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お嬢さまはお年頃☆進化する加護
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今日も領内の立ち食い食堂でオジサンたちとワイワイやっているローゼ。
いつもは元気のよいオジサンが今日は遅れた上にしょぼくれてやってきます。
「どうしたんだ?」
他のおじさん達が声をかけると、ガックリと肩を落としていますね。
何かあったのかと皆が聞くと、奥さんにお説教をされたと自嘲気味に笑っています。
そしてポツリ…
「今朝起きたら、娘2人を連れて実家に戻っちまった」
と言いおわらないうちに涙がボロボロ。
ローゼはふいにオジサンのタグを見ます。でも、そこには実家に帰ったと言う奥さんの名前しかありません。
オジサンの浮気じゃないのね・・・っとケンカの原因に心を痛めるローゼ。
ローゼにはご存じの通り加護が御座います。
そんでもって、この加護の厄介なところは使えば使うほどスキルアップしてしまうところ。
首になんかつけてるなぁと思ってた頃は字が読めなかった頃。
自分の名前と家族の名前が書ける頃には、兄にはなくては両親にはあった。
だけど母には父の名前だけなのに、父には沢山の名前が書かれていた。
両親に街へ連れて行ってもらった時は、街を歩く人にもタグがあったりなかったり。
タグのある人も1人、2人という人から何十人も名前があったりと色々。
【大人になって、社交とかに出て親しくなった人なのかな】
平民には社交界なんてものがないって知らなかったローゼはそう思ってました。
ですが、初等科の最終学年で爵位持ちの令嬢が集められて、初めての月経のような講義と、赤ちゃんはこうやってできるという講義を受けて、そうだったのかと納得します。
家は伯爵家だし、母の実家は金持ち伯爵。お付き合いのある爵位持ちは高位がほとんど。
母に連れられて行くお茶会などでのご婦人方はほとんどがタグ付きで名前は1人でその名は旦那さん。
極まれに同性の名前がある人もいるけれど、大抵は異性の名前が書かれています。
父の浮気を知ったのもタグに新しい名前が増えて、その日付が討伐だと出かけた日。
母に嘘を吐いてまで出かける父が許せなかったのです。
そしてライド。中庭でキスをしているライドでしたがタグが付いていた事にもビックリしましたが、足が震えるほどだったのはそのタグにある名前が2人だったからです。
今思えばアマディラの名前が2番目だったのでそれ以前に関係のあった女性が別にいたという事です。
性に目覚めた中学生と言えば想像できるでしょうか。
ライドの父の侯爵もその事実を突きつけた時は【息子が?バカを言うな】と言っておりましたがライドの初めてのお相手の名前に驚き、問い詰めると真実だと知ります。
ライドの初めてのお相手は、侯爵の弟の奥さんでした。【遠征ばかりで寂しかったの!】と甥っ子に手を出したという。年若い奥さんをもらってた侯爵の弟はその後離縁をしております。
母とチョイス領に戻って母の幼馴染だという神官さんに鑑定をしてもらい、それが加護だと知ったローゼ。
たまたま白い結婚の申請に来ていた夫婦の鑑定をします。
奥さんは白。真っ白けでした。すごく感謝されたのが嬉しくてお手伝いを始めます。
すると、どんどんスキルアップしてしまって、名前と日付しか判らなかったものに、相手の年齢が加わり、プチ情報として対策と傾向、備考欄のようなものが出たりしてました。
王太子殿下に出会ったのはこの頃です。なので‥‥タグに書かれた年齢とプチコメントに
【ストライクゾーンがかなり上にしかない。但し閉経女性に限る】
と見えたローゼはキモっと思うのです。
いや、多分ほとんどの人が同じだと思いますけどね。
ちょっと前は、それが所謂【プロ】なのか【素人】なのかも判ってしまい、最近ではその行為に【愛はあるのか】という色分けまで出来てしまうという・・・。
目の前でポロポロ涙をこぼすおじさん。最後におばさんと愛し合ったのはもう6年くらい前の日付が見えますが、すごくおばさんの事が好きなんでしょう。キラキラとタグが点滅をしています。
「おじさん、どうしてケンカしちゃったの?」
とローゼが聞きます。
「か、買い物を頼まれたんだ‥‥キュウリとズッキーニを間違っただけなんだ」
その場の一同がジト目になったのはいう間でもありません。
※奥さんは単に実家にいろいろとお歳暮が届いたと知らせがあったので、もらいに行っただけという・・。
早とちりなおじさんでしたよ。
いつもは元気のよいオジサンが今日は遅れた上にしょぼくれてやってきます。
「どうしたんだ?」
他のおじさん達が声をかけると、ガックリと肩を落としていますね。
何かあったのかと皆が聞くと、奥さんにお説教をされたと自嘲気味に笑っています。
そしてポツリ…
「今朝起きたら、娘2人を連れて実家に戻っちまった」
と言いおわらないうちに涙がボロボロ。
ローゼはふいにオジサンのタグを見ます。でも、そこには実家に帰ったと言う奥さんの名前しかありません。
オジサンの浮気じゃないのね・・・っとケンカの原因に心を痛めるローゼ。
ローゼにはご存じの通り加護が御座います。
そんでもって、この加護の厄介なところは使えば使うほどスキルアップしてしまうところ。
首になんかつけてるなぁと思ってた頃は字が読めなかった頃。
自分の名前と家族の名前が書ける頃には、兄にはなくては両親にはあった。
だけど母には父の名前だけなのに、父には沢山の名前が書かれていた。
両親に街へ連れて行ってもらった時は、街を歩く人にもタグがあったりなかったり。
タグのある人も1人、2人という人から何十人も名前があったりと色々。
【大人になって、社交とかに出て親しくなった人なのかな】
平民には社交界なんてものがないって知らなかったローゼはそう思ってました。
ですが、初等科の最終学年で爵位持ちの令嬢が集められて、初めての月経のような講義と、赤ちゃんはこうやってできるという講義を受けて、そうだったのかと納得します。
家は伯爵家だし、母の実家は金持ち伯爵。お付き合いのある爵位持ちは高位がほとんど。
母に連れられて行くお茶会などでのご婦人方はほとんどがタグ付きで名前は1人でその名は旦那さん。
極まれに同性の名前がある人もいるけれど、大抵は異性の名前が書かれています。
父の浮気を知ったのもタグに新しい名前が増えて、その日付が討伐だと出かけた日。
母に嘘を吐いてまで出かける父が許せなかったのです。
そしてライド。中庭でキスをしているライドでしたがタグが付いていた事にもビックリしましたが、足が震えるほどだったのはそのタグにある名前が2人だったからです。
今思えばアマディラの名前が2番目だったのでそれ以前に関係のあった女性が別にいたという事です。
性に目覚めた中学生と言えば想像できるでしょうか。
ライドの父の侯爵もその事実を突きつけた時は【息子が?バカを言うな】と言っておりましたがライドの初めてのお相手の名前に驚き、問い詰めると真実だと知ります。
ライドの初めてのお相手は、侯爵の弟の奥さんでした。【遠征ばかりで寂しかったの!】と甥っ子に手を出したという。年若い奥さんをもらってた侯爵の弟はその後離縁をしております。
母とチョイス領に戻って母の幼馴染だという神官さんに鑑定をしてもらい、それが加護だと知ったローゼ。
たまたま白い結婚の申請に来ていた夫婦の鑑定をします。
奥さんは白。真っ白けでした。すごく感謝されたのが嬉しくてお手伝いを始めます。
すると、どんどんスキルアップしてしまって、名前と日付しか判らなかったものに、相手の年齢が加わり、プチ情報として対策と傾向、備考欄のようなものが出たりしてました。
王太子殿下に出会ったのはこの頃です。なので‥‥タグに書かれた年齢とプチコメントに
【ストライクゾーンがかなり上にしかない。但し閉経女性に限る】
と見えたローゼはキモっと思うのです。
いや、多分ほとんどの人が同じだと思いますけどね。
ちょっと前は、それが所謂【プロ】なのか【素人】なのかも判ってしまい、最近ではその行為に【愛はあるのか】という色分けまで出来てしまうという・・・。
目の前でポロポロ涙をこぼすおじさん。最後におばさんと愛し合ったのはもう6年くらい前の日付が見えますが、すごくおばさんの事が好きなんでしょう。キラキラとタグが点滅をしています。
「おじさん、どうしてケンカしちゃったの?」
とローゼが聞きます。
「か、買い物を頼まれたんだ‥‥キュウリとズッキーニを間違っただけなんだ」
その場の一同がジト目になったのはいう間でもありません。
※奥さんは単に実家にいろいろとお歳暮が届いたと知らせがあったので、もらいに行っただけという・・。
早とちりなおじさんでしたよ。
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