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放浪編
第45話
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空が分厚く、黒い雲に覆われる。豊かな森の中にいるのに、動物の声が聞こえない。
まだ昼前なのにここは暗く、静かだった。
「皆、大丈夫だ。僕たちがこれまで潜り抜けてきた試練を思い出すんだ! あれらに比べれば、たかが魔人四天王の一人、簡単に打ち取れるさ!!」
勇者の言葉が耳に届く。
雰囲気に呑まれかけていた私もその言葉を聞いて気を持ち直した。
「シシッ勇者様らしいなぁ、よっしゃぁ! やってやろうぜ!!」
「えぇ、覚悟は決まったわ」
「全く、調子の良い子たちね」
それぞれが得意の得物を持ち直し、薄暗い建物の中へと進んで行く。
「アルバ、行くよ!」
「はい!!」
その後を私も続いていく。
ロンディウム西方大地にある小森林奥地。その目の前にある巨大な壁――亜種巨人の砦へと入って行く。
魔人王の配下が一人、亜種巨人のルイン。
私たちが西方大地に訪れた目的。
この男は小森林の奥地に砦を築き、そこからロンディウム大陸を支配しようとしていたらしい。
それを聞いた勇者は砦の破壊を決意。
早速小森林へと入り、十日かけて目的地へと辿り着いた。そして、一日休み、今から砦の攻略を進める所だった。
砦の中には至る所に伏兵、罠があった。
壁に擬態して襲い掛かってくる伏兵、数の利を生かした挟み撃ち、落とし穴、踏めば起爆する床板、閉じ込められてからの水攻め、火攻め、死角からの奇襲、剣では殺し辛い小さな虫型怪物の群れ。
明かに侵入してくる者を迎撃するための伏兵や罠。
危険ではない時はなかった。しかし、それは私にとって危険という意味。勇者を止めるほどのものではなかった。
襲い掛かって来る屈強な伏兵も――。
「邪悪な王の尖兵共め! 正義の剣の錆になるが良い。ジャスティスゥブレイィイド!!」
守備兵として置かれていた魔人族の戦士も――。
「お前たちの罪を数えるが良い、ジャスティスゥクラァッシュ!」
悪辣な罠の数々も――。
「お前たちは生きてはいけない種族だ。生まれながらの悪の種族よ。せめて、善を成す僕の手でこの世から消してあげよう。ジャスティスゥブレェイク! ジャスティスゥインパクトォ! ジャスティスゥフィストォ! ジャスティスゥクロォオ! ジャスティスゥマグナムゥ!」
全てを薙ぎ払って進んでいた。
そして、砦の最上階に辿り着く。
「見つけたぞ。よくも逃げ回ってくれたな邪悪な輩め! もう逃げられないぞ!!」
王の間、とも言っても良いような大層な部屋にルインはいた。
三メートル以上もある背丈、青白い肌。見た目では魔人族の特徴が強く出ている。
「ルイン。邪悪の権化を支える四つの柱の一柱よ。構えるが良い、この僕が正義というものを教えてやる」
「…………はぁ」
勇者の言葉にルインは何も言わずに鉄槌を構えた。
「行くぞぉ。はぁああああああ――ジャスティスゥハイパーブレィドォオオオオッ!!」
勇者が雄叫びを上げてルインへと斬りかかる。
同時に槍使いの女戦士も弓使いの女戦士も、元盗賊の少女も動き、私も術式を起動させる。
槍使いの女戦士は槍を携え、勇者と並びルインへと飛び掛かり、元盗賊の少女はルインの後方へと回り込み、弓使いの女戦士は牽制のため矢を放ち、私は高火力を何時でも放てるようにしておく。
対してルインが行ったのは単純な動作だった。
黒鉄でできた四角い棒のような鉄槌を持ち上げ、振り下ろす。それだけだった。
「剣砕流『砕牙』」
血飛沫が舞う。
誰かの口から間抜けな声が出たのが聞こえた。
それは勇者か、それとも元盗賊の少女か、弓使いの女戦士か、それとも私だったか。
槍使いの女戦士が、勇者を庇って潰れた血肉となっていた。
「姉さぁあああああん!!」
元山賊の少女の悲痛な叫びが部屋に木霊した。
「さて、処刑を始めよう」
そこから先は自分だけが生き残ることを考えなければ、死ぬだけの戦場だった。
襲い掛かって来るルイン。同時に伏せられていた魔人族の精鋭兵も私たちに襲い掛かって来る。
対して私たちは元盗賊の少女と勇者が戦意喪失して戦力が半分以下になった。
そんな状態でルインを倒そうなどとは考えなかった。
「全員逃げるわよ!!」
勇者は意識が朧気な状態で指示も出せない。槍使いの女戦士もいない。私が指示を出すしかなかった。
輝術を敵兵に向けて放ち、牽制した後、全員を引き連れて逃げる。
「あぁっそんな、そんなぁっこんなはずじゃっ」
「しっかり走って下さい勇者様! 今は逃げなければッ。クソ――アルバ、正面から敵!!」
「ッ後ろをお願いします。私は前を!!」
「分かった。盗賊娘! あんたもさっさと走りなさい!! 死にたいの!?」
私以外に戦えたのは、弓使いの女戦士のみ。
前衛のいない状態での戦闘は過酷を極めた。
罠は全て破壊したため、機能はしなかったが、何処に隠れていたのか砦を攻略していた時とは比べ物にならない怪物と魔人族の兵士が襲って来る。
輝術を連発して放っても敵が減る様子はない。
そして、弓使いの女戦士の矢が無くなった時にギリギリで保っていた均衡は崩れた。
「うわあぁぁあああ!!? 嫌だ嫌だ嫌だ! 勇者さまぁああああっ!!」
元盗賊の少女がゴブリンに捕まり、瞬く間に怪物の波の中に消える。
騒がしい怪物の声の中から少女の叫び声だけが聞こえた。
そして、捕まったのか元盗賊の少女だけではない。
弓使いの女戦士はオークに押し潰されそうになり、私も虫の怪物に捕まり、倒れ込んでしまう。そこに同じ虫の怪物が群がり、肉を抉って来た。
「違う……違う、こんなじゃない。だって、神様は僕を……」
ぶつぶつと小さく勇者が現実を否定している。
勇者に助けを求める声が飛ぶが、彼には聞こえていないようだった。
このままでは全員死んでしまう。そう考えたら、咄嗟に輝術を発動させていた。
最高火力の連続爆破が砦の一角を吹き飛ばす。
何かがあった時のための万が一の保険だった。ハッキリ言って、これを使うとは思っていなかった。だが、死にたくはない。その思いがこれを咄嗟に発動させた。
輝力は操ることができない。大きな方から小さな方へと流れるという法則と私自身の輝力の回復速度を利用した輝術。
術式に輝力が流れ、満タンになった瞬間に弾けた後、再び回復した私の輝力が直ぐに流れる。
そうすることで実質無限に爆発が続くように設定することができた。
気付けば、私は小森林の森の中にいた。隣には意識を失った勇者がいたが、弓使いの女戦士は見当たらない。
どれほど気を失っていたのか。数秒?数時間?それとも、数日?
だが、それは粗末な問題だった。
一応、怪物の群れと魔人族の兵士からは逃れることができたと言って良い。しかし、最悪な状況に変わりはない。
何故なら――。
「よくも我が砦を壊してくれたな」
目の前に冷酷な表情をしたルインが鉄槌を手にして立っていたからだ。
勇者を掴んで背中を見せて尻尾を巻く。
戦意など一欠けらも湧きはしなかった。後ろなど、見たくもなかった。
後ろで何が起こっているかも分からずに涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして必死に足を動かした。
逃げて、逃げて、逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて――。
私は森の外れで倒れていた。
まだ昼前なのにここは暗く、静かだった。
「皆、大丈夫だ。僕たちがこれまで潜り抜けてきた試練を思い出すんだ! あれらに比べれば、たかが魔人四天王の一人、簡単に打ち取れるさ!!」
勇者の言葉が耳に届く。
雰囲気に呑まれかけていた私もその言葉を聞いて気を持ち直した。
「シシッ勇者様らしいなぁ、よっしゃぁ! やってやろうぜ!!」
「えぇ、覚悟は決まったわ」
「全く、調子の良い子たちね」
それぞれが得意の得物を持ち直し、薄暗い建物の中へと進んで行く。
「アルバ、行くよ!」
「はい!!」
その後を私も続いていく。
ロンディウム西方大地にある小森林奥地。その目の前にある巨大な壁――亜種巨人の砦へと入って行く。
魔人王の配下が一人、亜種巨人のルイン。
私たちが西方大地に訪れた目的。
この男は小森林の奥地に砦を築き、そこからロンディウム大陸を支配しようとしていたらしい。
それを聞いた勇者は砦の破壊を決意。
早速小森林へと入り、十日かけて目的地へと辿り着いた。そして、一日休み、今から砦の攻略を進める所だった。
砦の中には至る所に伏兵、罠があった。
壁に擬態して襲い掛かってくる伏兵、数の利を生かした挟み撃ち、落とし穴、踏めば起爆する床板、閉じ込められてからの水攻め、火攻め、死角からの奇襲、剣では殺し辛い小さな虫型怪物の群れ。
明かに侵入してくる者を迎撃するための伏兵や罠。
危険ではない時はなかった。しかし、それは私にとって危険という意味。勇者を止めるほどのものではなかった。
襲い掛かって来る屈強な伏兵も――。
「邪悪な王の尖兵共め! 正義の剣の錆になるが良い。ジャスティスゥブレイィイド!!」
守備兵として置かれていた魔人族の戦士も――。
「お前たちの罪を数えるが良い、ジャスティスゥクラァッシュ!」
悪辣な罠の数々も――。
「お前たちは生きてはいけない種族だ。生まれながらの悪の種族よ。せめて、善を成す僕の手でこの世から消してあげよう。ジャスティスゥブレェイク! ジャスティスゥインパクトォ! ジャスティスゥフィストォ! ジャスティスゥクロォオ! ジャスティスゥマグナムゥ!」
全てを薙ぎ払って進んでいた。
そして、砦の最上階に辿り着く。
「見つけたぞ。よくも逃げ回ってくれたな邪悪な輩め! もう逃げられないぞ!!」
王の間、とも言っても良いような大層な部屋にルインはいた。
三メートル以上もある背丈、青白い肌。見た目では魔人族の特徴が強く出ている。
「ルイン。邪悪の権化を支える四つの柱の一柱よ。構えるが良い、この僕が正義というものを教えてやる」
「…………はぁ」
勇者の言葉にルインは何も言わずに鉄槌を構えた。
「行くぞぉ。はぁああああああ――ジャスティスゥハイパーブレィドォオオオオッ!!」
勇者が雄叫びを上げてルインへと斬りかかる。
同時に槍使いの女戦士も弓使いの女戦士も、元盗賊の少女も動き、私も術式を起動させる。
槍使いの女戦士は槍を携え、勇者と並びルインへと飛び掛かり、元盗賊の少女はルインの後方へと回り込み、弓使いの女戦士は牽制のため矢を放ち、私は高火力を何時でも放てるようにしておく。
対してルインが行ったのは単純な動作だった。
黒鉄でできた四角い棒のような鉄槌を持ち上げ、振り下ろす。それだけだった。
「剣砕流『砕牙』」
血飛沫が舞う。
誰かの口から間抜けな声が出たのが聞こえた。
それは勇者か、それとも元盗賊の少女か、弓使いの女戦士か、それとも私だったか。
槍使いの女戦士が、勇者を庇って潰れた血肉となっていた。
「姉さぁあああああん!!」
元山賊の少女の悲痛な叫びが部屋に木霊した。
「さて、処刑を始めよう」
そこから先は自分だけが生き残ることを考えなければ、死ぬだけの戦場だった。
襲い掛かって来るルイン。同時に伏せられていた魔人族の精鋭兵も私たちに襲い掛かって来る。
対して私たちは元盗賊の少女と勇者が戦意喪失して戦力が半分以下になった。
そんな状態でルインを倒そうなどとは考えなかった。
「全員逃げるわよ!!」
勇者は意識が朧気な状態で指示も出せない。槍使いの女戦士もいない。私が指示を出すしかなかった。
輝術を敵兵に向けて放ち、牽制した後、全員を引き連れて逃げる。
「あぁっそんな、そんなぁっこんなはずじゃっ」
「しっかり走って下さい勇者様! 今は逃げなければッ。クソ――アルバ、正面から敵!!」
「ッ後ろをお願いします。私は前を!!」
「分かった。盗賊娘! あんたもさっさと走りなさい!! 死にたいの!?」
私以外に戦えたのは、弓使いの女戦士のみ。
前衛のいない状態での戦闘は過酷を極めた。
罠は全て破壊したため、機能はしなかったが、何処に隠れていたのか砦を攻略していた時とは比べ物にならない怪物と魔人族の兵士が襲って来る。
輝術を連発して放っても敵が減る様子はない。
そして、弓使いの女戦士の矢が無くなった時にギリギリで保っていた均衡は崩れた。
「うわあぁぁあああ!!? 嫌だ嫌だ嫌だ! 勇者さまぁああああっ!!」
元盗賊の少女がゴブリンに捕まり、瞬く間に怪物の波の中に消える。
騒がしい怪物の声の中から少女の叫び声だけが聞こえた。
そして、捕まったのか元盗賊の少女だけではない。
弓使いの女戦士はオークに押し潰されそうになり、私も虫の怪物に捕まり、倒れ込んでしまう。そこに同じ虫の怪物が群がり、肉を抉って来た。
「違う……違う、こんなじゃない。だって、神様は僕を……」
ぶつぶつと小さく勇者が現実を否定している。
勇者に助けを求める声が飛ぶが、彼には聞こえていないようだった。
このままでは全員死んでしまう。そう考えたら、咄嗟に輝術を発動させていた。
最高火力の連続爆破が砦の一角を吹き飛ばす。
何かがあった時のための万が一の保険だった。ハッキリ言って、これを使うとは思っていなかった。だが、死にたくはない。その思いがこれを咄嗟に発動させた。
輝力は操ることができない。大きな方から小さな方へと流れるという法則と私自身の輝力の回復速度を利用した輝術。
術式に輝力が流れ、満タンになった瞬間に弾けた後、再び回復した私の輝力が直ぐに流れる。
そうすることで実質無限に爆発が続くように設定することができた。
気付けば、私は小森林の森の中にいた。隣には意識を失った勇者がいたが、弓使いの女戦士は見当たらない。
どれほど気を失っていたのか。数秒?数時間?それとも、数日?
だが、それは粗末な問題だった。
一応、怪物の群れと魔人族の兵士からは逃れることができたと言って良い。しかし、最悪な状況に変わりはない。
何故なら――。
「よくも我が砦を壊してくれたな」
目の前に冷酷な表情をしたルインが鉄槌を手にして立っていたからだ。
勇者を掴んで背中を見せて尻尾を巻く。
戦意など一欠けらも湧きはしなかった。後ろなど、見たくもなかった。
後ろで何が起こっているかも分からずに涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして必死に足を動かした。
逃げて、逃げて、逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて――。
私は森の外れで倒れていた。
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