20 / 33
第20話 チャンスは今、ここに
しおりを挟む
夜の時間。
ケルマデックは何故かパジャマ姿のマリアナの前で床に伏せて詫びた。
あったはずだった物がない時、人は混乱をしてしまう。
湯殿で食事の時間を反省しつつ、手のひらの感触を思い出して湯船で散々に暴れた2人。離れた場所でもやる事は同じだったのだが、マリアナは客間にあったはずの寝台がないことに、ケルマデックは私室にあるはずの寝台がない事に気が付いた。
そして案内をされたのが平屋の屋敷にある一番広い部屋。
そこには寝台しかなかった。
気が早い!!とケルマデックは思ったのだが、遅れて入って来たマリアナの前にきて東洋で言う土下座をしたのだ。
「申し訳ない!みんなにこんな事をさせてしまったのは私の不徳の致すところなんだ」
「トラフ様、そのような所にお座りにならずとも」
「いいや、いいんだ。寝台は貴女が使ってくれ」
「トラフ様はどうなさるのです?」
「私は床があればどこでも寝られる。安心してくれ」
――床がない所ではどうされるの?!――
しかし、腐ってもケルマデックはトラフ家の当主であり、床で寝させることなど出来るはずがない。距離が近くなるのはマリアナにとっては願ったり叶ったり。
――髪にもさりげなく触れる事が出来るかも知れないわ――
邪な心は清純な心も簡単に乗り越えてしまう。
「トラフ様」
マリアナはケルマデックの向かいにペタンと腰を下ろした。立ってくれないのなら座るしかない。
「ダメだ!床に座ればこの板の下は土なんだよ。体が冷えてしまう!」
バッとマリアナの肩を掴んだ拍子にお約束のように転んでしまい、マリアナに覆いかぶさるようになってしまった…かと思いきや!
マリアナは侯爵家のご令嬢。幼い頃から護身術は必須事項で咄嗟の受け身から反撃に出るための柔術まで叩きこまれていた。
「てやっ!」
「うわっ!!」
あっという間にマリアナがケルマデックの二の腕を掴み、動きを封じたマウントを取ってしまった。女性の足でも絡め方1つで下半身の動きを封じ込める事が出来る。
しかし、その態勢にケルマデックの暴れん坊が覚醒をしてしまった。
内股の間にマリアナの体があり、マリアナの足は内側から外側にケルマデックの足を巻き込み、大事な部分にマリアナの体が触れてしまっていた。
部分的な隆起を感じたマリアナだが、咄嗟に取ってしまった護身、そして反撃の態勢を取ってしまった事に脳内は「どうしよう!!」と大混乱。
それはケルマデックも同じ。
――不味い…今動かれると‥彼女を汚してしまう!――
微細な動きでも刺激となり、誤爆をしそうな下半身。哀しい男の性に泣きそうだ。
「す、すまないのだが…少しの間このままでいてくれないだろうか」
「え…で、ですか」
「頼む!少しの間で良いんだ」
――まさか…女性に征服される喜びを感じる方だったの?――
マリアナの心が大きく揺らぐ。
もしかすると威圧的に「触らせなさい!」と言えば従ってくれるのだろうか。
そう、猛犬と言われても主人の元には尻尾をブンブン振ってくる犬だって、甘えている時は耳が柔くなっていて「よーしよしよし!!」と撫でてあげるととても喜ぶのだ。
――きっと、そんなワンコのような萌えを私、絵姿に感じたんだわ――
だとすれば…触れられるチャンスは今、ここにある。
「だったら…触らせてくださいませ」
「さっ触る?!とんでもない!!」
「いいえ。少しの間この態勢でいるのですから触らせてくださいませ」
「ダメだよ!君が汚れてしまう!」
「洗ったのでしょう?」
ケルマデックは期待をしていたわけではないが、取り敢えず全身は毎日綺麗に洗う。コンディショナーまで使った事はない。なによりその部分に触れられてしまえば朝まで…いや数週間は自分で自分を止める自信がない。
――いくら婚前交渉が許されているとはいえ、侯爵が来る前に妊娠させてしまうかも――
だが、「ふふふ」と何かキラっと光るマリアナの瞳に逆らう事も出来ない。
「判った・・・」
「よろしいんですの?!」
「構わない。君がしたいようにしてくれ」
気分はもう俎板の鯉。
マリアナはこんな田舎の貧乏な自分の元に嫁いでくれると言うのだから、もしかすると人には言えない奇特な性癖があるのかも知れない。
――いずれは見せるモノなんだ――
ケルマデックの心は決まった。
「では・・・失礼を致しますわ」
――言ってみるものだわ!――
マリアナは「では遠慮なく」と、絡めていた足を外し、体をずらしてガバッと倒れ込んだケルマデックの頭を撫で捲った。
その時マリアナは何かに憑りつかれたように「キャー♡思ってたよりフワフワ!」とワッシャワッシャ撫で捲るのだが、両腕、両足もフリーになったケルマデックは感じていた。
――柔らかいのは…この双璧――
顔に覆いかぶさる双璧が容赦なくケルマデックの顔も撫で捲る。
湯あみも終わり、後は寝るだけなので夢のNO下着。
天国気分を味わうケルマデックとマリアナ。
唯一の救いは振動を感知したケルマデックの最高峰が大噴火した時、その部分にマリアナが触れていなかったことだった。
ケルマデックは何故かパジャマ姿のマリアナの前で床に伏せて詫びた。
あったはずだった物がない時、人は混乱をしてしまう。
湯殿で食事の時間を反省しつつ、手のひらの感触を思い出して湯船で散々に暴れた2人。離れた場所でもやる事は同じだったのだが、マリアナは客間にあったはずの寝台がないことに、ケルマデックは私室にあるはずの寝台がない事に気が付いた。
そして案内をされたのが平屋の屋敷にある一番広い部屋。
そこには寝台しかなかった。
気が早い!!とケルマデックは思ったのだが、遅れて入って来たマリアナの前にきて東洋で言う土下座をしたのだ。
「申し訳ない!みんなにこんな事をさせてしまったのは私の不徳の致すところなんだ」
「トラフ様、そのような所にお座りにならずとも」
「いいや、いいんだ。寝台は貴女が使ってくれ」
「トラフ様はどうなさるのです?」
「私は床があればどこでも寝られる。安心してくれ」
――床がない所ではどうされるの?!――
しかし、腐ってもケルマデックはトラフ家の当主であり、床で寝させることなど出来るはずがない。距離が近くなるのはマリアナにとっては願ったり叶ったり。
――髪にもさりげなく触れる事が出来るかも知れないわ――
邪な心は清純な心も簡単に乗り越えてしまう。
「トラフ様」
マリアナはケルマデックの向かいにペタンと腰を下ろした。立ってくれないのなら座るしかない。
「ダメだ!床に座ればこの板の下は土なんだよ。体が冷えてしまう!」
バッとマリアナの肩を掴んだ拍子にお約束のように転んでしまい、マリアナに覆いかぶさるようになってしまった…かと思いきや!
マリアナは侯爵家のご令嬢。幼い頃から護身術は必須事項で咄嗟の受け身から反撃に出るための柔術まで叩きこまれていた。
「てやっ!」
「うわっ!!」
あっという間にマリアナがケルマデックの二の腕を掴み、動きを封じたマウントを取ってしまった。女性の足でも絡め方1つで下半身の動きを封じ込める事が出来る。
しかし、その態勢にケルマデックの暴れん坊が覚醒をしてしまった。
内股の間にマリアナの体があり、マリアナの足は内側から外側にケルマデックの足を巻き込み、大事な部分にマリアナの体が触れてしまっていた。
部分的な隆起を感じたマリアナだが、咄嗟に取ってしまった護身、そして反撃の態勢を取ってしまった事に脳内は「どうしよう!!」と大混乱。
それはケルマデックも同じ。
――不味い…今動かれると‥彼女を汚してしまう!――
微細な動きでも刺激となり、誤爆をしそうな下半身。哀しい男の性に泣きそうだ。
「す、すまないのだが…少しの間このままでいてくれないだろうか」
「え…で、ですか」
「頼む!少しの間で良いんだ」
――まさか…女性に征服される喜びを感じる方だったの?――
マリアナの心が大きく揺らぐ。
もしかすると威圧的に「触らせなさい!」と言えば従ってくれるのだろうか。
そう、猛犬と言われても主人の元には尻尾をブンブン振ってくる犬だって、甘えている時は耳が柔くなっていて「よーしよしよし!!」と撫でてあげるととても喜ぶのだ。
――きっと、そんなワンコのような萌えを私、絵姿に感じたんだわ――
だとすれば…触れられるチャンスは今、ここにある。
「だったら…触らせてくださいませ」
「さっ触る?!とんでもない!!」
「いいえ。少しの間この態勢でいるのですから触らせてくださいませ」
「ダメだよ!君が汚れてしまう!」
「洗ったのでしょう?」
ケルマデックは期待をしていたわけではないが、取り敢えず全身は毎日綺麗に洗う。コンディショナーまで使った事はない。なによりその部分に触れられてしまえば朝まで…いや数週間は自分で自分を止める自信がない。
――いくら婚前交渉が許されているとはいえ、侯爵が来る前に妊娠させてしまうかも――
だが、「ふふふ」と何かキラっと光るマリアナの瞳に逆らう事も出来ない。
「判った・・・」
「よろしいんですの?!」
「構わない。君がしたいようにしてくれ」
気分はもう俎板の鯉。
マリアナはこんな田舎の貧乏な自分の元に嫁いでくれると言うのだから、もしかすると人には言えない奇特な性癖があるのかも知れない。
――いずれは見せるモノなんだ――
ケルマデックの心は決まった。
「では・・・失礼を致しますわ」
――言ってみるものだわ!――
マリアナは「では遠慮なく」と、絡めていた足を外し、体をずらしてガバッと倒れ込んだケルマデックの頭を撫で捲った。
その時マリアナは何かに憑りつかれたように「キャー♡思ってたよりフワフワ!」とワッシャワッシャ撫で捲るのだが、両腕、両足もフリーになったケルマデックは感じていた。
――柔らかいのは…この双璧――
顔に覆いかぶさる双璧が容赦なくケルマデックの顔も撫で捲る。
湯あみも終わり、後は寝るだけなので夢のNO下着。
天国気分を味わうケルマデックとマリアナ。
唯一の救いは振動を感知したケルマデックの最高峰が大噴火した時、その部分にマリアナが触れていなかったことだった。
1,073
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたのでファンシーショップ始めました。 ― 元婚約者が、お人形さんを側室にしようとして大恥をかきました ―
鷹 綾
恋愛
隣国の王子から「政略的にも個人的にも魅力を感じない」と婚約破棄された、ファンタジア王国第三女王タナー。
泣きも怒りもせず、彼女が考えたのは――「いつか王宮の庇護がなくなっても困らない生き方」だった。
まだ八歳。
それでも先を見据え、タナーは王都の片隅で小さなファンシーショップを開くことを決意する。
並ぶのは、かわいい雑貨。
そして、かわいい魔法の雑貨。
お茶を淹れてくれるクマのぬいぐるみ店員《テイデイ・バトラー》、
冷めないティーカップ、
時間になると小鳥が飛び出すアンティーク時計――。
静かに広がる評判の裏で、
かつての元婚約者は「お人形さんを側室にしようとして」赤っ恥をかくことに。
ざまぁは控えめ、日常はやさしく。
かわいいものに囲まれながら、女王は今日も穏やかにお店を開けています。
---
この文面は
✔ アルファポリス向け文字数
✔ 女子読者に刺さるワード配置
✔ ネタバレしすぎない
✔ ほのぼの感キープ
を全部満たしています。
次は
👉 タグ案
👉 ランキング用超短縮あらすじ(100字)
どちらにしますか?
婚約破棄をしておけば
あんど もあ
ファンタジー
王太子アントワーヌの婚約者のレアリゼは、アントワーヌに嫌われていた。男を立てぬ女らしくないレアリゼが悪い、と皆に思われて孤立無援なレアリゼ。彼女は報われぬままひたすら国のために働いた……と思われていたが実は……。
私は……何も知らなかった……それだけなのに……
#Daki-Makura
ファンタジー
第2王子が獣人の婚約者へ婚約破棄を叩きつけた。
しかし、彼女の婚約者は、4歳年下の弟だった。
そう。第2王子は……何も知らなかった……知ろうとしなかっただけだった……
※ゆるい設定です。ゆるく読んでください。
※AI校正を使わせてもらっています。
【完結】婚約破棄はお受けいたしましょう~踏みにじられた恋を抱えて
ゆうぎり
恋愛
「この子がクラーラの婚約者になるんだよ」
お父様に連れられたお茶会で私は一つ年上のナディオ様に恋をした。
綺麗なお顔のナディオ様。優しく笑うナディオ様。
今はもう、私に微笑みかける事はありません。
貴方の笑顔は別の方のもの。
私には忌々しげな顔で、視線を向けても貰えません。
私は厭われ者の婚約者。社交界では評判ですよね。
ねぇナディオ様、恋は花と同じだと思いませんか?
―――水をやらなければ枯れてしまうのですよ。
※ゆるゆる設定です。
※名前変更しました。元「踏みにじられた恋ならば、婚約破棄はお受けいたしましょう」
※多分誰かの視点から見たらハッピーエンド
アンジェリーヌは一人じゃない
れもんぴーる
恋愛
義母からひどい扱いされても我慢をしているアンジェリーヌ。
メイドにも冷遇され、昔は仲が良かった婚約者にも冷たい態度をとられ居場所も逃げ場所もなくしていた。
そんな時、アルコール入りのチョコレートを口にしたアンジェリーヌの性格が激変した。
まるで別人になったように、言いたいことを言い、これまで自分に冷たかった家族や婚約者をこぎみよく切り捨てていく。
実は、アンジェリーヌの中にずっといた魂と入れ替わったのだ。
それはアンジェリーヌと一緒に生まれたが、この世に誕生できなかったアンジェリーヌの双子の魂だった。
新生アンジェリーヌはアンジェリーヌのため自由を求め、家を出る。
アンジェリーヌは満ち足りた生活を送り、愛する人にも出会うが、この身体は自分の物ではない。出来る事なら消えてしまった可哀そうな自分の半身に幸せになってもらいたい。でもそれは自分が消え、愛する人との別れの時。
果たしてアンジェリーヌの魂は戻ってくるのか。そしてその時もう一人の魂は・・・。
*タグに「平成の歌もあります」を追加しました。思っていたより歌に注目していただいたので(*´▽`*)
(なろうさま、カクヨムさまにも投稿予定です)
【完】私の初恋の人に屈辱と絶望を与えたのは、大好きなお姉様でした
迦陵 れん
恋愛
「俺は君を愛さない。この結婚は政略結婚という名の契約結婚だ」
結婚式後の初夜のベッドで、私の夫となった彼は、開口一番そう告げた。
彼は元々の婚約者であった私の姉、アンジェラを誰よりも愛していたのに、私の姉はそうではなかった……。
見た目、性格、頭脳、運動神経とすべてが完璧なヘマタイト公爵令息に、グラディスは一目惚れをする。
けれど彼は大好きな姉の婚約者であり、容姿からなにから全て姉に敵わないグラディスは、瞬時に恋心を封印した。
筈だったのに、姉がいなくなったせいで彼の新しい婚約者になってしまい──。
人生イージーモードで生きてきた公爵令息が、初めての挫折を経験し、動く人形のようになってしまう。
彼のことが大好きな主人公は、冷たくされても彼一筋で思い続ける。
たとえ彼に好かれなくてもいい。
私は彼が好きだから!
大好きな人と幸せになるべく、メイドと二人三脚で頑張る健気令嬢のお話です。
ざまあされるような悪人は出ないので、ざまあはないです。
と思ったら、微ざまぁありになりました(汗)
殿下、もう何もかも手遅れです
魚谷
恋愛
偉大なる国王が崩御した。
葬儀の場で、王太子アドルフォスは、父王が病床にいるのを良いことに国を思うがままにしようとする、婚約者である公爵令嬢ロザリンデと、その父である宰相を断罪しようと決意する。
全ては自分が次の王に相応しいことを、その場にいる全ての貴族たちに示すため。
アドルフォスは自分の勝利を信じて疑わなかった。
自分には、麗しい子爵令嬢で、数百年に一度生まれる聖女の力に覚醒したエレインという心強い味方がいるのだから。
勝利は揺るぎないはずだった……そう、アドルフォスの頭の中では。
これはひとつの国の終わりの物語。
★他のサイトにも掲載しております
★13000字程度でサクッとお読み頂けます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる