34 / 48
宝石店の女主人
「こちらなど如何でしょうか?この豪華さでたったの250万ミケです」
「ふむ?」
「ど、どうぞ手に取って見てください」
「いや、お構いなく」
じぃぃぃっと宝飾品を見つめるフェリックス。
店主はジレジレしながらも目線で他の商品も持ってこいと店員に指示をします。
カタン
「面白い品だな」
「そ、そうでございますか?えっ?面白い?」
「あぁ、だが…ちょっと妻には合わないようだ」
そう言って店から出て行こうとするフェリックスをここで帰してなるものか!と店主が引き留めますがフェリックス。胸ポケットにそっと手を当てて「また来る」と言い残し店を後にします。
手持ちでは足りなかったか…と店主は思いっきり吹っ掛けた金額を提示した事を後悔していますね。
ここから徐々に価格を下げて買わせるつもりだったのが、初回の値段をやり過ぎた!っと思ってます。
そのまま宿に戻るかとおもったフェリックス、一軒のちょっと店構えが古い店に入っていきます。
カランコロン♪
「はぁい」
奥からは声がしますが店には出てきませんね。多分元々そんなに客が来る店ではないんでしょう。
やっと出て来た女性はエプロンで手を拭きながら出てきます。
「あら?お客さん?」
「まぁ、客だな。すまないがそこに飾っている石を見たいんだが」
「あれ?いいですよ。ちょっと待ってくださいね」
そう言って外から見えるガラスケースに入っている石を持ってきます。
「ちょっと待ってね。台座が曇ってるから」
そう言って台座を丁寧に布で拭いて、「はいどうぞ」と無造作にフェリックスに手渡します。
「もう夜だからランプしかないけど、その石を傾けてごらんなさいよ」
女主人に言われるように、ランプの光に角度を変えながら当てると色んな色がうつり変わっていく石。
「なかなか見事なものだな」
「お客さん、目は肥えてるね。その石はねわざとくすんで見えるようにしてたのに」
「そうか?なんとなく目に入って気になっただけなんだが」
「安くしておくよ。指輪の台座の直し込みで7万ミケでいいよ」
「だが、値札は50万ミケと書いてあるだろう?」
「いいんだよ。もう今月末で店をたたむんだ。多分兄さんが最後のお客だからね」
「いやしかし…それでは申し訳ない」
「いいんだよ。兄さん、その石の名前を知ってるかい?」
「いや、宝石は全くわからないな。生まれて初めて女性に…妻に贈るんだ」
にっこりと笑う女主人。
「その石はね。オパールって石なんだよ。見る方向、角度によって色が変わるだろう?色んな才能を引き出す石とも言われているよ。希望とか、あ、本当に愛する人と結びつけるとも言われているよ」
「オパール‥‥愛する人と?」
「あぁ、そうさ。どうだい?」
「貰おう。サイズは…5.2号で頼む」
「毎度アリ。台座も純銀と言いたいところだがプラチナにしとくよ」
「あ、すまない、石はなくていいから俺の指にあう指輪も頼む」
「って事は結婚指輪かい?手ぇ出してごらん‥‥こりゃまた大きな手だねぇ」
「大きいだけが取り柄なんだ」
「そんな事はないよ。大は小を兼ねると言うだろう?この手で嫁さんを守ってやりなよ!」
手早く台座を調整していく女主人。
あっという間に2つのリングが出来上がります。
「ご主人、こちらにも石がついているが」
「あぁ、サービスだ。カーネリアンって石だよ。兄さんの瞳の色みたいだろう?勝利を手に入れるって意味を持つ宝石なのさ」
「そうなのか…すまないな」
「さ、全部で7万ミケだ」
フェリックスは持ってきた50万ミケを惜しげもなく女主人に渡します。
こんなに受け取れないと言う女主人に、
「妻の名もオパールというんだ。何かの縁だ。ありがとう」
と立ち去ります。(フェリックス。カッコイイ!)
鼻歌をフンフンと歌いながら宿に戻ったのは19時45分。
入れ替わるように出かけたリカチャ。
1人部屋でケースを開けて、予行練習をするフェリックス。
上手く渡せるかなぁ。
「ふむ?」
「ど、どうぞ手に取って見てください」
「いや、お構いなく」
じぃぃぃっと宝飾品を見つめるフェリックス。
店主はジレジレしながらも目線で他の商品も持ってこいと店員に指示をします。
カタン
「面白い品だな」
「そ、そうでございますか?えっ?面白い?」
「あぁ、だが…ちょっと妻には合わないようだ」
そう言って店から出て行こうとするフェリックスをここで帰してなるものか!と店主が引き留めますがフェリックス。胸ポケットにそっと手を当てて「また来る」と言い残し店を後にします。
手持ちでは足りなかったか…と店主は思いっきり吹っ掛けた金額を提示した事を後悔していますね。
ここから徐々に価格を下げて買わせるつもりだったのが、初回の値段をやり過ぎた!っと思ってます。
そのまま宿に戻るかとおもったフェリックス、一軒のちょっと店構えが古い店に入っていきます。
カランコロン♪
「はぁい」
奥からは声がしますが店には出てきませんね。多分元々そんなに客が来る店ではないんでしょう。
やっと出て来た女性はエプロンで手を拭きながら出てきます。
「あら?お客さん?」
「まぁ、客だな。すまないがそこに飾っている石を見たいんだが」
「あれ?いいですよ。ちょっと待ってくださいね」
そう言って外から見えるガラスケースに入っている石を持ってきます。
「ちょっと待ってね。台座が曇ってるから」
そう言って台座を丁寧に布で拭いて、「はいどうぞ」と無造作にフェリックスに手渡します。
「もう夜だからランプしかないけど、その石を傾けてごらんなさいよ」
女主人に言われるように、ランプの光に角度を変えながら当てると色んな色がうつり変わっていく石。
「なかなか見事なものだな」
「お客さん、目は肥えてるね。その石はねわざとくすんで見えるようにしてたのに」
「そうか?なんとなく目に入って気になっただけなんだが」
「安くしておくよ。指輪の台座の直し込みで7万ミケでいいよ」
「だが、値札は50万ミケと書いてあるだろう?」
「いいんだよ。もう今月末で店をたたむんだ。多分兄さんが最後のお客だからね」
「いやしかし…それでは申し訳ない」
「いいんだよ。兄さん、その石の名前を知ってるかい?」
「いや、宝石は全くわからないな。生まれて初めて女性に…妻に贈るんだ」
にっこりと笑う女主人。
「その石はね。オパールって石なんだよ。見る方向、角度によって色が変わるだろう?色んな才能を引き出す石とも言われているよ。希望とか、あ、本当に愛する人と結びつけるとも言われているよ」
「オパール‥‥愛する人と?」
「あぁ、そうさ。どうだい?」
「貰おう。サイズは…5.2号で頼む」
「毎度アリ。台座も純銀と言いたいところだがプラチナにしとくよ」
「あ、すまない、石はなくていいから俺の指にあう指輪も頼む」
「って事は結婚指輪かい?手ぇ出してごらん‥‥こりゃまた大きな手だねぇ」
「大きいだけが取り柄なんだ」
「そんな事はないよ。大は小を兼ねると言うだろう?この手で嫁さんを守ってやりなよ!」
手早く台座を調整していく女主人。
あっという間に2つのリングが出来上がります。
「ご主人、こちらにも石がついているが」
「あぁ、サービスだ。カーネリアンって石だよ。兄さんの瞳の色みたいだろう?勝利を手に入れるって意味を持つ宝石なのさ」
「そうなのか…すまないな」
「さ、全部で7万ミケだ」
フェリックスは持ってきた50万ミケを惜しげもなく女主人に渡します。
こんなに受け取れないと言う女主人に、
「妻の名もオパールというんだ。何かの縁だ。ありがとう」
と立ち去ります。(フェリックス。カッコイイ!)
鼻歌をフンフンと歌いながら宿に戻ったのは19時45分。
入れ替わるように出かけたリカチャ。
1人部屋でケースを開けて、予行練習をするフェリックス。
上手く渡せるかなぁ。
あなたにおすすめの小説
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛
らがまふぃん
恋愛
こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。10~15話前後の短編五編+番外編のお話です。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。※R6.5/18お気に入り登録300超に感謝!一話書いてみましたので是非是非!
*らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。 ※R7.2/22お気に入り登録500を超えておりましたことに感謝を込めて、一話お届けいたします。本当にありがとうございます。 ※R7.10/13お気に入り登録700を超えておりました(泣)多大なる感謝を込めて一話お届けいたします。 *らがまふぃん活動三周年周年記念として、R7.10/30に一話お届けいたします。楽しく活動させていただき、ありがとうございます。 ※R7.12/8お気に入り登録800超えです!ありがとうございます(泣)一話書いてみましたので、ぜひ!
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
【完】麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
こころ ゆい
恋愛
※完結しました!皆様のおかげです!ありがとうございました!
※既に完結しておりますが、番外編②加筆しました!(2025/10/17)
狼獣人、リードネストの番(つがい)として隣国から攫われてきたモモネリア。
突然知らない場所に連れてこられた彼女は、ある事情で生きる気力も失っていた。
だが、リードネストの献身的な愛が、傷付いたモモネリアを包み込み、徐々に二人は心を通わせていく。
そんなとき、二人で訪れた旅先で小さなドワーフ、ローネルに出会う。
共に行くことになったローネルだが、何か秘密があるようで?
自分に向けられる、獣人の深い愛情に翻弄される番を描いた、とろ甘溺愛ラブストーリー。
売られた先は潔癖侯爵とその弟でした
しゃーりん
恋愛
貧乏伯爵令嬢ルビーナの元に縁談が来た。
潔癖で有名な25歳の侯爵である。
多額の援助と引き換えに嫁ぐことになった。
お飾りの嫁になる覚悟のもと、嫁いだ先でのありえない生活に流されて順応するお話です。
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。