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クロヴィスの違和感と記憶回復
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セレスタンが来て2、3カ月は何事もなかったが、半年を過ぎようという今、クロヴィスは自身の部屋に違和感を感じた。見渡しても誰もいないし、盗られた物はない。
何の違和感だろうとずっと考えていた。
部屋の清掃は使用人が行うので、誰かの匂いが残っていたという類ではない。
暫く考えて、やっとその違和感の正体がわかった。
少しずつ違うのだ。引き出しもクローゼットもクロヴィスは自分が取り出しやすいように物を置く癖があった。それが少し動かされているのだ。
引き出しをあけた、閉じたでペンの向きは変わらない。
書類もクロヴィスは手に取りやすいように一束を少しずらして置く癖があった。
それがピシリと揃っておかれている。
クローゼットの中の靴も少し内またになるように並べた靴が真っ直ぐになっている。
物が無くなったわけでもなく、増えたわけでもない。
――何かを探している――
そう思える違和感だった。
何を探しているのか。クロヴィスは考えた。金なら現金で多くはないが深夜に早馬で出る事があれば乗り継ぐ馬を2、3回分は引き出しの中に仕舞ってあったが、全くなくなっていなかった。
金でなければ何を探すだろう。そう考えた時に【宝飾品】に行き当たった。
しかし、クロヴィスは宝飾品の類は持っていなかった。
それでも、思い当たるものがあった。
側近をしていた時に、側近の証として賜ったブローチである。
あのシルヴェーヌが襲われた時の夜会で、正門を通り抜ける際に出来るだけ若い新兵を選んで王家の紋が入った側近の証であるブローチを見せて通過した。
だが、あんなものを欲しがってどうするんだろうかと考えた。
王家の紋が入っている以上、夜会などにつけていくには不向きである。出所を問われるからだ。側近だからこそ付けている事が当たり前とされていたが、他者がそれを欲しがっても何の利も無い。
換金も出来ないし、持っているだけで窃盗を疑われる。
クロヴィスは暫く泳がせてみる事に決めた。
正面からセレスタンを問いただしたところでのらりくらりと逃げられるのが解っていた。
逃げられないためには、現行犯で押さえるしかない。
時計を見るとシルヴェーヌが散策に出る時間だった。
日課となっている散策を前にシルヴェーヌはリーネに髪を纏めてもらっていた。
執事のセレスタンは「1人で庭を散策しても問題ない」と言った事から敷地内の庭に限って1人で散歩をする事があった。
「妃殿下、髪を少し引っ張りますので痛ければ仰ってください」
「軽く纏めてくれていいんだけれど」
「いえ、きちんと結っておきましょう」
てきぱきと髪を優しく結っていくリーネは鏡越しにも真剣そのものだった。
シルヴェーヌはリーネに問い掛けた。
「リーネさんはどこか貴族の出ですの?」
「私は没落してしまい、平民同然です。そのような事を何故お聞きになるのです?」
「身のこなし方や話し方に、きちんとした学びを受けていると思うの」
「そうですか…私は学園などには行けませんでしたので祖母に習いました。実家はテデック伯爵家です。もう名前も残っておりませんけれど。今日も散歩へ行かれるのですか?」
「えぇ。庭師さんの作る野菜が芽を出したそうなの。今日は早番でしたわね。いつもありがとう。ゆっくり休んで頂戴ね」
そう言いながら、シルヴェーヌはリーネにクリームを手渡した。
「手が荒れているわ。使って」
「そんなっ。頂けません」
「皸になると手を握ったり開いたりも辛いはずよ」
「あ…ありがとうございます」
湖畔に行くにはテラスから庭を通る。
いつもならいる筈のセレスタンの姿がなかったがハリスに声をかける。
散策で湖畔に出るシルヴェーヌ。クロヴィスはその隣を手を取って歩いていた。
カサカサと落ち葉を踏みしめると音がする。
1週間ほど前に降った大雨の影響で湖の水は水嵩を増していて、いつもの場所ではない所に2人は出た。
「綺麗」
「えぇ‥‥とても」
数歩うしろに跪くクロヴィスは、風になびくシルヴェーヌの髪を見ていた。
クロヴィスはシルヴェーヌにも違和感を感じていた。
湖へシルヴェーヌが行きはじめたのは1,2か月前の事である。
シルヴェーヌに対しての違和感を感じたのは先日の事だった。
時折、散策の途中で木を見上げたり、花の前に座り込んだりとするようになった。
ふと目を離し、視線を戻すと姿が見えない事があり探し回れば大抵湖畔にいた。
風に肩に羽織ったショールが飛ばされても振り向きもしない。
外では誰が聞き耳を立てているか判らない。クロヴィスは名前ではなくシルヴェーヌを妃殿下と呼ぶ。
「妃殿下。そろそろお戻りくださいませ」
背後にゆっくりと近づくと斜め後ろで跪ひざまずき頭を垂れる。
シルヴェーヌは振り向きながら声をかけた。
「戻ります」
「はい」
クロヴィスの腕に細い指をかけると「危険ですからしっかりと」と声と同時に手を握り引いていく。
「何か思いだされましたか?」
「いいえ。何も」
「そろそろ寒くなりますので明日からは屋敷でお過ごしください」
「そう…また迷惑をかけてしまうわね」
「妃殿下、ここでは誰もそのような事は」
「そうね…そうだったわね」
シルヴェーヌに歩調を合わせてモヤモヤとした違和感を感じながら離宮まで帰ったことだった。
その時に感じた違和感は何だったのだろう。
そう考えながらも顔に当たる湖面を吹いてくる風はやはり冷たい。
クロヴィスはシルヴェーヌに戻ろうと声をかけた。
「わたくし、もう少しここにいたいですわ」
「晴れた日のもっと早い時間にしましょう。もう風が出ています」
「残念だわ…」
やはり違和感を感じた。
渋るシルヴェーヌの手を取り小道を歩いていく。
時折シルヴェーヌが湖の方をチラチラと見ていた。
湖畔の小道を歩き、植え込みに続く小道の分岐でクロヴィスは立ち止まった。
「どうされたの?」
立ち止まったクロヴィスにシルヴェーヌは顔を見上げた。
「正直に言ってください」
「正直に?どうしたのです?」
「記憶が戻っているのではありませんか?」
短い沈黙が流れた。
シルヴェーヌは声は出さずに微笑んだ。
クロヴィスはつい、シルヴェーヌの肩に手を置き、「いつから!」と問うた。
「何の事ですの?」
「惚けないでください。あなたは先日【また迷惑】をかけると言った。記憶がない状態で王妃殿下の宮にいた時からなのですから【また】はないでしょう。それに、わたくしと言っている。以前は…私だった」
「クロヴィス様は騙せませんね。…記憶は戻っています。全て覚えています。前の事も今の事も」
「で、ですが、殿下を見た時に表情一つ変えず――」
「クロヴィス様、表情に出さないのは基本中の基本ですわ」
「いったい…いつから…」
「本を見た後‥‥クロヴィス様が呼吸が乱れたわたくしを抱きしめて下さった時に、何かを感じたんです。どこかで同じような事があった気がしました」
「そんな前から?」
「いいえ、その時はそれで終わったのです。思い出したのはアデライド様に触れられた時。手が少し触れただけなのですが、お手製の本を見て呼吸が乱れた時、瞼を閉じても女性の顔がずっと消えなかった。ですがその人が目の前に現れた。仲よくしようと言った言葉、手の感触、手を弾いた時の目。それで思い出しました」
「かなり前じゃないですか!言ってくれればっ」
「試したかったのです」
「試したかった?何を…私をですか?」
「いいえ、クロヴィス様ではなく‥‥彼女を。そして彼を」
そう言ってシルヴェーヌは顔を背け湖の方を見た。
スっと腕をあげて、湖面を指で指し示した。
シルヴェーヌが指で指し示したのはもう夕暮れに近いというのに対岸に向かって進む一艘の小舟だった。
夕焼けを反射する湖面の光りをクロヴィスは手を庇のように眉にあて目を凝らした。
「あれはっ!」
クロヴィスはその船を漕いでいるのがリーネだと解った。中央に誰かが腰を下ろしている。
そして向かう対岸にはアレンス侯爵家の別荘がある。
「彼らは定期的に対岸の別荘を行き来しています。戻って来るのはおそらく深夜か早朝。見つけたのは偶然ですが以前にクロヴィス様が船で王都に行かれたでしょう?だから気が付いたのです。リーネさんの手は豆だらけ。彼女はあぁやって舟を漕ぐ日はわたくしの髪を結うんです。皸だらけの手で舟を漕ぐために。髪を結うには椿油をかなり使いますから」
「何のためにそんな事を…あ、そう言えば私の部屋…荒らされてはいませんが何かを探されたような痕跡と言いますか…感じはします」
「心境の変化はあったかも知れませんが、彼はあまり長い期間【待つ】というのはしない人だと思います。成果を求める時間は早いと思うのです。最初の3カ月ほどは様子見、今が動いている時だと思いますわ。そのためにクロヴィス様が持っている何かが必要なのでしょう。記憶が戻っていると解ると急激に動くかも知れません。なので黙っていました。嘘を吐いてごめんなさい」
「それは必要な嘘だと思うよ。嘘はいけないが時に必要な嘘もある」
「お願いがあります。王妃殿下の容態が知りたいのです。彼に気づかれぬよう」
「ダメですと言っても‥‥あぁ、もう!判りました。何とかやってみます」
クロヴィスは【これが惚れた弱み】なのだとつくづくシルヴェーヌの行動を止められない自分が情けなく思えてしまった。
何の違和感だろうとずっと考えていた。
部屋の清掃は使用人が行うので、誰かの匂いが残っていたという類ではない。
暫く考えて、やっとその違和感の正体がわかった。
少しずつ違うのだ。引き出しもクローゼットもクロヴィスは自分が取り出しやすいように物を置く癖があった。それが少し動かされているのだ。
引き出しをあけた、閉じたでペンの向きは変わらない。
書類もクロヴィスは手に取りやすいように一束を少しずらして置く癖があった。
それがピシリと揃っておかれている。
クローゼットの中の靴も少し内またになるように並べた靴が真っ直ぐになっている。
物が無くなったわけでもなく、増えたわけでもない。
――何かを探している――
そう思える違和感だった。
何を探しているのか。クロヴィスは考えた。金なら現金で多くはないが深夜に早馬で出る事があれば乗り継ぐ馬を2、3回分は引き出しの中に仕舞ってあったが、全くなくなっていなかった。
金でなければ何を探すだろう。そう考えた時に【宝飾品】に行き当たった。
しかし、クロヴィスは宝飾品の類は持っていなかった。
それでも、思い当たるものがあった。
側近をしていた時に、側近の証として賜ったブローチである。
あのシルヴェーヌが襲われた時の夜会で、正門を通り抜ける際に出来るだけ若い新兵を選んで王家の紋が入った側近の証であるブローチを見せて通過した。
だが、あんなものを欲しがってどうするんだろうかと考えた。
王家の紋が入っている以上、夜会などにつけていくには不向きである。出所を問われるからだ。側近だからこそ付けている事が当たり前とされていたが、他者がそれを欲しがっても何の利も無い。
換金も出来ないし、持っているだけで窃盗を疑われる。
クロヴィスは暫く泳がせてみる事に決めた。
正面からセレスタンを問いただしたところでのらりくらりと逃げられるのが解っていた。
逃げられないためには、現行犯で押さえるしかない。
時計を見るとシルヴェーヌが散策に出る時間だった。
日課となっている散策を前にシルヴェーヌはリーネに髪を纏めてもらっていた。
執事のセレスタンは「1人で庭を散策しても問題ない」と言った事から敷地内の庭に限って1人で散歩をする事があった。
「妃殿下、髪を少し引っ張りますので痛ければ仰ってください」
「軽く纏めてくれていいんだけれど」
「いえ、きちんと結っておきましょう」
てきぱきと髪を優しく結っていくリーネは鏡越しにも真剣そのものだった。
シルヴェーヌはリーネに問い掛けた。
「リーネさんはどこか貴族の出ですの?」
「私は没落してしまい、平民同然です。そのような事を何故お聞きになるのです?」
「身のこなし方や話し方に、きちんとした学びを受けていると思うの」
「そうですか…私は学園などには行けませんでしたので祖母に習いました。実家はテデック伯爵家です。もう名前も残っておりませんけれど。今日も散歩へ行かれるのですか?」
「えぇ。庭師さんの作る野菜が芽を出したそうなの。今日は早番でしたわね。いつもありがとう。ゆっくり休んで頂戴ね」
そう言いながら、シルヴェーヌはリーネにクリームを手渡した。
「手が荒れているわ。使って」
「そんなっ。頂けません」
「皸になると手を握ったり開いたりも辛いはずよ」
「あ…ありがとうございます」
湖畔に行くにはテラスから庭を通る。
いつもならいる筈のセレスタンの姿がなかったがハリスに声をかける。
散策で湖畔に出るシルヴェーヌ。クロヴィスはその隣を手を取って歩いていた。
カサカサと落ち葉を踏みしめると音がする。
1週間ほど前に降った大雨の影響で湖の水は水嵩を増していて、いつもの場所ではない所に2人は出た。
「綺麗」
「えぇ‥‥とても」
数歩うしろに跪くクロヴィスは、風になびくシルヴェーヌの髪を見ていた。
クロヴィスはシルヴェーヌにも違和感を感じていた。
湖へシルヴェーヌが行きはじめたのは1,2か月前の事である。
シルヴェーヌに対しての違和感を感じたのは先日の事だった。
時折、散策の途中で木を見上げたり、花の前に座り込んだりとするようになった。
ふと目を離し、視線を戻すと姿が見えない事があり探し回れば大抵湖畔にいた。
風に肩に羽織ったショールが飛ばされても振り向きもしない。
外では誰が聞き耳を立てているか判らない。クロヴィスは名前ではなくシルヴェーヌを妃殿下と呼ぶ。
「妃殿下。そろそろお戻りくださいませ」
背後にゆっくりと近づくと斜め後ろで跪ひざまずき頭を垂れる。
シルヴェーヌは振り向きながら声をかけた。
「戻ります」
「はい」
クロヴィスの腕に細い指をかけると「危険ですからしっかりと」と声と同時に手を握り引いていく。
「何か思いだされましたか?」
「いいえ。何も」
「そろそろ寒くなりますので明日からは屋敷でお過ごしください」
「そう…また迷惑をかけてしまうわね」
「妃殿下、ここでは誰もそのような事は」
「そうね…そうだったわね」
シルヴェーヌに歩調を合わせてモヤモヤとした違和感を感じながら離宮まで帰ったことだった。
その時に感じた違和感は何だったのだろう。
そう考えながらも顔に当たる湖面を吹いてくる風はやはり冷たい。
クロヴィスはシルヴェーヌに戻ろうと声をかけた。
「わたくし、もう少しここにいたいですわ」
「晴れた日のもっと早い時間にしましょう。もう風が出ています」
「残念だわ…」
やはり違和感を感じた。
渋るシルヴェーヌの手を取り小道を歩いていく。
時折シルヴェーヌが湖の方をチラチラと見ていた。
湖畔の小道を歩き、植え込みに続く小道の分岐でクロヴィスは立ち止まった。
「どうされたの?」
立ち止まったクロヴィスにシルヴェーヌは顔を見上げた。
「正直に言ってください」
「正直に?どうしたのです?」
「記憶が戻っているのではありませんか?」
短い沈黙が流れた。
シルヴェーヌは声は出さずに微笑んだ。
クロヴィスはつい、シルヴェーヌの肩に手を置き、「いつから!」と問うた。
「何の事ですの?」
「惚けないでください。あなたは先日【また迷惑】をかけると言った。記憶がない状態で王妃殿下の宮にいた時からなのですから【また】はないでしょう。それに、わたくしと言っている。以前は…私だった」
「クロヴィス様は騙せませんね。…記憶は戻っています。全て覚えています。前の事も今の事も」
「で、ですが、殿下を見た時に表情一つ変えず――」
「クロヴィス様、表情に出さないのは基本中の基本ですわ」
「いったい…いつから…」
「本を見た後‥‥クロヴィス様が呼吸が乱れたわたくしを抱きしめて下さった時に、何かを感じたんです。どこかで同じような事があった気がしました」
「そんな前から?」
「いいえ、その時はそれで終わったのです。思い出したのはアデライド様に触れられた時。手が少し触れただけなのですが、お手製の本を見て呼吸が乱れた時、瞼を閉じても女性の顔がずっと消えなかった。ですがその人が目の前に現れた。仲よくしようと言った言葉、手の感触、手を弾いた時の目。それで思い出しました」
「かなり前じゃないですか!言ってくれればっ」
「試したかったのです」
「試したかった?何を…私をですか?」
「いいえ、クロヴィス様ではなく‥‥彼女を。そして彼を」
そう言ってシルヴェーヌは顔を背け湖の方を見た。
スっと腕をあげて、湖面を指で指し示した。
シルヴェーヌが指で指し示したのはもう夕暮れに近いというのに対岸に向かって進む一艘の小舟だった。
夕焼けを反射する湖面の光りをクロヴィスは手を庇のように眉にあて目を凝らした。
「あれはっ!」
クロヴィスはその船を漕いでいるのがリーネだと解った。中央に誰かが腰を下ろしている。
そして向かう対岸にはアレンス侯爵家の別荘がある。
「彼らは定期的に対岸の別荘を行き来しています。戻って来るのはおそらく深夜か早朝。見つけたのは偶然ですが以前にクロヴィス様が船で王都に行かれたでしょう?だから気が付いたのです。リーネさんの手は豆だらけ。彼女はあぁやって舟を漕ぐ日はわたくしの髪を結うんです。皸だらけの手で舟を漕ぐために。髪を結うには椿油をかなり使いますから」
「何のためにそんな事を…あ、そう言えば私の部屋…荒らされてはいませんが何かを探されたような痕跡と言いますか…感じはします」
「心境の変化はあったかも知れませんが、彼はあまり長い期間【待つ】というのはしない人だと思います。成果を求める時間は早いと思うのです。最初の3カ月ほどは様子見、今が動いている時だと思いますわ。そのためにクロヴィス様が持っている何かが必要なのでしょう。記憶が戻っていると解ると急激に動くかも知れません。なので黙っていました。嘘を吐いてごめんなさい」
「それは必要な嘘だと思うよ。嘘はいけないが時に必要な嘘もある」
「お願いがあります。王妃殿下の容態が知りたいのです。彼に気づかれぬよう」
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