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テリー、お前ってやつは!
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探していた彼女がローゼ??いや、違う‥‥違うのか?
俺はローゼの何を覚えている?髪の色?瞳の色??声?
俺は…なにも覚えていない。覚えているのは婚約を破棄をした女性の名前がローゼという通称だけだ
頭の中で自問自答する微妙な酔っ払いのライド。
酔いは覚めてるようですが、アルコール中毒?手が震えてますよ?
「そんな‥‥君があのローゼ…いや、違う!違うだろう??」
「何が違うのです?わたくし、ご当人様、ご本人様ですわ!」
「わたくしは、あの日馬車から降りてきた貴方を見て直ぐにクイレスズライドル様と判りましたわ。黒歴史とも言える婚約していた9年間。わたくしは4歳から13歳までそんな貴方様でも致し方ないと人生を諦め、嫁ぐつもりでしたのに」
「いや、そんな‥‥」
「グズ、のろま、ブス‥‥色々とお声がけをして頂きましたわ。あなた様にとってはわたくしに対しての最上級の誉め言葉だったのでしょう。それに‥‥なんとまぁ経験豊富です事」
「経験??なんの経験…なんだ?」
「あの日はお二人の名前が見えましたわ。当時の侯爵様の弟様の奥様であるスワローパクリーナ様、そしてアマディラ・ユルマータ様。随分とお楽しみだったようですわね」
「な、何故それを知っているんだ??」
「その後も…あらあら…ほんの3時間ほど前にも、ふむふむ。デリヘールアナペロという娼婦とお楽しみとは恐れ入りますわ。随分とお盛んですこと」
フフン…っと項垂れるライドとは立場逆転のローゼ。
ですが一部使用人たち…ちょっとざわざわしていますよ。
「わたくし、見えますの。この頃は…あぁもう見えなくても良い事まで」
「な、何が見えると言うのだ」
「王国歴443年霜の月3日 スワローパクリーナ 場所は叔父夫婦の寝室 高いところにあるものを取って欲しいと言われそのまま下半身を食われる。その後、同月7日、11日、23日、翌月20日、21日、22日夫が不在を伝えられてせっせと通い、スワローパクリーナ様に初めて女の悦びを与える。翌月誕生祝だと亀頭にブジーを…」
「えっ!!待ってくれ…それはいったい‥」
「今のところ、貴方様の初めてのお相手との情交の情報ですわ。もっと詳しく言って欲しいですの?ですが、この作品R15なんですの。実況中継のようにお伝えするにも規制がかかりますの。アマディラ様にたどり着くまでは‥‥長そうですわね?」
うわぁぁ!怖すぎる!怖すぎるよ!ローゼっ!
まだ純潔の乙女がブジーとか何言っちゃってんの!!ダメでしょう!!
「そんな…君には何が見えるっていうんだ??」
「ですから…人間でも犬でもトンボでも。その人の性的な情報が見えるんですわ。言いましたでしょう?この頃は1人で慰めた日時も方法も判りますの。やっかいな加護なのですわ」
<<<えぇぇぇぇっ>>>
その言葉に思わず、幼いメイド見習い以外の使用人が門や木の陰に隠れますよ??
あれ?でもデザモンドだけは動きませんね。微動だにしません。
「どの口が君の名前を呼ぶ権利だとか、探していたと仰るのかしらね」
「それでも!それでも僕は!君に‥‥会いたかった!話したかった!」
「で?抱きたかったと?」
「いや、まだ…そこまでは‥‥」
「申し訳ないのですが、わたくしにとってクイレスズライドル様は汚点でしか御座いませんの。今こうやってお話をするのは9年間の想いを封印するためですわ。二度と思いだすことがないように」
と、そこに激塩な兄テリーがやってきましたよ。
「これはこれは…マーベル侯爵子息クイレスズライドル殿ではあ~りませんか」
急いできたのでしょう。馬を飛ばしたようで降りる時に肝心なところが伝説のお笑い芸人(冥福をお祈りいたします)になってますよ!
「ド、ドレイン伯爵…」
「どうしたのです?我が妹が何か?」
まさかここで過去の性交を暴露されてましたー!!なんて言えません。
まぁ、周りの使用人たちは耳ダンボで自分にトバッチリが来ないようにしながらも知りえてしまいましたがね。
「ほ、本当に…この女性はローゼ嬢なのですか」
「何を仰っているのです。13年ぶりに会ってもわたしは判りましたよ。昔と全く変わっていない。私よりも長い年月婚約者でいたあなたが判らない筈がないでしょうに」
あれ。そうなの?なんかテリー兄ちゃん甘塩っぽくなってない??
「いずれにしてももう関係のない他人同士。それは貴方と当家、そして貴方と我が妹。この件はマーベル侯爵家に抗議をさせて頂く」
そう言ってテリーはライドの元に近寄り耳にそっと・・・
「これ以上ローゼに近づくならお覚悟を」
そういうと、ローゼをそっと抱きしめます。
「離れていても、一緒の時間が短くても大事な妹だ。気を付けて帰りなさい。そして誰よりも幸せを掴みなさい」
「はい。お兄様。お兄様もお幸せに」
おぉぉぉ???本当はお兄ちゃんいい人じゃん!あぁ、恥ずかしかったのかなぁ・・
「クイレスズライドル殿をマーベル侯爵家までお連れしろ!丁寧にな!」
「承知いたしました」
ローゼの乗った馬車が走り去ったあとも、事実を受け入れられないライド。
伯爵家に派遣された護衛に立たされて、侯爵家に送還されてきました。
俺はローゼの何を覚えている?髪の色?瞳の色??声?
俺は…なにも覚えていない。覚えているのは婚約を破棄をした女性の名前がローゼという通称だけだ
頭の中で自問自答する微妙な酔っ払いのライド。
酔いは覚めてるようですが、アルコール中毒?手が震えてますよ?
「そんな‥‥君があのローゼ…いや、違う!違うだろう??」
「何が違うのです?わたくし、ご当人様、ご本人様ですわ!」
「わたくしは、あの日馬車から降りてきた貴方を見て直ぐにクイレスズライドル様と判りましたわ。黒歴史とも言える婚約していた9年間。わたくしは4歳から13歳までそんな貴方様でも致し方ないと人生を諦め、嫁ぐつもりでしたのに」
「いや、そんな‥‥」
「グズ、のろま、ブス‥‥色々とお声がけをして頂きましたわ。あなた様にとってはわたくしに対しての最上級の誉め言葉だったのでしょう。それに‥‥なんとまぁ経験豊富です事」
「経験??なんの経験…なんだ?」
「あの日はお二人の名前が見えましたわ。当時の侯爵様の弟様の奥様であるスワローパクリーナ様、そしてアマディラ・ユルマータ様。随分とお楽しみだったようですわね」
「な、何故それを知っているんだ??」
「その後も…あらあら…ほんの3時間ほど前にも、ふむふむ。デリヘールアナペロという娼婦とお楽しみとは恐れ入りますわ。随分とお盛んですこと」
フフン…っと項垂れるライドとは立場逆転のローゼ。
ですが一部使用人たち…ちょっとざわざわしていますよ。
「わたくし、見えますの。この頃は…あぁもう見えなくても良い事まで」
「な、何が見えると言うのだ」
「王国歴443年霜の月3日 スワローパクリーナ 場所は叔父夫婦の寝室 高いところにあるものを取って欲しいと言われそのまま下半身を食われる。その後、同月7日、11日、23日、翌月20日、21日、22日夫が不在を伝えられてせっせと通い、スワローパクリーナ様に初めて女の悦びを与える。翌月誕生祝だと亀頭にブジーを…」
「えっ!!待ってくれ…それはいったい‥」
「今のところ、貴方様の初めてのお相手との情交の情報ですわ。もっと詳しく言って欲しいですの?ですが、この作品R15なんですの。実況中継のようにお伝えするにも規制がかかりますの。アマディラ様にたどり着くまでは‥‥長そうですわね?」
うわぁぁ!怖すぎる!怖すぎるよ!ローゼっ!
まだ純潔の乙女がブジーとか何言っちゃってんの!!ダメでしょう!!
「そんな…君には何が見えるっていうんだ??」
「ですから…人間でも犬でもトンボでも。その人の性的な情報が見えるんですわ。言いましたでしょう?この頃は1人で慰めた日時も方法も判りますの。やっかいな加護なのですわ」
<<<えぇぇぇぇっ>>>
その言葉に思わず、幼いメイド見習い以外の使用人が門や木の陰に隠れますよ??
あれ?でもデザモンドだけは動きませんね。微動だにしません。
「どの口が君の名前を呼ぶ権利だとか、探していたと仰るのかしらね」
「それでも!それでも僕は!君に‥‥会いたかった!話したかった!」
「で?抱きたかったと?」
「いや、まだ…そこまでは‥‥」
「申し訳ないのですが、わたくしにとってクイレスズライドル様は汚点でしか御座いませんの。今こうやってお話をするのは9年間の想いを封印するためですわ。二度と思いだすことがないように」
と、そこに激塩な兄テリーがやってきましたよ。
「これはこれは…マーベル侯爵子息クイレスズライドル殿ではあ~りませんか」
急いできたのでしょう。馬を飛ばしたようで降りる時に肝心なところが伝説のお笑い芸人(冥福をお祈りいたします)になってますよ!
「ド、ドレイン伯爵…」
「どうしたのです?我が妹が何か?」
まさかここで過去の性交を暴露されてましたー!!なんて言えません。
まぁ、周りの使用人たちは耳ダンボで自分にトバッチリが来ないようにしながらも知りえてしまいましたがね。
「ほ、本当に…この女性はローゼ嬢なのですか」
「何を仰っているのです。13年ぶりに会ってもわたしは判りましたよ。昔と全く変わっていない。私よりも長い年月婚約者でいたあなたが判らない筈がないでしょうに」
あれ。そうなの?なんかテリー兄ちゃん甘塩っぽくなってない??
「いずれにしてももう関係のない他人同士。それは貴方と当家、そして貴方と我が妹。この件はマーベル侯爵家に抗議をさせて頂く」
そう言ってテリーはライドの元に近寄り耳にそっと・・・
「これ以上ローゼに近づくならお覚悟を」
そういうと、ローゼをそっと抱きしめます。
「離れていても、一緒の時間が短くても大事な妹だ。気を付けて帰りなさい。そして誰よりも幸せを掴みなさい」
「はい。お兄様。お兄様もお幸せに」
おぉぉぉ???本当はお兄ちゃんいい人じゃん!あぁ、恥ずかしかったのかなぁ・・
「クイレスズライドル殿をマーベル侯爵家までお連れしろ!丁寧にな!」
「承知いたしました」
ローゼの乗った馬車が走り去ったあとも、事実を受け入れられないライド。
伯爵家に派遣された護衛に立たされて、侯爵家に送還されてきました。
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