。恐らくそのことなのだろうと予想をしたイリウスだが、男が口にした言葉に思わず思考が止まりかけた。
「例の二人については未だに情報は入っていませんが…………その、皇帝陛下の護衛騎士の方が前触れとして訪れたのですが………………どうすれば良いでしょうか?」
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