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パッツィオ家の推し変?
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この回はほぼ会話です。ご了承ください。
★~☆~★~☆~★~☆~★~☆~
ローレンは目の前に出されたエリザベートの計画書を手に取る。
「この国は遅れているのです。ヘイスティグズ国にある帝国の大使館領はご存じでしょう」
「えぇ。蒸気機関車が走っていますね。よく利用しています」
「もう時代が変わるのです。戦とて今までのように騎士や騎兵隊は形態も変わるでしょう」
「順を追って説明を致しますわ」
「質問は最後でいいですかね」
「結構よ」
「これからの時代は機動力と技術力の時代ですわ。石炭ではない燃料で動力を動かし馬ではない移動方法になるでしょう。もう馬で戦争をするのも、移動をするのも終わるのです。
先ほどの花瓶を壊した武器。ご存じでしょう?拳銃です。
帝国では全ての兵、一般兵も含めて配備をする為の量産に入っております」
「あ、あれをですか?‥‥信じられない」
「あなた方はわたくしは持ち込んだ事にすら気がつかなかった。女子供でも負担にならない軽量化もされています。最も的に当てるにはそれなりに訓練も経験も必要。ですが軍隊となればそれも可能。
そんな武器を保有した国に馬に乗り、剣や槍で勝てると思いますか」
「無理でしょうね。あんなの間近で見たら戦意喪失しますよ」
「貴方が第3王子につき、街道整備に尽力をするのを止めはしません。それもビジネスですからね。わたくしが共同で行って頂きたいのは第二街道ではないの。そんなものどうでもいいもの。
先ず、このミカエル殿下の王子領に鉄道を敷設します。隣国も工事に入りますから王子領から帝国まで4か国を経由する鉄道の旅になりますの。貨物などは馬車ではなく貨物専用列車で輸送する。量も時間も今の輸送量からすれば第二街道を整備したところで太刀打ちできなくなるでしょう」
「鉄道‥‥参ったな。勝ち目なんかゼロです。第二街道なんかより第16街道を拡張したほうがずっといい。第二街道は端から端まで行ったところで王子領にはつながりませんからね」
「鉄道の件は判りましたか?」
「延長はしないんですか?隣の領は公爵領でしょう?」
「えぇ。しません。他人に蜜を吸わせるのはこちらが吸った後で充分ですもの」
「怖っ‥‥恐ろしい女性がいたもんだな‥」
「次に、近い将来解体となる騎士団、騎兵隊ですが当然馬なども不要になります。農耕馬やそうですね15年ほどはまだ荷馬車などもあるでしょうが馬の数は今ほどは必要がなくなります。
ですが、それを資源と考えて‥‥2つ目のプランですわ」
「ホースレース?なんです?それは」
「言ってみれば賭け事です。馬を15~20頭ほど走らせてレースをして着順を予想しての賭け事ですわ。幸いこの地は馬の育成には適しております。騎乗する人間も騎兵隊には腐るほどいますからね。
以降は順次若い者にシフトしていけばいいだけよ。今の騎士、騎兵隊の平均年齢は37歳。10年以内で入れ替わる位の算段ね。
障害物を置くのなら置く、コースを走らせるならそれも良し。同じ条件下でよーいどんでレースですわ。着順をあてると言う単純さが庶民にもわかり易いでしょうし。
レース用の馬であれば馬の数も馬番などの数も今の数では到底足りません。しばらくは騎士や騎兵隊に所属する者の受け皿にもなるでしょうし、職のない庶民の就職先にもなるでしょう。
レース場は運営する者、食料などを売るもの、清掃する者多数が必要になります。
概算では賭けは1口100バロ。配当はそのレースによって異なりますが開催1日で軌道に乗れば3000万ほどの売り上げ。半分は配当で消えるでしょうけど十分に運営できるはずです」
「会場は…まさか?」
「えぇ。勿論王子領よ。その為に鉄道も敷くのだもの。客はこの国の民だけではなく4か国を見込んでいるわ。帝国では先駆けてレース場を作るから大きなレースは持ち回りなどにする予定よ」
「で、ウチは何をすればいいと?」
「鉄道敷設、ホースレースについても建設から運営まで全てよ。額が額になるから国営にするけれど利益は今の第二街道でチマチマするより大きいはずだけど?
こういうのはね、綺麗ごとをほざいている者には無理なの。特に人間は数が多くなれば常識、法律の順守そう言うのはなし崩しになってしまうもの。その時に言い方は悪いけどねじ伏せるものが必要なの。でもそうね…10年、いや15年かな。それくらいで多分‥裏の家業が正規の家業になるわ。裏が表になるのよ」
「ちょ、ちょっと待ってください。そんな資金何処から出るんです?」
「決まってるじゃない。借金よ」
「しゃ、借金って…額が額でしょうが!どこの誰がどんな奴に貸すって言うんです」
【決まってるじゃない。貸すのは帝国。借りるのは第1王子よ】
『えっ?俺?俺なの?』
「大丈夫です。夫婦の借金ですからわたくしも保証人になりますわ」
「もし、パッツィオ家が断ったらどうするんですか?」
「簡単よ。コルオーネ家にこの話を持っていくだけ」
「話を聞いた以上、ウチがこの案をパクるとは考えないんですか?」
【思わないわ。見込みで3兆バロ。そんな金はないでしょう?】
『待って!リゼ!俺、3兆バロも借金背負うのか?』
「大丈夫です。夫婦の借金ですからわたくしも保証人になりますってば」
「確かに。流石に‥‥そんな額は持ってないですね。それにあなたが担保みたいなものでしょう?そうじゃなきゃ帝国が動くはずがない。あなたと言う担保がなければ事業は成しえない」
「どうなさるの?実はこの企画。結構急いでるのよ。グダグダしてたらいい加減30年も遅れてるのにもっと他国から引き離されるし、戦争になればまず勝てない。国が無くなるわ」
「この国に他国が攻め込むとでも?今まで見向きもされなかったのに?」
「そうよ。この国にはとてつもないお宝があるもの」
「お宝?まさかその第1王子とか言いませんよね?」
「本気で言ってらっしゃるの?第1王子ミカエル様はわたくしの夫よ?お宝じゃないわ」
ミカエルは褒められているのか貶されているのかが判らなくなってしまっている。
「じゃ、お宝ってのはなんです?まぁ貴女と言われても驚きませんが」
【お宝は、瘴気 よ】
<< 瘴気? >>
「そう。あの瘴気は液化天然ガスよ。吹き出して空中に噴霧するから空気のように思うけれどあれはちゃんと管理すれば液体なの。これから薪や石炭に代わる燃料になるわ」
「まさかっ?!」
「そのまさかよ。最近瘴気で何にも出来ないってどこかの公爵がその領を売ったでしょう?」
<< まさかっ!? >>
【お買い得物件だったわ。広さは王子領の11倍。なのにたったの1千万バロ♡】
『リ、リゼ?まさかと思うけど‥‥』
「買いましたわ。わたくしのへそくりで♪これで老後は左団扇ですわ」
「それで‥‥帝国の皇帝が今日ブラブラ出かけてるのか‥」
「第2王子からのラブレターにでも書いてあったのかしら?」
「知ってらしたんですか‥‥参ったな」
「当たり前ですわ。第3王子なんて。まだ第5王子って言ってくださった方がそうかも?と思えたくらいですわ。あんな貧乏くじを推してたら今頃パッツィオ家なんて消えてますもの。
どうします?わたくしとビジネスします?今ならガスのパイプライン工事も帝国とJV組めますわよ?こちらは純利益で2千億バロ。美味しいと思いますわ」
「判りました。乗りましょう。ちなみに皇帝が結婚式に来たのって…」
「わたくしと事業計画の契約締結のために決まってますわ。そうじゃなきゃ他国の王子の結婚式に皇帝自ら来るはずがないでしょう?」
『にゃぁぁ…リゼエェェ…俺、ディスられてるのかな?』
「何を言ってますの?ディスるほどでもないでしょう?」
やはりミカエルは褒められているのか貶されているのかが判らない。
ここは喜んでいいのか?ちなみに事業内容はほとんどわからず3兆の借金を背負うと言う事だけは理解が出来たようだ。途方もない金額に頭の中でゼロの数を数え、吐きそうになっている。
「ところで、お茶は?まだですの?」
「これは失礼を‥‥」
「また、オイタですのね」
「いや、勘弁してください。女房特製のチーズケーキもつけますんで」
しっかりとお茶を堪能し、仮契約を結ぶローレンとエリザベート。
「サンチョウ」と呟き、心が何処かに飛んで行ったミカエル。
「どうしましょうか。ウチはもう第1王子についた方がいいですかね?」
「何を仰っているの?わたくしとミカエル様とお宅は単なるビジネスですわ」
「ですが、この計画‥‥間違いなくお二人が国の長になるでしょうに」
「ローレン様、それは違います。ちゃんと第2王子を推してあげてくださいまし」
【だって、わたくし、王子妃エリザベートですもの。未来永劫に♪】
放心状態のミカエルをデイジーに頼み、馬車に乗り込む際はローレンと握手をする。
馬車は王子宮に向けて走り出した。
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ローレンは目の前に出されたエリザベートの計画書を手に取る。
「この国は遅れているのです。ヘイスティグズ国にある帝国の大使館領はご存じでしょう」
「えぇ。蒸気機関車が走っていますね。よく利用しています」
「もう時代が変わるのです。戦とて今までのように騎士や騎兵隊は形態も変わるでしょう」
「順を追って説明を致しますわ」
「質問は最後でいいですかね」
「結構よ」
「これからの時代は機動力と技術力の時代ですわ。石炭ではない燃料で動力を動かし馬ではない移動方法になるでしょう。もう馬で戦争をするのも、移動をするのも終わるのです。
先ほどの花瓶を壊した武器。ご存じでしょう?拳銃です。
帝国では全ての兵、一般兵も含めて配備をする為の量産に入っております」
「あ、あれをですか?‥‥信じられない」
「あなた方はわたくしは持ち込んだ事にすら気がつかなかった。女子供でも負担にならない軽量化もされています。最も的に当てるにはそれなりに訓練も経験も必要。ですが軍隊となればそれも可能。
そんな武器を保有した国に馬に乗り、剣や槍で勝てると思いますか」
「無理でしょうね。あんなの間近で見たら戦意喪失しますよ」
「貴方が第3王子につき、街道整備に尽力をするのを止めはしません。それもビジネスですからね。わたくしが共同で行って頂きたいのは第二街道ではないの。そんなものどうでもいいもの。
先ず、このミカエル殿下の王子領に鉄道を敷設します。隣国も工事に入りますから王子領から帝国まで4か国を経由する鉄道の旅になりますの。貨物などは馬車ではなく貨物専用列車で輸送する。量も時間も今の輸送量からすれば第二街道を整備したところで太刀打ちできなくなるでしょう」
「鉄道‥‥参ったな。勝ち目なんかゼロです。第二街道なんかより第16街道を拡張したほうがずっといい。第二街道は端から端まで行ったところで王子領にはつながりませんからね」
「鉄道の件は判りましたか?」
「延長はしないんですか?隣の領は公爵領でしょう?」
「えぇ。しません。他人に蜜を吸わせるのはこちらが吸った後で充分ですもの」
「怖っ‥‥恐ろしい女性がいたもんだな‥」
「次に、近い将来解体となる騎士団、騎兵隊ですが当然馬なども不要になります。農耕馬やそうですね15年ほどはまだ荷馬車などもあるでしょうが馬の数は今ほどは必要がなくなります。
ですが、それを資源と考えて‥‥2つ目のプランですわ」
「ホースレース?なんです?それは」
「言ってみれば賭け事です。馬を15~20頭ほど走らせてレースをして着順を予想しての賭け事ですわ。幸いこの地は馬の育成には適しております。騎乗する人間も騎兵隊には腐るほどいますからね。
以降は順次若い者にシフトしていけばいいだけよ。今の騎士、騎兵隊の平均年齢は37歳。10年以内で入れ替わる位の算段ね。
障害物を置くのなら置く、コースを走らせるならそれも良し。同じ条件下でよーいどんでレースですわ。着順をあてると言う単純さが庶民にもわかり易いでしょうし。
レース用の馬であれば馬の数も馬番などの数も今の数では到底足りません。しばらくは騎士や騎兵隊に所属する者の受け皿にもなるでしょうし、職のない庶民の就職先にもなるでしょう。
レース場は運営する者、食料などを売るもの、清掃する者多数が必要になります。
概算では賭けは1口100バロ。配当はそのレースによって異なりますが開催1日で軌道に乗れば3000万ほどの売り上げ。半分は配当で消えるでしょうけど十分に運営できるはずです」
「会場は…まさか?」
「えぇ。勿論王子領よ。その為に鉄道も敷くのだもの。客はこの国の民だけではなく4か国を見込んでいるわ。帝国では先駆けてレース場を作るから大きなレースは持ち回りなどにする予定よ」
「で、ウチは何をすればいいと?」
「鉄道敷設、ホースレースについても建設から運営まで全てよ。額が額になるから国営にするけれど利益は今の第二街道でチマチマするより大きいはずだけど?
こういうのはね、綺麗ごとをほざいている者には無理なの。特に人間は数が多くなれば常識、法律の順守そう言うのはなし崩しになってしまうもの。その時に言い方は悪いけどねじ伏せるものが必要なの。でもそうね…10年、いや15年かな。それくらいで多分‥裏の家業が正規の家業になるわ。裏が表になるのよ」
「ちょ、ちょっと待ってください。そんな資金何処から出るんです?」
「決まってるじゃない。借金よ」
「しゃ、借金って…額が額でしょうが!どこの誰がどんな奴に貸すって言うんです」
【決まってるじゃない。貸すのは帝国。借りるのは第1王子よ】
『えっ?俺?俺なの?』
「大丈夫です。夫婦の借金ですからわたくしも保証人になりますわ」
「もし、パッツィオ家が断ったらどうするんですか?」
「簡単よ。コルオーネ家にこの話を持っていくだけ」
「話を聞いた以上、ウチがこの案をパクるとは考えないんですか?」
【思わないわ。見込みで3兆バロ。そんな金はないでしょう?】
『待って!リゼ!俺、3兆バロも借金背負うのか?』
「大丈夫です。夫婦の借金ですからわたくしも保証人になりますってば」
「確かに。流石に‥‥そんな額は持ってないですね。それにあなたが担保みたいなものでしょう?そうじゃなきゃ帝国が動くはずがない。あなたと言う担保がなければ事業は成しえない」
「どうなさるの?実はこの企画。結構急いでるのよ。グダグダしてたらいい加減30年も遅れてるのにもっと他国から引き離されるし、戦争になればまず勝てない。国が無くなるわ」
「この国に他国が攻め込むとでも?今まで見向きもされなかったのに?」
「そうよ。この国にはとてつもないお宝があるもの」
「お宝?まさかその第1王子とか言いませんよね?」
「本気で言ってらっしゃるの?第1王子ミカエル様はわたくしの夫よ?お宝じゃないわ」
ミカエルは褒められているのか貶されているのかが判らなくなってしまっている。
「じゃ、お宝ってのはなんです?まぁ貴女と言われても驚きませんが」
【お宝は、瘴気 よ】
<< 瘴気? >>
「そう。あの瘴気は液化天然ガスよ。吹き出して空中に噴霧するから空気のように思うけれどあれはちゃんと管理すれば液体なの。これから薪や石炭に代わる燃料になるわ」
「まさかっ?!」
「そのまさかよ。最近瘴気で何にも出来ないってどこかの公爵がその領を売ったでしょう?」
<< まさかっ!? >>
【お買い得物件だったわ。広さは王子領の11倍。なのにたったの1千万バロ♡】
『リ、リゼ?まさかと思うけど‥‥』
「買いましたわ。わたくしのへそくりで♪これで老後は左団扇ですわ」
「それで‥‥帝国の皇帝が今日ブラブラ出かけてるのか‥」
「第2王子からのラブレターにでも書いてあったのかしら?」
「知ってらしたんですか‥‥参ったな」
「当たり前ですわ。第3王子なんて。まだ第5王子って言ってくださった方がそうかも?と思えたくらいですわ。あんな貧乏くじを推してたら今頃パッツィオ家なんて消えてますもの。
どうします?わたくしとビジネスします?今ならガスのパイプライン工事も帝国とJV組めますわよ?こちらは純利益で2千億バロ。美味しいと思いますわ」
「判りました。乗りましょう。ちなみに皇帝が結婚式に来たのって…」
「わたくしと事業計画の契約締結のために決まってますわ。そうじゃなきゃ他国の王子の結婚式に皇帝自ら来るはずがないでしょう?」
『にゃぁぁ…リゼエェェ…俺、ディスられてるのかな?』
「何を言ってますの?ディスるほどでもないでしょう?」
やはりミカエルは褒められているのか貶されているのかが判らない。
ここは喜んでいいのか?ちなみに事業内容はほとんどわからず3兆の借金を背負うと言う事だけは理解が出来たようだ。途方もない金額に頭の中でゼロの数を数え、吐きそうになっている。
「ところで、お茶は?まだですの?」
「これは失礼を‥‥」
「また、オイタですのね」
「いや、勘弁してください。女房特製のチーズケーキもつけますんで」
しっかりとお茶を堪能し、仮契約を結ぶローレンとエリザベート。
「サンチョウ」と呟き、心が何処かに飛んで行ったミカエル。
「どうしましょうか。ウチはもう第1王子についた方がいいですかね?」
「何を仰っているの?わたくしとミカエル様とお宅は単なるビジネスですわ」
「ですが、この計画‥‥間違いなくお二人が国の長になるでしょうに」
「ローレン様、それは違います。ちゃんと第2王子を推してあげてくださいまし」
【だって、わたくし、王子妃エリザベートですもの。未来永劫に♪】
放心状態のミカエルをデイジーに頼み、馬車に乗り込む際はローレンと握手をする。
馬車は王子宮に向けて走り出した。
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